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踊り場の大鏡
六人目
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~生徒玄関~
「サラ、一緒に帰ろ」
「ああ、うん」
部活終わり、生徒玄関で一緒になったナツミに声を掛けられて、サラは靴を履きながら答えた。
秋になり、部活が終わる頃にはすっかり暗くなるこれからの季節が、サラは陰鬱に感じて好きになれなかった。
「てかさ、知ってる? サラのクラスのいじめられてるあの子。今日もあの踊り場でブツブツ言ってたんだけど。あれじゃ、いじめられるよね。気持ち悪いもん」
アエリの話を出されること自体、サラにとってはイラついて仕方なかったが、そのストレスを発散させるように口を開いた。
「どうせ誰かにいじめられて、ウジウジしてたんでしょ。放っておけばいいよ。私なんて今日骨折するーとか言われたんだから。私に仕返ししてるつもりか知らないけど、いい度胸してるわ」
「何それウケる。言うだけなら何だって言えるっての。いつ折るとか教えてもらってないの?」
話が進むにつれ、ナツミもどんどん悪ノリし始める。
嫌いな人の名前を挙げて、いついつ死ぬと予言してみせるのが関の山だったが。
「本当にバカバカしいよね。なんで私がそんな目に遭わなきゃならないんだっての」
二人で大通りまで歩いて、横断歩道を渡る為に信号待ちをする。
いつもと同じ下校の道。
いつもと同じようにこの信号で止まって。
そして、いつもとは違うことが起こった。
「サラ、一緒に帰ろ」
「ああ、うん」
部活終わり、生徒玄関で一緒になったナツミに声を掛けられて、サラは靴を履きながら答えた。
秋になり、部活が終わる頃にはすっかり暗くなるこれからの季節が、サラは陰鬱に感じて好きになれなかった。
「てかさ、知ってる? サラのクラスのいじめられてるあの子。今日もあの踊り場でブツブツ言ってたんだけど。あれじゃ、いじめられるよね。気持ち悪いもん」
アエリの話を出されること自体、サラにとってはイラついて仕方なかったが、そのストレスを発散させるように口を開いた。
「どうせ誰かにいじめられて、ウジウジしてたんでしょ。放っておけばいいよ。私なんて今日骨折するーとか言われたんだから。私に仕返ししてるつもりか知らないけど、いい度胸してるわ」
「何それウケる。言うだけなら何だって言えるっての。いつ折るとか教えてもらってないの?」
話が進むにつれ、ナツミもどんどん悪ノリし始める。
嫌いな人の名前を挙げて、いついつ死ぬと予言してみせるのが関の山だったが。
「本当にバカバカしいよね。なんで私がそんな目に遭わなきゃならないんだっての」
二人で大通りまで歩いて、横断歩道を渡る為に信号待ちをする。
いつもと同じ下校の道。
いつもと同じようにこの信号で止まって。
そして、いつもとは違うことが起こった。
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