《本編 完結 続編開始》29歳、異世界人になっていました。日本に帰りたいのに、年下の英雄公爵に溺愛されています。

かざみはら まなか

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第9章 オレはケレメイン大公国の大公妃殿下です。

564.ケレメイン大公国は、愛こんにゃく家とこんにゃくの愛を純こんにゃく愛として認めました。愛こんにゃく家の結婚式に異議を唱えたいのですか?

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「オレとクロードは、愛こんにゃく家とこんにゃくの激戦を見ている。」

目をそらすわけにはいかなかったから、だけどなー。

「愛こんにゃく家とこんにゃくの戦いがどんな様相を呈していたか。」

目の前で見ていたオレは、頭の中で、解説を補完しながら、愛こんにゃく家のこんにゃくとの出会いを思い返していた。

「こんにゃくは、深い愛によって、愛こんにゃく家に素直にこんにゃくを愛する喜びに目覚めさせた。」

オレの脳内補完を省くと、オレの発言通りの、運命の出会いからの恋の成就の話になる。

「出会ったときは敵同士だった、こんにゃくと愛こんにゃく家は、戦いの最中も互いを愛する気持ちを抑えきれずに愛に生きると決めた。」

体で愛を伝えたんだよなー。

こんにゃくが、体からおとしにいき、優しい言葉をかけて、包容力で、愛こんにゃく家をノックダウンさせたのが真実だよなー。

真実は、いつでも、闇の中。

「こんにゃくと愛こんにゃく家は、二人で愛に生きる場所として、ケレメイン大公国を選び、オレの部下として生活を始めた。」

美しい物語になるように締めくくらないとな。

「愛こんにゃく家の純粋にこんにゃくを愛する心を、ケレメイン大公妃のオレは、純こんにゃく愛として認める。」

大公妃のオレは、愛こんにゃく家とこんにゃくの愛が偽物ではないと認めた。

「愛こんにゃく家と呼んでいるその男は、マウンテン王家が抱える暗殺と刺客の専門部署の長だった男だ。」
とドリアン王国の国王陛下。

「ドリアン王国は、愛こんにゃく家の家族にスパイを送りつけていたから、愛こんにゃく家について、詳しいのかなー?」

ドリアン王国の国王陛下は、眉をひそめている。

ドリアン王国の国王陛下の髪の毛とヒゲは、愛こんにゃく家の純こんにゃく愛が語られている時間で、全部逆立っていた。

元神子様カズラくんの静電気って強力だなー。

ドリアン王国の王妃陛下は、前髪や後れ毛も含めて逆立っている。

ドリアン王国の王妃陛下がファッションリーダーだったらさ。

ドリアン王国のおしゃれの定義が、明日から変わるかもしれないなー。

「ドリアン王国の国王陛下。
ケレメイン大公国とマウンテン王国は、和解済みだぞ?

オレに刺客を送り込んできたマウンテン王国の国王陛下は退位され、今のマウンテン王国は、女王陛下がたたれている。

ケレメイン大公と大公妃と、マウンテン王国の女王陛下との間に、愛こんにゃく家をめぐるわだかまりはないぞ。」

「私は、愛こんにゃく家のこんにゃくとの結婚式で祝福するために、ケレメイン大公国からの招待に応じている。」
とマウンテン王国の女王陛下スナメリ様。

おお、女王陛下スナメリ様!

最適なタイミングでの声出しをありがとう。

「愛こんにゃく家の上司だったミーレ長官一家と愛こんにゃく家の部下は、ケレメイン大公国の独立に際し、多大な功績をあげている。

ケレメイン大公の私と大公妃のヒサツグは、愛こんにゃく家とこんにゃくの愛に溢れる夫婦、愛こんにゃく家の一家、愛こんにゃく家の部下、ミーレ長官一家の功績を認め、この者達がケレメイン大公国へ移住することを許し、ケレメイン大公国民として生きることを認めている。」
とクロード。

クロード。

いつも、一番ほしいタイミングで、オレを助けるために動いてくれるオレの伴侶。

大好きだぞ?

クロードは、平然としながら、オレに歩調を合わせるように声をあげてくれた。

幸せだなー。

オレとクロードは、一人ぼっちじゃない。

支えあっているんだよなー。

「ミーレ長官と呼んでいる男は、母子揃ってマウンテン王国に火種をばら撒いた、災難を招く男。」
とドリアン王国の国王陛下。

ドリアン王国の国王陛下は、まだ諦めていなかった。

「ケレメイン大公妃ヒサツグの部下であるミーレ長官は、マウンテン王国の前女王陛下の一人息子だ。

ミーレ長官一家が、ケレメイン大公国民になることについても、マウンテン王国との話し合いは済んでいる。

ミーレ長官とマウンテン王国の王家とのわだかまりは既に解消している。

ミーレ長官の母君であられる前女王陛下暗殺の実行犯は、サーバル王国に滞在していたドリアン王国民だったようだが、愛こんにゃく家とこんにゃくの結婚式に、殺伐とした話題は不似合いだ。

ドリアン王国の国王陛下が気にすることは、他にあるか?

あるなら、先に潰しておく。」
とクロード。

クロード?

潰しておく、と本音が出ているぞ?

クロードも、腹が立ったんだなー。

オレが朗らかに締めてみせよう。

「愛こんにゃく家とこんにゃくの結婚式に、ドリアン王国の国王陛下夫妻は、まだ異議を唱えたいことがあるのかなー?」

「ぎゃー。」
とドリアン王国の王妃陛下。

シャンデリアみたいに宝石がぶら下がるデザインのネックレスが、カズラくんの静電気の力で、髪の毛が逆立つみたいに、宝石がたくさんついている部分が、顔面に迫っている。

「いますぐ、止めなさい。」
とドリアン王国の王妃陛下。

「愛こんにゃく家とこんにゃくを祝福するよね?」
とカズラくん。

「祝福するから、止めなさい。」
とドリアン王国の王妃陛下。

「祝福したら、止まるよ。ドリアン王国の王妃陛下として。」
とカズラくん。

「祝福する。祝福するわ。私は、ドリアン王国の王妃陛下として、愛こんにゃく家とこんにゃくの結婚を祝福するわ!」

ドリアン王国の王妃陛下が叫ぶように言い終わると。

シャンデリアみたいなネックレスは、ドリアン王国の王妃陛下の顔に当たる前に止まった。
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