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仕事の責任
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職場に最近設けられた特設スペースで里美はパソコン画面を前に唸り続けていた。
「いやー、初心者にはね……」
「ですよねー」
隣で同じく革の販売カタログとにらめっこしていた同僚の木村が相槌を打つ。二人は今度このスペースを利用したレザークラフト教室の担当になった。
以前から社長も興味があったようだが、通信販売に経営が押されとうとう思い切ったようだ。プライベートでも革製品を愛用する私たちに白羽の矢が放たれたわけだが、初めてな事ばかりで戸惑いの連続だ。普段パソコンを長時間使わない里美はもう既に目は痛いわ、肩は凝るわでしまいには知恵熱が出そうだ。
とりあえずその日は仕事も捗らないので帰宅することにした。最近は帰り道も、家に帰ってからも頭の中はレザーに取り憑かれている。立ち上げという仕事は思いのほか労力と精神力を使うことを知った
部屋の前まで来ると部屋に明かりがついていた。何だろうホッとする。誰かが帰りを待ってくれている……その感情で一気に頭の中のレザーの亡霊と疲労感が飛んでいく。
「……ただいま」
「おう、おかえり」
憲司がエプロンをつけている。テーブルにはちらし寿司が置かれている。田舎風のちらし寿司でなかなか美味しそうだ。
「あれどうしたの?」
「顧客のおばあちゃんがくれたんだ。一緒に食べようと思って部屋に寄ってみたんだ」
憲司が「めちゃ美味いんだって」と言いながら簡易のお吸い物の準備をする。その間に部屋に入って着替える。出汁のいい香りが部屋に充満する頃台所から憲司の私を呼ぶ声が聞こえた。
「さ、食べよ」
「うん、いただきます」
お吸い物を啜ると温まる……疲れた体に染み渡る。
「ねぇ、憲司はさ? 一日どれぐらいパソコンしてる?」
「ん? そうだな……十時間以上? いや? もっとか。まぁその日によるけど……どうした急に」
「いや……きついだろうなって思って」
たった二時間で弱音を上げたとは言いにくい。憲司はそれに計算もする。細かな字も見る……とても自分と一緒とは言えない。言い渋っていると憲司がちらし寿司を小皿に取り分けてくれた。
「立ち上げって大変だろ? 普段の仕事もあるだろうし……里美は機械音痴だし辛いだろ。俺だって最初慣れるまできつかったもん」
「うん、キツい。キツすぎ……」
「とりあえず食べよ? 元気出ないだろ。愚痴なら聞くから」
里美は溜息をつく。憲司はどんなにしんどくても、辛くても私の前で仕事の愚痴をこぼしたことはない。それがどんなにすごいことか今更になって気付く。里美はちらし寿司を口に入れる。里美の様子を見ていた憲司は何かを思いついたのか立ち上がる。居間に置かれたカバンの中からメガネケースを取り出した。深緑のではない、出会った日の思い出の革のメガネケースだ。緑色だったその眼鏡ケースはすっかり色あせて青色になった。それを里美の前に置くと差し出した。
「はい、どうぞ」
メガネケースの中身はブルーライトカットの眼鏡だった。パソコンを触るときは必需品だと聞いていた。
「え、でも……」
「いいって、俺普通の眼鏡でいけるし。貸してやるから」
そう言うと憲司はちらし寿司を頬張り始めた。その後元気のなかった私の為に髪の毛をドライヤーをかけてくれた。撫でてくれる手は優しくて心が蕩けた。
次の日私はパソコン画面で憲司の眼鏡をかける。ずっと使っているのだろう蝶番の部分が緩い。パソコン画面から目に刺さっていた光が和らぐ。眼鏡のおかげなのだけど、なぜか憲司が応援してくれている、支えてくれているようで頰が緩む。私が助かった分、今日憲司は目の疲労がひどいだろう。休憩時間にお礼のメールを送った。
レザークラフトの準備も佳境に入る。毎日届く大量の材料に、教室のための雑費を購入し、誰でも気軽に参加できるようにわかりやすい資料を作成し……目が回るような忙しさだった。
その日の晩は土曜日だった。佳境のため明日の日曜日の休みは返上した。里美はパソコン画面をにらめつけキーボードを叩いていた。
急がなければ、これを仕上げなければ、明日に必要だし、あぁこれもまだ決めてない……。
どうしよう──時間がない。全く足りない。
ゴールが決められていて里美はだんだんと時間と溜まる作業に追われていた。
ブブブッブブブ──
閉店時間を過ぎても雑貨店に里美はいた。
店長と木村の三人で体験プランの値段設定や設定時間を相談していた。前掛けのポケットに入れた携帯電話が震えている。ちらっと覗くと画面には憲司の名前があった。だが、今は隣に店長も木村もいる……仕事もまだ終われない……電話に出られない。
店長に話しかけられて商品の説明をしているといつのまにか着信が切れた。一瞬心の底に冷たいものが降りた気がした。少しして短めの携帯電話の震えを感じた。
「ちょっとすみません──」
すぐさまトイレに駆け込むと携帯電話を取り出す。
──お疲れ様、大変だけど頑張れよ! 返信はいらないぞ
憲司のメールは昔の私にそっくりだった。いや、私だった。
涙が出そうになる。
さっき仕事に追われ、どうしようもない気持ちだった。
逆の立場になって憲司の言っていたがむしゃらの意味がわかる。仕事の責任感で身を犠牲にして踏ん張るべきタイミングの時にこんなにも人間は周りが見えなくなるなんて。どうしようもなくなるなんて──。
家に帰っても頭の中は仕事ばかりで上の空で、一人じゃもやもやして誰かに聞いて欲しくて……。
疲れたときにああして「ただいま」って言って笑顔で迎えてくれるとホッとして……。
気にかけて連絡してくれるメールを見て会いたくて、胸を痛めてそれでも仕事をそのまま続けて……。
分かってるつもりだった。でも正確には理解できていなかったかもしれない。トイレで憲司にメールをした。
──会いたい
返信後すぐに返事が来た。
──終わるとき連絡して、迎えにいく
里美は涙を拭うと、みんなの元へ戻った。とりあえずやるべき事をやろう。謝るのはその後だ。
しばらく集中して作業を行った。木村も協力してパソコンを使って広告を作成してくれた。さすが木村はセンスが光っていた。店長が帰った後木村と二人で体験コースの案を練っていた時……木村が時計を見て「あ、録りました? 今日ですよね◯◯って映画」と里美に尋ねた。その瞬間里美の脳裏にある約束が思い出され我慢できず泣き出した。木村は突然の涙に固まっていた……。
「お疲れ様」
「お疲れ様でした! じゃ、また……元気出してくださいね」
カッコいい白いマウンテンバイクに跨ると颯爽と木村は夜道を走り抜けていった。
振り返って帰り道を歩き出すと目の前にスウェット姿の憲司が笑顔で立っていた。お風呂上がりなのだろう、髪も下りてすっかり若く見える。わざわざ電車に乗り、迎えに来てくれたらしい。私が会いたいと送ったからだ──。
片手を上げて私の方へゆっくりと歩いてくる。でも私は涙で滲んでその姿を正確には見えない。
佇んだまま泣く私の涙を何も言わずに指で払う。
「お疲れ様」
憲司の声は優しい。それだけで私の顔はぐにゃりと歪む。その顔を覆い隠すように憲司が抱きしめる。背中をポンポンと叩き私をあやす。
「うー、ごめん。ごめんなさい……私」
「はいはい、大丈夫だから落ち着けって……」
言わせてほしい。
憲司の気持ちが分かったって、同じように電話に出れなかったって、玄関で迎えてくれたエプロン姿にほっとしたって……。
「憲司……ごめんなさい。あのね、あのね……あた、し、仕事で本当にいっぱい、いっぱいでね?……余裕がなくて今日のこと忘れてて──」
今日は憲司と映画を見ようかという話をしていた。土曜日の晩に地上波初登場の映画があると話をしていたのに、時間に追われてすっかり頭から抜け落ちた。さっき木村の言葉でようやく思い出した。木村は里美が泣くほど楽しみしていたのかと驚いていたようだった。里美は情けなかった……そして憲司に申し訳なかった。
「あぁ、分かってる……いいんだ」
憲司の声はいつまでも優しい。離れると私の手を握りゆっくりと歩き始めた。その顔は本当に穏やかだった。
「何で優しいの……怒ってくれてもいいのに。お前もすっぽかしたなって言えば──」
憲司は相槌を打つだけだった。
「俺には責めれないよ。だって今のお前の気持ちは一番俺が分かってるし、それに里美はこの何倍も俺を待っててくれただろう」
憲司は横に歩く私の頭を優しく抱き寄せると肩を抱き歩く。憲司からは私のシャンプーの匂いがした。
「アイス買う? 映画今終わりかけだからちょうど今から観れるよ。レコーダーに録画した」
憲司が嬉しそうに笑う。
「チョコ? それとも抹茶? あ──チョコチップ? あー俺はバニラにしようかな」
憲司が私の顔を覗く。全部捨てがたいほど大好物だ。
「憲司……」
「ん?」
「……大好き」
「ん、ありがと」
そのあと私たちはアイスを交換しながら映画を見た。次の日眠い目をこすりながら里美は仕事場に向かったが昨日より仕事がはかどった。返そうとした憲司のメガネは突き返され今も私の手元にある。メガネをかけた私は微笑みながらキーボードを操作した。
「いやー、初心者にはね……」
「ですよねー」
隣で同じく革の販売カタログとにらめっこしていた同僚の木村が相槌を打つ。二人は今度このスペースを利用したレザークラフト教室の担当になった。
以前から社長も興味があったようだが、通信販売に経営が押されとうとう思い切ったようだ。プライベートでも革製品を愛用する私たちに白羽の矢が放たれたわけだが、初めてな事ばかりで戸惑いの連続だ。普段パソコンを長時間使わない里美はもう既に目は痛いわ、肩は凝るわでしまいには知恵熱が出そうだ。
とりあえずその日は仕事も捗らないので帰宅することにした。最近は帰り道も、家に帰ってからも頭の中はレザーに取り憑かれている。立ち上げという仕事は思いのほか労力と精神力を使うことを知った
部屋の前まで来ると部屋に明かりがついていた。何だろうホッとする。誰かが帰りを待ってくれている……その感情で一気に頭の中のレザーの亡霊と疲労感が飛んでいく。
「……ただいま」
「おう、おかえり」
憲司がエプロンをつけている。テーブルにはちらし寿司が置かれている。田舎風のちらし寿司でなかなか美味しそうだ。
「あれどうしたの?」
「顧客のおばあちゃんがくれたんだ。一緒に食べようと思って部屋に寄ってみたんだ」
憲司が「めちゃ美味いんだって」と言いながら簡易のお吸い物の準備をする。その間に部屋に入って着替える。出汁のいい香りが部屋に充満する頃台所から憲司の私を呼ぶ声が聞こえた。
「さ、食べよ」
「うん、いただきます」
お吸い物を啜ると温まる……疲れた体に染み渡る。
「ねぇ、憲司はさ? 一日どれぐらいパソコンしてる?」
「ん? そうだな……十時間以上? いや? もっとか。まぁその日によるけど……どうした急に」
「いや……きついだろうなって思って」
たった二時間で弱音を上げたとは言いにくい。憲司はそれに計算もする。細かな字も見る……とても自分と一緒とは言えない。言い渋っていると憲司がちらし寿司を小皿に取り分けてくれた。
「立ち上げって大変だろ? 普段の仕事もあるだろうし……里美は機械音痴だし辛いだろ。俺だって最初慣れるまできつかったもん」
「うん、キツい。キツすぎ……」
「とりあえず食べよ? 元気出ないだろ。愚痴なら聞くから」
里美は溜息をつく。憲司はどんなにしんどくても、辛くても私の前で仕事の愚痴をこぼしたことはない。それがどんなにすごいことか今更になって気付く。里美はちらし寿司を口に入れる。里美の様子を見ていた憲司は何かを思いついたのか立ち上がる。居間に置かれたカバンの中からメガネケースを取り出した。深緑のではない、出会った日の思い出の革のメガネケースだ。緑色だったその眼鏡ケースはすっかり色あせて青色になった。それを里美の前に置くと差し出した。
「はい、どうぞ」
メガネケースの中身はブルーライトカットの眼鏡だった。パソコンを触るときは必需品だと聞いていた。
「え、でも……」
「いいって、俺普通の眼鏡でいけるし。貸してやるから」
そう言うと憲司はちらし寿司を頬張り始めた。その後元気のなかった私の為に髪の毛をドライヤーをかけてくれた。撫でてくれる手は優しくて心が蕩けた。
次の日私はパソコン画面で憲司の眼鏡をかける。ずっと使っているのだろう蝶番の部分が緩い。パソコン画面から目に刺さっていた光が和らぐ。眼鏡のおかげなのだけど、なぜか憲司が応援してくれている、支えてくれているようで頰が緩む。私が助かった分、今日憲司は目の疲労がひどいだろう。休憩時間にお礼のメールを送った。
レザークラフトの準備も佳境に入る。毎日届く大量の材料に、教室のための雑費を購入し、誰でも気軽に参加できるようにわかりやすい資料を作成し……目が回るような忙しさだった。
その日の晩は土曜日だった。佳境のため明日の日曜日の休みは返上した。里美はパソコン画面をにらめつけキーボードを叩いていた。
急がなければ、これを仕上げなければ、明日に必要だし、あぁこれもまだ決めてない……。
どうしよう──時間がない。全く足りない。
ゴールが決められていて里美はだんだんと時間と溜まる作業に追われていた。
ブブブッブブブ──
閉店時間を過ぎても雑貨店に里美はいた。
店長と木村の三人で体験プランの値段設定や設定時間を相談していた。前掛けのポケットに入れた携帯電話が震えている。ちらっと覗くと画面には憲司の名前があった。だが、今は隣に店長も木村もいる……仕事もまだ終われない……電話に出られない。
店長に話しかけられて商品の説明をしているといつのまにか着信が切れた。一瞬心の底に冷たいものが降りた気がした。少しして短めの携帯電話の震えを感じた。
「ちょっとすみません──」
すぐさまトイレに駆け込むと携帯電話を取り出す。
──お疲れ様、大変だけど頑張れよ! 返信はいらないぞ
憲司のメールは昔の私にそっくりだった。いや、私だった。
涙が出そうになる。
さっき仕事に追われ、どうしようもない気持ちだった。
逆の立場になって憲司の言っていたがむしゃらの意味がわかる。仕事の責任感で身を犠牲にして踏ん張るべきタイミングの時にこんなにも人間は周りが見えなくなるなんて。どうしようもなくなるなんて──。
家に帰っても頭の中は仕事ばかりで上の空で、一人じゃもやもやして誰かに聞いて欲しくて……。
疲れたときにああして「ただいま」って言って笑顔で迎えてくれるとホッとして……。
気にかけて連絡してくれるメールを見て会いたくて、胸を痛めてそれでも仕事をそのまま続けて……。
分かってるつもりだった。でも正確には理解できていなかったかもしれない。トイレで憲司にメールをした。
──会いたい
返信後すぐに返事が来た。
──終わるとき連絡して、迎えにいく
里美は涙を拭うと、みんなの元へ戻った。とりあえずやるべき事をやろう。謝るのはその後だ。
しばらく集中して作業を行った。木村も協力してパソコンを使って広告を作成してくれた。さすが木村はセンスが光っていた。店長が帰った後木村と二人で体験コースの案を練っていた時……木村が時計を見て「あ、録りました? 今日ですよね◯◯って映画」と里美に尋ねた。その瞬間里美の脳裏にある約束が思い出され我慢できず泣き出した。木村は突然の涙に固まっていた……。
「お疲れ様」
「お疲れ様でした! じゃ、また……元気出してくださいね」
カッコいい白いマウンテンバイクに跨ると颯爽と木村は夜道を走り抜けていった。
振り返って帰り道を歩き出すと目の前にスウェット姿の憲司が笑顔で立っていた。お風呂上がりなのだろう、髪も下りてすっかり若く見える。わざわざ電車に乗り、迎えに来てくれたらしい。私が会いたいと送ったからだ──。
片手を上げて私の方へゆっくりと歩いてくる。でも私は涙で滲んでその姿を正確には見えない。
佇んだまま泣く私の涙を何も言わずに指で払う。
「お疲れ様」
憲司の声は優しい。それだけで私の顔はぐにゃりと歪む。その顔を覆い隠すように憲司が抱きしめる。背中をポンポンと叩き私をあやす。
「うー、ごめん。ごめんなさい……私」
「はいはい、大丈夫だから落ち着けって……」
言わせてほしい。
憲司の気持ちが分かったって、同じように電話に出れなかったって、玄関で迎えてくれたエプロン姿にほっとしたって……。
「憲司……ごめんなさい。あのね、あのね……あた、し、仕事で本当にいっぱい、いっぱいでね?……余裕がなくて今日のこと忘れてて──」
今日は憲司と映画を見ようかという話をしていた。土曜日の晩に地上波初登場の映画があると話をしていたのに、時間に追われてすっかり頭から抜け落ちた。さっき木村の言葉でようやく思い出した。木村は里美が泣くほど楽しみしていたのかと驚いていたようだった。里美は情けなかった……そして憲司に申し訳なかった。
「あぁ、分かってる……いいんだ」
憲司の声はいつまでも優しい。離れると私の手を握りゆっくりと歩き始めた。その顔は本当に穏やかだった。
「何で優しいの……怒ってくれてもいいのに。お前もすっぽかしたなって言えば──」
憲司は相槌を打つだけだった。
「俺には責めれないよ。だって今のお前の気持ちは一番俺が分かってるし、それに里美はこの何倍も俺を待っててくれただろう」
憲司は横に歩く私の頭を優しく抱き寄せると肩を抱き歩く。憲司からは私のシャンプーの匂いがした。
「アイス買う? 映画今終わりかけだからちょうど今から観れるよ。レコーダーに録画した」
憲司が嬉しそうに笑う。
「チョコ? それとも抹茶? あ──チョコチップ? あー俺はバニラにしようかな」
憲司が私の顔を覗く。全部捨てがたいほど大好物だ。
「憲司……」
「ん?」
「……大好き」
「ん、ありがと」
そのあと私たちはアイスを交換しながら映画を見た。次の日眠い目をこすりながら里美は仕事場に向かったが昨日より仕事がはかどった。返そうとした憲司のメガネは突き返され今も私の手元にある。メガネをかけた私は微笑みながらキーボードを操作した。
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