29 / 100
本編
28
しおりを挟む
あゆみが住んでいるのは2Kのマンションだった。入ってすぐ右にキッチンがあり、壁向きに小さな1人掛けのテーブルと椅子が置いてある。日頃はそこで食事を済ませているらしいと見て取る。
奥に二部屋繋がっているが、間の仕切りが開けたままなので奥の部屋まで見える。一番奥が寝室らしくベッドとテレビ台があり、手前の部屋には書類棚と座卓、その上には資料が広がっていた。
「真ん中の部屋は仕事部屋。資料広がっててごめんね」
言いながらあゆみは冬彦を中へ招き入れた。冬彦は入って靴を整える。
「麦茶なら冷蔵庫にあるよ。いる?」
「いや、いい。料理の材料確認していい?」
「ほんとに作ってくれるの?」
あゆみが笑った。冗談だと思われていたのかと冬彦は肩をすくめる。手を洗うと、食卓横にある冷蔵庫を開けた。冷蔵室と冷凍室が一つずつの一人暮らし用のサイズだ。
とりあえずそこに卵と、痛みにくい野菜があることは確認して、あゆみを見る。
「米とかは?」
「炊いてもいいけど、冷凍庫にもご飯入ってるよ」
あゆみは言いながら冷凍庫を開けた。一食分ずつになったご飯と、冷凍の弁当用惣菜が入っている。
「弁当持っていくの?」
「んー、じゃないと食べはぐれることがあるからね。それでも食べられないこともあるけど」
「とんだブラック企業だな」
「教師なんてそんなもんよ」
あゆみは軽やかに笑って、冷蔵庫の中にあった麦茶を二つのコップに注ぐ。
「なんか食べたいもんある?」
「ふふ。作ってくれるなら文句言いません」
「あ、そう」
あゆみは笑んだ目のまま麦茶を口にした。冬彦がその頬に手を伸ばす。
コップを下げたあゆみの頬を、冬彦がそっと包んだ。
「……変なの」
「何が?」
「初めてなのにね。うち来るの」
冬彦はあゆみに続きを促すような視線を送る。あゆみは笑った。
「小野田くんがいても、違和感がない。不思議」
冬彦は微笑んであゆみに近づき、そっと抱き寄せた。
「ずっと一緒にいたような気がする?」
「……うん。変なの」
「そうだね」
あゆみは冬彦の腕の中でくつくつ笑う。その機嫌のよさは少女のようだった。
ずっと一緒にいたような。
中学生の頃から。
近くに。隣に。ずっと。
冬彦の心に、じわりと温かさが広がっていく。
「小野田くんも?」
「ん?」
「そんな気がしてるの?」
腕の中からあゆみが冬彦を見上げて来る。冬彦は笑って、その頭を撫でた。
「うん。してる」
頷いて、頬に手を添え、唇を重ねる。
触れ合うだけの口づけを受けるあゆみは抵抗することもなく目を閉じた。
そっと離れ、互いの目を見つめ合うと、照れ臭さが込み上げて笑った。
あゆみが手にしたままだったコップを机に置き、くすくす笑いながら冬彦の背中に手を回す。
冬彦は優しくそれを受け止めた。あゆみが冬彦の胸に頬を寄せる。
「やだなぁ」
「何が」
「夢見てるみたい」
あゆみは夢でないことを確認するかのように、冬彦の背中に回した手に力をこめた。
「目が覚めたら、中学生に戻ってて、相変わらず無愛想な小野田くんの尻を叩いて、ああまたオカンみたいなことしちゃったって後悔したりして」
「そんな後悔してたの?」
「してたよー」
くつくつ笑い、あゆみは冬彦を見上げる。
「男の子は好きな子いじめたがるっていうけど、女の子は好きな子の世話焼きたがるよね」
冬彦はあゆみの顔を見下ろしながら目をまたたかせた。
あゆみの表情はすっかり緩み、親しいものに見せる目になっている。
彼女の素直さが故か、それとも、本当に自分に気を許してくれているからこそかーー
後者だと思おう、と自分に言い聞かせつつ、冬彦はあゆみの髪を撫でる。
「そういうもん?」
「そういうもん。生徒たち見てても思う。アドバイスしたくなっちゃう。オカンになったら駄目よって」
あゆみは冬彦の背中に回していた手を滑らせ、胸の前から冬彦の頬へと伸ばした。
冬彦の両頬に手を添え、懐かむような笑顔を浮かべる。
「どうやったら近づけるのか、わかんなかったんだもの。小野田くんはいつもみんなに囲まれてて、可愛い子もたくさんいて。とてもじゃないけど女の子としては近づけなかった」
冬彦は息を吐き出した。
「だったら、せめてスカート履いて来るとか、すればよかったんじゃねぇの」
「やだよー。小学生のときにスカートめくり流行ってから、嫌いになっちゃったんだもん、スカート。似合わないし」
言われて気づく。そういえばあゆみは、今でもスカートをはかないらしい。同窓会以降、見た姿はどれもパンツスタイルだった。
「……はけばいいじゃん」
「持ってないもん」
「買ってあげるよ」
「えっ、えー」
どこか慌てるあゆみに、冬彦は微笑む。
「じゃあ、俺の前でだけでいいから。家の中だけでもいいし」
「……それ、意味あんの?」
「あるある」
言いながら、冬彦はあゆみの背中に回していた手でやんわりとその背を撫でる。
そのタッチにそれまでと違う意図を察し、あゆみが身体を強張らせた。
「……あの?」
「なに?」
「その、手は……どういう」
「別に、気にしないで」
冬彦は微笑みながら、あゆみの身体を撫でさする。背中、肩、腰回りと手が降りていき、あゆみが慌ててその手を押さえた。
「ま、待った。ストップ。そこまで」
「なんで?」
「だ、だって……」
頬を染めたあゆみが目をさまよわせ、冬彦を見上げる。
その必死さに、冬彦は噴き出しそうになりながらも微笑のまま堪えた。
「な、なんか怪しい」
「怪しいとは?」
「そ、そのぉ……」
直接的な言葉を避けようとしているのだろう。あゆみは言葉を探すような仕種をした後、うつむいた。
「……えっちなこと、しようとしてるみたいで」
か細い声に、冬彦は堪えられず噴き出す。
くすくす笑いながらあゆみを抱きしめ、その耳元に口を寄せた。
「うん。したいなーと思ってる。駄目?」
「だ、だから、明日の予習が」
「予習が終わったらいいのな?」
あゆみが黙る。冬彦はくつくつ笑った。
「明日の予習があるから駄目なんだよな? じゃあ、それが終わったらいいってことでしょ?」
冬彦が確認するように繰り返すと、あゆみは冬彦を迫力のない目で睨みつけた。
「……小野田くん」
「何でしょう」
「弁護士さんが、そういう、素人の言質を取るような真似しちゃいけないと思います」
「素人っつったって、国語の教員だろ」
「な、なんでそれを」
「唯一の得意科目だって言ってたろうが」
冬彦はにやりとしながら、あゆみの頬を撫でた。
唇が触れ合いそうな距離にまで顔を近づけ、その目を覗き込む。
「言葉を仕事道具にしてるのは、どっちも一緒だ」
「そんなーー」
なおも言いすがろうとするあゆみの唇を、冬彦の唇が塞ぐ。あゆみはまばたきをして、物言いたげな目で冬彦を見た。
冬彦はいたずらっぽい笑みを浮かべながら唇を離し、あゆみの唇を人差し指で塞ぐ。
「予習、するんだろ」
「す、する……」
冬彦が抱擁を解くと、あゆみはほっと息を吐き出した。
その頬の赤さを見て取って満足すると、冬彦は玄関先へ向かった。
「買い物してくる。コンビニあったよな」
「え、あ、うんーー」
「何か欲しいものあったら連絡ちょうだい。買ってくる」
「あ、ありがとう。とりあえず大丈夫」
あゆみは戸惑った表情で靴を履く冬彦を見ている。靴紐を締め終わると、冬彦が身体を起こした。
「じゃ、あゆみ。ちゃんと仕事してろよ」
「……分かってるよ」
「無駄ごとしてたらおしおきな」
「……おしおき?」
なんとなく嫌そうな顔をするあゆみに、冬彦は笑いながらドアノブに手をかける。
「そう、おしおき。目標時間決めとこう。どれくらい時間かかりそう?」
「え? え……に、二時間くらい、かな……」
「じゃあ、二時間ね」
冬彦は腕時計を見た。15時半。二時間後だと夕飯の時間にはちょうどいい。
「オッケー。がんばってね」
言って、あゆみの頬に手を伸ばす。戸惑いながら冬彦を見上げるあゆみの頬に唇を落とし、またドアへ向かった。
「じゃ、行ってきます」
あゆみは照れたらしい。頬に少し赤みが走った。
「……行ってらっしゃい」
冬彦は笑ってドアを開けた。
交わした挨拶は不思議と自然に感じられて、照れ臭かった。
奥に二部屋繋がっているが、間の仕切りが開けたままなので奥の部屋まで見える。一番奥が寝室らしくベッドとテレビ台があり、手前の部屋には書類棚と座卓、その上には資料が広がっていた。
「真ん中の部屋は仕事部屋。資料広がっててごめんね」
言いながらあゆみは冬彦を中へ招き入れた。冬彦は入って靴を整える。
