32 / 72
女の悔恨はその地へと
第十話
しおりを挟む
「ま、まさか…」
「実は…式をやって十分もしない内にその式の気配が消えたんだ…」
『え!?』
『なにやってるの!?』
マジデカ…
「いや、俺もそんな早く式を消されるとは思ってなかったんだよ」
彼が言い訳めいた事を言う。
「でも、現に式消されちゃったんでしょ?」
「まあ…そうなんだが…」
歯切れ悪いなあ…
「式に込められた霊力の主が誰か知られた可能性は?」
私は恐る恐るといった体で聞く。
「大いにあるな」
『あおいっていがいとかんがえなしなんだね…』
そこの狐、最速でトドメを刺してやるな…
「悪かったって…今回の事は俺が全面的に悪い」
だめだ…フォロー出来ない…
「でもあっちに渡るのは俺が霊力の主だって事だけだ。八千の事は向こうはまだ知らないはずだ。お前ら狐達の事もな。だから、何か仕掛けられるとしたら俺だけだな」
それもそれで心配…
「ん?でも、式が消されたってだけの事でどうやったらあの噂が本当だっていう証明になるの…?」
私が頭に浮かんだ疑問を彼にぶつけると呆れた顔をされてしまった。
「お前って頭良いのにこういうのには疎いんだな…」
悪かったな…
「式が消されるって事はイコール俺の式を消せるやつが向こうに居るって事だ。つまり俺の式を消したやつは力を持つ者なんだが、それがそいつ個人でやったものなのか、それとも生徒会執行部という団体によるものなのかが分かってないんだ。だから、この話が本当かどうかの確率は80%なんだよ」
「ああ、成程ね」
『しきがけされたことで、むこうにのうりょくしゃがいることはわかったけどだいしょうでかくない?』
うーん…
「もうそこは…諦めた…」
あはは…
乾いた笑いしか出ないや…
「そろそろ教室に戻ろう」
碧君が時計を見ながら言う。
私も自販機でお茶を買って、先に行った彼を追った。
「実は…式をやって十分もしない内にその式の気配が消えたんだ…」
『え!?』
『なにやってるの!?』
マジデカ…
「いや、俺もそんな早く式を消されるとは思ってなかったんだよ」
彼が言い訳めいた事を言う。
「でも、現に式消されちゃったんでしょ?」
「まあ…そうなんだが…」
歯切れ悪いなあ…
「式に込められた霊力の主が誰か知られた可能性は?」
私は恐る恐るといった体で聞く。
「大いにあるな」
『あおいっていがいとかんがえなしなんだね…』
そこの狐、最速でトドメを刺してやるな…
「悪かったって…今回の事は俺が全面的に悪い」
だめだ…フォロー出来ない…
「でもあっちに渡るのは俺が霊力の主だって事だけだ。八千の事は向こうはまだ知らないはずだ。お前ら狐達の事もな。だから、何か仕掛けられるとしたら俺だけだな」
それもそれで心配…
「ん?でも、式が消されたってだけの事でどうやったらあの噂が本当だっていう証明になるの…?」
私が頭に浮かんだ疑問を彼にぶつけると呆れた顔をされてしまった。
「お前って頭良いのにこういうのには疎いんだな…」
悪かったな…
「式が消されるって事はイコール俺の式を消せるやつが向こうに居るって事だ。つまり俺の式を消したやつは力を持つ者なんだが、それがそいつ個人でやったものなのか、それとも生徒会執行部という団体によるものなのかが分かってないんだ。だから、この話が本当かどうかの確率は80%なんだよ」
「ああ、成程ね」
『しきがけされたことで、むこうにのうりょくしゃがいることはわかったけどだいしょうでかくない?』
うーん…
「もうそこは…諦めた…」
あはは…
乾いた笑いしか出ないや…
「そろそろ教室に戻ろう」
碧君が時計を見ながら言う。
私も自販機でお茶を買って、先に行った彼を追った。
0
お気に入りに追加
3
あなたにおすすめの小説
完結【R―18】様々な情事 短編集
秋刀魚妹子
恋愛
本作品は、過度な性的描写が有ります。 というか、性的描写しか有りません。
タイトルのお品書きにて、シチュエーションとジャンルが分かります。
好みで無いシチュエーションやジャンルを踏まないようご注意下さい。
基本的に、短編集なので登場人物やストーリーは繋がっておりません。
同じ名前、同じ容姿でも関係無い場合があります。
※ このキャラの情事が読みたいと要望の感想を頂いた場合は、同じキャラが登場する可能性があります。
※ 更新は不定期です。
それでは、楽しんで頂けたら幸いです。
女子高生は卒業間近の先輩に告白する。全裸で。
矢木羽研
恋愛
図書委員の女子高生(小柄ちっぱい眼鏡)が、卒業間近の先輩男子に告白します。全裸で。
女の子が裸になるだけの話。それ以上の行為はありません。
取って付けたようなバレンタインネタあり。
カクヨムでも同内容で公開しています。
[恥辱]りみの強制おむつ生活
rei
大衆娯楽
中学三年生になる主人公倉持りみが集会中にお漏らしをしてしまい、おむつを当てられる。
保健室の先生におむつを当ててもらうようにお願い、クラスメイトの前でおむつ着用宣言、お漏らしで小学一年生へ落第など恥辱にあふれた作品です。
隣の席の女の子がエッチだったのでおっぱい揉んでみたら発情されました
ねんごろ
恋愛
隣の女の子がエッチすぎて、思わず授業中に胸を揉んでしまったら……
という、とんでもないお話を書きました。
ぜひ読んでください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる