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第9章 オレはケレメイン大公国の大公妃殿下です。
528.サーバル王国の国王陛下と話をしています。サーバル王国の国王陛下が、オレのことを?
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オレは、国づくりに、現実的な視点と少し高めの理想を持っておきたい。
現実だけを見て、現実に対処するやり方では、右肩下がりになっていく。
結婚を餌に外国から技術者を連れて帰ってきて、自国を栄えさせようとしたドリアン王国。
ドリアン王国は、他の国に追いつくことを第一に掲げていたのかもしれないな。
追いついた先の、まだ、その先に、ドリアン王国が、どんな国の姿を思い描いているのか、オレはまだ知らない。
現実より少し高めで、叶うといいな、叶えたいな、と思える目標があれば、目標を意識して軌道修正していくから、右肩下がりにはならないんじゃないかなーとは、思っている。
「それが、理想か。」
とサーバル王国の国王陛下。
「今より少し高いところにあって、今より快適になりそうな目標に向かうとき。
今より良くなるという希望が持てることは、原動力になるんじゃないかな?」
「理想を掲げるか。」
とサーバル王国の国王陛下。
「達成不可能ではない理想は、目標と呼んでいいと思うんだよなー。」
サーバル王国の国王陛下が、オレと会話しているぞ!
サーバル王国の国王陛下にとって、クロードは、青二才で。
オレは、箸にも棒にもかからない扱いだったのに。
オレ、出世したなー。
「同じ理想を掲げて進むか。」
とサーバル王国の国王陛下。
サーバル王国の国王陛下は、サーバル王国が理想を掲げて突き進む道筋を考えている。
がっちがちに考えなくてもいい、とサーバル王国の国王陛下と、他の会議の参加者へ伝えよう。
「ケレメイン大公国、マウンテン王国、サーバル王国が共に、同じ理想を掲げても、どの国も他の国に何かを強要しない。
三つの国が、同じ未来を考える必要はない。
それぞれの国は、主体性を失わない。
オレ達は、今、国同士の絡み合った糸を解きほぐしてみたけれどな。
すぐに、友好的にやろうというのは、互いの心情的にも政治的にも難しい。
今は、さ。
何か一つ、共通の目標を持って、目指す形は違っている各国が、それぞれ工夫をこらしながら、突き進む。
ドリアン王国の侵略を拒絶するという大前提以外は、そんな関わり方でいいと思うぞ。
ケレメイン大公国もマウンテン王国とサーバル王国も、これから、内政に集中する時代に入るんじゃないかなー。」
いつもの思いつきだけど、思いつきだけじゃない。
オレとクロードの国づくりの理想だなー。
「時代の変わり目か。」
とサーバル王国の国王陛下。
「転換点となっているか、なっていないかは、オレ達の次の世代以後に分かるんじゃないかな?」
オレの言っている内容は、サーバル王国の国王陛下が即答で肯定できるものではなかったんだな。
サーバル王国の国王陛下が、オレの話を聞いて、オレに疑問を投げかけて、オレの答えを聞いた上で、検討している。
オレ、大出世じゃないかな?
クロードは、何も言わずに待っている。
クロードが、オレを援護したら。
サーバル王国の国王陛下は、オレの発言を検討するのは止めて、クロードと話を詰め出すんじゃないかな。
クロードが発言したら、さっさとまとまるのは、分かっている。
オレもクロードも。
おそらく、サーバル王国の国王陛下も分かっている。
サーバル王国の国王陛下は、分かった上で、クロードではなく、オレと話をしている。
クロードの発言で、サーバル王国の国王陛下との話がまとまったら、それは、クロードの功績になるから。
クロードとサーバル王国の国王陛下は、この国際会議で、オレがサーバル王国の国王陛下と会話している姿を印象付けてくれようとしているんだと思う。
ケレメイン大公国の大公妃殿下と、サーバル王国の国王陛下が話したことを、この国際会議の記録に残せるように。
「ケレメイン大公国の大公妃殿下が掲げようとする目標は、各国の持ち帰りとしよう。」
とサーバル王国の国王陛下。
今、サーバル王国の国王陛下が、オレをケレメイン大公国の大公妃殿下と呼んだぞ!
