3 / 7
(3)紅葉の山奥の温泉へ
しおりを挟む
川のそばの丸太が整然と積み上げられている貯木場らしき敷地の一隅に、細い線路が引き込まれていた。
線路の端には、屋根なしの貨物列車が停まっていた。
列車の先頭では、模型みたいにちっぽけな機関車が、ディーゼルエンジンの律動音を上げていた。
その後ろに、貨物の積まれてない屋根なしの貨車・・・ただ車輪と台枠だけの貨車が十両ほど連なっていた。
そして、一番後ろには、粗末でちっぽけな木造の客車が一両、くっ付いていた。
客車のそばには、教授と千代が待っていた。
チェックのシャツにニッカボッカーの教授は無表情で直立し、山吹色のブラウスにチェックのキュロットスカートの千代はいかにも楽しそうな笑顔を見せていた。
無地のシャツに何故か作業ズボンの由夫が歩いていくと、千代が駆け寄り彼の手を取って客車の方へ走り出した。
先にステップを駆け上がり、客車に乗り込んだ千代に引き上げられるように、天井の低い客車の中に乗り込むと、あとから教授も乗り込んできた。
三人が乗車するのを待っていたかのように、前方の機関車が汽笛を鳴らし、がくんと激しい衝撃とともに貨物列車は走りだした。
粗末なベンチのような客席に、教授は無言で外を眺めたまま、由夫も無言で、ただきょろきょろと視線を動かし、千代だけ一人ではしゃいでいた。
列車は大きな川に沿って走った。
刈り入れがとっくに済んだ田んぼの向こうに山があり、それがだんだんと近付いてきた。
やがて川と線路を挟みこむように、両側から山が迫り、線路は上り坂、川は急流となった。
谷川に沿って上流へと進んで行くうちに、谷が二俣に分かれ、川が出合う個所をいくつか過ぎた。
線路はそこで分岐していたが、由夫たちを乗せた列車は常に大きい流れの方、本流の方へと進んで行った。
別れた細い線路は、別れた細い谷川とともに、さらに上流の山の奥まで続いているようだった。
どれだけ高度を稼いだのかは分からないが、山はいつの間にか紅葉に彩られていた。
谷は深くなり、デッキから流れてくる風は冷たくなり、滝のような音も絶えず窓の下から聞こえてきた。
途中、線路が分岐して複線に並び、そこで列車は止まった。
客車は山の静けさに包まれたが、そのうちに線路の上の方からゴロゴロと低い音が響き、なんだろうと思っていると、太い丸太を積んだ貨車が一両ずつ、下り坂の線路を駆け下ってきた。
丸太の上には作業員がブレーキに繋がるワイヤーを手にしてまたがり、そんな貨車が五両か六両、客車の脇をかすめて下っていった。
丸太を積んだ貨車が下って行ってしまうと、再び由夫たちの乗った列車は動き出し、谷のどん詰まりまでゆるゆるとした速度で上っていった。
線路の終点には、積み出しを待つ丸太が転がっていた。
客車を下りた由夫たちはその脇を通りすぎ、崩れそうな作業小屋と、古びた木造平屋の宿舎のある集落を抜けると、すぐに山道になった。
紅葉のトンネルの中の細道を歩いていった。
道は急な登りもあれば、下りもあった。
道の途中、山の中腹に一軒の民家があった。
誰もいないかのように、ひっそりとしていたが、母屋も狭い庭も手入れが行き届き、誰かしら住んでいるようだった。
どれだけ歩いたか、小滝の下をくぐる木橋を渡ると、湯気が立ち込める場所に出た。
露天の温泉だった。
ちょうど先客が湯から上がるところだった。
若い女性・・・というより少女の、白く滑らかな背中からふくよかにふくらんだ尻にかけて、玉の雫が滴り落ちていた。
真っ先に千代が、あっという間に着ているものを脱ぎ捨てて、細くしなやかな体を湯に踊りこませた。
教授は黙って服を脱ぎ、由夫も促されるように裸になった。
湯から上がった少女は、背を向けたままそそくさと服を着け、由夫を最後に三人が湯に漬かる頃にそこを離れた。
風呂の脇を、その少女が通る時に見せた横顔は、見覚えがあった。
由夫たちは長い時間、温泉やその周辺に遊び、日がかなり傾いて西の山の端に隠れようとするころ、もと来た道を戻り始めた。
山間の狭い秋の空には雲ひとつ無く、赤や黄色のモザイク模様の山は、オレンジがかった夕陽に照らされて、山火事で燃えているようにも見えた。
風が吹くと木の葉が谷の上を火の粉のように舞った。
途中の民家のあたりには、煙が立ち込めていた。
その煙は、民家の台所から突き出た煙突から流れているものだった。
うす紫の煙は風に乗って谷に沿いながら、静かに流れていた。
軒下に積み上げられている薪を、民家の中から木の戸を開けて取りに来た人があった。先ほど温泉で見かけた少女だった。
由夫は、何度も振り返ってその少女を見い見い、山道を歩いていった。
そして、民家も少女も木々の陰に隠れて見えなくなった頃、千代が歌い出した。
「秋の夕日に、照る山紅葉・・・」
その澄んだ透明な声は、静かに山道に流れた。
線路終点の集落に到着する頃には、残照を残して陽は沈み、青い空気がその辺りを流れていた。
来た時に乗ってきた客車が、一両だけぽつんと三人を待っていた。
三人が客車に乗り込むと、運転台みたいな席に座って前方を見つめたままの作業員が、円いハンドルを回し、ブレーキを緩めた。
客車は自然に下り坂の線路を転がり、谷を下っていった。
下るうちに谷は浅くなり、谷川の音も柔らかく穏やかなものへと変わっていった。
途中、行違いのために客車は側線に退避した。
来た時に、丸太を積んだ貨車とすれ違ったところだ。
程なく、谷の下のほうから、ライトを明るく照らして、機関車に牽かれた空の貨物列車が上ってきた。
数両ほどの貨車の後ろに客車が一両だけくっ付いた貨物列車が至極ゆっくりと通り抜ける間に、由夫たちの乗った客車では、天井に吊り下げられた灯油ランプに明かりが灯された。
貨物列車が通り過ぎてから、再び客車は坂道を転がり下りた。
由夫は客車の後ろの窓から、上っていく貨物列車のしんがりの客車の、赤いテールランプが暗い谷の奥にちらちらと消えるのを、見届けていた。
・・・
気がつくと、目が覚めていた。
窓の外はすでに明るくなっていた。
時計を見ると、目覚ましをセットした時間の五分ほど前だった。
時計にたたき起こされずに自分で起きる、爽快な目覚めだった。
それは、夢幻燈の作用によるものかどうかは、まだ半信半疑だった。
けれども、布団から身を起こすと、寝起きとは思われないほどに身体が軽かった。
勢いをつけてカーテンを開くと、よく晴れた秋の空が現れ、白っぽく明るい光が彼を照らした。
ジャブジャブと顔を洗い、歯も磨いてすっきりした気持ちになった。
これから一日を過ごす力がどこからか湧いてくるような気がした。
朝食時、時間通りに起きた由夫は、久しぶりに父とテーブルに着いた。
「どうした、珍しく朝から顔色がいいじゃないか」
父は言葉の通り珍しい物でも見たように言った。
それまでも「元気か」とか「具合は悪くないか」とか聞かれる事はあったが、そのようにポジティブな事を言われたのは久しぶりではないかと思われた。
それまでは、朝食もそこそこに、遅刻寸前に学校に向かうのが日常だったが、その朝は余裕を持って家を出ることができた。
いつもの風景なのに、いつもと違って感じる、不思議な朝だった。昼間の人間の営みにに汚されていない空気を通して降り注ぐ朝の光を受けて、すべてが輝きにあふれていた。
線路の端には、屋根なしの貨物列車が停まっていた。
列車の先頭では、模型みたいにちっぽけな機関車が、ディーゼルエンジンの律動音を上げていた。
その後ろに、貨物の積まれてない屋根なしの貨車・・・ただ車輪と台枠だけの貨車が十両ほど連なっていた。
そして、一番後ろには、粗末でちっぽけな木造の客車が一両、くっ付いていた。
客車のそばには、教授と千代が待っていた。
チェックのシャツにニッカボッカーの教授は無表情で直立し、山吹色のブラウスにチェックのキュロットスカートの千代はいかにも楽しそうな笑顔を見せていた。
無地のシャツに何故か作業ズボンの由夫が歩いていくと、千代が駆け寄り彼の手を取って客車の方へ走り出した。
先にステップを駆け上がり、客車に乗り込んだ千代に引き上げられるように、天井の低い客車の中に乗り込むと、あとから教授も乗り込んできた。
三人が乗車するのを待っていたかのように、前方の機関車が汽笛を鳴らし、がくんと激しい衝撃とともに貨物列車は走りだした。
粗末なベンチのような客席に、教授は無言で外を眺めたまま、由夫も無言で、ただきょろきょろと視線を動かし、千代だけ一人ではしゃいでいた。
列車は大きな川に沿って走った。
刈り入れがとっくに済んだ田んぼの向こうに山があり、それがだんだんと近付いてきた。
やがて川と線路を挟みこむように、両側から山が迫り、線路は上り坂、川は急流となった。
谷川に沿って上流へと進んで行くうちに、谷が二俣に分かれ、川が出合う個所をいくつか過ぎた。
線路はそこで分岐していたが、由夫たちを乗せた列車は常に大きい流れの方、本流の方へと進んで行った。
別れた細い線路は、別れた細い谷川とともに、さらに上流の山の奥まで続いているようだった。
どれだけ高度を稼いだのかは分からないが、山はいつの間にか紅葉に彩られていた。
