5 / 223
十三階段
五段目
しおりを挟む
真っ暗な廊下。
階段からの微かな光がまるで道標のように、二人が行くべき道を教えてくれているかのよう。
冷たく重い空気が二人を震わせたが、元より不気味な雰囲気に身震いしていたから大したことではなかった。
「2-7? うちの学校、そんなにクラスないよね……」
教室に掲げられているプレートを見ると、確かにリアが呟いた文字が書かれていた。
気味が悪い……というのは、今に始まったことではなかったが、見るもの全てが不気味さを強調しているように思えて、二人は身体の震えが止まらなかった。
「は、早く帰りましょう。こんな所にいつまでも僕はいたくないです!」
震える手でリアの肩を掴んで、前に押し出すように廊下を歩き始めたミキ。
突然のその行動にリアは驚いたが、すぐにでも帰りたかったから何も言わずに歩いた。
が、ものの数歩で二人の足は止まってしまったのだ。
教室の横にある階段。その前に黒い影が立ち尽くしていて、それに驚いたリアが小さく声を上げたのだ。
「ひっ! って……びっくりさせないでよソウゴくん! なんでこんな所に立ってるわけ!?」
そう、その影というのはソウゴだった。引きつった顔で、階段を見詰めて固まっていた。
「ど、どうしたんですかねソウゴくん……え。な、なんですかこれ」
リアの肩口から顔を覗かせたミキが、その光景を見てソウゴと同じように固まってしまったのだ。
その視線の先には、何も無かった。
本来あるはずの下り階段がなく、上りしか存在していなかったのだ。
階段からの微かな光がまるで道標のように、二人が行くべき道を教えてくれているかのよう。
冷たく重い空気が二人を震わせたが、元より不気味な雰囲気に身震いしていたから大したことではなかった。
「2-7? うちの学校、そんなにクラスないよね……」
教室に掲げられているプレートを見ると、確かにリアが呟いた文字が書かれていた。
気味が悪い……というのは、今に始まったことではなかったが、見るもの全てが不気味さを強調しているように思えて、二人は身体の震えが止まらなかった。
「は、早く帰りましょう。こんな所にいつまでも僕はいたくないです!」
震える手でリアの肩を掴んで、前に押し出すように廊下を歩き始めたミキ。
突然のその行動にリアは驚いたが、すぐにでも帰りたかったから何も言わずに歩いた。
が、ものの数歩で二人の足は止まってしまったのだ。
教室の横にある階段。その前に黒い影が立ち尽くしていて、それに驚いたリアが小さく声を上げたのだ。
「ひっ! って……びっくりさせないでよソウゴくん! なんでこんな所に立ってるわけ!?」
そう、その影というのはソウゴだった。引きつった顔で、階段を見詰めて固まっていた。
「ど、どうしたんですかねソウゴくん……え。な、なんですかこれ」
リアの肩口から顔を覗かせたミキが、その光景を見てソウゴと同じように固まってしまったのだ。
その視線の先には、何も無かった。
本来あるはずの下り階段がなく、上りしか存在していなかったのだ。
0
お気に入りに追加
3
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい
白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。
私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。
「あの人、私が
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子
ちひろ
恋愛
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子の話。
Fantiaでは他にもえっちなお話を書いてます。よかったら遊びに来てね。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる