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第六章 夏の終わりの夜の夢(阿久津視点)
05 そこにもう、君はいない
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【指令。妻を家まで送って来るように。うち泊まってもいいぞ】
届いたメッセージに、俺は苦笑した。
こいつほんと。いい性格してるわ。
似合わぬ乱暴さを感じるお節介は、俺の気質を考慮してのことだろう。
「どうかした?」
ワインを二人で1本空けたが、橘は酔った様子もない。それでも本人は、「妊娠、授乳でしばらく飲んでなかったから、弱くなったみたい」と笑っているが。
「過保護なダンナから」
「え?」
俺がかざしたスマホを見て、橘は困ったように笑った。
「何これ。初めてよ、こんなの」
「だろうな」
俺は答えて、スマホをタップする。
「いいよ、気にしないで。私一人で帰れるし」
俺が了解、とメッセージを返すのと、橘が言うのがほぼ同時。
「もう返事した」
「えー!」
いいのに、もう。と橘は唇を尖らせる。俺は笑った。
「今回だけだよ」
どうせ、これで最後だ。
最後くらい、女扱いさせてもらう。
こみ上げた何かを、一気に酒で流し込む。
喉を通り、胃の奥へ。
出て来るなよ、とその何かをたしなめる。
知らなくていい。この女は、気づかないままでいい。
気づかないままでいてほしい。
俺自身のためにも。
「さて、行くか」
「うん、行こっか」
橘は笑った。昔から変わらない軽やかさで、当然のように伝票を手にする。
二人でレジ前に立つと、ざっくり半々の金を出す。残りをどっちが受け取るかでやり取りし、橘の家までの交通費と言われて今回は俺が受けとった。
何年前かと同じようなやり取りだ。そう思ったのは俺だけではなかったらしい。駅までの道を機嫌よく歩きながら、橘は懐かしそうに笑った。
「懐かしいね。よくこうやって帰ったね。時々、肩まで組んじゃったりして」
「組んでみる?」
もちろん冗談のつもりだ。橘は微笑んで首を振った。
「やめとく。もう大人だもん」
「大人だし、三児の母だしな」
「そうそう」
夏も終わりに近づいたとはいえ、まだ空気は蒸し暑く、ねっとりと肌にまといつく。
その中を、俺と橘は当たり障りのない距離を開けて歩いていく。
時々懐かしい話をし、時々、最近のことを話しながら。
三時間近く飲んだ後でも、俺と橘の会話は尽きない。これも昔から変わらなかった。
気が合うからだと思いたいときもあったし、橘のコミュニケーション能力が高いからだと思ったときもあった。
こいつといても疲れない。変な気を使わなくて済む。俺の愛想と橘の機嫌は完全に別で、俺が無愛想でも橘は笑ったし、俺の愛想が良くても橘は怒った。
俺にとってはそれが気楽だったのだが、考えてみればそれはただ、俺に関心がなかっただけかもしれない。
俺と橘は取り留めのない話をして笑いながら、マーシーの待つ家へと向かった。
家は住宅地にある一軒家だ。家の前まで歩きながらも、橘は何度か、ここまででいい、と言った。それでも、俺は聞く耳を持たず歩いた。何度か招かれたその家までの道は、俺ももう案内されずとも分かっている。
「ほんとにちゃんと送らなくても。家の前まで送ってもらったよ、って私が言えばいいだけじゃない」
苦笑しながら橘は言ったが、俺は黙って答えない。
「阿久津、なんか今日、変だよ」
不意に、ぽつりと橘が言った。俺はちらりと横目で橘を見た。不安そうな、気遣わしげな目が、俺の表情を伺っている。
「変、か」
俺は笑った。
「そうかもな」
橘は肩を竦める。
「もしかして、あの……私、余計なことした?」
「余計なこと?」
「ほら、あの子。ヒメちゃん」
すっかり忘れていた名前を聞いて、俺は足を止めた。
俯いた橘の頭を見つめながら、忘れていた自分にも驚く。
「あの子、一所懸命だったし、ちゃんと阿久津のこと見てると思ったんだけど……うちの人にも端略的すぎるって怒られたけど、やっぱりよくなかったのかなって」
橘は話しているうちに、だんだんと不安が増して来たらしい。ぱっと顔をあげて俺を見る目は、すこし涙ぐんで見えた。
「考えてみたら、阿久津、いっつも飲み会に私と政人呼んでくれてたじゃない。仲介役っていうかなんていうか、切れそうな縁をうまく取り持ってくれてたのって、阿久津だったんだなって思って。もしかしたら私も、阿久津のそういうの、取り持てるんだったらって思ったのも、なくもなかったっていうか」
日頃テキパキと要領を得た話をする女が、ぶつ切りな話し方になっている。そのことに新鮮さを覚えながら、俺は黙って橘を見つめた。
