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女の悔恨はその地へと

第十一話

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次の日、朝起きると頭が物凄く痛くなっていた。

まるで何かに打たれたような痛みが消えない。

「いった…」

私は思わず頭を抑えた。

『やち、だいじょうぶ?』

『あたまいたいの?』

狐達に心配されて私は笑顔をつくる。

「大丈夫大丈夫…ちょっと経てば消えるって…」

『ほんと?』

『むりしないでね?』

「うん、ありがとう」

そんなやり取りを終え、今日も私は学校に向かう。

あ…

百花に会って誕生日聞くの忘れちゃった…

昨日一緒に帰ったのに…

今日会えるかな?

そう思いながら周囲をキョロキョロと見回してみるが一向に百花の出てくる気配はない。

「あれ…?」

『どしたのー?』

『しんぱいごと?』

彼らが顔を覗き込んでくる。

「ああ…いや…今日は百花に会わないなって…」

私がそう答えると彼らも思い出したかのように口を開く。

『ほんとだー』

『いつもあうのにまだあわないねー』

へんだねー、と二人(いや、二匹か…?)で話し始める。

そうこうしているうちに学校に着いてしまった。

結局会えなかったなあ…

考えながら廊下を歩いていると不意に名前を呼ばれた。

「稗田」

あ、碧君…

「八千、じゃないんだね」

薄く笑いながら言う。

「別に良いだろ」

「そ?まあ私は碧君呼びは辞めないけど」

『あおいどうしたのー?』

『またなんかあったー?』

狐達が騒ぎ出す。

「いや、特に何かあった訳じゃない」

碧君が答える。

「そっか、よかった」

ホッとしながら言う。

「でも油断はするな、いつ何が起こるかは分からないからな」

そう言いながら碧君が教室の扉を開ける。

話していたらいつの間にか着いていたようだ。

ん?教室の中がざわついてる…?

どうしたのかな、と顔を出す。

「あ、八千!」

結が私の名前を大声で呼ぶ。

な、なにごと!?

すると碧君が歩き出した。反射的に私も着いていく。

黒板の前で止まり、そこに磁石で貼られた紙があった。

なんだろう、これ、と思って内容を読む。

「なっ…!」

「え、何これ…」

次の瞬間、私達は表情を苦くした。
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