谷は深くなり、デッキから流れてくる風は冷たくなり、滝のような音も絶えず窓の下から聞こえてきた。
途中、線路が分岐して複線に並び、そこで列車は止まった。
客車は山の静けさに包まれたが、そのうちに線路の上の方からゴロゴロと低い音が響き、なんだろうと思っていると、太い丸太を積んだ貨車が一両ずつ、下り坂の線路を駆け下ってきた。
丸太の上には作業員がブレーキに繋がるワイヤーを手にしてまたがり、そんな貨車が五両か六両、客車の脇をかすめて下っていった。
丸太を積んだ貨車が下って行ってしまうと、再び由夫たちの乗った列車は動き出し、谷のどん詰まりまでゆるゆるとした速度で上っていった。
線路の終点には、積み出しを待つ丸太が転がっていた。
客車を下りた由夫たちはその脇を通りすぎ、崩れそうな作業小屋と、古びた木造平屋の宿舎のある集落を抜けると、すぐに山道になった。
紅葉のトンネルの中の細道を歩いていった。
道は急な登りもあれば、下りもあった。
道の途中、山の中腹に一軒の民家があった。
誰もいないかのように、ひっそりとしていたが、母屋も狭い庭も手入れが行き届き、誰かしら住んでいるようだった。
どれだけ歩いたか、小滝の下をくぐる木橋を渡ると、湯気が立ち込める場所に出た。
露天の温泉だった。
ちょうど先客が湯から上がるところだった。
若い女性・・・というより少女の、白く滑らかな背中からふくよかにふくらんだ尻にかけて、玉の雫が滴り落ちていた。
真っ先に千代が、あっという間に着ているものを脱ぎ捨てて、細くしなやかな体を湯に踊りこませた。
教授は黙って服を脱ぎ、由夫も促されるように裸になった。
湯から上がった少女は、背を向けたままそそくさと服を着け、由夫を最後に三人が湯に漬かる頃にそこを離れた。
風呂の脇を、その少女が通る時に見せた横顔は、見覚えがあった。
由夫たちは長い時間、温泉やその周辺に遊び、日がかなり傾いて西の山の端に隠れようとするころ、もと来た道を戻り始めた。
山間の狭い秋の空には雲ひとつ無く、赤や黄色のモザイク模様の山は、オレンジがかった夕陽に照らされて、山火事で燃えているようにも見えた。
風が吹くと木の葉が谷の上を火の粉のように舞った。
途中の民家のあたりには、煙が立ち込めていた。
その煙は、民家の台所から突き出た煙突から流れているものだった。
うす紫の煙は風に乗って谷に沿いながら、静かに流れていた。
軒下に積み上げられている薪を、民家の中から木の戸を開けて取りに来た人があった。先ほど温泉で見かけた少女だった。
由夫は、何度も振り返ってその少女を見い見い、山道を歩いていった。
そして、民家も少女も木々の陰に隠れて見えなくなった頃、千代が歌い出した。
「秋の夕日に、照る山紅葉・・・」
その澄んだ透明な声は、静かに山道に流れた。
線路終点の集落に到着する頃には、残照を残して陽は沈み、青い空気がその辺りを流れていた。
来た時に乗ってきた客車が、一両だけぽつんと三人を待っていた。
三人が客車に乗り込むと、運転台みたいな席に座って前方を見つめたままの作業員が、円いハンドルを回し、ブレーキを緩めた。
客車は自然に下り坂の線路を転がり、谷を下っていった。
下るうちに谷は浅くなり、谷川の音も柔らかく穏やかなものへと変わっていった。
途中、行違いのために客車は側線に退避した。
来た時に、丸太を積んだ貨車とすれ違ったところだ。
程なく、谷の下のほうから、ライトを明るく照らして、機関車に牽かれた空の貨物列車が上ってきた。
数両ほどの貨車の後ろに客車が一両だけくっ付いた貨物列車が至極ゆっくりと通り抜ける間に、由夫たちの乗った客車では、天井に吊り下げられた灯油ランプに明かりが灯された。
貨物列車が通り過ぎてから、再び客車は坂道を転がり下りた。
由夫は客車の後ろの窓から、上っていく貨物列車のしんがりの客車の、赤いテールランプが暗い谷の奥にちらちらと消えるのを、見届けていた。
・・・
気がつくと、目が覚めていた。
窓の外はすでに明るくなっていた。
時計を見ると、目覚ましをセットした時間の五分ほど前だった。
時計にたたき起こされずに自分で起きる、爽快な目覚めだった。
それは、夢幻燈の作用によるものかどうかは、まだ半信半疑だった。
けれども、布団から身を起こすと、寝起きとは思われないほどに身体が軽かった。
勢いをつけてカーテンを開くと、よく晴れた秋の空が現れ、白っぽく明るい光が彼を照らした。
ジャブジャブと顔を洗い、歯も磨いてすっきりした気持ちになった。
これから一日を過ごす力がどこからか湧いてくるような気がした。
朝食時、時間通りに起きた由夫は、久しぶりに父とテーブルに着いた。
「どうした、珍しく朝から顔色がいいじゃないか」
父は言葉の通り珍しい物でも見たように言った。
それまでも「元気か」とか「具合は悪くないか」とか聞かれる事はあったが、そのようにポジティブな事を言われたのは久しぶりではないかと思われた。
それまでは、朝食もそこそこに、遅刻寸前に学校に向かうのが日常だったが、その朝は余裕を持って家を出ることができた。
いつもの風景なのに、いつもと違って感じる、不思議な朝だった。昼間の人間の営みにに汚されていない空気を通して降り注ぐ朝の光を受けて、すべてが輝きにあふれていた。
0
お気に入りに追加
2
あなたにおすすめの小説
深海の星空
柴野日向
青春
「あなたが、少しでも笑っていてくれるなら、ぼくはもう、何もいらないんです」
ひねくれた孤高の少女と、真面目すぎる新聞配達の少年は、深い海の底で出会った。誰にも言えない秘密を抱え、塞がらない傷を見せ合い、ただ求めるのは、歩む深海に差し込む光。
少しずつ縮まる距離の中、明らかになるのは、少女の最も嫌う人間と、望まれなかった少年との残酷な繋がり。
やがて立ち塞がる絶望に、一縷の希望を見出す二人は、再び手を繋ぐことができるのか。
世界の片隅で、小さな幸福へと手を伸ばす、少年少女の物語。
大好きな幼なじみが超イケメンの彼女になったので諦めたって話
家紋武範
青春
大好きな幼なじみの奈都(なつ)。
高校に入ったら告白してラブラブカップルになる予定だったのに、超イケメンのサッカー部の柊斗(シュート)の彼女になっちまった。
全く勝ち目がないこの恋。
潔く諦めることにした。
保健室の秘密...
とんすけ
大衆娯楽
僕のクラスには、保健室に登校している「吉田さん」という女の子がいた。
吉田さんは目が大きくてとても可愛らしく、いつも艶々な髪をなびかせていた。
吉田さんはクラスにあまりなじめておらず、朝のHRが終わると帰りの時間まで保健室で過ごしていた。
僕は吉田さんと話したことはなかったけれど、大人っぽさと綺麗な容姿を持つ吉田さんに密かに惹かれていた。
そんな吉田さんには、ある噂があった。
「授業中に保健室に行けば、性処理をしてくれる子がいる」
それが吉田さんだと、男子の間で噂になっていた。
ジャグラック デリュージョン!
Life up+α
青春
陽気で自由奔放な咲凪(さなぎ)は唯一無二の幼馴染、親友マリアから長年の片想い気付かず、咲凪はあくまで彼女を男友達として扱っていた。
いつも通り縮まらない関係を続けていた二人だが、ある日突然マリアが行方不明になってしまう。
マリアを探しに向かったその先で、咲凪が手に入れたのは誰も持っていないような不思議な能力だった。
停滞していた咲凪の青春は、急速に動き出す。
「二人が死を分かっても、天国だろうが地獄だろうが、どこまでも一緒に行くぜマイハニー!」
自分勝手で楽しく生きていたいだけの少年は、常識も後悔もかなぐり捨てて、何度でも親友の背中を追いかける!
もしよろしければ、とりあえず4~6話までお付き合い頂けたら嬉しいです…!
※ラブコメ要素が強いですが、シリアス展開もあります!※
俺の家には学校一の美少女がいる!
ながしょー
青春
※少しですが改稿したものを新しく公開しました。主人公の名前や所々変えています。今後たぶん話が変わっていきます。
今年、入学したばかりの4月。
両親は海外出張のため何年か家を空けることになった。
そのさい、親父からは「同僚にも同い年の女の子がいて、家で一人で留守番させるのは危ないから」ということで一人の女の子と一緒に住むことになった。
その美少女は学校一のモテる女の子。
この先、どうなってしまうのか!?
病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない
月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。
人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。
2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事)
。
誰も俺に気付いてはくれない。そう。
2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。
もう、全部どうでもよく感じた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる