89 / 100
.13 ふたりでひとつ
89 それぞれとの関係
しおりを挟む
花を買ってバスに乗ると、ばあちゃんの施設へ向かった。
小丘の上にある施設は、住宅街に囲まれ、ゆったりした中庭がある。
ばあちゃんは、ちょうどその庭で本を読んでいた。木漏れ日の差し込むベンチで詩集を広げ、半ばうつらうつらしている。
「……寝てる?」
「いや、起きてると思うけど」
朝子と小さな声で言い合って、ゆっくり近づく。
ばあちゃん、と声をかけると、ばあちゃんははっと顔を上げた。
「あら……栄太郎、朝子。いらっしゃい」
ゆっくり振り向いた顔がほころぶのを見ながら、胸に複雑な気持ちがわいた。
表情は今までとそう変わらないものの、前よりも動きが緩慢になっとる気がする。
たぶん、施設での時間の流れ方が、ちまたよりゆっくりしとるからやろう。けど、その姿は以前よりもずいぶん老けて見えて――
そりゃそうか。もう八十も後半なんやし……。
年相応、いうたら、そうなのかもしれん。
「今日、天気よくてよかったね。一緒に外、少し散歩する?」
「あら、いいわねぇ。そうしようかしら」
しんみりしとる俺を差し置き、朝子はばあちゃんに手を差し伸べる。
俺も立ち上がるばあちゃんを助けようと手を伸ばしかけて、あっと思い出した。
「ばあちゃん、これ」
差し出した花束に、ばあちゃんが目を丸くする。
「あら、かわいい。……ミニバラ?」
「うん。若い男の人から花束もらうと、若返るでしょ」
ばあちゃんを支えながら笑う朝子の言葉が気恥ずかしい。ばあちゃんは笑って「ありがとう」と受け取った。
「それじゃあ、これを活けてから行きましょうか。……今日、礼奈はお仕事?」
「ああ。配属先に挨拶せなあかんらしくて。会えへんで残念がってたで」
「ふふ、そう。またおいでって言っておいて。私も会いたい」
うん、とうなずきながら、ゆっくり歩くばあちゃんの手を取る。しわしわの手は華奢で、ぬくくて、そのぬくもりに少しだけほっとした。
「さっき……なんだかちょっと、混乱しちゃった。あら、栄太郎と結婚したのは朝子だったかしらって……一瞬分からなくなっちゃった」
「あははは、そんなこと、あるわけないよ。栄太郎お兄ちゃんと礼奈ちゃんはラブラブなんだから。……ね?」
ばあちゃんの言葉を、朝子が取り繕うように拾い上げた。
俺が答える間もなく、ばあちゃんが「それもそうね」と笑う。
「駄目ねぇ、歳を取ると。ものがよくわからなくなるわ」
「ふふふ、半分寝てたからじゃないかな。今日はひなたぼっこにちょうどいい気候だもんね」
朝子の受け答えを聞きながら、ようやくなんとなく、朝子が今日、絶え間なく話している理由を察した。
――気、使ってくれてんのやろな。俺と礼奈のことで。
他のイトコはみんな男やから、俺と出かけたところで関係ないんやろうけど、朝子は違う。
礼奈と同じく女やから、気も遣うやろう。
ふと、礼奈の複雑そうな表情を思い出した。
やっぱり、礼奈が来られないて分かったところで、俺も来ないて言えばよかったやろか。
自分の配慮の足りなさを反省する。
そんな俺に気づいているのかいないのか、女ふたりはゆっくりと、部屋へと入って行った。
***
「よかったね、おばあちゃん元気そうで」
「ああ、そうやな」
部屋に花を飾った後、ばあちゃんと朝子と三人で、少し施設の周りを歩いた。
お茶の時間だからと寄ったカフェでは、朝子と二人でケーキをつつき合う姿は楽しげで、まるで女友達みたいに華やいで見えて。
礼奈ともまた、連れて来たいな、て思うたりした。
「俺も、月イチくらいで、会いに来るかな」
「うん、そうしなよ。おばあちゃんも喜ぶ」
朝子はうなずいて、スマホを手にした。
「礼奈ちゃんから、連絡来ないね。まだ仕事、終わらないのかな?」
そっちには連絡来た? と聞かれて、スマホを見てみる。そこには着信もなにもない。
「もう五時やし、挨拶だけなら終わってるはずやけど……」
つぶやいたとき、着信があった。礼奈、という表示に迷わず通話をオンにする。
「礼奈? どうした?」
『ごめんね、連絡できなくて……』
