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玲子は椿希の男根を舐め上げ、先を吸い、口に含んで舌先で弄んだ。
その度に椿希は控えめな嬌声を上げ、息を止め、震えて、恨めしげに玲子を見やる。玲子は反応を楽しみつつ、手と口で愛撫を続けた。
「れ、いこさんーー」
玲子が口を大きく開けてそれを頬張ったとき、椿希は苦しそうに名を呼ぶと、玲子の頭に手を置いた。
その手は玲子の髪を撫でながら、自分に心地好いリズムを指示してくる。
「は、あーー」
椿希の恍惚とした声を聞きながら、玲子は頭を前後させる。そのリズムは段々と早くなり、
「すみ、ませんっ」
言うや、椿希は玲子の頭を固定し、腰を動かし始めた。
玲子は歯を立てないように気をつけながら、快感に自らを誘おうとする椿希の動きに合わせて愛撫を続ける。
「ーーっく、玲子さん、もう」
椿希は玲子の頭を引きはがそうとしたが、玲子はそれに応じず奉仕を続けた。
「出ちゃい、ますよーー」
困惑した椿希の声は、一段と艶を帯びている。玲子は黙ったまま動き続ける。
「くっ、ーー」
玲子に口を離す気がないと見てとって、椿希はその頭にまた手を添え、腰を打ちつけた。
玲子の喉奥にそれが当たり、嗚咽しそうになるが、どうにか堪える。
「玲子さ、んっーー」
玲子が息苦しさに限界を感じかけたとき、口の中で椿希が爆ぜた。喉奥に直接注ぎ込まれる熱を、半ば無意識に飲み込み、玲子は口を離す。
自らの唾液と椿希の愛液で濡れた口元を手の甲で拭い、ふぅ、と息をついた。
「うっそ。飲んだの?ちょーーうがいして、うがい」
「水、ちょうだい」
動揺する椿希の様子がおかしくて、微笑しながら言うと、椿希は先ほど自分が飲んでいた水の入ったコップを差し出した。玲子はそれを一気に飲み干す。
「ぷはぁ」
わざとらしいほど晴々とコップから口を離すと、椿希が朱に染めた目で玲子を睨んだ。
かと思うと、深いため息をついて肩を落とす。
「もー。俺をどうする気なんですか……」
もはや諦めきった声音で呟く椿希の姿に、玲子は楽しげに笑う。椿希はむっとした顔で玲子の手首を取った。
「攻守交代」
「それはーー」
玲子が文句を言う前に、椿希が玲子を組み敷き、玲子の秘部に手を這わせる。
「俺に触ってただけなのに、こんなにして」
布越しからでも分かる湿り気に、椿希は満足げに口の端を上げた。
その表情はすっかりいつもの強気さを取り戻している。意地の悪そうなその目に見つめられ、玲子の下腹部がきゅんと疼いた。
(ーー私、)
直感的に気づいた自分の気持ちに、あえて気づかない振りをする。
今はただ、身体が感じるままに、椿希の愛撫を受けたいーー
椿希は玲子の唇を吸いながら、中途半端に下ろされていた自分のズボンと下着を引き上げた。
離れた唇から透明な糸が引く。
「大丈夫、俺も手と口でしますから」
低い声で、挑むように椿希は言った。
玲子の腰に甘い痺れが走る。
椿希を見上げる目が、切なさを帯びているのを自覚しながら、玲子は椿希の首に手を伸ばす。
「椿希」
椿希は嬉しそうに目を細めた。
「玲子さん」
椿希の唇が、玲子のそれを塞ぐ。
頬から首へ、胸へ、脇腹へ、そして蜜壷へと、椿希の手が丁寧に触れる度、玲子の身体が震え、吐息が漏れた。
玲子の吐息を聞く度、嬉しそうに微笑む椿希の目の奥に揺らめく熱情が強まる。
手を追うように、椿希の唇と舌が下りてきた。
「はーーっ、」
その頃にはもう、ぼんやりとした意識の中でも、自覚せざるを得ない。
潤む目の先に椿希をとらえ、玲子は微笑む。
「椿希」
「はい?」
「イクとき、キスして」
椿希は一瞬目を見開いてから、微笑んだ。
その夜、椿希は仕返しのように、玲子の意識がなくなるまで愛撫を続けた。