「麦茶なら冷蔵庫にあるよ。いる?」
「いや、いい。料理の材料確認していい?」
「ほんとに作ってくれるの?」
あゆみが笑った。冗談だと思われていたのかと冬彦は肩をすくめる。手を洗うと、食卓横にある冷蔵庫を開けた。冷蔵室と冷凍室が一つずつの一人暮らし用のサイズだ。
とりあえずそこに卵と、痛みにくい野菜があることは確認して、あゆみを見る。
「米とかは?」
「炊いてもいいけど、冷凍庫にもご飯入ってるよ」
あゆみは言いながら冷凍庫を開けた。一食分ずつになったご飯と、冷凍の弁当用惣菜が入っている。
「弁当持っていくの?」
「んー、じゃないと食べはぐれることがあるからね。それでも食べられないこともあるけど」
「とんだブラック企業だな」
「教師なんてそんなもんよ」
あゆみは軽やかに笑って、冷蔵庫の中にあった麦茶を二つのコップに注ぐ。
「なんか食べたいもんある?」
「ふふ。作ってくれるなら文句言いません」
「あ、そう」
あゆみは笑んだ目のまま麦茶を口にした。冬彦がその頬に手を伸ばす。
コップを下げたあゆみの頬を、冬彦がそっと包んだ。
「……変なの」
「何が?」
「初めてなのにね。うち来るの」
冬彦はあゆみに続きを促すような視線を送る。あゆみは笑った。
「小野田くんがいても、違和感がない。不思議」
冬彦は微笑んであゆみに近づき、そっと抱き寄せた。
「ずっと一緒にいたような気がする?」
「……うん。変なの」
「そうだね」
あゆみは冬彦の腕の中でくつくつ笑う。その機嫌のよさは少女のようだった。
ずっと一緒にいたような。
中学生の頃から。
近くに。隣に。ずっと。
冬彦の心に、じわりと温かさが広がっていく。
「小野田くんも?」
「ん?」
「そんな気がしてるの?」
腕の中からあゆみが冬彦を見上げて来る。冬彦は笑って、その頭を撫でた。
「うん。してる」
頷いて、頬に手を添え、唇を重ねる。
触れ合うだけの口づけを受けるあゆみは抵抗することもなく目を閉じた。
そっと離れ、互いの目を見つめ合うと、照れ臭さが込み上げて笑った。
あゆみが手にしたままだったコップを机に置き、くすくす笑いながら冬彦の背中に手を回す。
冬彦は優しくそれを受け止めた。あゆみが冬彦の胸に頬を寄せる。
「やだなぁ」
「何が」
「夢見てるみたい」
あゆみは夢でないことを確認するかのように、冬彦の背中に回した手に力をこめた。
「目が覚めたら、中学生に戻ってて、相変わらず無愛想な小野田くんの尻を叩いて、ああまたオカンみたいなことしちゃったって後悔したりして」
「そんな後悔してたの?」
「してたよー」
くつくつ笑い、あゆみは冬彦を見上げる。
「男の子は好きな子いじめたがるっていうけど、女の子は好きな子の世話焼きたがるよね」
冬彦はあゆみの顔を見下ろしながら目をまたたかせた。
あゆみの表情はすっかり緩み、親しいものに見せる目になっている。
彼女の素直さが故か、それとも、本当に自分に気を許してくれているからこそかーー
後者だと思おう、と自分に言い聞かせつつ、冬彦はあゆみの髪を撫でる。
「そういうもん?」
「そういうもん。生徒たち見てても思う。アドバイスしたくなっちゃう。オカンになったら駄目よって」
あゆみは冬彦の背中に回していた手を滑らせ、胸の前から冬彦の頬へと伸ばした。
冬彦の両頬に手を添え、懐かむような笑顔を浮かべる。
「どうやったら近づけるのか、わかんなかったんだもの。小野田くんはいつもみんなに囲まれてて、可愛い子もたくさんいて。とてもじゃないけど女の子としては近づけなかった」
冬彦は息を吐き出した。
「だったら、せめてスカート履いて来るとか、すればよかったんじゃねぇの」
「やだよー。小学生のときにスカートめくり流行ってから、嫌いになっちゃったんだもん、スカート。似合わないし」
言われて気づく。そういえばあゆみは、今でもスカートをはかないらしい。同窓会以降、見た姿はどれもパンツスタイルだった。
「……はけばいいじゃん」
「持ってないもん」
「買ってあげるよ」
「えっ、えー」
どこか慌てるあゆみに、冬彦は微笑む。
「じゃあ、俺の前でだけでいいから。家の中だけでもいいし」
「……それ、意味あんの?」
「あるある」
言いながら、冬彦はあゆみの背中に回していた手でやんわりとその背を撫でる。
そのタッチにそれまでと違う意図を察し、あゆみが身体を強張らせた。
「……あの?」
「なに?」
「その、手は……どういう」
「別に、気にしないで」
冬彦は微笑みながら、あゆみの身体を撫でさする。背中、肩、腰回りと手が降りていき、あゆみが慌ててその手を押さえた。
「ま、待った。ストップ。そこまで」
「なんで?」
「だ、だって……」
頬を染めたあゆみが目をさまよわせ、冬彦を見上げる。
その必死さに、冬彦は噴き出しそうになりながらも微笑のまま堪えた。
「な、なんか怪しい」
「怪しいとは?」
「そ、そのぉ……」
直接的な言葉を避けようとしているのだろう。あゆみは言葉を探すような仕種をした後、うつむいた。
「……えっちなこと、しようとしてるみたいで」
か細い声に、冬彦は堪えられず噴き出す。
くすくす笑いながらあゆみを抱きしめ、その耳元に口を寄せた。
「うん。したいなーと思ってる。駄目?」
「だ、だから、明日の予習が」
「予習が終わったらいいのな?」
あゆみが黙る。冬彦はくつくつ笑った。
「明日の予習があるから駄目なんだよな? じゃあ、それが終わったらいいってことでしょ?」
冬彦が確認するように繰り返すと、あゆみは冬彦を迫力のない目で睨みつけた。
「……小野田くん」
「何でしょう」
「弁護士さんが、そういう、素人の言質を取るような真似しちゃいけないと思います」
「素人っつったって、国語の教員だろ」
「な、なんでそれを」
「唯一の得意科目だって言ってたろうが」
冬彦はにやりとしながら、あゆみの頬を撫でた。
唇が触れ合いそうな距離にまで顔を近づけ、その目を覗き込む。
「言葉を仕事道具にしてるのは、どっちも一緒だ」
「そんなーー」
なおも言いすがろうとするあゆみの唇を、冬彦の唇が塞ぐ。あゆみはまばたきをして、物言いたげな目で冬彦を見た。
冬彦はいたずらっぽい笑みを浮かべながら唇を離し、あゆみの唇を人差し指で塞ぐ。
「予習、するんだろ」
「す、する……」
冬彦が抱擁を解くと、あゆみはほっと息を吐き出した。
その頬の赤さを見て取って満足すると、冬彦は玄関先へ向かった。
「買い物してくる。コンビニあったよな」
「え、あ、うんーー」
「何か欲しいものあったら連絡ちょうだい。買ってくる」
「あ、ありがとう。とりあえず大丈夫」
あゆみは戸惑った表情で靴を履く冬彦を見ている。靴紐を締め終わると、冬彦が身体を起こした。
「じゃ、あゆみ。ちゃんと仕事してろよ」
「……分かってるよ」
「無駄ごとしてたらおしおきな」
「……おしおき?」
なんとなく嫌そうな顔をするあゆみに、冬彦は笑いながらドアノブに手をかける。
「そう、おしおき。目標時間決めとこう。どれくらい時間かかりそう?」
「え? え……に、二時間くらい、かな……」
「じゃあ、二時間ね」
冬彦は腕時計を見た。15時半。二時間後だと夕飯の時間にはちょうどいい。
「オッケー。がんばってね」
言って、あゆみの頬に手を伸ばす。戸惑いながら冬彦を見上げるあゆみの頬に唇を落とし、またドアへ向かった。
「じゃ、行ってきます」
あゆみは照れたらしい。頬に少し赤みが走った。
「……行ってらっしゃい」
冬彦は笑ってドアを開けた。
交わした挨拶は不思議と自然に感じられて、照れ臭かった。
0
お気に入りに追加
394
あなたにおすすめの小説
寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい
白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。
私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。
「あの人、私が
やさしい幼馴染は豹変する。
春密まつり
恋愛
マンションの隣の部屋の喘ぎ声に悩まされている紗江。
そのせいで転職1日目なのに眠くてたまらない。
なんとか遅刻せず会社に着いて挨拶を済ませると、なんと昔大好きだった幼馴染と再会した。
けれど、王子様みたいだった彼は昔の彼とは違っていてーー
▼全6話
▼ムーンライト、pixiv、エブリスタにも投稿しています
イケメンドクターは幼馴染み!夜の診察はベッドの上!?