「でも、それって私の勝手で、阿久津にとっては大きなお世話だったかもしれないし。そんな押し付けがましいの、良くなかったなって反省して……」
「いいよ」
言葉を遮るように、俺は低く言った。橘の困惑した表情を見て、ああ、と気づく。無表情になっていた。怒っていると思われたかもしれない。
初めてかもしれない。
橘が初めて、俺の無表情を不機嫌だと勘違いした。
俺の気持ちを思いやって。
皮肉過ぎて、自嘲気味な笑顔が浮かびそうになる。
が、俺は意識的に、愛想のいい笑顔を浮かべた。
「澤田のことは、関係ない」
いや、全然関係ない訳ではないが、きっかけに過ぎない。
そもそも、今の俺は不機嫌な訳でも、疲れてる訳でもない。
本当ならもっと早く向き合うべきだったことに向き合わずにいたツケが、今回ってきただけだ。
言うなれば、悪いのは先延ばしにしていた俺。
この想いに向き合い、葬る機会を、澤田が提供したに過ぎない。
澤田と、目の前で複雑な表情を浮かべる女の夫が。
俺はすぐ先に見える目的地を見た。
家の明かりは消えているように見えたが、リビングの明かりだけはついていた。まだマーシーが起きているのかもしれない。
「待ってるぞ。マーシー」
「あ……うん」
橘は頷いた。俺は歩き出す。橘も一歩遅れてついて来る。
家の前で立ち止まった俺の横を通って、橘は玄関前まで歩き、振り向いた。
「ありがとう。送ってくれて」
「ああ」
「おやすみ」
「おやすみ」
橘が鞄から鍵を取り出し、ドアを開ける。
それを横目に見ながら、俺はまた駅へと引き返す。
一瞬、玄関先の室内灯が暗闇を照らし出し、橘が入って行った気配がした。
ぱたん、とドアが閉まる音がする。次いで、がちゃり、と鍵が締まる音。
俺はそこで立ち止まり、振り向いた。
もう、そこに橘はいない。
おやすみ、と言った橘の声を思い出す。が、その表情は暗闇に紛れてよく覚えていない。
笑っていたろうか。気遣わしげなままだったろうか。
顔をちゃんと見ておけばよかった。
後悔しながら、俺はまた歩き出した。
おやすみ、と答えながら、俺はどんな顔をしていただろう。すがりつくような目をしていなかったと願いたい。
夏の終わりの夜風は、相変わらず肌にまとわりつく。
おやすみ。さよなら。
俺は歩きながら、息を吐く。吐いて吐いて吐き尽くして、息が止まったところで、呟いた。
橘。
好き、だった。
思い切り息を吸う。口だけで笑って空を見る。冬と違ってすっきりしない夏の夜空に、それでもいくつか星がまたたいている。
ありがとう。
橘の声が、脳内にリフレインした。
届いたメッセージに、俺は苦笑した。
こいつほんと。いい性格してるわ。
似合わぬ乱暴さを感じるお節介は、俺の気質を考慮してのことだろう。
「どうかした?」
ワインを二人で1本空けたが、橘は酔った様子もない。それでも本人は、「妊娠、授乳でしばらく飲んでなかったから、弱くなったみたい」と笑っているが。
「過保護なダンナから」
「え?」
俺がかざしたスマホを見て、橘は困ったように笑った。
「何これ。初めてよ、こんなの」
「だろうな」
俺は答えて、スマホをタップする。
「いいよ、気にしないで。私一人で帰れるし」
俺が了解、とメッセージを返すのと、橘が言うのがほぼ同時。
「もう返事した」
「えー!」
いいのに、もう。と橘は唇を尖らせる。俺は笑った。
「今回だけだよ」
どうせ、これで最後だ。
最後くらい、女扱いさせてもらう。
こみ上げた何かを、一気に酒で流し込む。
喉を通り、胃の奥へ。
出て来るなよ、とその何かをたしなめる。
知らなくていい。この女は、気づかないままでいい。
気づかないままでいてほしい。
俺自身のためにも。
「さて、行くか」
「うん、行こっか」
橘は笑った。昔から変わらない軽やかさで、当然のように伝票を手にする。
二人でレジ前に立つと、ざっくり半々の金を出す。残りをどっちが受け取るかでやり取りし、橘の家までの交通費と言われて今回は俺が受けとった。
何年前かと同じようなやり取りだ。そう思ったのは俺だけではなかったらしい。駅までの道を機嫌よく歩きながら、橘は懐かしそうに笑った。
「懐かしいね。よくこうやって帰ったね。時々、肩まで組んじゃったりして」
「組んでみる?」
もちろん冗談のつもりだ。橘は微笑んで首を振った。
「やめとく。もう大人だもん」
「大人だし、三児の母だしな」
「そうそう」
夏も終わりに近づいたとはいえ、まだ空気は蒸し暑く、ねっとりと肌にまといつく。
その中を、俺と橘は当たり障りのない距離を開けて歩いていく。
時々懐かしい話をし、時々、最近のことを話しながら。
三時間近く飲んだ後でも、俺と橘の会話は尽きない。これも昔から変わらなかった。
気が合うからだと思いたいときもあったし、橘のコミュニケーション能力が高いからだと思ったときもあった。