「いや、それはええけど」
礼奈は声を潜めるようにして話してる。てことは、まだ仕事中やろうか。
「やっぱりそのまま仕事やったん?」
『仕事っていうか、建物の中、案内してもらって。それで終わるのかと思ったんだけど……』
言いにくそうにする言葉の先を察して苦笑した。
「歓迎会でもあるのか?」
『……そうみたい』
「そりゃ仕方ないな。朝子には言うとくから、ゆっくりしてこい」
『……うん』
どこか重い返事に、ふと思いつく。
「朝子に代わるか? 少し話したらどうや」
『えっ? あ――』
はい、とスマホを差し出すと、朝子はきょとんとした後で受け取った。
「……もしもし? 礼奈ちゃん? うん、だいたい聞いた。大変だね」
礼奈が答える声は聞こえない。朝子は今までとは違う穏やかな表情でうなずく。
「無理しないで。お店もキャンセルするし、これで解散で……。え? 栄太郎お兄ちゃんと? でも……」
困ったような顔で、ちらっと俺を見上げた。
「二人で食事になっちゃうし……気になるでしょ? ……ほんとに? 無理してない? ……うん……まあ、それはそうなんだけど……」
俺に背を向けるようにして、ひそひそ話してた朝子は、しばらくやりとりした後でうなずいた。
「分かった……それじゃあ、そうするね。うん。あの、なんかのときは、気にせず連絡してね。食べたらすぐ別れるようにするから……え? ……うん、分かった。礼奈ちゃんも、気をつけて」
振り向いた朝子が、「もう一度代わる?」と俺と礼奈に聞く。俺がどっちでもいいと首を振るのと、礼奈がいいと言うのと同時やったんやろう。朝子は「そう」とうなずいて、「じゃあ」と通話を切った。
「……ご飯、一緒に食べて来てって。栄太郎お兄ちゃんはさみしがり屋だから、ひとりじゃかわいそうって」
スマホを返しながら、朝子が笑った。
「愛されてるねぇ、栄太郎お兄ちゃん」
「……そりゃ、おおきに」
ふてくされながらスマホを受け取ると、ポケットに突っ込む。
歩き出しながら、夕日に照らされる朝子の横顔を見やった。
「……朝子、礼奈と話しとるとき、ちょっと顔変わるんやな」
「えっ、そう? そうだった?」
「ああ。なんか……お姉さん顔しとった」
「ほんと?」
朝子は頬に手を添えて笑う。「無自覚だな」とつぶやくと前を向いた。
「でも、そうかも。なんか、礼奈ちゃんの前では、キリッとしてたいっていうか……頼ってほしいっていうか。私にとっても妹みたいなもんだし」
はにかんだ微笑みを見ながらうなずく。その気持ちはよう分かる。
俺も昔はそう思うてたんやったな、て懐かしくもあって……改めて、朝子の頭を見下ろす。
そうやなぁ。
妹みたい、って言えば、朝子も同じなんやけど。
やっぱり、朝子はそれだけで、それ以上にはならへん。
それは礼奈がいるから――っちゅうわけやなくて……。
礼奈の想いを知る前から、そういえばそうやった。もし、礼奈に彼氏ができたら――て想像すると嫌な気分になって、変なことしたら俺が張っ倒す、くらいのこと本気で思うてて……朝子やったら、どうやろ。いや、変なことしたら張っ倒す、と思うのは変わらへんねんけど、なんか違うねんな。ヤキモチみたいなのはないっちゅうか……大事にしたってや、て思うくらいで……。
思考を遮ったのは、ふふっと小さな笑い声やった。
見やると朝子が笑っとる。
「不思議だね。同じイトコでも、それぞれ関係が違うのは――当然か。それぞれ、別の人間なんだから」
「せやな」
ふたりで顔を見合わせて笑う。気分は穏やかであたたかい――けど、やっぱり礼奈に感じるもんとは全然違う。
それぞれとの関係、それぞれへの気持ち……どれも、俺にとっては大切なもんや。
前を向くと、夕焼けが空を鮮やかに染めとる。
――今度は礼奈と一緒に、この夕焼けを見たいな。
思うと、自然と笑みが浮かんだ。
小丘の上にある施設は、住宅街に囲まれ、ゆったりした中庭がある。
ばあちゃんは、ちょうどその庭で本を読んでいた。木漏れ日の差し込むベンチで詩集を広げ、半ばうつらうつらしている。
「……寝てる?」
「いや、起きてると思うけど」
