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第9章 オレはケレメイン大公国の大公妃殿下です。
539.女神様が参戦しました。『妾の英雄。』ドリアン王国の、創世神である女神様の態度の悪さの原因は?
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ドリアン王国の侯爵子息は、元々、ドリアン王国の国王陛下の部下じゃないことを、オレは覚えている。
ドリアン王国の国王陛下の同母兄で、元王太子だった第一王子と先代国王陛下サイドから寄越された人材。
ドリアン王国の国王陛下の様子を探るのが、ドリアン王国の侯爵子息のお役目。
侯爵子息が、帰国して報告したら。
ドリアン王国は、侯爵子息の報告ごと、会議の内容を闇に葬りそう。
ドリアン王国の侯爵子息が、マウンテン王国の新しい女王の伴侶になることに積極的なのは、ドリアン王国に戻った後の身の振り方を考えたからだよなー?
ドリアン王国の侯爵子息は、帰国後、ドリアン王国内に居場所がないから、マウンテン王国に婿入するという、ドリアン王国の国王陛下の提案にのりたいんだよなー?
ドリアン王国の侯爵子息の保身第一な考えが透けて見えて、邪魔したい気持ちでいっぱいになってきたなー。
マウンテン王国の王姉殿下スナメリ様は、国を捨てて逃げ出したい男の避難所じゃないぞ。
オレの友達を馬鹿にするのもたいがいにしろ。
クロードを馬鹿にした件についても、ドリアン王国の侯爵子息には、反省させてやる。
もうそろそろ、オレが話してもいいかなー?
機会をうかがうオレより先に口を開いたのは。
女神様だった。
「そなたは、妾の英雄と結婚しようとしていたの?」
と女神様は、マウンテン王国の王姉殿下スナメリ様を見つめている。
「女神様。ご説明します。
ケレメイン大公がご結婚される前、私は婚約者候補の一人でしたが、候補のまま終わっています。
ケレメイン大公と、婚約者候補だったときも、その前も、その後も、個人的に親しくはしていません。
昔も今も。」
とマウンテン王国の王姉殿下スナメリ様。
マウンテン王国の王姉殿下スナメリ様の真摯な説明は、女神様の気持ちを荒ぶらせなかった。
「妾は、妾の英雄を幸せにしたいわ。」
と女神様。
「女神様の御心のままに。」
とマウンテン王国の王姉殿下スナメリ様。
女神様は、マウンテン王国の王姉殿下スナメリ様の返事に満足そうに微笑む。
女神様は、妾が英雄を幸せにしたい、とは言わなかった。
女神様のクロードへの愛は深い。
「そなたは、妾の英雄を貶めた。」
女神様が、次に見つめた先にいたのは、ドリアン王国の侯爵子息。
「事実を申したまでです。」
とドリアン王国の侯爵子息は、いけしゃあしゃあと答えている。
オイ!
事実に悪印象がつくような印象操作をしておきながら、何を言っているんだ?
女神様が話していなかったら、オレが相手になっていたぞ!
「妾の英雄に向けたそなたの悪意に、妾が気づかないとでも思ったの?」
と女神様の声は冷たい。
素手でつららを握っているくらいの冷たさ。
女神様がとても分かりやすく嫌悪感をあらわにしているのに。
ドリアン王国の侯爵子息はこたえた様子がなく、ケロッとしている。
女神様の機微を感じ取れるような繊細な神経を持ち合わせていないのかな?
それとも。
女神様なんか、怖くないと軽く考えているのかな?
ドリアン王国は、女神様に気に入られてこなかったから、女神様との接点がなくて、女神様についての情報が足りていなかったとは思う。
女神様について知らないことが多かったにしても、さ。
女神様に対する態度が、悪い。
ドリアン王国の侯爵子息は、女神様が創世神だと分かっているよな?
分かっていて、女神様に対する態度が悪いんだよな。
ドリアン王国の国王陛下は、女神様が侯爵子息に、クロードへの態度を改めるようにと言ったことに対して反論した侯爵子息を止めようとしなかった。
ドリアン王国の侯爵子息と国王陛下は、同じ考えの様子。
ドリアン王国には、女神様を敬うという発想がないのかな?
サーバル王国は、国王陛下夫妻も王女シガラキノ様も、女神様に敬意を払っている。
サーバル王国は、女神様との縁が遠いことを気にして女神様について研究し、女神様に詳しくなった。
女神様に対する情報量の差が、女神様に対する敬意をあらわすか、あらわさないかに繋がっていくのかな?
と、考えていたオレは、最上の解答を見つけた。
「反抗期か!」
サーバル王国は、女神様と仲良くなろうと努力を重ねた。
ドリアン王国は、女神様がかまってくれないことに対して。
サーバル王国のように、努して関心をひこうとするのではなく。
問題を起こして、女神様に目を向けてもらおうとしたんじゃないかな?
でも。
クロードへの暴言は、女神様への反抗期を言い訳にはできない。
女神様は、英雄クロードが軽んじられることを許さない。
女神様がサーバル王国の外交団に裁定を下した理由は、サーバル王国がクロードを軽んじたから。
ドリアン王国は、ケレメイン大公国内にスパイを放ちながら。
サーバル王国の外交団が、女神様から裁定を下された事情を把握していなかったのかな?
クロードを馬鹿にしたドリアン王国は、女神様の逆鱗に触れたぞ?
ドリアン王国の国王陛下の同母兄で、元王太子だった第一王子と先代国王陛下サイドから寄越された人材。
ドリアン王国の国王陛下の様子を探るのが、ドリアン王国の侯爵子息のお役目。
侯爵子息が、帰国して報告したら。
ドリアン王国は、侯爵子息の報告ごと、会議の内容を闇に葬りそう。
ドリアン王国の侯爵子息が、マウンテン王国の新しい女王の伴侶になることに積極的なのは、ドリアン王国に戻った後の身の振り方を考えたからだよなー?
ドリアン王国の侯爵子息は、帰国後、ドリアン王国内に居場所がないから、マウンテン王国に婿入するという、ドリアン王国の国王陛下の提案にのりたいんだよなー?
ドリアン王国の侯爵子息の保身第一な考えが透けて見えて、邪魔したい気持ちでいっぱいになってきたなー。
マウンテン王国の王姉殿下スナメリ様は、国を捨てて逃げ出したい男の避難所じゃないぞ。
オレの友達を馬鹿にするのもたいがいにしろ。
クロードを馬鹿にした件についても、ドリアン王国の侯爵子息には、反省させてやる。
もうそろそろ、オレが話してもいいかなー?
機会をうかがうオレより先に口を開いたのは。
女神様だった。
「そなたは、妾の英雄と結婚しようとしていたの?」
と女神様は、マウンテン王国の王姉殿下スナメリ様を見つめている。
「女神様。ご説明します。
ケレメイン大公がご結婚される前、私は婚約者候補の一人でしたが、候補のまま終わっています。
ケレメイン大公と、婚約者候補だったときも、その前も、その後も、個人的に親しくはしていません。
昔も今も。」
とマウンテン王国の王姉殿下スナメリ様。
マウンテン王国の王姉殿下スナメリ様の真摯な説明は、女神様の気持ちを荒ぶらせなかった。
「妾は、妾の英雄を幸せにしたいわ。」
と女神様。
「女神様の御心のままに。」
とマウンテン王国の王姉殿下スナメリ様。
女神様は、マウンテン王国の王姉殿下スナメリ様の返事に満足そうに微笑む。
女神様は、妾が英雄を幸せにしたい、とは言わなかった。
女神様のクロードへの愛は深い。
「そなたは、妾の英雄を貶めた。」
女神様が、次に見つめた先にいたのは、ドリアン王国の侯爵子息。
「事実を申したまでです。」
とドリアン王国の侯爵子息は、いけしゃあしゃあと答えている。
オイ!
事実に悪印象がつくような印象操作をしておきながら、何を言っているんだ?
女神様が話していなかったら、オレが相手になっていたぞ!
「妾の英雄に向けたそなたの悪意に、妾が気づかないとでも思ったの?」
と女神様の声は冷たい。
素手でつららを握っているくらいの冷たさ。
女神様がとても分かりやすく嫌悪感をあらわにしているのに。
ドリアン王国の侯爵子息はこたえた様子がなく、ケロッとしている。
女神様の機微を感じ取れるような繊細な神経を持ち合わせていないのかな?
それとも。
女神様なんか、怖くないと軽く考えているのかな?
ドリアン王国は、女神様に気に入られてこなかったから、女神様との接点がなくて、女神様についての情報が足りていなかったとは思う。
女神様について知らないことが多かったにしても、さ。
女神様に対する態度が、悪い。
ドリアン王国の侯爵子息は、女神様が創世神だと分かっているよな?
分かっていて、女神様に対する態度が悪いんだよな。
ドリアン王国の国王陛下は、女神様が侯爵子息に、クロードへの態度を改めるようにと言ったことに対して反論した侯爵子息を止めようとしなかった。
ドリアン王国の侯爵子息と国王陛下は、同じ考えの様子。
ドリアン王国には、女神様を敬うという発想がないのかな?
サーバル王国は、国王陛下夫妻も王女シガラキノ様も、女神様に敬意を払っている。
サーバル王国は、女神様との縁が遠いことを気にして女神様について研究し、女神様に詳しくなった。
女神様に対する情報量の差が、女神様に対する敬意をあらわすか、あらわさないかに繋がっていくのかな?
と、考えていたオレは、最上の解答を見つけた。
「反抗期か!」
サーバル王国は、女神様と仲良くなろうと努力を重ねた。
ドリアン王国は、女神様がかまってくれないことに対して。
サーバル王国のように、努して関心をひこうとするのではなく。
問題を起こして、女神様に目を向けてもらおうとしたんじゃないかな?
でも。
クロードへの暴言は、女神様への反抗期を言い訳にはできない。
女神様は、英雄クロードが軽んじられることを許さない。
女神様がサーバル王国の外交団に裁定を下した理由は、サーバル王国がクロードを軽んじたから。
ドリアン王国は、ケレメイン大公国内にスパイを放ちながら。
サーバル王国の外交団が、女神様から裁定を下された事情を把握していなかったのかな?
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