《本編 完結 続編開始》29歳、異世界人になっていました。日本に帰りたいのに、年下の英雄公爵に溺愛されています。

かざみはら まなか

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第9章 オレはケレメイン大公国の大公妃殿下です。

507.ドリアン王国の侯爵子息のドリアン王国での立場は、分かったけれど、手加減はしません。ドリアン王国の侯爵子息には、国王陛下に報告を。

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「後から聞いて、分かった風な口をきいているだけだろう。」
とドリアン王国の侯爵子息。

「後から聞いたのは確かだけどなー。

ドリアン王国が、ケレメイン大公国の侵略に失敗したのは、国王陛下の代替わりが関係しているであろうということに気づくことができるのは、ドリアン王国の国王陛下の兄とドリアン王国の先代国王陛下かな?」

「部外者の分際で、何が言いたい?」
とドリアン王国の侯爵子息。

「ドリアン王国の先代国王陛下と第一王子が、第二王子を国王とすることを最終的に受け入れたのは、政治的な勝算があったから、ということはないかな?」

「ドリアン王国の先代国王陛下と第一王子には、第二王子がいずれ国王を辞めると言い出す公算があった、ということか?」
とサーバル王国の国王陛下。

「今から第一王子に王を継がせても、ドリアン王国に女神様の恩恵は復活しない。

このことを、先代国王陛下と第一王子が理解していなかった、ということがさ。

第二王子が国王になることを反対しなかった理由にならないかな?」

ドリアン王国の侯爵子息は、返事をしなかった。

ドリアン王国の侯爵子息の様子を鑑みるに、先代国王陛下と第一王子は、第二王子が国王になると女神様の恩恵が無くなる、ということを知らなかったんだろうな。

もう一歩、踏み込もうかな。

「ドリアン王国の侯爵子息は、降嫁した元王女の祖母よりに見せかけて、国王として第二王子に付き従っているけれど、祖母と第二王子に忠誠を捧げているわけじゃないよな?」

ドリアン王国の侯爵子息は、だんまりを貫いている。

だんまりくらいじゃ、オレは、止まらないからな。

せっかくだから、ぐいぐい行くぞ。

「ドリアン王国の侯爵子息は、祖母よりも、ドリアン王国の先代国王陛下と第一王子寄りだよな?

侯爵子息の祖母が推した第二王子と祖母に対し、全面的に肯定していない発言がポンッと出てきたこと。

先代国王陛下と第一王子に対しては、擁護しているとも受け取れる発言をしたこと。

どちらも、侯爵子息の本心だよな?」

侯爵子息は、だんまりのまま、無表情になった。

「ドリアン王国の先代国王陛下と第一王子は、侯爵子息の祖母の発言力を低下させたかったのかな?

第二王子は、侯爵子息の祖母の権威を無くすための囮かな?」

オレは、返事をしないドリアン王国の侯爵子息に告げた。

「ドリアン王国の他国への侵略は、女神様の恩恵という下支えがなくなったことに加え、ケレメイン大公国とマウンテン王国、サーバル王国が手を組むことで、もうドリアン王国の思惑通りに進むことはなくなった。

ドリアン王国の侯爵子息は、元神子様カズラくんといる第二王子だった国王陛下に報告するといい。

今から、司祭と医者の二人を侯爵子息に付き添わせる。

司祭と医者は、ドリアン王国の侯爵子息と一緒に、カズラくんとドリアン王国の国王陛下へ事実を知らせ、カズラくんとドリアン王国の国王陛下の反応を報告しにきてくれ。」

オレは、司祭と医者を監視につけて、ドリアン王国の侯爵子息を退室させた。

サーバル王国の王女様を即位させるかどうかは、サーバル王国が、女神様の恩恵を従来通りにもらいたいか、にかかってくる。

女神様の恩恵という想定していない事情が変わったからには、後回しにしよう。

サーバル王国には、考える時間がいると思う。

「今からは、ミーレ長官のお母さんである、マウンテン王国の女王陛下の話と、ミーレ長官、マウンテン王国の先代国王陛下について、認識を改める時間にする。」

サーバル王国の国王陛下夫妻とマウンテン王国の代表が出席する会議で、先代国王陛下、ミーレ長官、ミーレ長官のお母さんの女王陛下の話題を出すことにした。
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