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第9章 オレはケレメイン大公国の大公妃殿下です。
592.ケレメイン大公国をどんな国にしていくのか。ミーレ長官に国の未来が見えない、と伝えられた日から、オレとクロードは、考えてきました。
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オレが話したかったのは、ケヤキくんのことだけじゃない。
ミーレ長官の奥様に話したことが、今からのもう一つの本題だ。
「マウンテン王国で、マウンテン王家の血統だと認められている、ミーレ長官と司祭。
それぞれの伴侶に、オレとクロードから伝えたいことがある。」
「お聞かせください。」
とミーレ長官の奥様。
「現在、ケレメイン大公国とマウンテン王国が、全く違うということは、経験から理解しているよな?」
オレが確認すると、ミーレ長官夫妻、ギリギリ王族の司祭と医者の四人全員が肯定の返事を返してきた。
「ケレメイン大公国は、今後もマウンテン王国と同じにはならない。」
「同じにならないのは、どういったことでしょう?」
とミーレ長官の奥様。
「マウンテン王国には、貴族がたくさんいる。
でも、ケレメイン大公国の貴族は、クロードとオレだけ。
そして。
オレとクロードは、ケレメイン大公国に、オレ達以外の貴族を増やすつもりがないから、ケレメイン大公国に貴族は増えない。」
四人とも、オレとクロードの話す内容が貴族関係だと察したようだ。
「ケレメイン大公国には、ケレメイン公爵家の血を引く国民が何人もいるが。
私とヒサツグに、ケレメイン公爵家の血縁をケレメイン大公国の貴族として取り立てる予定はない。」
とクロード。
クロードは、ケレメイン公爵家という言葉を強調した。
「クロードは、ケレメイン公爵家の血縁に、貴族への取り立てを夢見る気持ちを持つことを諦めさせている。
ケレメイン公爵家の血縁がケレメイン大公国で貴族になる日は来ないから、今の生活を維持しろと、説き伏せた。」
オレとクロードの阿吽の呼吸。
「クロードを含めて、この部屋にいる六人のうち、半数の三人は、マウンテン王家の血統だ。」
マウンテン王家の血統の人に、しっかり納得してもらわないといけない。
ケレメイン公爵家の血縁は、既にクロードがおさえこみをはかり成功している。
次におさえるべき対象は、ケレメイン公爵領にいるマウンテン王家の血を引く人。
オレとクロードは、今日、マウンテン王家の血を引くケヤキくんの話の流れで、ミーレ長官と司祭を同じ部屋に集め、一緒に話をすることにした。
今日、話していく内容には、ケヤキくんという目眩ましが必要だった。
色々な立場の人から、勘ぐられないために。
オレとクロードが、なぜ、マウンテン王家の血を引く人をおさえる行動を開始したかというと。
ケレメイン公爵家は、マウンテン王国の王女だったクロードのお祖母さんが降嫁して、マウンテン王国の血統が入っているからだ。
オレとクロードは、ケレメイン大公国に住んでいるマウンテン王家の血統の人が、マウンテン王家の血筋を頼みにした結果、どうなるかを考えて、対策を立てることにした。
マウンテン王家の血統を自負して自ら旗頭になろうとすることも、担ぎ上げられて旗頭にされることもないようにするには、どうしたらよいか。
「ミーレ長官夫妻が、貴族として失われていた尊厳を回復したことは、めでたいことだと思っている。」
オレは、最初に警戒心をとく話をしてから、本題に入ることにした。
「ただし。ミーレ長官夫妻の回復した貴族としての地位が、マウンテン王国での地位だということは、頭に留めていてもらいたい。」
マウンテン王国で通用する地位は、ケレメイン大公国での地位ではない、という意味だ。
オレの言葉に、ミーレ長官夫妻はひきつった。
ギリギリ王族の司祭は、平民の医者と生きるために平民を選んだ。
司祭に関しては、貴族に対する思い入れがないから、貴族になりたい欲求が低い。
「ミーレ長官夫妻や司祭がマウンテン王国での地位をマウンテン王国に対して利用する分に関して。
先々は、止めろと言う。
でも、今はまだとやかく言わない。
オレとクロードが止めろ、と言うようなったら、その瞬間から止めろ。」
人は急には変われないからなー。
「自分自身の価値をはかるときに、自分がどこの国民かを考え、マウンテン王国の地位に引きずられないようにしてくれ。
マウンテン王国から独立した後も、マウンテン王国の爵位や血統頼みでいれば、独立が形骸化する。
オレとクロードは、ケレメイン大公国を再び、マウンテン王国に、という考えはさらさらない。
ケレメイン大公国で、マウンテン王家の血統を使って出世することは望むな。」
オレは、四人にそう伝えた。
どんな形であれ、ケレメイン大公国をマウンテン王国に吸収させたりしない。
ミーレ長官の奥様に話したことが、今からのもう一つの本題だ。
「マウンテン王国で、マウンテン王家の血統だと認められている、ミーレ長官と司祭。
それぞれの伴侶に、オレとクロードから伝えたいことがある。」
「お聞かせください。」
とミーレ長官の奥様。
「現在、ケレメイン大公国とマウンテン王国が、全く違うということは、経験から理解しているよな?」
オレが確認すると、ミーレ長官夫妻、ギリギリ王族の司祭と医者の四人全員が肯定の返事を返してきた。
「ケレメイン大公国は、今後もマウンテン王国と同じにはならない。」
「同じにならないのは、どういったことでしょう?」
とミーレ長官の奥様。
「マウンテン王国には、貴族がたくさんいる。
でも、ケレメイン大公国の貴族は、クロードとオレだけ。
そして。
オレとクロードは、ケレメイン大公国に、オレ達以外の貴族を増やすつもりがないから、ケレメイン大公国に貴族は増えない。」
四人とも、オレとクロードの話す内容が貴族関係だと察したようだ。
「ケレメイン大公国には、ケレメイン公爵家の血を引く国民が何人もいるが。
私とヒサツグに、ケレメイン公爵家の血縁をケレメイン大公国の貴族として取り立てる予定はない。」
とクロード。
クロードは、ケレメイン公爵家という言葉を強調した。
「クロードは、ケレメイン公爵家の血縁に、貴族への取り立てを夢見る気持ちを持つことを諦めさせている。
ケレメイン公爵家の血縁がケレメイン大公国で貴族になる日は来ないから、今の生活を維持しろと、説き伏せた。」
オレとクロードの阿吽の呼吸。
「クロードを含めて、この部屋にいる六人のうち、半数の三人は、マウンテン王家の血統だ。」
マウンテン王家の血統の人に、しっかり納得してもらわないといけない。
ケレメイン公爵家の血縁は、既にクロードがおさえこみをはかり成功している。
次におさえるべき対象は、ケレメイン公爵領にいるマウンテン王家の血を引く人。
オレとクロードは、今日、マウンテン王家の血を引くケヤキくんの話の流れで、ミーレ長官と司祭を同じ部屋に集め、一緒に話をすることにした。
今日、話していく内容には、ケヤキくんという目眩ましが必要だった。
色々な立場の人から、勘ぐられないために。
オレとクロードが、なぜ、マウンテン王家の血を引く人をおさえる行動を開始したかというと。
ケレメイン公爵家は、マウンテン王国の王女だったクロードのお祖母さんが降嫁して、マウンテン王国の血統が入っているからだ。
オレとクロードは、ケレメイン大公国に住んでいるマウンテン王家の血統の人が、マウンテン王家の血筋を頼みにした結果、どうなるかを考えて、対策を立てることにした。
マウンテン王家の血統を自負して自ら旗頭になろうとすることも、担ぎ上げられて旗頭にされることもないようにするには、どうしたらよいか。
「ミーレ長官夫妻が、貴族として失われていた尊厳を回復したことは、めでたいことだと思っている。」
オレは、最初に警戒心をとく話をしてから、本題に入ることにした。
「ただし。ミーレ長官夫妻の回復した貴族としての地位が、マウンテン王国での地位だということは、頭に留めていてもらいたい。」
マウンテン王国で通用する地位は、ケレメイン大公国での地位ではない、という意味だ。
オレの言葉に、ミーレ長官夫妻はひきつった。
ギリギリ王族の司祭は、平民の医者と生きるために平民を選んだ。
司祭に関しては、貴族に対する思い入れがないから、貴族になりたい欲求が低い。
「ミーレ長官夫妻や司祭がマウンテン王国での地位をマウンテン王国に対して利用する分に関して。
先々は、止めろと言う。
でも、今はまだとやかく言わない。
オレとクロードが止めろ、と言うようなったら、その瞬間から止めろ。」
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