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(2)彼女の家にお呼ばれした
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町立の図書館は、学校の図書室を少し大きくしたほどの大きさ。
しかも涼を求める人たちで、だいたいの席は埋まっていた。
しかも参考書類を広げて自習する中学生や本だけ積んで居眠りする老人なども多く、本来の使われ方があまりなされていない。
とはいえ優太だってクーラーのある環境での暇つぶしに来ただけだから、同類といえば同類かもしれなかった。
ようやく空いたひとり分の席に着き、適当に取った分厚いSF本を読み始める。
いや、読むふりしてぼんやり斜め読みしながら考え事を・・・あの美少女のことを考えていた。
そういえば彼女も夏休みの間は祖父の家にいるとか言っていたな・・・ひょっとしたら、帰りのバス以外にもこれから先、顔を合わせる機会はあるかもしれないな。
それにしても可愛くて胸もあったし、なにより清楚で知的な感じもしたし・・・彼氏いるのかな、いてもおかしくないけどいてほしくないなぁ・・・。
・・・などとまぁ勝手な事ばかり。
あとは、あの白いワンピースの下はどうなっているんだろうか・・・下着の色もやっぱり白かな、乳首の色はピンクかなぁ。
そんなふうだから、普通に斜め読みする以上に本の内容など全く頭に入ってこない。
途中、祖母から「Aコープに買い物に来たけど、一緒に乗って帰る?」とLINEの着信があり、ムフフで邪な思考を妨げられてイラッとした。
あの子と一緒のバスに乗って帰る一択だったから、「一人で帰る」とだけ返信した。
すぐに、どこから入手したものかわからないが、サムライ姿のタヌキが血を流しながら「無念じゃ!」と涙するイラストのスタンプが送られてきてゲンナリ。
再びあの子のことを考えたが、どうやって近づこうかと思えば悩みがふくらんでくる。
気軽に声をかけられたらどんなに楽だろうかと思うが、それは自分のカラーではない・・・あの子の方から声をかけてくれないかなぁ・・・。
そんな都合のいいことも考えながら、17時・・・図書館の閉館時間を迎えた。
1日3本のバスの最終便は確か17時13分・・・遅れるとあの子と一緒に帰れないばかりか、祖母に迎えを頼まなければならなくなる。
バス停でひとり待つが夕方になっても陽は高く、じりじりと灼かれるような熱さ。
近くの洋品店からはなぜか『365歩のマーチ』がエンドレスで流れてきた。
『幸せは~歩いてこない、だ~から歩いてゆくんだね~♪』
元気のいい昭和の歌だけど、昭和のまま見捨てられたような寂れた商店街で聴くと侘びしさが増幅されてしまう。
程なくX市始発のバスが国道の向こうからやってきたが、そこで一瞬、あの子が乗っていないのではないかという不安に襲われた。
彼の16年の人生の中で、往々にしてそのような場面があったからだ。
バスの中には数名の部活帰りの高校生と・・・ああ! よかった、やっぱりあの子がいた。
しかし彼女は、後ろの方の座席で男子高校生のひとりと談笑しているではないか。
優太を襲う落胆と、激しい嫉妬と。
そんな彼の心の内など知らないように、ちょっと彼の方を見て首を傾げ軽く手を振って笑い、また話に戻る美少女。
前よりの席に座り、思わず「ふっ」と自嘲混じりのため息を漏らす優太。
・・・今までもそんなふうに、チャンスというものは僕が掴もうと手を伸ばす前にするりと通り抜けていったんだ。
いや、そもそもチャンスを掴みに行ってさえいなかったではないか。
チャンスの方から転がり込んできたように錯覚して・・・歌の文句じゃないけれど、自分から取りに行かないとならなかったんじゃないか。
そう思うと悔しさや嫉妬とは別に、もう笑うしかない。
しかしやっぱり後部座席が気になって落ち着かない。
もうどうしようもない。
バスはひとり、またひとりと高校生を降ろし、優太が降りるべきバス停についた。
小銭を運賃箱に放り込む優太の背後から、あの子が男子高校生に「それじゃぁ、さようなら~」と弾んだ声で別れを告げるのが聞こえてきた。
優太はすべての思いを振り切るように、足早にバス停から離れようとした。
そこを後ろからバスを降りたあの子に呼びかけられた。
「待ってください」
一瞬足を止めたが、振り向かずにまた歩みを進めた。
「ちょっと待ってください」
だいぶ接近して聞こえてきた彼女の声。
振り向くと、小走りに彼のそばまで来ていた。
白い日傘は畳んで、白い手提げ袋とは別に書店の紙袋を持っていた。
するとどういうことか、彼女の眩しい笑顔を目の当たりにして、それまでのわだかまりも何もかも心から流れ去ってしまった。
優太と並んで歩きながら彼女は言った。
「やっぱり同じバスでしたね」
「うん・・・でも話せなかったのは残念だったなぁ・・・友達?」
なんとなく探りを入れてみる。
しかし彼女の答えは彼にとって少し嬉しいものだった。
「いいえ。ただ座席が近かっただけですよ」
「でも、連絡先の交換くらいしたんでしょ」
立ち入ったことを聞こうとしていると自分でもわかっていたが、訊かずにはいられない。
しかし彼女は「ふふふ」と含み笑いをして答えた。
「そんなそんな。たった1度きり話しただけで、そんなことしませんよ。気が合ったなら別ですけど」
「なぁんだ。心配して損した」
「何をそんな心配してるんですか?」
思わず漏らした独りごとに反応されてしまい、慌てて「なんでもないです」と誤魔化す。
そして心のなかでは(まだチャンスは残っている・・・!)という思いがぐるぐる駆け回る。
さあ、どうする? どうする? 何を話しかけるか・・・?