朝子と小さな声で言い合って、ゆっくり近づく。
ばあちゃん、と声をかけると、ばあちゃんははっと顔を上げた。
「あら……栄太郎、朝子。いらっしゃい」
ゆっくり振り向いた顔がほころぶのを見ながら、胸に複雑な気持ちがわいた。
表情は今までとそう変わらないものの、前よりも動きが緩慢になっとる気がする。
たぶん、施設での時間の流れ方が、ちまたよりゆっくりしとるからやろう。けど、その姿は以前よりもずいぶん老けて見えて――
そりゃそうか。もう八十も後半なんやし……。
年相応、いうたら、そうなのかもしれん。
「今日、天気よくてよかったね。一緒に外、少し散歩する?」
「あら、いいわねぇ。そうしようかしら」
しんみりしとる俺を差し置き、朝子はばあちゃんに手を差し伸べる。
俺も立ち上がるばあちゃんを助けようと手を伸ばしかけて、あっと思い出した。
「ばあちゃん、これ」
差し出した花束に、ばあちゃんが目を丸くする。
「あら、かわいい。……ミニバラ?」
「うん。若い男の人から花束もらうと、若返るでしょ」
ばあちゃんを支えながら笑う朝子の言葉が気恥ずかしい。ばあちゃんは笑って「ありがとう」と受け取った。
「それじゃあ、これを活けてから行きましょうか。……今日、礼奈はお仕事?」
「ああ。配属先に挨拶せなあかんらしくて。会えへんで残念がってたで」
「ふふ、そう。またおいでって言っておいて。私も会いたい」
うん、とうなずきながら、ゆっくり歩くばあちゃんの手を取る。しわしわの手は華奢で、ぬくくて、そのぬくもりに少しだけほっとした。
「さっき……なんだかちょっと、混乱しちゃった。あら、栄太郎と結婚したのは朝子だったかしらって……一瞬分からなくなっちゃった」
「あははは、そんなこと、あるわけないよ。栄太郎お兄ちゃんと礼奈ちゃんはラブラブなんだから。……ね?」
ばあちゃんの言葉を、朝子が取り繕うように拾い上げた。
俺が答える間もなく、ばあちゃんが「それもそうね」と笑う。
「駄目ねぇ、歳を取ると。ものがよくわからなくなるわ」
「ふふふ、半分寝てたからじゃないかな。今日はひなたぼっこにちょうどいい気候だもんね」
朝子の受け答えを聞きながら、ようやくなんとなく、朝子が今日、絶え間なく話している理由を察した。
――気、使ってくれてんのやろな。俺と礼奈のことで。
他のイトコはみんな男やから、俺と出かけたところで関係ないんやろうけど、朝子は違う。
礼奈と同じく女やから、気も遣うやろう。
ふと、礼奈の複雑そうな表情を思い出した。
やっぱり、礼奈が来られないて分かったところで、俺も来ないて言えばよかったやろか。
自分の配慮の足りなさを反省する。
そんな俺に気づいているのかいないのか、女ふたりはゆっくりと、部屋へと入って行った。
***
「よかったね、おばあちゃん元気そうで」
「ああ、そうやな」
部屋に花を飾った後、ばあちゃんと朝子と三人で、少し施設の周りを歩いた。
お茶の時間だからと寄ったカフェでは、朝子と二人でケーキをつつき合う姿は楽しげで、まるで女友達みたいに華やいで見えて。
礼奈ともまた、連れて来たいな、て思うたりした。
「俺も、月イチくらいで、会いに来るかな」
「うん、そうしなよ。おばあちゃんも喜ぶ」
朝子はうなずいて、スマホを手にした。
「礼奈ちゃんから、連絡来ないね。まだ仕事、終わらないのかな?」
そっちには連絡来た? と聞かれて、スマホを見てみる。そこには着信もなにもない。
「もう五時やし、挨拶だけなら終わってるはずやけど……」
つぶやいたとき、着信があった。礼奈、という表示に迷わず通話をオンにする。
「礼奈? どうした?」
『ごめんね、連絡できなくて……』
「いや、それはええけど」
礼奈は声を潜めるようにして話してる。てことは、まだ仕事中やろうか。
「やっぱりそのまま仕事やったん?」
『仕事っていうか、建物の中、案内してもらって。それで終わるのかと思ったんだけど……』
言いにくそうにする言葉の先を察して苦笑した。
「歓迎会でもあるのか?」
『……そうみたい』
「そりゃ仕方ないな。朝子には言うとくから、ゆっくりしてこい」
『……うん』
どこか重い返事に、ふと思いつく。
「朝子に代わるか? 少し話したらどうや」
『えっ? あ――』
はい、とスマホを差し出すと、朝子はきょとんとした後で受け取った。
「……もしもし? 礼奈ちゃん? うん、だいたい聞いた。大変だね」
礼奈が答える声は聞こえない。朝子は今までとは違う穏やかな表情でうなずく。
「無理しないで。お店もキャンセルするし、これで解散で……。え? 栄太郎お兄ちゃんと? でも……」
困ったような顔で、ちらっと俺を見上げた。
「二人で食事になっちゃうし……気になるでしょ? ……ほんとに? 無理してない? ……うん……まあ、それはそうなんだけど……」
俺に背を向けるようにして、ひそひそ話してた朝子は、しばらくやりとりした後でうなずいた。
「分かった……それじゃあ、そうするね。うん。あの、なんかのときは、気にせず連絡してね。食べたらすぐ別れるようにするから……え? ……うん、分かった。礼奈ちゃんも、気をつけて」
振り向いた朝子が、「もう一度代わる?」と俺と礼奈に聞く。俺がどっちでもいいと首を振るのと、礼奈がいいと言うのと同時やったんやろう。朝子は「そう」とうなずいて、「じゃあ」と通話を切った。
「……ご飯、一緒に食べて来てって。栄太郎お兄ちゃんはさみしがり屋だから、ひとりじゃかわいそうって」
スマホを返しながら、朝子が笑った。
「愛されてるねぇ、栄太郎お兄ちゃん」
「……そりゃ、おおきに」
ふてくされながらスマホを受け取ると、ポケットに突っ込む。
歩き出しながら、夕日に照らされる朝子の横顔を見やった。
「……朝子、礼奈と話しとるとき、ちょっと顔変わるんやな」
「えっ、そう? そうだった?」
「ああ。なんか……お姉さん顔しとった」
「ほんと?」
朝子は頬に手を添えて笑う。「無自覚だな」とつぶやくと前を向いた。
「でも、そうかも。なんか、礼奈ちゃんの前では、キリッとしてたいっていうか……頼ってほしいっていうか。私にとっても妹みたいなもんだし」
はにかんだ微笑みを見ながらうなずく。その気持ちはよう分かる。
俺も昔はそう思うてたんやったな、て懐かしくもあって……改めて、朝子の頭を見下ろす。
そうやなぁ。
妹みたい、って言えば、朝子も同じなんやけど。
やっぱり、朝子はそれだけで、それ以上にはならへん。
それは礼奈がいるから――っちゅうわけやなくて……。
礼奈の想いを知る前から、そういえばそうやった。もし、礼奈に彼氏ができたら――て想像すると嫌な気分になって、変なことしたら俺が張っ倒す、くらいのこと本気で思うてて……朝子やったら、どうやろ。いや、変なことしたら張っ倒す、と思うのは変わらへんねんけど、なんか違うねんな。ヤキモチみたいなのはないっちゅうか……大事にしたってや、て思うくらいで……。
思考を遮ったのは、ふふっと小さな笑い声やった。
見やると朝子が笑っとる。
「不思議だね。同じイトコでも、それぞれ関係が違うのは――当然か。それぞれ、別の人間なんだから」
「せやな」
ふたりで顔を見合わせて笑う。気分は穏やかであたたかい――けど、やっぱり礼奈に感じるもんとは全然違う。
それぞれとの関係、それぞれへの気持ち……どれも、俺にとっては大切なもんや。
前を向くと、夕焼けが空を鮮やかに染めとる。
――今度は礼奈と一緒に、この夕焼けを見たいな。
思うと、自然と笑みが浮かんだ。
0
お気に入りに追加
62
あなたにおすすめの小説
王女、騎士と結婚させられイかされまくる
ぺこ
恋愛
髪の色と出自から差別されてきた騎士さまにベタ惚れされて愛されまくる王女のお話。
性描写激しめですが、甘々の溺愛です。
※原文(♡乱舞淫語まみれバージョン)はpixivの方で見られます。
はずれのわたしで、ごめんなさい。
ふまさ
恋愛
姉のベティは、学園でも有名になるほど綺麗で聡明な当たりのマイヤー伯爵令嬢。妹のアリシアは、ガリで陰気なはずれのマイヤー伯爵令嬢。そう学園のみなが陰であだ名していることは、アリシアも承知していた。傷付きはするが、もう慣れた。いちいち泣いてもいられない。
婚約者のマイクも、アリシアのことを幽霊のようだの暗いだのと陰口をたたいている。マイクは伯爵家の令息だが、家は没落の危機だと聞く。嫁の貰い手がないと家の名に傷がつくという理由で、アリシアの父親は持参金を多めに出すという条件でマイクとの婚約を成立させた。いわば政略結婚だ。
こんなわたしと結婚なんて、気の毒に。と、逆にマイクに同情するアリシア。
そんな諦めにも似たアリシアの日常を壊し、救ってくれたのは──。
【本編完結・R18】旦那様、子作りいたしましょう~悪評高きバツイチ侯爵は仔猫系令嬢に翻弄される~
とらやよい
恋愛
悪評高き侯爵の再婚相手に大抜擢されたのは多産家系の子爵令嬢エメリだった。
侯爵家の跡取りを産むため、子を産む道具として嫁いだエメリ。
お互い興味のない相手との政略結婚だったが……元来、生真面目な二人は子作りという目標に向け奮闘することに。
子作りという目標達成の為、二人は事件に立ち向かい距離は縮まったように思えたが…次第に互いの本心が見えずに苦しみ、すれ違うように……。
まだ恋を知らないエメリと外見と内面のギャップが激しい不器用で可愛い男ジョアキンの恋の物語。
❀第16回恋愛小説大賞に参加中です。
***補足説明***
R-18作品です。苦手な方はご注意ください。
R-18を含む話には※を付けてあります。
慰み者の姫は新皇帝に溺愛される
苺野 あん
恋愛
小国の王女フォセットは、貢物として帝国の皇帝に差し出された。
皇帝は齢六十の老人で、十八歳になったばかりのフォセットは慰み者として弄ばれるはずだった。
ところが呼ばれた寝室にいたのは若き新皇帝で、フォセットは花嫁として迎えられることになる。
早速、二人の初夜が始まった。
亡くなった王太子妃
沙耶
恋愛
王妃の茶会で毒を盛られてしまった王太子妃。
侍女の証言、王太子妃の親友、溺愛していた妹。
王太子妃を愛していた王太子が、全てを気付いた時にはもう遅かった。
なぜなら彼女は死んでしまったのだから。
どなたか私の旦那様、貰って下さいませんか?
秘密 (秘翠ミツキ)
恋愛
私の旦那様は毎夜、私の部屋の前で見知らぬ女性と情事に勤しんでいる、だらしなく恥ずかしい人です。わざとしているのは分かってます。私への嫌がらせです……。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
政略結婚で、離縁出来ないけど離縁したい。
無類の女好きの従兄の侯爵令息フェルナンドと伯爵令嬢のロゼッタは、結婚をした。毎晩の様に違う女性を屋敷に連れ込む彼。政略結婚故、愛妾を作るなとは思わないが、せめて本邸に連れ込むのはやめて欲しい……気分が悪い。
彼は所謂美青年で、若くして騎士団副長であり兎に角モテる。結婚してもそれは変わらず……。
ロゼッタが夜会に出れば見知らぬ女から「今直ぐフェルナンド様と別れて‼︎」とワインをかけられ、ただ立っているだけなのに女性達からは終始凄い形相で睨まれる。
居た堪れなくなり、広間の外へ逃げれば元凶の彼が見知らぬ女とお楽しみ中……。
こんな旦那様、いりません!
誰か、私の旦那様を貰って下さい……。
悪役令嬢は王太子の妻~毎日溺愛と狂愛の狭間で~
一ノ瀬 彩音
恋愛
悪役令嬢は王太子の妻になると毎日溺愛と狂愛を捧げられ、
快楽漬けの日々を過ごすことになる!
そしてその快感が忘れられなくなった彼女は自ら夫を求めるようになり……!?
※この物語はフィクションです。
R18作品ですので性描写など苦手なお方や未成年のお方はご遠慮下さい。
夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました
氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。
ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。
小説家になろう様にも掲載中です
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる