【完結】妖の王の継承者は正妻志望で学園1の銀髪美少女と共に最強スキル「異能狩り」で成り上がり復讐する〜

prologue

00 貴方の子供を産ませてください♡

「貴方の子供を産ませてください♡」

　一年三組に銀髪の美少女のかわいらしい声が響き渡った。教室がシンと静まり返る。

「え、俺？」

　沈黙とクラスメイトの目線に耐えかねた俺は思わず聞き返した。

「もちろん！一緒に立派な後継ぎを……むぐっ！」

　言葉を続けようとした美少女は困惑した新任教師に口を塞がれた。

「ちょっと佐倉さん、別室に行きましょうか」

　先生は表情こそ笑っているものの、顔が青ざめている。モゴモゴとまだ何かを言おうとする美少女を連れて、先生は生徒相談室へと向かっていった。

　教室に再び沈黙が訪れる。刺すようなクラスメイトの視線が痛すぎる。どうやら俺の高校生活は初日からハードモードのようだ。

　緊張感のある教室のカーテンを、桜の香りのする暖かい春風が優しく揺らした。