その度に椿希は控えめな嬌声を上げ、息を止め、震えて、恨めしげに玲子を見やる。玲子は反応を楽しみつつ、手と口で愛撫を続けた。
「れ、いこさんーー」
玲子が口を大きく開けてそれを頬張ったとき、椿希は苦しそうに名を呼ぶと、玲子の頭に手を置いた。
その手は玲子の髪を撫でながら、自分に心地好いリズムを指示してくる。
「は、あーー」
椿希の恍惚とした声を聞きながら、玲子は頭を前後させる。そのリズムは段々と早くなり、
「すみ、ませんっ」
言うや、椿希は玲子の頭を固定し、腰を動かし始めた。
玲子は歯を立てないように気をつけながら、快感に自らを誘おうとする椿希の動きに合わせて愛撫を続ける。
「ーーっく、玲子さん、もう」
椿希は玲子の頭を引きはがそうとしたが、玲子はそれに応じず奉仕を続けた。
「出ちゃい、ますよーー」
困惑した椿希の声は、一段と艶を帯びている。玲子は黙ったまま動き続ける。
「くっ、ーー」
玲子に口を離す気がないと見てとって、椿希はその頭にまた手を添え、腰を打ちつけた。
玲子の喉奥にそれが当たり、嗚咽しそうになるが、どうにか堪える。
「玲子さ、んっーー」
玲子が息苦しさに限界を感じかけたとき、口の中で椿希が爆ぜた。喉奥に直接注ぎ込まれる熱を、半ば無意識に飲み込み、玲子は口を離す。
自らの唾液と椿希の愛液で濡れた口元を手の甲で拭い、ふぅ、と息をついた。
「うっそ。飲んだの?ちょーーうがいして、うがい」
「水、ちょうだい」
動揺する椿希の様子がおかしくて、微笑しながら言うと、椿希は先ほど自分が飲んでいた水の入ったコップを差し出した。玲子はそれを一気に飲み干す。
「ぷはぁ」
わざとらしいほど晴々とコップから口を離すと、椿希が朱に染めた目で玲子を睨んだ。
かと思うと、深いため息をついて肩を落とす。
「もー。俺をどうする気なんですか……」
もはや諦めきった声音で呟く椿希の姿に、玲子は楽しげに笑う。椿希はむっとした顔で玲子の手首を取った。
「攻守交代」
「それはーー」
玲子が文句を言う前に、椿希が玲子を組み敷き、玲子の秘部に手を這わせる。
「俺に触ってただけなのに、こんなにして」
布越しからでも分かる湿り気に、椿希は満足げに口の端を上げた。
その表情はすっかりいつもの強気さを取り戻している。意地の悪そうなその目に見つめられ、玲子の下腹部がきゅんと疼いた。
(ーー私、)
直感的に気づいた自分の気持ちに、あえて気づかない振りをする。
今はただ、身体が感じるままに、椿希の愛撫を受けたいーー
椿希は玲子の唇を吸いながら、中途半端に下ろされていた自分のズボンと下着を引き上げた。
離れた唇から透明な糸が引く。
「大丈夫、俺も手と口でしますから」
低い声で、挑むように椿希は言った。
玲子の腰に甘い痺れが走る。
椿希を見上げる目が、切なさを帯びているのを自覚しながら、玲子は椿希の首に手を伸ばす。
「椿希」
椿希は嬉しそうに目を細めた。
「玲子さん」
椿希の唇が、玲子のそれを塞ぐ。
頬から首へ、胸へ、脇腹へ、そして蜜壷へと、椿希の手が丁寧に触れる度、玲子の身体が震え、吐息が漏れた。
玲子の吐息を聞く度、嬉しそうに微笑む椿希の目の奥に揺らめく熱情が強まる。
手を追うように、椿希の唇と舌が下りてきた。
「はーーっ、」
その頃にはもう、ぼんやりとした意識の中でも、自覚せざるを得ない。
潤む目の先に椿希をとらえ、玲子は微笑む。
「椿希」
「はい?」
「イクとき、キスして」
椿希は一瞬目を見開いてから、微笑んだ。
その夜、椿希は仕返しのように、玲子の意識がなくなるまで愛撫を続けた。
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