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第9章 オレはケレメイン大公国の大公妃殿下です。
460.クロードが、オレのつむじの匂いを吸っている。オレは、女神様と、愛こんにゃく家と一緒に、ドリアン王国の侯爵子息とミーレ長官の元へ。
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会議で方針を決めたオレ達は、これからのことを話し合って解散。
クロードは、オレをぎゅうぎゅう抱きしめながら、オレのつむじの匂いを吸っている。
「ヒサツグと離れている時間が、寂しい。」
とクロード。
嗅いでいるのではなく、吸っている。
「オレも、クロードといる時間をもっと増やしたい。
今から、オレは、一仕事してくる。
オレ達の幸せな未来のための仕事だから、オレは成し遂げてくる。
クロードとオレは、二人で、長生きして、最後の最後まで幸せでいるぞ!」
オレは、オレで、クロードに抱きついて、服越しのクロードを堪能している。
勝負前の、いってらっしゃいの抱擁と軽いキスをして、オレとクロードは離れた。
これから、オレは、女神様と、ドリアン王国の侯爵子息にお話にいく。
オレが侯爵子息と話している間に、ミーレ長官は、愛こんにゃく家が引き取る計画。
愛こんにゃく家は、オレと女神様から、少し離れてついてくる。
オレは、女神様に、一緒に来てくれ、と頼んだ。
女神様がいなくてオレだけで会いにいっても、ドリアン王国の侯爵子息は、オレの話を聞かないと思う。
『ふふふ、妾に来てほしいと頼むなら、ついていってやるわ。』
と女神様は、ご機嫌でオレについてきた。
女神様は、頼んだり、頼まれたりしたかったのかな?
「女神様、オレについてきてくれたお礼をしたいんだけどさ。
女神様は、オレにしてほしいことがあるかな?
クロードじゃなく、オレに。」
オレは、女神様に念押しするのを忘れない。
「妾が、してほしいこと。」
と女神様。
「お礼と言っても、女神様の希望を聞いてすぐにできるとは限らない、ということは念頭においておいてほしい。
オレにできない内容だった場合、代わりにできそうなお礼を女神様と相談させてくれ。」
女神様は驚いてから、ニッコニッコし始めた。
「ふふふ、妾にお礼。」
と女神様。
今までの、国王陛下と女神様の関係で、女神様はお礼を用意してもらった経験がないのかもしれない。
力を授けてもらって、困っているときに、呼び出して知恵を授けてもらって、用が済んだら、もてなしもせずにお引き取りを、だったのかな。
世間知らずの女の子を食い物にしている構図が頭に浮かんできた。
女神様に、与えさせてばかりで、誰も何も返さなかった結果、気持ちが枯れた女神様は、魔王による消失を使い、お気に入りを手元に置いて、心を慰めたのかな。
先代国王陛下夫妻のうち、先代王妃陛下を連れていった理由は、色々だろうけれど。
先代国王陛下を魔王による消失で、この世から連れていった理由は。
先代国王陛下が女神様の恋人だったから。
先代国王陛下が、恋人になった当初と変わらず、女神様を恋人として満たしていたら、女神様は、先代国王陛下を連れて行かなかったような気がしている。
先代国王陛下の女神様に対する気持ちが、薄れてきて、それに気づいた女神様は、先代国王陛下の気持ちがなくならないうちに、連れていったんじゃないかな。
女神様と先代国王陛下の過去を確かめようとは思わない。
女神様が、いいなら、現状維持でオレは構わないけれど、女神様が、各国の国王陛下との関係を変えていくなら、相談に乗ろうかな。
「女神様。オレが生きていて、女神様の話を聞いて、一緒に考えられるうちに、希望を伝えてくれたらいいぞ?」
オレと上機嫌な女神様は、ドリアン王国の侯爵子息とミーレ長官のいる部屋にたどり着いた。
「女神様、オレと一緒に、よろしくな。」
オレが、名乗ると、ミーレ長官が、部屋の扉を開けた。
オレは、扉を開けたミーレ長官に、ご苦労、と労いの言葉をかけた。
ん?
