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05 常識的に考えるその本性
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「嫌だなんてそんな事!」
そう言って慌てふためくルビイの顔を思い出す。
「……っふ」
それと同時に思わずニヤけてしまいそうな口元を慌ててシルヴァは手で覆い隠した。
ルビイにニルヴァーナ王宮での舞踏会に誘った後。
一人オルブライトの屋敷に戻ったシルヴァは、ワインを嗜みながら窓の外を眺めていた。
そして思い返していた。
ルビイの事を。
「……ふう」
彼女の事を思うだけで胸が締め付けられる。
シルヴァがそう感じていたのは、何もここ最近に始まった話ではなかった。
はっきり言ってしまえば、シルヴァはルビイに一目惚れしていた。それも何年も前から。
初めて彼女を見た時から、シルヴァの心はずっと彼女に囚われていた。
ルビイを思わない日はないのではないかと言うほどに。
可愛らしい小顔によく似合う結われたブロンドヘアー、大きくつぶらな瞳、笑顔がよく似合う唇、背は低めだけれど細身の身体に、綺麗な手先。
喜怒哀楽が激しくコロコロと変わる表情、可愛らしい仕草、ぴょんぴょんと跳ね回るような軽快さ。
もうその全てに虜なのである。
「……はあ。好きだ……」
シルヴァはいつも一人で呟いている。
いつか機会を見て必ずこの想い口からしっかりと彼女へ伝える為に、「好きだ」と言える予行練習をしている、つもりだ。
「……ルビイ、いや、ルビイさん、今日も超絶可愛すぎだろ……常識的に考えて……」
酒が回り独り言が酷くなると、妙な言葉使いになっていくのも彼独特の口癖である。
「好きだ……ルビイさん……ああー、超好き……」
と、一人ごちながら崩れ落ちる。
多少酒の力で酔っ払っているのは確かだが、シルヴァの本性はだいたいこんな感じである。
「うう……できたら本当にルビイさんと婚約したい……。でも彼女に真正面から拒否されたら、もうその後、私は彼女の前に出れない……いや、もはや生きる気力すら失くしてしまうだろう……」
とにかく、とにかく、超大好きなのである。
毎日ルビイの魔石店に顔出ししているのは、店の経営状態の様子見という名目で、好きすぎる彼女に毎日会いたいからであった。
だがこのシルヴァ、実は相当に軟弱者である。
これまでに異性との付き合いはおろか、マンツーマンで会話をする事などほとんどなかったくらいに。
今はオルブライト商会の頭目であり、ルビイを憐れみで拾ってあげた自分は彼女にとって上司という立場ゆえに、ルビイに対して毅然とした態度を取っていられる為、そのおかげで本性を知られずにいた。
おそらくこういう関係性でなければシルヴァはルビイに声を掛ける事すらできなかった。
「はあ……今度の舞踏会、楽しみではあるけど……」
そう、結局はルビイに告げた通り、それは全て演技なのである。
あくまでブロン第三王子殿下の発案によって、実行されるルビイを守る為の演技。
ニルヴァーナ王国とオルブライト商会が手を結んだ後、オルブライト家の婚約者に余計な手出しをさせない為だけの仮初の婚約。
ガウェイン第一王子殿下がシルヴァたちの様子を渋々でも受け入れさえすれば良いのだ。
そしてそれが終われば……。
「また、オルブライト商会の頭目とそれに拾われた少女という関係に元通り」
なんの進展もなく、終わる。
「でも私は……」
シルヴァにはルビイに話していない重大な秘密がある。
そしてそれはルビイだけにではない。
シルヴァ・オルブライトを知るほとんどの者に話していない秘密。
これが知られてしまえば今の自分の地位は間違いなく瓦解してしまうであろうほどの。
その仮面が全てを物語っている。
ルビイには素顔を晒しているが、他の者には素顔を晒せないその理由が。
「もしこれが知れてしまえば、私はシルヴァ・オルブライトとしての人生を終えるだろう。だが……」
もし舞踏会でのガウェイン第一王子殿下の反応や態度によっては、その地位を捨て去る覚悟すらあった。
