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第9章 オレはケレメイン大公国の大公妃殿下です。
506.ドリアン王国の今代の国王陛下が第二王子だったのはなぜですか?
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ドリアン王国の侯爵子息は、第二王子を国王陛下にした理由を聞かれて、嫌そうな様子を見せたけれど、話したくないわけでもなさそうだった。
侯爵子息が一人で抱え込むには、重すぎる秘密だからなー。
ドリアン王国の侯爵子息は、国の中枢にまつわる話を他国の代表に話すのは、ダメだと理性では分かっていると思う。
ドリアン王国でただ一人、大きすぎる秘密を知ってしまったことをサーバル王国とマウンテン王国とケレメイン大公国の代表に知られているドリアン王国の侯爵子息。
ドリアン王国に帰国してからも、ドリアン王国の代表として会議に参加しているドリアン王国の侯爵子息は、ドリアン王国の秘密を知らなかったことにすることはできない。
ドリアン王国の国王陛下や国の中枢に報告したときに、ドリアン王国の侯爵子息にどれだけ発言力があるか、が問題になってくる。
ドリアン王国の侯爵子息の様子を見る限り、一人だけ秘密を抱えて帰国した後に明るい未来を予想できないんだと思う。
オレは、ドリアン王国の侯爵子息に、話をしてもらうべく、水を向ける。
「ドリアン王国は、女神様の恩恵なしで、これからやっていくことになるなー。
ドリアン王国の国王陛下と侯爵子息がケレメイン大公国に来た成果は、ドリアン王国に女神様の恩恵がなくなった原因と、今後も女神様の恩恵が望めないことの報告ができることだな。」
オレは、ドリアン王国のケレメイン大公国への侵略による成果をまとめてみた。
ドリアン王国の侯爵子息は、疲れ切った顔になっている。
「私達は、こんな結果を求めたわけじゃない。」
とドリアン王国の侯爵子息。
「ドリアン王国は、女神様の恩恵がいらなかったわけじゃない、ということかな?
異世界人に頼るのは、女神様からの決別かと思ったぞ?」
「国王陛下になる仕組みなど、知るわけがない。
我が国は、女神様の恩恵が少ないから、異世界人もいればいいと。
足りないなら、補えばいいと。」
とドリアン王国の侯爵子息は、頭を抱えている。
「ドリアン王国が、第二王子を王にした理由は、後継者争いかな?」
「私の祖母は、ドリアン王国の王女として、ドリアン王国の発展の遅れを気にしている。
次、玉座に座るのは、ドリアン王国の発展に寄与する者でなくては、と祖母は考えた。
ドリアン王国の発展のために、今まで通り、女神様にすがっているだけでは足りない。
元神子様の異世界人を引き入れたら、女神様に匹敵する力を手に入れられる、と第二王子殿下は、行動に移された。
うまくいっていた。
元神子様は、第二王子殿下が結婚話をふると乗り気になった。
元神子様のポテンシャルの高さが、女神様の恩恵に加われば、ドリアン王国も、豊かになる。
祖母だけではなく、誰もがそう思った。
元神子様を籠絡した第二王子殿下は、ドリアン王国の重鎮達に希望を与えた。
一方。
王太子だった第一王子殿下は、冒険をされない方だった。
祖母は、第二王子殿下を次の国王にすべきだと、国王陛下を説得した。
我が国の貴族も祖母の意見に賛同する者は多かった。」
とドリアン王国の侯爵子息。
「貴君もですの?」
とマウンテン王国の宰相補佐で侯爵令嬢ポーリーン・タチバナ。
ドリアン王国の侯爵子息は、自分自身の立ち位置を明らかにする気はない様子で、多くの貴族は、と繰り返すにとどめた。
「国王陛下と第一王子が、渋ったのは、王についての女神様との決まりを知っていたからかもしれない。
私の祖母は、知らなかったと思う。
祖母に賛同した多くの貴族も。
祖母は、王家を出て、侯爵家に降嫁した王女。
王家を離れる王女に、国王の選び方を伝えるか?