ミーレ長官からの返事が、聞こえない。
オレは、ミーレ長官の顔をまじまじと見てしまった。
打てば響くような反応が返ってきていたミーレ長官が無反応。
ミーレ長官の表情からは、何を考えているかが、全く読めない。
オレは、異常事態を確信した。
ドリアン王国は、ミーレ長官に何かをした。
至急、ミーレ長官を、部屋から出して、愛こんにゃく家に引き渡さないと。
オレでは、ミーレ長官を取り押さえることができない。
ミーレ長官が、大公妃のオレに危害を加えるような行為は、絶対にさせてはならない。
オレは、ミーレ長官が扉を開けた部屋に入らずに、愛こんにゃく家に聞こえるような大きな声を出した。
「ミーレ長官。女神様とオレが来たから、ミーレ長官は、オレと交代。」
クロードは、オレをぎゅうぎゅう抱きしめながら、オレのつむじの匂いを吸っている。
「ヒサツグと離れている時間が、寂しい。」
とクロード。
嗅いでいるのではなく、吸っている。
「オレも、クロードといる時間をもっと増やしたい。
今から、オレは、一仕事してくる。
オレ達の幸せな未来のための仕事だから、オレは成し遂げてくる。
クロードとオレは、二人で、長生きして、最後の最後まで幸せでいるぞ!」
オレは、オレで、クロードに抱きついて、服越しのクロードを堪能している。
勝負前の、いってらっしゃいの抱擁と軽いキスをして、オレとクロードは離れた。
これから、オレは、女神様と、ドリアン王国の侯爵子息にお話にいく。
オレが侯爵子息と話している間に、ミーレ長官は、愛こんにゃく家が引き取る計画。
愛こんにゃく家は、オレと女神様から、少し離れてついてくる。
オレは、女神様に、一緒に来てくれ、と頼んだ。
女神様がいなくてオレだけで会いにいっても、ドリアン王国の侯爵子息は、オレの話を聞かないと思う。
『ふふふ、妾に来てほしいと頼むなら、ついていってやるわ。』
と女神様は、ご機嫌でオレについてきた。
女神様は、頼んだり、頼まれたりしたかったのかな?
「女神様、オレについてきてくれたお礼をしたいんだけどさ。
女神様は、オレにしてほしいことがあるかな?
クロードじゃなく、オレに。」
オレは、女神様に念押しするのを忘れない。
「妾が、してほしいこと。」
と女神様。
「お礼と言っても、女神様の希望を聞いてすぐにできるとは限らない、ということは念頭においておいてほしい。
オレにできない内容だった場合、代わりにできそうなお礼を女神様と相談させてくれ。」
女神様は驚いてから、ニッコニッコし始めた。
「ふふふ、妾にお礼。」
と女神様。
今までの、国王陛下と女神様の関係で、女神様はお礼を用意してもらった経験がないのかもしれない。
力を授けてもらって、困っているときに、呼び出して知恵を授けてもらって、用が済んだら、もてなしもせずにお引き取りを、だったのかな。
世間知らずの女の子を食い物にしている構図が頭に浮かんできた。
女神様に、与えさせてばかりで、誰も何も返さなかった結果、気持ちが枯れた女神様は、魔王による消失を使い、お気に入りを手元に置いて、心を慰めたのかな。
先代国王陛下夫妻のうち、先代王妃陛下を連れていった理由は、色々だろうけれど。
先代国王陛下を魔王による消失で、この世から連れていった理由は。
先代国王陛下が女神様の恋人だったから。
先代国王陛下が、恋人になった当初と変わらず、女神様を恋人として満たしていたら、女神様は、先代国王陛下を連れて行かなかったような気がしている。
先代国王陛下の女神様に対する気持ちが、薄れてきて、それに気づいた女神様は、先代国王陛下の気持ちがなくならないうちに、連れていったんじゃないかな。
女神様と先代国王陛下の過去を確かめようとは思わない。
女神様が、いいなら、現状維持でオレは構わないけれど、女神様が、各国の国王陛下との関係を変えていくなら、相談に乗ろうかな。
「女神様。オレが生きていて、女神様の話を聞いて、一緒に考えられるうちに、希望を伝えてくれたらいいぞ?」
オレと上機嫌な女神様は、ドリアン王国の侯爵子息とミーレ長官のいる部屋にたどり着いた。
「女神様、オレと一緒に、よろしくな。」
オレが、名乗ると、ミーレ長官が、部屋の扉を開けた。
オレは、扉を開けたミーレ長官に、ご苦労、と労いの言葉をかけた。
ん?
ミーレ長官からの返事が、聞こえない。
オレは、ミーレ長官の顔をまじまじと見てしまった。
打てば響くような反応が返ってきていたミーレ長官が無反応。
ミーレ長官の表情からは、何を考えているかが、全く読めない。
オレは、異常事態を確信した。
ドリアン王国は、ミーレ長官に何かをした。
至急、ミーレ長官を、部屋から出して、愛こんにゃく家に引き渡さないと。
オレでは、ミーレ長官を取り押さえることができない。
ミーレ長官が、大公妃のオレに危害を加えるような行為は、絶対にさせてはならない。
オレは、ミーレ長官が扉を開けた部屋に入らずに、愛こんにゃく家に聞こえるような大きな声を出した。
「ミーレ長官。女神様とオレが来たから、ミーレ長官は、オレと交代。」
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