それは全て、ルビイの為だけに。
「私は、ルビイさんの為なら、地位も名誉もかなぐり捨ててやる……ッ」
彼の純愛はまさに雨垂れ石を穿つかの如く、長き年月溜め続けた想い。
愛する者の為ならばなんでもするだろう。
「ルビイさん……可愛すぎだろ……常識的に考えて……」
惚れた女の顔を思い返して、こんな情けないほどデレデレしてしまうような一見軟弱男でも。
●○●○●
「こ、こんな素敵な生地でドレスを発注してくださるのですか!?」
「もう少しクリスタルビーズやパールを添えたかったが、今私の商会で扱っていなくて在庫がなかったんだ。すまないなルビイ」
「何を言っているんですか! 充分過ぎますわ!」
翌日の夕方。
早速ルビイの為のボールガウンを仕立てる生地を見繕ってきたシルヴァがそれを見せる理由でルビイに会いに来ていた。
(ああ……華やかなドレスで踊るルビイさんを想像するだけで……超可愛過ぎるだろ……超好き過ぎるだろ……)
などという妄想を頭の中で描きながら、
「ドレスは早急に仕上げさせる。それまでにキミはデビュタントのつもりで色々と準備をしておいてくれ」
いつもの上司らしい態度で彼女へと接する。
「はいッ! 私、デビュタントに出れなかったのは心残りでしたので、凄く凄く嬉しいですわッ! ありがとうございますシルヴァ様ッ!」
ルビイはそう言うと、本当に嬉しそうにニコーッと満面の笑みをシルヴァへと向ける。
「……っふ」
相変わらず仮面で目元は隠されているが、口元がニヤけてしまわないように、手で隠す。
(ルビイさん可愛過ぎだろ、常識的に考えて)
基本、ルビイと会っている時のシルヴァの脳内は九割方、こればかりである。
「……舞踏会本番では、ガウェイン殿下が何をしてくるかはわからない。なるべく目立たぬように、人混みに紛れているようにな」
「ええ。私はずっとシルヴァ様にくっついていますわ。一人でいるのは怖いですし……」
(ずっと)
「それにきっと、王宮の中では私は悪者のように見られてしまいますもの。シルヴァ様と一緒にいなければどんな目に遭わされるか。だから本当の婚約者のように隣でシルヴァ様を愛する演技をしますわ!」
(愛する)
「でも……本当に直接何か言われたら私……やっぱり少しだけ怖いんですの。その時は……シルヴァ様に頼ってしまってもよろしいんですのよね?」
(頼って)
「あ! な、なーんて! えへへ、冗談ですわッ! 私も毅然とした態度で望みますわ!」
(超好き)
とりあえずこの会話の間、シルヴァは優しい笑みを浮かべた表情で頑張って固定していたが、本当なら小躍りしながら叫び出したいくらいに舞い上がっていた。
なんとか本音を脳内だけで抑え込んでいたのである。
「……ふう」
「ご、ごめんなさいシルヴァ様。私ったらちょっとはしゃいでしまって……」
シルヴァのルビイが大好きすぎる想いの果てに吐き出した小さな溜め息が、ルビイには彼を怒らせてしまったかと勘違いさせていた。
「あ、いや、そういう意味での溜め息ではなくてだな」
「シルヴァ様だって、本当は致し方なく私の婚約者の演技をするんですものね。私なんて、どうせ一度婚約破棄された中古品女ですから」
はは、と乾いた笑いでルビイは自分を卑下した。
「違うッ!」
「え?」
「あ、い、いや。違うぞ。ルビイが中古品だなんてそんな事は断じてない。私はキミと踊れる事が楽しみなのだ」
「そう、なのですか?」
(上目使いで私を見上げるルビイさん超好き)
「う、うむ。だからもっと自信を持ってくれ。オルブライト家の令息である私のパートナーとしてな」
「……やっぱりシルヴァ様はお優しいですわ。だから商会のお仲間さんたちも、この町の人たちも皆、シルヴァ様を慕っておられるのですわね」
「いや、私は単に事実を言ったまでさ」
「でも嬉しいです。仮に演技でもシルヴァ様と踊れるなんて! 今から私、舞踏会の日が楽しみで仕方ありませんわッ!」
(私も楽しみすぎるだろ、常識的に考えて)
「……ゴホン。ひとまずルビイ、その話は置いておこう。店の売上状況の進捗もついでに報告してくれるかい?」
「あ、はい! えっとぉ……アレェ? 私は、台帳どこにしまってしまったのかしら……んーと……」
(ちょっとおっちょこちょいなルビイさん超好き)
そう言って慌てふためくルビイの顔を思い出す。
「……っふ」
それと同時に思わずニヤけてしまいそうな口元を慌ててシルヴァは手で覆い隠した。
ルビイにニルヴァーナ王宮での舞踏会に誘った後。
一人オルブライトの屋敷に戻ったシルヴァは、ワインを嗜みながら窓の外を眺めていた。
そして思い返していた。
ルビイの事を。
「……ふう」
彼女の事を思うだけで胸が締め付けられる。
シルヴァがそう感じていたのは、何もここ最近に始まった話ではなかった。
はっきり言ってしまえば、シルヴァはルビイに一目惚れしていた。それも何年も前から。
初めて彼女を見た時から、シルヴァの心はずっと彼女に囚われていた。
ルビイを思わない日はないのではないかと言うほどに。
可愛らしい小顔によく似合う結われたブロンドヘアー、大きくつぶらな瞳、笑顔がよく似合う唇、背は低めだけれど細身の身体に、綺麗な手先。
喜怒哀楽が激しくコロコロと変わる表情、可愛らしい仕草、ぴょんぴょんと跳ね回るような軽快さ。
もうその全てに虜なのである。
「……はあ。好きだ……」
シルヴァはいつも一人で呟いている。
いつか機会を見て必ずこの想い口からしっかりと彼女へ伝える為に、「好きだ」と言える予行練習をしている、つもりだ。
「……ルビイ、いや、ルビイさん、今日も超絶可愛すぎだろ……常識的に考えて……」
酒が回り独り言が酷くなると、妙な言葉使いになっていくのも彼独特の口癖である。
「好きだ……ルビイさん……ああー、超好き……」
と、一人ごちながら崩れ落ちる。
多少酒の力で酔っ払っているのは確かだが、シルヴァの本性はだいたいこんな感じである。
「うう……できたら本当にルビイさんと婚約したい……。でも彼女に真正面から拒否されたら、もうその後、私は彼女の前に出れない……いや、もはや生きる気力すら失くしてしまうだろう……」
とにかく、とにかく、超大好きなのである。
毎日ルビイの魔石店に顔出ししているのは、店の経営状態の様子見という名目で、好きすぎる彼女に毎日会いたいからであった。
だがこのシルヴァ、実は相当に軟弱者である。
これまでに異性との付き合いはおろか、マンツーマンで会話をする事などほとんどなかったくらいに。
今はオルブライト商会の頭目であり、ルビイを憐れみで拾ってあげた自分は彼女にとって上司という立場ゆえに、ルビイに対して毅然とした態度を取っていられる為、そのおかげで本性を知られずにいた。
おそらくこういう関係性でなければシルヴァはルビイに声を掛ける事すらできなかった。
「はあ……今度の舞踏会、楽しみではあるけど……」
そう、結局はルビイに告げた通り、それは全て演技なのである。
あくまでブロン第三王子殿下の発案によって、実行されるルビイを守る為の演技。
ニルヴァーナ王国とオルブライト商会が手を結んだ後、オルブライト家の婚約者に余計な手出しをさせない為だけの仮初の婚約。
ガウェイン第一王子殿下がシルヴァたちの様子を渋々でも受け入れさえすれば良いのだ。
そしてそれが終われば……。
「また、オルブライト商会の頭目とそれに拾われた少女という関係に元通り」
なんの進展もなく、終わる。
「でも私は……」
シルヴァにはルビイに話していない重大な秘密がある。
そしてそれはルビイだけにではない。
シルヴァ・オルブライトを知るほとんどの者に話していない秘密。
これが知られてしまえば今の自分の地位は間違いなく瓦解してしまうであろうほどの。
その仮面が全てを物語っている。
ルビイには素顔を晒しているが、他の者には素顔を晒せないその理由が。
「もしこれが知れてしまえば、私はシルヴァ・オルブライトとしての人生を終えるだろう。だが……」
もし舞踏会でのガウェイン第一王子殿下の反応や態度によっては、その地位を捨て去る覚悟すらあった。
それは全て、ルビイの為だけに。
「私は、ルビイさんの為なら、地位も名誉もかなぐり捨ててやる……ッ」
彼の純愛はまさに雨垂れ石を穿つかの如く、長き年月溜め続けた想い。
愛する者の為ならばなんでもするだろう。
「ルビイさん……可愛すぎだろ……常識的に考えて……」
惚れた女の顔を思い返して、こんな情けないほどデレデレしてしまうような一見軟弱男でも。
●○●○●
「こ、こんな素敵な生地でドレスを発注してくださるのですか!?」
「もう少しクリスタルビーズやパールを添えたかったが、今私の商会で扱っていなくて在庫がなかったんだ。すまないなルビイ」
「何を言っているんですか! 充分過ぎますわ!」
翌日の夕方。
早速ルビイの為のボールガウンを仕立てる生地を見繕ってきたシルヴァがそれを見せる理由でルビイに会いに来ていた。
(ああ……華やかなドレスで踊るルビイさんを想像するだけで……超可愛過ぎるだろ……超好き過ぎるだろ……)
などという妄想を頭の中で描きながら、
「ドレスは早急に仕上げさせる。それまでにキミはデビュタントのつもりで色々と準備をしておいてくれ」
いつもの上司らしい態度で彼女へと接する。
「はいッ! 私、デビュタントに出れなかったのは心残りでしたので、凄く凄く嬉しいですわッ! ありがとうございますシルヴァ様ッ!」
ルビイはそう言うと、本当に嬉しそうにニコーッと満面の笑みをシルヴァへと向ける。
「……っふ」
相変わらず仮面で目元は隠されているが、口元がニヤけてしまわないように、手で隠す。
(ルビイさん可愛過ぎだろ、常識的に考えて)
基本、ルビイと会っている時のシルヴァの脳内は九割方、こればかりである。
「……舞踏会本番では、ガウェイン殿下が何をしてくるかはわからない。なるべく目立たぬように、人混みに紛れているようにな」
「ええ。私はずっとシルヴァ様にくっついていますわ。一人でいるのは怖いですし……」
(ずっと)
「それにきっと、王宮の中では私は悪者のように見られてしまいますもの。シルヴァ様と一緒にいなければどんな目に遭わされるか。だから本当の婚約者のように隣でシルヴァ様を愛する演技をしますわ!」
(愛する)
「でも……本当に直接何か言われたら私……やっぱり少しだけ怖いんですの。その時は……シルヴァ様に頼ってしまってもよろしいんですのよね?」
(頼って)
「あ! な、なーんて! えへへ、冗談ですわッ! 私も毅然とした態度で望みますわ!」
(超好き)
とりあえずこの会話の間、シルヴァは優しい笑みを浮かべた表情で頑張って固定していたが、本当なら小躍りしながら叫び出したいくらいに舞い上がっていた。
なんとか本音を脳内だけで抑え込んでいたのである。
「……ふう」
「ご、ごめんなさいシルヴァ様。私ったらちょっとはしゃいでしまって……」
シルヴァのルビイが大好きすぎる想いの果てに吐き出した小さな溜め息が、ルビイには彼を怒らせてしまったかと勘違いさせていた。
「あ、いや、そういう意味での溜め息ではなくてだな」
「シルヴァ様だって、本当は致し方なく私の婚約者の演技をするんですものね。私なんて、どうせ一度婚約破棄された中古品女ですから」
はは、と乾いた笑いでルビイは自分を卑下した。
「違うッ!」
「え?」
「あ、い、いや。違うぞ。ルビイが中古品だなんてそんな事は断じてない。私はキミと踊れる事が楽しみなのだ」
「そう、なのですか?」
(上目使いで私を見上げるルビイさん超好き)
「う、うむ。だからもっと自信を持ってくれ。オルブライト家の令息である私のパートナーとしてな」
「……やっぱりシルヴァ様はお優しいですわ。だから商会のお仲間さんたちも、この町の人たちも皆、シルヴァ様を慕っておられるのですわね」
「いや、私は単に事実を言ったまでさ」
「でも嬉しいです。仮に演技でもシルヴァ様と踊れるなんて! 今から私、舞踏会の日が楽しみで仕方ありませんわッ!」
(私も楽しみすぎるだろ、常識的に考えて)
「……ゴホン。ひとまずルビイ、その話は置いておこう。店の売上状況の進捗もついでに報告してくれるかい?」
「あ、はい! えっとぉ……アレェ? 私は、台帳どこにしまってしまったのかしら……んーと……」
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