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一緒にいたい
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「里美、俺と……結婚してくれないか?」
「…………え?」
俺はずっと胸に抱いていた大切な言葉を伝えた──。
里美の動きが止まる。突然の俺の言葉に思考が止まっているようだ。
俺はカバンの中に手を入れると紺色の四角い箱を取り出す。里美はその様子を黙って見ていた。瞳を大きく開け、俺の顔や手元へと視線を慌ただしく動かす。
「泣かして傷つけた事を俺は忘れてない、その分──愛させて欲しい」
里美の手をそっと取り手のひらに蓋を開けた四角い箱を置く。控えめなダイヤが乗った指輪を里美が確認すると顔が固まったまま涙を流し始めた。
「こ、これ、こ──」
「うん、指輪」
里美の顔がくしゃりと歪む。我慢できなかったらしい。俺は苦笑いしながら里美の頭を撫でる。泣き止まそうとしたはずだが逆効果だったようだ。どんどん涙が溢れ出てきてしまう。
長い間里美の指にはめられていた指輪をそっと抜き取るとポケットに入れた。この指輪をつけて里美は俺を待っていてくれた。すっかり色あせた指輪に出会ってからの年月と、自分の不甲斐なさを感じる。箱から指輪を引き抜くと里美の左の薬指にそっとはめた。
俺はブランコに座ったまま泣く里美の顔を隠すように自分の胸に引き寄せる。
「里美、泣き止んで?」
「だって、こんなの──無理」
俺は身を屈めて里美の溢れ落ちる涙に口付ける。里美の茶色の瞳に自分の姿が映ったのを確認すると俺は優しく微笑んだ。精一杯の愛を込めて……。
「俺と結婚して、里美──お前がいなきゃダメなんだ、ほんとに」
里美は一瞬涙が止まるがそのあと壊れたように泣き出した。泣きながら頷き続ける里美を抱きしめると背中に手を回し撫でてやった。
私たちはすれ違った思いを再び結んだ。掛け違って噛み合わない思いを解き、戻し、時には再び迷いながらそれでも互いを想い合った。
きっと私たちは、もう大丈夫だ──。
◇
里美の職場であるこの小さな雑貨店に口コミとテレビの取材等の影響で客が殺到していた。特設コーナーでは今も女性たちが真剣な表情で革の小物を作っている。その女性たちの後ろに立ち優しくアドバイスをする里美の姿があった。
「わ、すごい可愛い!」
「本当、すごい」
里美はその手作りの革小物をきれいに包装して体験者に手渡す。個人用でもプレゼント用でも手を抜くことはしない。大切な人に贈る物も自分に贈る物も変わらない。どちらも大切な存在なのだからと新入社員の頃に先輩に教わった事だ。
「大切にしてくださいね」
客を送り出すと憲司が時間通りにやってきた。店のドアを開けると里美の方へと近づいてくる。今日はスーツ姿じゃない、日曜日なので私服だ。
「悪い、少し早かったか?」
「ううん、大丈夫。皆さんは?」
店のドアから菊田と小さい子が手を繋いで入ってくるのが見えた。後ろにいるのは旦那さんだろう。里美はその姿を見ると優しく微笑んだ。
「いらっしゃったわね」
「え? あ、本当だよく分かったな、菊田さん! ここです!」
菊田家族はゆっくりと店内をキョロキョロしながら憲司たちの元へとやってきた。里美と目が合うと菊田は慈愛に満ちた顔をした。憲司が菊田に話しかける。
「場所わかりました?」
「ええ、以前ここに買い物に来たことがあったのよ」
菊田はそういうと里美に視線を戻し頭を下げた。
「はじめまして、会社の同僚の菊田紗英です。あなたが里美さんね?」
「はじめまして、田中里美です。お会いできて嬉しいです」
──元気? 幸せそうね。
──菊田さん、ありがとうございます……
二人にしか聞こえない声が聞こえた気がした。
里美は涙が出そうだった。彼女とこうして会えたことが嬉しかった。
里美の様子に気づいた菊田が家族の紹介をし始めた。旦那さんはやはり筋肉質で背が高かった。
「やぁ……里美さんだね……」
「こんにちは……」
初めて会ったのにそんな気がしない。里美を見る目は優しい。きっと菊田から話を聞いていたのだと里美は思った。旦那さんは里美の左手の薬指に光るものを見つけると嬉しそうに頷いた。
「婚約されたんですね、本当に、よかった」
「え!? 本当だ……ちょっと吉田くんなんで里美ちゃんとの事私に黙ってたの?」
憲司は菊田の剣幕に思わず怯む。そもそも菊田に里美の事を直接話したことはないはずなのだが、つい謝ってしまう。
「すみません! あ、あのこういうのって日取りとか決まってから会社に言うものだと……ってかプロポーズしたの一週間前──」
「遅い」
「まぁまぁ、紗英落ち着けって、な?」
プンプン怒る菊田さんをなだめるように横にいた旦那さんが肩を抱く。その動作が微笑ましくて里美と憲司は思わず顔を見合わせる。
この二人を見ていると本当に素敵だと思う。
「パパもママも瑠璃のことはどうでもいいのね」
置いてきぼりを食らって頬を膨らませる瑠璃を菊田たちは慌てて抱きかかえるとグリグリと頬ずりをする。瑠璃は声を出してキャッキャと笑い出す。二人に挟まれて「痛いよぉ」と言いながら機嫌はすっかりよくなったみたいだ。
この日、菊田さんの家族がレザークラフトの体験に来てくれることになった。以前から興味があったようで今回里美が担当の週に憲司が予約を入れてくれた。親子三人で力を合わせながら小さなキーホルダーを作ってもらった。家の鍵をつけようかどうしようか相談する三人を向かいに座る里美と憲司は温かく見守っていた。
こんな家族に、なりたい──。
里美と憲司は同じことを思っていた。
里美と憲司は目が合うとテーブルの下で手を繋いだ。
白いベールが下される──。
そのまま無愛想な父親の腕を取る。
「泣きたい時はまた帰ってくればいい」
あの日のことを言っているのだろう。里美は腕をぎゅっと握りしめた。
「ありがとう、父さん」
木のドアが音楽とともに開かれる、そこには沢山の笑顔があった。その一番奥には優しく微笑む憲司の姿が見えた。
ゆっくり歩くと菊田さん夫妻と瑠璃ちゃんが満面の笑みでこちらに手を振るのが分かった。あれから家族ぐるみでお付き合いをさせていただいている。
多くの友人や職場の店長や木村くん……みんな笑顔で拍手を送ってくれた。憲司の元に行くと父が憲司の肩をポンと叩くと席に戻った。憲司の腕を取りゆっくりと前を向く。神父の声が教会に響く……。
「吉田憲司さん── あなたは、この結婚を神の導きによるものだと受け取り、その教えに従って、夫としての分を果たし、常に妻を愛し、敬い、慰め、助けて、変わることなく、その健やかなるときも、病めるときも、富めるときも、貧しきときも、死が二人を分かつときまで、命の灯の続く限り、あなたの妻に対して、堅く節操を守ることを約束しますか?」
「はい、誓います」
「田中里美さん──妻としての分を果たし、常に夫を愛し、敬い、慰め、助けて、変わることなく、その健やかなるときも、病めるときも、富めるときも、貧しきときも、死が二人を分かつときまで、命の灯の続く限り、あなたの夫に対して、堅く節操を守ることを約束しますか?」
「……はい、誓います」
指輪の交換をしてベールが上げられた。
ようやく憲司の顔が見れた。
憲司は里美の瞳を見て瞳が潤んでいた。里美もつい涙が出そうになる。必死で微笑むと憲司は何度も頷いた。
「誓いの、キスを──」
私たちはゆっくり近づくと目を閉じた──。
私たちは気持ちが絡まった分、解く時間もかかった。
紡がれた気持ちはきっとその分強くなったはずに違いない。
私たちの思いは共にある──これからいろんなことがあるだろうけど、いつだって大切なことは──その人を愛おしいと思う気持ちだ。
END
「…………え?」
俺はずっと胸に抱いていた大切な言葉を伝えた──。
里美の動きが止まる。突然の俺の言葉に思考が止まっているようだ。
俺はカバンの中に手を入れると紺色の四角い箱を取り出す。里美はその様子を黙って見ていた。瞳を大きく開け、俺の顔や手元へと視線を慌ただしく動かす。
「泣かして傷つけた事を俺は忘れてない、その分──愛させて欲しい」
里美の手をそっと取り手のひらに蓋を開けた四角い箱を置く。控えめなダイヤが乗った指輪を里美が確認すると顔が固まったまま涙を流し始めた。
「こ、これ、こ──」
「うん、指輪」
里美の顔がくしゃりと歪む。我慢できなかったらしい。俺は苦笑いしながら里美の頭を撫でる。泣き止まそうとしたはずだが逆効果だったようだ。どんどん涙が溢れ出てきてしまう。
長い間里美の指にはめられていた指輪をそっと抜き取るとポケットに入れた。この指輪をつけて里美は俺を待っていてくれた。すっかり色あせた指輪に出会ってからの年月と、自分の不甲斐なさを感じる。箱から指輪を引き抜くと里美の左の薬指にそっとはめた。
俺はブランコに座ったまま泣く里美の顔を隠すように自分の胸に引き寄せる。
「里美、泣き止んで?」
「だって、こんなの──無理」
俺は身を屈めて里美の溢れ落ちる涙に口付ける。里美の茶色の瞳に自分の姿が映ったのを確認すると俺は優しく微笑んだ。精一杯の愛を込めて……。
「俺と結婚して、里美──お前がいなきゃダメなんだ、ほんとに」
里美は一瞬涙が止まるがそのあと壊れたように泣き出した。泣きながら頷き続ける里美を抱きしめると背中に手を回し撫でてやった。
私たちはすれ違った思いを再び結んだ。掛け違って噛み合わない思いを解き、戻し、時には再び迷いながらそれでも互いを想い合った。
きっと私たちは、もう大丈夫だ──。
◇
里美の職場であるこの小さな雑貨店に口コミとテレビの取材等の影響で客が殺到していた。特設コーナーでは今も女性たちが真剣な表情で革の小物を作っている。その女性たちの後ろに立ち優しくアドバイスをする里美の姿があった。
「わ、すごい可愛い!」
「本当、すごい」
里美はその手作りの革小物をきれいに包装して体験者に手渡す。個人用でもプレゼント用でも手を抜くことはしない。大切な人に贈る物も自分に贈る物も変わらない。どちらも大切な存在なのだからと新入社員の頃に先輩に教わった事だ。
「大切にしてくださいね」
客を送り出すと憲司が時間通りにやってきた。店のドアを開けると里美の方へと近づいてくる。今日はスーツ姿じゃない、日曜日なので私服だ。
「悪い、少し早かったか?」
「ううん、大丈夫。皆さんは?」
店のドアから菊田と小さい子が手を繋いで入ってくるのが見えた。後ろにいるのは旦那さんだろう。里美はその姿を見ると優しく微笑んだ。
「いらっしゃったわね」
「え? あ、本当だよく分かったな、菊田さん! ここです!」
菊田家族はゆっくりと店内をキョロキョロしながら憲司たちの元へとやってきた。里美と目が合うと菊田は慈愛に満ちた顔をした。憲司が菊田に話しかける。
「場所わかりました?」
「ええ、以前ここに買い物に来たことがあったのよ」
菊田はそういうと里美に視線を戻し頭を下げた。
「はじめまして、会社の同僚の菊田紗英です。あなたが里美さんね?」
「はじめまして、田中里美です。お会いできて嬉しいです」
──元気? 幸せそうね。
──菊田さん、ありがとうございます……
二人にしか聞こえない声が聞こえた気がした。
里美は涙が出そうだった。彼女とこうして会えたことが嬉しかった。
里美の様子に気づいた菊田が家族の紹介をし始めた。旦那さんはやはり筋肉質で背が高かった。
「やぁ……里美さんだね……」
「こんにちは……」
初めて会ったのにそんな気がしない。里美を見る目は優しい。きっと菊田から話を聞いていたのだと里美は思った。旦那さんは里美の左手の薬指に光るものを見つけると嬉しそうに頷いた。
「婚約されたんですね、本当に、よかった」
「え!? 本当だ……ちょっと吉田くんなんで里美ちゃんとの事私に黙ってたの?」
憲司は菊田の剣幕に思わず怯む。そもそも菊田に里美の事を直接話したことはないはずなのだが、つい謝ってしまう。
「すみません! あ、あのこういうのって日取りとか決まってから会社に言うものだと……ってかプロポーズしたの一週間前──」
「遅い」
「まぁまぁ、紗英落ち着けって、な?」
プンプン怒る菊田さんをなだめるように横にいた旦那さんが肩を抱く。その動作が微笑ましくて里美と憲司は思わず顔を見合わせる。
この二人を見ていると本当に素敵だと思う。
「パパもママも瑠璃のことはどうでもいいのね」
置いてきぼりを食らって頬を膨らませる瑠璃を菊田たちは慌てて抱きかかえるとグリグリと頬ずりをする。瑠璃は声を出してキャッキャと笑い出す。二人に挟まれて「痛いよぉ」と言いながら機嫌はすっかりよくなったみたいだ。
この日、菊田さんの家族がレザークラフトの体験に来てくれることになった。以前から興味があったようで今回里美が担当の週に憲司が予約を入れてくれた。親子三人で力を合わせながら小さなキーホルダーを作ってもらった。家の鍵をつけようかどうしようか相談する三人を向かいに座る里美と憲司は温かく見守っていた。
こんな家族に、なりたい──。
里美と憲司は同じことを思っていた。
里美と憲司は目が合うとテーブルの下で手を繋いだ。
白いベールが下される──。
そのまま無愛想な父親の腕を取る。
「泣きたい時はまた帰ってくればいい」
あの日のことを言っているのだろう。里美は腕をぎゅっと握りしめた。
「ありがとう、父さん」
木のドアが音楽とともに開かれる、そこには沢山の笑顔があった。その一番奥には優しく微笑む憲司の姿が見えた。
ゆっくり歩くと菊田さん夫妻と瑠璃ちゃんが満面の笑みでこちらに手を振るのが分かった。あれから家族ぐるみでお付き合いをさせていただいている。
多くの友人や職場の店長や木村くん……みんな笑顔で拍手を送ってくれた。憲司の元に行くと父が憲司の肩をポンと叩くと席に戻った。憲司の腕を取りゆっくりと前を向く。神父の声が教会に響く……。
「吉田憲司さん── あなたは、この結婚を神の導きによるものだと受け取り、その教えに従って、夫としての分を果たし、常に妻を愛し、敬い、慰め、助けて、変わることなく、その健やかなるときも、病めるときも、富めるときも、貧しきときも、死が二人を分かつときまで、命の灯の続く限り、あなたの妻に対して、堅く節操を守ることを約束しますか?」
「はい、誓います」
「田中里美さん──妻としての分を果たし、常に夫を愛し、敬い、慰め、助けて、変わることなく、その健やかなるときも、病めるときも、富めるときも、貧しきときも、死が二人を分かつときまで、命の灯の続く限り、あなたの夫に対して、堅く節操を守ることを約束しますか?」
「……はい、誓います」
指輪の交換をしてベールが上げられた。
ようやく憲司の顔が見れた。
憲司は里美の瞳を見て瞳が潤んでいた。里美もつい涙が出そうになる。必死で微笑むと憲司は何度も頷いた。
「誓いの、キスを──」
私たちはゆっくり近づくと目を閉じた──。
私たちは気持ちが絡まった分、解く時間もかかった。
紡がれた気持ちはきっとその分強くなったはずに違いない。
私たちの思いは共にある──これからいろんなことがあるだろうけど、いつだって大切なことは──その人を愛おしいと思う気持ちだ。
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