伝えまい。
肝心なことを知らない祖母の意見を疑わなかった私達は、全て間違っていた。」
とドリアン王国の侯爵子息。
「ドリアン王国の国王陛下は、お祖母様に説得されたのですか、ずべし?」
とサーバル王国の王妃陛下。
「国王陛下は渋ったけれど、第二王子殿下と祖母は貴族を味方につけて強硬姿勢を貫き、第一王子殿下は、王太子をおりた。」
とドリアン王国の侯爵子息は嘆息した。
「国をよくしたいという思いの強さが、全部裏目に出たんだな。
ドリアン王国の場合、自力で頑張ろうとせずに、他人に頑張らせようとすることに一生懸命だったのが、そもそもの間違いだという気はするけどな。」
侯爵子息が一人で抱え込むには、重すぎる秘密だからなー。
ドリアン王国の侯爵子息は、国の中枢にまつわる話を他国の代表に話すのは、ダメだと理性では分かっていると思う。
ドリアン王国でただ一人、大きすぎる秘密を知ってしまったことをサーバル王国とマウンテン王国とケレメイン大公国の代表に知られているドリアン王国の侯爵子息。
ドリアン王国に帰国してからも、ドリアン王国の代表として会議に参加しているドリアン王国の侯爵子息は、ドリアン王国の秘密を知らなかったことにすることはできない。
ドリアン王国の国王陛下や国の中枢に報告したときに、ドリアン王国の侯爵子息にどれだけ発言力があるか、が問題になってくる。
ドリアン王国の侯爵子息の様子を見る限り、一人だけ秘密を抱えて帰国した後に明るい未来を予想できないんだと思う。
オレは、ドリアン王国の侯爵子息に、話をしてもらうべく、水を向ける。
「ドリアン王国は、女神様の恩恵なしで、これからやっていくことになるなー。
ドリアン王国の国王陛下と侯爵子息がケレメイン大公国に来た成果は、ドリアン王国に女神様の恩恵がなくなった原因と、今後も女神様の恩恵が望めないことの報告ができることだな。」
オレは、ドリアン王国のケレメイン大公国への侵略による成果をまとめてみた。
ドリアン王国の侯爵子息は、疲れ切った顔になっている。
「私達は、こんな結果を求めたわけじゃない。」
とドリアン王国の侯爵子息。
「ドリアン王国は、女神様の恩恵がいらなかったわけじゃない、ということかな?
異世界人に頼るのは、女神様からの決別かと思ったぞ?」
「国王陛下になる仕組みなど、知るわけがない。
我が国は、女神様の恩恵が少ないから、異世界人もいればいいと。
足りないなら、補えばいいと。」
とドリアン王国の侯爵子息は、頭を抱えている。
「ドリアン王国が、第二王子を王にした理由は、後継者争いかな?」
「私の祖母は、ドリアン王国の王女として、ドリアン王国の発展の遅れを気にしている。
次、玉座に座るのは、ドリアン王国の発展に寄与する者でなくては、と祖母は考えた。
ドリアン王国の発展のために、今まで通り、女神様にすがっているだけでは足りない。
元神子様の異世界人を引き入れたら、女神様に匹敵する力を手に入れられる、と第二王子殿下は、行動に移された。
うまくいっていた。
元神子様は、第二王子殿下が結婚話をふると乗り気になった。
元神子様のポテンシャルの高さが、女神様の恩恵に加われば、ドリアン王国も、豊かになる。
祖母だけではなく、誰もがそう思った。
元神子様を籠絡した第二王子殿下は、ドリアン王国の重鎮達に希望を与えた。
一方。
王太子だった第一王子殿下は、冒険をされない方だった。
祖母は、第二王子殿下を次の国王にすべきだと、国王陛下を説得した。
我が国の貴族も祖母の意見に賛同する者は多かった。」
とドリアン王国の侯爵子息。
「貴君もですの?」
とマウンテン王国の宰相補佐で侯爵令嬢ポーリーン・タチバナ。
ドリアン王国の侯爵子息は、自分自身の立ち位置を明らかにする気はない様子で、多くの貴族は、と繰り返すにとどめた。
「国王陛下と第一王子が、渋ったのは、王についての女神様との決まりを知っていたからかもしれない。
私の祖母は、知らなかったと思う。
祖母に賛同した多くの貴族も。
祖母は、王家を出て、侯爵家に降嫁した王女。
王家を離れる王女に、国王の選び方を伝えるか?
伝えまい。
肝心なことを知らない祖母の意見を疑わなかった私達は、全て間違っていた。」
とドリアン王国の侯爵子息。
「ドリアン王国の国王陛下は、お祖母様に説得されたのですか、ずべし?」
とサーバル王国の王妃陛下。
「国王陛下は渋ったけれど、第二王子殿下と祖母は貴族を味方につけて強硬姿勢を貫き、第一王子殿下は、王太子をおりた。」
とドリアン王国の侯爵子息は嘆息した。
「国をよくしたいという思いの強さが、全部裏目に出たんだな。
ドリアン王国の場合、自力で頑張ろうとせずに、他人に頑張らせようとすることに一生懸命だったのが、そもそもの間違いだという気はするけどな。」
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