すずなり。
恋愛
仕事帰りにケガをしてしまった私、かざね。
病院で診てくれた医師は幼馴染みだった!
「こんなにかわいくなって・・・。」
10年ぶりに再会した私たち。
お互いに気持ちを伝えられないまま・・・想いだけが加速していく。
かざね「どうしよう・・・私、ちーちゃんが好きだ。」
幼馴染『千秋』。
通称『ちーちゃん』。
きびしい一面もあるけど、優しい『ちーちゃん』。
千秋「かざねの側に・・・俺はいたい。」
自分の気持ちに気がついたあと、距離を詰めてくるのはかざねの仕事仲間の『ユウト』。
ユウト「今・・特定の『誰か』がいないなら・・・俺と付き合ってください。」
かざねは悩む。
かざね(ちーちゃんに振り向いてもらえないなら・・・・・・私がユウトさんを愛しさえすれば・・・・・忘れられる・・?)
※お話の中に出てくる病気や、治療法、職業内容などは全て架空のものです。
想像の中だけでお楽しみください。
※お話は全て想像の世界です。現実世界とはなんの関係もありません。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。
ただただ楽しんでいただけたら嬉しいです。
すずなり。
私に告白してきたはずの先輩が、私の友人とキスをしてました。黙って退散して食事をしていたら、ハイスペックなイケメン彼氏ができちゃったのですが。
石河 翠
恋愛
飲み会の最中に席を立った主人公。化粧室に向かった彼女は、自分に告白してきた先輩と自分の友人がキスをしている現場を目撃する。
自分への告白は、何だったのか。あまりの出来事に衝撃を受けた彼女は、そのまま行きつけの喫茶店に退散する。
そこでやけ食いをする予定が、美味しいものに満足してご機嫌に。ちょっとしてネタとして先ほどのできごとを話したところ、ずっと片想いをしていた相手に押し倒されて……。
好きなひとは高嶺の花だからと諦めつつそばにいたい主人公と、アピールし過ぎているせいで冗談だと思われている愛が重たいヒーローの恋物語。
この作品は、小説家になろう及びエブリスタでも投稿しております。
扉絵は、写真ACよりチョコラテさまの作品をお借りしております。
貴方の子どもじゃありません
初瀬 叶
恋愛
あぁ……どうしてこんなことになってしまったんだろう。
私は眠っている男性を起こさない様に、そっと寝台を降りた。
私が着ていたお仕着せは、乱暴に脱がされたせいでボタンは千切れ、エプロンも破れていた。
私は仕方なくそのお仕着せに袖を通すと、止められなくなったシャツの前を握りしめる様にした。
そして、部屋の扉にそっと手を掛ける。
ドアノブは回る。いつの間にか
鍵は開いていたみたいだ。
私は最後に後ろを振り返った。そこには裸で眠っている男性の胸が上下している事が確認出来る。深い眠りについている様だ。
外はまだ夜中。月明かりだけが差し込むこの部屋は薄暗い。男性の顔ははっきりとは確認出来なかった。
※ 私の頭の中の異世界のお話です
※相変わらずのゆるゆるふわふわ設定です。ご了承下さい
※直接的な性描写等はありませんが、その行為を匂わせる言葉を使う場合があります。苦手な方はそっと閉じて下さると、自衛になるかと思います
※誤字脱字がちりばめられている可能性を否定出来ません。広い心で読んでいただけるとありがたいです
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる