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「訳を話してごらんなさい・・・こんな夜遅くに出かけようとしたわけを」

「院長先生、あたし・・・あたしは」


「アウラあなた夜が危険だってこと知ってるわよね?わたしが散々言って聞かせてもまだわからないの?もしかして家出でもしようと思った?」

「ミラ落ち着いて・・・・赤ん坊連れて出ていくなんて余程のことよ何かわけがあったのよそうでしょ?」


もう一人の年若いシスターがアウラに問いかける

アウラは黙って頷くとちらりとあたしのほうを見て話し出した


「院長先生、マリーって奴隷の子なんでしょ?」

「あ・・・アウラ「あたし聞いてしまったんですマリーの首に付いてる首輪のこと」


く・・・・首輪?!首輪ってあたしがしてる黒いこれのこと?!



「ぐ・・・偶然聞いてしまってマリーの首に付いてるのは昔奴隷がしていたやつだってだから・・・・」

「ロジータ・・・・・」

「そんな奴隷の子がここにいてはいけないと思って捨ててこようと思って二人で・・・・・」


捨てる・・・?!捨てるってふたりはあたしを捨てようとしたの?


「どうしてそんな・・・・「この孤児院はカトリーヌ様が院長をされている由緒正しい場所です!そんな場所が奴隷になんて汚されてはいけないと思って・・・・あたし」

「アウラ、あなたは間違ってる・・・わたくしはたとえマリーが犯罪者の子供であろうと受け入れます」

院長先生はゆっくり立ち上がるとあたしのほうを見ながら話し出した


「マリーが犯罪を犯したなら話は別よ、だけど彼女にはなんの罪もないだってまだこんなに小さいんですもの」


「先生でも・・・・「過去の遺物である奴隷の為の首輪を持っている人物なんて余程の権力者か貴族それは想像がつくけれどだからと言ってマリーが奴隷の子だとは限らない」


「何もわからないのよだけど両親のいない孤児のあなたたちに捨てられることのほうがマリーにとっても辛いことよ・・・・そう思わない?」


彼女はそう問いかけるとふたりの肩を抱いた

院長先生にそんなことを言われて緊張が途切れたのかふたりは大声で泣き出してなかなか泣き止まなかった


とりあえず再び捨てられることは避けられたけどこの首輪は謎だらけ

奴隷にさせる首輪だったなんてあたしの両親は奴隷だったの?

だとするとこの国でまともに生きていけるんだろうか

不安ばかりが過って夜も寝れなかったあたしは珍しく夜泣きをしたのだった










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