こいつといても疲れない。変な気を使わなくて済む。俺の愛想と橘の機嫌は完全に別で、俺が無愛想でも橘は笑ったし、俺の愛想が良くても橘は怒った。
俺にとってはそれが気楽だったのだが、考えてみればそれはただ、俺に関心がなかっただけかもしれない。
俺と橘は取り留めのない話をして笑いながら、マーシーの待つ家へと向かった。
家は住宅地にある一軒家だ。家の前まで歩きながらも、橘は何度か、ここまででいい、と言った。それでも、俺は聞く耳を持たず歩いた。何度か招かれたその家までの道は、俺ももう案内されずとも分かっている。
「ほんとにちゃんと送らなくても。家の前まで送ってもらったよ、って私が言えばいいだけじゃない」
苦笑しながら橘は言ったが、俺は黙って答えない。
「阿久津、なんか今日、変だよ」
不意に、ぽつりと橘が言った。俺はちらりと横目で橘を見た。不安そうな、気遣わしげな目が、俺の表情を伺っている。
「変、か」
俺は笑った。
「そうかもな」
橘は肩を竦める。
「もしかして、あの……私、余計なことした?」
「余計なこと?」
「ほら、あの子。ヒメちゃん」
すっかり忘れていた名前を聞いて、俺は足を止めた。
俯いた橘の頭を見つめながら、忘れていた自分にも驚く。
「あの子、一所懸命だったし、ちゃんと阿久津のこと見てると思ったんだけど……うちの人にも端略的すぎるって怒られたけど、やっぱりよくなかったのかなって」
橘は話しているうちに、だんだんと不安が増して来たらしい。ぱっと顔をあげて俺を見る目は、すこし涙ぐんで見えた。
「考えてみたら、阿久津、いっつも飲み会に私と政人呼んでくれてたじゃない。仲介役っていうかなんていうか、切れそうな縁をうまく取り持ってくれてたのって、阿久津だったんだなって思って。もしかしたら私も、阿久津のそういうの、取り持てるんだったらって思ったのも、なくもなかったっていうか」
日頃テキパキと要領を得た話をする女が、ぶつ切りな話し方になっている。そのことに新鮮さを覚えながら、俺は黙って橘を見つめた。
「でも、それって私の勝手で、阿久津にとっては大きなお世話だったかもしれないし。そんな押し付けがましいの、良くなかったなって反省して……」
「いいよ」
言葉を遮るように、俺は低く言った。橘の困惑した表情を見て、ああ、と気づく。無表情になっていた。怒っていると思われたかもしれない。
初めてかもしれない。
橘が初めて、俺の無表情を不機嫌だと勘違いした。
俺の気持ちを思いやって。
皮肉過ぎて、自嘲気味な笑顔が浮かびそうになる。
が、俺は意識的に、愛想のいい笑顔を浮かべた。
「澤田のことは、関係ない」
いや、全然関係ない訳ではないが、きっかけに過ぎない。
そもそも、今の俺は不機嫌な訳でも、疲れてる訳でもない。
本当ならもっと早く向き合うべきだったことに向き合わずにいたツケが、今回ってきただけだ。
言うなれば、悪いのは先延ばしにしていた俺。
この想いに向き合い、葬る機会を、澤田が提供したに過ぎない。
澤田と、目の前で複雑な表情を浮かべる女の夫が。
俺はすぐ先に見える目的地を見た。
家の明かりは消えているように見えたが、リビングの明かりだけはついていた。まだマーシーが起きているのかもしれない。
「待ってるぞ。マーシー」
「あ……うん」
橘は頷いた。俺は歩き出す。橘も一歩遅れてついて来る。
家の前で立ち止まった俺の横を通って、橘は玄関前まで歩き、振り向いた。
「ありがとう。送ってくれて」
「ああ」
「おやすみ」
「おやすみ」
橘が鞄から鍵を取り出し、ドアを開ける。
それを横目に見ながら、俺はまた駅へと引き返す。
一瞬、玄関先の室内灯が暗闇を照らし出し、橘が入って行った気配がした。
ぱたん、とドアが閉まる音がする。次いで、がちゃり、と鍵が締まる音。
俺はそこで立ち止まり、振り向いた。
もう、そこに橘はいない。
おやすみ、と言った橘の声を思い出す。が、その表情は暗闇に紛れてよく覚えていない。
笑っていたろうか。気遣わしげなままだったろうか。
顔をちゃんと見ておけばよかった。
後悔しながら、俺はまた歩き出した。
おやすみ、と答えながら、俺はどんな顔をしていただろう。すがりつくような目をしていなかったと願いたい。
夏の終わりの夜風は、相変わらず肌にまとわりつく。
おやすみ。さよなら。
俺は歩きながら、息を吐く。吐いて吐いて吐き尽くして、息が止まったところで、呟いた。
橘。
好き、だった。
思い切り息を吸う。口だけで笑って空を見る。冬と違ってすっきりしない夏の夜空に、それでもいくつか星がまたたいている。
ありがとう。
橘の声が、脳内にリフレインした。
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