・・・しかし何を話しかければ良いか、全然考えていなかった。
心ばかりが焦る優太だったが、集落へ下りていく道へ曲がったところで彼女の方から話しかけてきた。
「家、どのあたりなんですか?」
「あの、集会所の先のT字路を右に曲がって行った突き当り・・・」
「あ、私はそのT字路を左に曲がって、道なりにずーっと行った先の方」
では、T字路に着くまでになんとか、先につながる方向へ話を運んでいかなければならない。
やっぱり話が思い浮かばないが、彼女の方から話を続けてくれた。
「図書館へは読書だったんですか?」
「あ、いや、はい、そうなんです」
「本が好きなんですか?」
「いや・・・ちょっと涼みに」
うっかり本音を漏らしてしまった。
知的に見える彼女に対してはやはり、嘘でもいいから読書が趣味だと言うべきではなかったか?
けれどもそれに対して彼女は同意してくれた。
「毎日暑いですからね。それにこのあたり、何もなくて退屈でしょう?」
「うん・・・」
「私も、お散歩以外に何もすることがなくて今日は街まで出て雑誌を買ってきたんです」
「へぇ、散歩するんですね」
これは新たなチャンスかもしれない!
彼女が散歩するなら、時間を合わせて自分も外に出て偶然出会ったみたいに再会できるかも!
「で、いつ頃散歩するんです?」
「ん~、朝早く、ラジオ体操する前と、夕方ですかね。昼間は日焼けしちゃうのが怖いから」
(よっしゃ、ラジオ体操の前かぁ、明日は早起きするぞぉ!)
心のなかでガッツポーズを決めたが、しかし彼女は意外すぎる提案をしてきた。
「同じ涼むんだったら、お金払ってバスに乗って図書館へ行くより、うちへ来ませんか? 私も同年代の人とお話できなくて、なんかこう・・・変な言い方だけど、淋しくなってしまって」
「・・・はい、よろこんで!」
「午前中は祖父やお手伝いさんがいるけど午後には私ひとりになるので、それくらい・・・13時くらいに来てくれたら嬉しいです」
「はい! 僕も嬉しいです!」
それからT字路のところまで互いの名前を教え合ったり、どこから来たのかという話などしたが、優太は舞い上がってしまって具体的にはどんな話をしたのかはよく覚えていない。
ただ、彼女は七海という名前で、県都のQ市から来て夏休みの間だけ滞在しているということだけは覚えた。
なぜこんなにも幸運が重なるのだろうかと、有頂天になった彼は全然不審に思わなかった。
あえて言えば、いままで運がなかったぶんの埋め合わせが一気に巡ってきたのだろうくらいにしか思わなかった。
とにかくオセロの石がひっくり返るみたいに、恋愛の負け組から勝ち組に一気にひっくり返ったように思っていた。
祖母の家に帰ってからも気分の高揚は続き、ご飯を3杯もお代わり。
ずっとふてくされていたのが急に明るくなったものだから、祖母は目を細めた。
「ようやくこっちでの生活にも慣れたのねぇ」
「うん! こっちに来て本当に良かった!」
その夜、彼は七海のことを思いながら布団に入ったがなおも興奮は続いていた。
それで夜半過ぎにようやく眠りに入った。
眠りながら夢を見た。
夢の中で七海は裸だった。
彼女は優太に馬乗りになり、円くてたわわな乳房を揺らせながら体を激しく上下。
彼の股間はズンズンと圧迫され、だんだんと快感が湧き上がってきて・・・。
・・・彼は夢精して目覚めた。
そういえば祖母の家に来てから一度もオナニーをしていなかったなぁと起き上がると、カーテン越しに見る窓の外は明るくなっていた。
しかも涼を求める人たちで、だいたいの席は埋まっていた。
しかも参考書類を広げて自習する中学生や本だけ積んで居眠りする老人なども多く、本来の使われ方があまりなされていない。
とはいえ優太だってクーラーのある環境での暇つぶしに来ただけだから、同類といえば同類かもしれなかった。
ようやく空いたひとり分の席に着き、適当に取った分厚いSF本を読み始める。
いや、読むふりしてぼんやり斜め読みしながら考え事を・・・あの美少女のことを考えていた。
そういえば彼女も夏休みの間は祖父の家にいるとか言っていたな・・・ひょっとしたら、帰りのバス以外にもこれから先、顔を合わせる機会はあるかもしれないな。
それにしても可愛くて胸もあったし、なにより清楚で知的な感じもしたし・・・彼氏いるのかな、いてもおかしくないけどいてほしくないなぁ・・・。
・・・などとまぁ勝手な事ばかり。
あとは、あの白いワンピースの下はどうなっているんだろうか・・・下着の色もやっぱり白かな、乳首の色はピンクかなぁ。
そんなふうだから、普通に斜め読みする以上に本の内容など全く頭に入ってこない。
途中、祖母から「Aコープに買い物に来たけど、一緒に乗って帰る?」とLINEの着信があり、ムフフで邪な思考を妨げられてイラッとした。
あの子と一緒のバスに乗って帰る一択だったから、「一人で帰る」とだけ返信した。
すぐに、どこから入手したものかわからないが、サムライ姿のタヌキが血を流しながら「無念じゃ!」と涙するイラストのスタンプが送られてきてゲンナリ。
再びあの子のことを考えたが、どうやって近づこうかと思えば悩みがふくらんでくる。
気軽に声をかけられたらどんなに楽だろうかと思うが、それは自分のカラーではない・・・あの子の方から声をかけてくれないかなぁ・・・。
そんな都合のいいことも考えながら、17時・・・図書館の閉館時間を迎えた。
1日3本のバスの最終便は確か17時13分・・・遅れるとあの子と一緒に帰れないばかりか、祖母に迎えを頼まなければならなくなる。
バス停でひとり待つが夕方になっても陽は高く、じりじりと灼かれるような熱さ。
近くの洋品店からはなぜか『365歩のマーチ』がエンドレスで流れてきた。
『幸せは~歩いてこない、だ~から歩いてゆくんだね~♪』
元気のいい昭和の歌だけど、昭和のまま見捨てられたような寂れた商店街で聴くと侘びしさが増幅されてしまう。
程なくX市始発のバスが国道の向こうからやってきたが、そこで一瞬、あの子が乗っていないのではないかという不安に襲われた。
彼の16年の人生の中で、往々にしてそのような場面があったからだ。
バスの中には数名の部活帰りの高校生と・・・ああ! よかった、やっぱりあの子がいた。
しかし彼女は、後ろの方の座席で男子高校生のひとりと談笑しているではないか。
優太を襲う落胆と、激しい嫉妬と。
そんな彼の心の内など知らないように、ちょっと彼の方を見て首を傾げ軽く手を振って笑い、また話に戻る美少女。
前よりの席に座り、思わず「ふっ」と自嘲混じりのため息を漏らす優太。
・・・今までもそんなふうに、チャンスというものは僕が掴もうと手を伸ばす前にするりと通り抜けていったんだ。
いや、そもそもチャンスを掴みに行ってさえいなかったではないか。
チャンスの方から転がり込んできたように錯覚して・・・歌の文句じゃないけれど、自分から取りに行かないとならなかったんじゃないか。
そう思うと悔しさや嫉妬とは別に、もう笑うしかない。
しかしやっぱり後部座席が気になって落ち着かない。
もうどうしようもない。
バスはひとり、またひとりと高校生を降ろし、優太が降りるべきバス停についた。
小銭を運賃箱に放り込む優太の背後から、あの子が男子高校生に「それじゃぁ、さようなら~」と弾んだ声で別れを告げるのが聞こえてきた。
優太はすべての思いを振り切るように、足早にバス停から離れようとした。
そこを後ろからバスを降りたあの子に呼びかけられた。
「待ってください」
一瞬足を止めたが、振り向かずにまた歩みを進めた。
「ちょっと待ってください」
だいぶ接近して聞こえてきた彼女の声。
振り向くと、小走りに彼のそばまで来ていた。
白い日傘は畳んで、白い手提げ袋とは別に書店の紙袋を持っていた。
するとどういうことか、彼女の眩しい笑顔を目の当たりにして、それまでのわだかまりも何もかも心から流れ去ってしまった。
優太と並んで歩きながら彼女は言った。
「やっぱり同じバスでしたね」
「うん・・・でも話せなかったのは残念だったなぁ・・・友達?」
なんとなく探りを入れてみる。
しかし彼女の答えは彼にとって少し嬉しいものだった。
「いいえ。ただ座席が近かっただけですよ」
「でも、連絡先の交換くらいしたんでしょ」
立ち入ったことを聞こうとしていると自分でもわかっていたが、訊かずにはいられない。
しかし彼女は「ふふふ」と含み笑いをして答えた。
「そんなそんな。たった1度きり話しただけで、そんなことしませんよ。気が合ったなら別ですけど」
「なぁんだ。心配して損した」
「何をそんな心配してるんですか?」
思わず漏らした独りごとに反応されてしまい、慌てて「なんでもないです」と誤魔化す。
そして心のなかでは(まだチャンスは残っている・・・!)という思いがぐるぐる駆け回る。
さあ、どうする? どうする? 何を話しかけるか・・・?
・・・しかし何を話しかければ良いか、全然考えていなかった。
心ばかりが焦る優太だったが、集落へ下りていく道へ曲がったところで彼女の方から話しかけてきた。
「家、どのあたりなんですか?」
「あの、集会所の先のT字路を右に曲がって行った突き当り・・・」
「あ、私はそのT字路を左に曲がって、道なりにずーっと行った先の方」
では、T字路に着くまでになんとか、先につながる方向へ話を運んでいかなければならない。
やっぱり話が思い浮かばないが、彼女の方から話を続けてくれた。
「図書館へは読書だったんですか?」
「あ、いや、はい、そうなんです」
「本が好きなんですか?」
「いや・・・ちょっと涼みに」
うっかり本音を漏らしてしまった。
知的に見える彼女に対してはやはり、嘘でもいいから読書が趣味だと言うべきではなかったか?
けれどもそれに対して彼女は同意してくれた。
「毎日暑いですからね。それにこのあたり、何もなくて退屈でしょう?」
「うん・・・」
「私も、お散歩以外に何もすることがなくて今日は街まで出て雑誌を買ってきたんです」
「へぇ、散歩するんですね」
これは新たなチャンスかもしれない!
彼女が散歩するなら、時間を合わせて自分も外に出て偶然出会ったみたいに再会できるかも!
「で、いつ頃散歩するんです?」
「ん~、朝早く、ラジオ体操する前と、夕方ですかね。昼間は日焼けしちゃうのが怖いから」
(よっしゃ、ラジオ体操の前かぁ、明日は早起きするぞぉ!)
心のなかでガッツポーズを決めたが、しかし彼女は意外すぎる提案をしてきた。
「同じ涼むんだったら、お金払ってバスに乗って図書館へ行くより、うちへ来ませんか? 私も同年代の人とお話できなくて、なんかこう・・・変な言い方だけど、淋しくなってしまって」
「・・・はい、よろこんで!」
「午前中は祖父やお手伝いさんがいるけど午後には私ひとりになるので、それくらい・・・13時くらいに来てくれたら嬉しいです」
「はい! 僕も嬉しいです!」
それからT字路のところまで互いの名前を教え合ったり、どこから来たのかという話などしたが、優太は舞い上がってしまって具体的にはどんな話をしたのかはよく覚えていない。
ただ、彼女は七海という名前で、県都のQ市から来て夏休みの間だけ滞在しているということだけは覚えた。
なぜこんなにも幸運が重なるのだろうかと、有頂天になった彼は全然不審に思わなかった。
あえて言えば、いままで運がなかったぶんの埋め合わせが一気に巡ってきたのだろうくらいにしか思わなかった。
とにかくオセロの石がひっくり返るみたいに、恋愛の負け組から勝ち組に一気にひっくり返ったように思っていた。
祖母の家に帰ってからも気分の高揚は続き、ご飯を3杯もお代わり。
ずっとふてくされていたのが急に明るくなったものだから、祖母は目を細めた。
「ようやくこっちでの生活にも慣れたのねぇ」
「うん! こっちに来て本当に良かった!」
その夜、彼は七海のことを思いながら布団に入ったがなおも興奮は続いていた。
それで夜半過ぎにようやく眠りに入った。
眠りながら夢を見た。
夢の中で七海は裸だった。
彼女は優太に馬乗りになり、円くてたわわな乳房を揺らせながら体を激しく上下。
彼の股間はズンズンと圧迫され、だんだんと快感が湧き上がってきて・・・。
・・・彼は夢精して目覚めた。
そういえば祖母の家に来てから一度もオナニーをしていなかったなぁと起き上がると、カーテン越しに見る窓の外は明るくなっていた。
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