《本編 完結 続編開始》29歳、異世界人になっていました。日本に帰りたいのに、年下の英雄公爵に溺愛されています。

かざみはら まなか

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第9章 オレはケレメイン大公国の大公妃殿下です。

453.愛こんにゃく家の名前は、クマ・サツサです。愛こんにゃく家の父アオイ、母ウキ、弟その一ブナ、弟その一嫁アリー、弟その二シメジです。

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愛こんにゃく家の家族は、愛こんにゃく家に紹介してもらうことにした。

「ヒサツグ様より、愛こんにゃく家の呼称を賜りましたクマ・サツサです。」
と愛こんにゃく家クマ・サツサ。

「私クマ・サツサは、愛こんにゃく家クマ・サツサの家族を紹介します。」
と愛こんにゃく家クマ・サツサ。

「父、アオイ・サツサ。
 母、ウキ・サツサ。
 上の弟、ブナ・サツサ。
 上の弟嫁、アリー・サツサ。
 下の弟、シメジ・サツサ。

私の家族は以上です。

下の弟は、ケレメイン大公国に来るときに、嫁がドリアン王国の副業スパイと判明し、ケレメイン大公国に到着後、離婚しました。」
と愛こんにゃく家。

オレは、どうしても、言っておきたいことを伝える。

「最初に説明しておくと。

愛こんにゃく家の家族をケレメイン大公国に招待したときの、女神様が応援している愛こんにゃく家の結婚式の準備と、結婚式に出席してもらいたいというオレの思いは、変わっていない。

愛こんにゃく家は、愛こんにゃく家が望む幸せ結婚式を、国の行事としてあげる。

愛こんにゃく家の結婚式は、愛こんにゃく家の家族とオレとクロードの他に、女神様、マウンテン王国からの国賓、サーバル王国からの国賓は出席する。

ドリアン王国の侯爵子息とドリアン王国のスパイ関係は、愛こんにゃく家の結婚式より前に片付けたい。

愛こんにゃく家の結婚式は、呼んでいない招待客に押しかけられることがないようにしたい。」

「いやあ、ヒサツグのときは、大変だったよ。
ヒサツグが、無謀にも暴走しようとするから。」
と元神子様カズラくん。

「そのせつは、カズラくんにご迷惑をおかけしました。」

オレは、素直に謝った。

「そのせつ、だけじゃないけど、今は追求しないでおくよ。」
とカズラくん。

「ありがとう。これからも、カズラくんの忌憚のない意見を待っている。」

「ぼくの頭脳は、安くないよ?

ぼくの頭脳を借りたい事案をまず聞くよ。

ヒサツグは、ぼくの報酬を約束したから、門前払いはしないでおく。」
とカズラくん。

カズラくんは、しっかりしているなー。

どんな報酬を用意することになるか、今のところ、全然、予想できない。

マウンテン王国のミーレ長官のお母さんの女王陛下が即位してサーバル王国で客死してからのことを話した。

クロードのご両親の先代ケレメイン公爵夫妻の担った役割。

ケレメイン公爵領にはサーバル王国のシガラキノ様とサーバル王国が出入り自由だったこと。

魔王消失後のケレメイン公爵領の復興はサーバル王国の支援によるものだったけれど、その復興支援は、ケレメイン公爵領を足がかりにして、マウンテン王家を狙っていたものだったこと。

ケレメイン大公国ができてすぐに、サーバル王国は、本格的な侵略を開始したけど、女神様が大好きな英雄クロードを利用しようとしたために、女神様の逆鱗に触れて、失敗したこと。

女神様の裁定が下ったサーバル王国の王女様と、若手の皆さんに働きかけて、ケレメイン大公国との共同戦線を張ることになったこと。


そもそもの話。

サーバル王国は、隣国のドリアン王国に侵略され続けていた。
ミーレ長官のお母さんの客死事件の実行犯は、サーバル王国にいたドリアン王国の国民の可能性が高いため、当時も今も、サーバル王国は、客死事件の犯人を検挙することは困難なこと。

ドリアン王国の他国への侵略は、マウンテン王国でも認識されていることを話した。

「愛こんにゃく家の元弟嫁は、ドリアン王国のスパイとして、マウンテン王国に引き渡した。

元々、愛こんにゃく家の元弟嫁は、愛こんにゃく家の上司だったミーレ長官をスパイしにきていた。

サーバル王国は、マウンテン王国とサーバル王国に、同じやり方を使って、スパイを送り込んでいる。」

オレは、愛こんにゃく家のお母さんウキに話をふった。

愛こんにゃく家の元弟嫁の母が結婚するとドリアン王国へ行き、帰ってこないまま、元弟嫁となる娘だけが、母の伝手を頼ってマウンテン王国に来て、元弟その二、シメジと結婚した話を、愛こんにゃく家のお母さんウキは話してくれた。

オレは、愛こんにゃく家のお母さんウキの話に続けて、サーバル王国とマウンテン王国の関係を話した。

「サーバル王国は、ミーレ長官のお母さんの客死事件で、ミーレ長官のお母さんが、王と認められるために必要な条件、女神様の力を授かること、を満たしていないことを知った。

マウンテン王国は、サーバル王国から侵略されないために、クロードのご両親である先代ケレメイン公爵が、ケレメイン公爵領で、サーバル王国と、国を通さないで、サーバル王国との交流を持つことを任されていた。

サーバル王国の王女様シガラキノ様は、国同士の取り決めで、ケレメイン公爵領に出入り自由だったんだ。

クロードのご両親は、生前、サーバル王国のシガラキノ様とも、マウンテン王家とも、クロードが近づきすぎないようにしていた。」

「なるほど。」
とカズラくん。

「そうだったのか。」
とクロード。

「マウンテン王国の先代国王陛下夫妻と先代ケレメイン公爵夫妻が、魔王による消失でいなくなった後。

サーバル王国との緊張感や密約は、マウンテン王国の国王陛下とその側近、ケレメイン公爵だったクロードに引き継がれていない。」

「先代ケレメイン公爵夫妻は、私が、どちらとも仲良くなって、情を持たないように、気を使ってくださったのだと思う。」
とクロード。

クロードとご両親の温かい関係が、クロードの発言から伝わってくる。

「マウンテン王国の国王陛下が把握していない理由は、分からない。

マウンテン王国の王城内にドリアン王国のスパイがいて、サーバル王国との弱みを知られるのを避けるため、という可能性はある。

もしくは、マウンテン王国の国王陛下は、女神様に惚れていたから、女神様に好かれているケレメイン公爵クロードにまつわる話を耳に入れようとしなかったかもしれない。」

オレの話を聞いたカズラくんは、言葉通り、頭脳を働かせてくれようとしている。
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