オレ、サーバル王国の国王陛下に認められたんだな。
感慨深い。
クロードが、オレの腰をツンツン、ツンツンとつついている。
クロードも喜んでいる。
認められるって、嬉しいなー。
現実だけを見て、現実に対処するやり方では、右肩下がりになっていく。
結婚を餌に外国から技術者を連れて帰ってきて、自国を栄えさせようとしたドリアン王国。
ドリアン王国は、他の国に追いつくことを第一に掲げていたのかもしれないな。
追いついた先の、まだ、その先に、ドリアン王国が、どんな国の姿を思い描いているのか、オレはまだ知らない。
現実より少し高めで、叶うといいな、叶えたいな、と思える目標があれば、目標を意識して軌道修正していくから、右肩下がりにはならないんじゃないかなーとは、思っている。
「それが、理想か。」
とサーバル王国の国王陛下。
「今より少し高いところにあって、今より快適になりそうな目標に向かうとき。
今より良くなるという希望が持てることは、原動力になるんじゃないかな?」
「理想を掲げるか。」
とサーバル王国の国王陛下。
「達成不可能ではない理想は、目標と呼んでいいと思うんだよなー。」
サーバル王国の国王陛下が、オレと会話しているぞ!
サーバル王国の国王陛下にとって、クロードは、青二才で。
オレは、箸にも棒にもかからない扱いだったのに。
オレ、出世したなー。
「同じ理想を掲げて進むか。」
とサーバル王国の国王陛下。
サーバル王国の国王陛下は、サーバル王国が理想を掲げて突き進む道筋を考えている。
がっちがちに考えなくてもいい、とサーバル王国の国王陛下と、他の会議の参加者へ伝えよう。
「ケレメイン大公国、マウンテン王国、サーバル王国が共に、同じ理想を掲げても、どの国も他の国に何かを強要しない。
三つの国が、同じ未来を考える必要はない。
それぞれの国は、主体性を失わない。
オレ達は、今、国同士の絡み合った糸を解きほぐしてみたけれどな。
すぐに、友好的にやろうというのは、互いの心情的にも政治的にも難しい。
今は、さ。
何か一つ、共通の目標を持って、目指す形は違っている各国が、それぞれ工夫をこらしながら、突き進む。
ドリアン王国の侵略を拒絶するという大前提以外は、そんな関わり方でいいと思うぞ。
ケレメイン大公国もマウンテン王国とサーバル王国も、これから、内政に集中する時代に入るんじゃないかなー。」
いつもの思いつきだけど、思いつきだけじゃない。
オレとクロードの国づくりの理想だなー。
「時代の変わり目か。」
とサーバル王国の国王陛下。
「転換点となっているか、なっていないかは、オレ達の次の世代以後に分かるんじゃないかな?」
オレの言っている内容は、サーバル王国の国王陛下が即答で肯定できるものではなかったんだな。
サーバル王国の国王陛下が、オレの話を聞いて、オレに疑問を投げかけて、オレの答えを聞いた上で、検討している。
オレ、大出世じゃないかな?
クロードは、何も言わずに待っている。
クロードが、オレを援護したら。
サーバル王国の国王陛下は、オレの発言を検討するのは止めて、クロードと話を詰め出すんじゃないかな。
クロードが発言したら、さっさとまとまるのは、分かっている。
オレもクロードも。
おそらく、サーバル王国の国王陛下も分かっている。
サーバル王国の国王陛下は、分かった上で、クロードではなく、オレと話をしている。
クロードの発言で、サーバル王国の国王陛下との話がまとまったら、それは、クロードの功績になるから。
クロードとサーバル王国の国王陛下は、この国際会議で、オレがサーバル王国の国王陛下と会話している姿を印象付けてくれようとしているんだと思う。
ケレメイン大公国の大公妃殿下と、サーバル王国の国王陛下が話したことを、この国際会議の記録に残せるように。
「ケレメイン大公国の大公妃殿下が掲げようとする目標は、各国の持ち帰りとしよう。」
とサーバル王国の国王陛下。
今、サーバル王国の国王陛下が、オレをケレメイン大公国の大公妃殿下と呼んだぞ!
オレ、サーバル王国の国王陛下に認められたんだな。
感慨深い。
クロードが、オレの腰をツンツン、ツンツンとつついている。
クロードも喜んでいる。
認められるって、嬉しいなー。
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