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第9章 オレはケレメイン大公国の大公妃殿下です。
450.カズラくんには、報酬を考えてもらいます。ミーレ長官の奥様と愛こんにゃく家の家族からの報告を聞きました。もっと早く対処するべきでした。
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オレとご機嫌な女神様は、ケレメイン大公国のメンバーで話し合う。
ミーレ長官は、ドリアン王国の侯爵子息についてくれているから不在。
オレと女神様が部屋に入ると、クロードがいた。
司祭と医者も揃っている。
愛こんにゃく家とその家族。
ミーレ長官の奥様と息子さん。
元神子様カズラくん。
別行動が多かった、クロードの秘書と俺の秘書もいる。
「今回、人を集めたのは。
ドリアン王国の悪巧みに、ケレメイン大公国とマウンテン王国とサーバル王国で、ドリアン王国が、それぞれの国に侵略するのを止めさせること、それぞれの国から撤退させるために三国同盟を結成すると決めたから。
ミーレ長官は、ドリアン王国の侯爵子息に対応していて、今は不在。
ドリアン王国は、ミーレ長官の奥様と息子さんを狙ってきた。
逃げ出した男の台詞からは、ミーレ長官を取り込もうと画策しているように受け取れる。
オレは、今すぐ、この部屋て、ケレメイン大公国としての方針や、することを決める話し合いを始めたい。」
「ぼくに、働かせるなら、ぼくは報酬を要求するよ。」
とカズラくん。
ブレないな、カズラくんは。
カズラくんのブレなさは、安心して、付き合える。
「カズラくんは、ケレメイン大公国の国民ではなく、ケレメイン大公夫妻の友達。
友達にタダ働きはさせない。
カズラくんの働きには、働きに見合う報酬を用意したい。
どんな報酬を望むか、カズラくんは考えながら、話し合いに参加してほしい。」
「いいよ。前向きに検討する。」
とカズラくん。
カズラくんは、二十歳のときのオレよりしっかりしている。
「カズラくんが味方にいたら、千人力。助かるなー。」
「あー、はいはい。値引き交渉には応じないよ?」
とカズラくん。
和やかな掛け合いの後、ミーレ長官の奥様に、不審者の来訪を報告してもらった。
オレが昨日見た男は、ミーレ長官の奥様も息子さんも初めて見た顔だったけれど、入れ代わり立ち代わり、あることないことを口にしながら誘ってくる人は老若男女を問わずに途切れなかった、とミーレ長官の奥様は報告した。
ミーレ長官が、オレにぶちまけていた件だな。
実際に見ると聞くでは、全然違っていた。
「対応が遅くなって申し訳ないことをした。
ミーレ長官から報告を聞いたときに、勝手ながら、もっと穏やかな勧誘を想像していた。
今日のは、身の危険を感じるほどだった。」
オレは、ミーレ長官の奥様と息子さんに謝った。
頭は下げないけど、言葉で。
「もったいないお言葉でございます。」
とミーレ長官の奥様は頭を下げた。
ミーレ長官の息子さんも、奥様にならって、頭を下げている。
2人の頭頂部を見ながら、オレは反省した。
居留守ができないから、いらない勧誘の人が訪問してきても、ミーレ長官一家が全部対応しないといけない状況になっていた。
息子さんが、しっかりしているのは、ミーレ長官と奥様が、いらない勧誘を追い返すのを見てきて学んだんだよな。
ミーレ長官から、相談を受けていたのに、深刻さを理解していなかったオレは、ミーレ長官一家を、オレ達の近くに避難させておくべきだった。
「ミーレ長官の奥様も息子さんも、頭を上げて、楽にしてほしい。
今回のことは、オレの気が回らなかったので、対処がギリギリになった。
対処の遅れを取り戻し、ミーレ長官をドリアン王国の侯爵子息から引き離す前に。
ドリアン王国の侯爵子息とドリアン王国対策をしておきたい。」
「ヒサツグの言う通りに。」
とクロード。
クロードの了承もとれた。
今回の席の配置は、クロードが上座だけど、オレと女神様の席は、クロードの隣にしていない。
女神様に、オレとクロード以外の人の対面に座る体験をしてもらうため、話す人が変わるたびに、クロードとカズラくん以外は、席を移動している。
女神様の加護を持つオレは、女神様と、報告者の両方の反応を見るために、席を固定していない。
愛こんにゃく家の家族からは、愛こんにゃく家の元弟嫁のこと、マウンテン王国から愛こんにゃく家が出ていった後のこと、マウンテン王国から命じられていたことの報告があった。
愛こんにゃく家のお父さんが代表して話すのを聞いていたオレは、人の前に、国家だな、と思った。
マウンテン王国とケレメイン大公国の国家間の関係を、ケレメイン大公国が下にならないようにして、安定させるのが、人の交流を推し進めるよりも先。
人が人に親切であっても、人は、国を超えない。
マウンテン王国が、ケレメイン大公国の国民に圧力をかけるのを容認したり推奨したときに。
ケレメイン大公国が、マウンテン王国に抗議して、マウンテン王国に責任をとらせることができないという実例は作ってはいけない。
ケレメイン大公国もケレメイン大公国民も、マウンテン王国の一段下として広く認識されてしまう。
愛こんにゃく家の家族には、ケレメイン大公国に来てもらって、本当に良かった。
王姉殿下スナメリ様と、侯爵令嬢ポーリーン・タチバナは、マウンテン王国の代表として、どのくらいの代表権を持っているのかな?
国交を開くことについての権限がないか、確認して、あるなら、話をするぞ。
ミーレ長官は、ドリアン王国の侯爵子息についてくれているから不在。
オレと女神様が部屋に入ると、クロードがいた。
司祭と医者も揃っている。
愛こんにゃく家とその家族。
ミーレ長官の奥様と息子さん。
元神子様カズラくん。
別行動が多かった、クロードの秘書と俺の秘書もいる。
「今回、人を集めたのは。
ドリアン王国の悪巧みに、ケレメイン大公国とマウンテン王国とサーバル王国で、ドリアン王国が、それぞれの国に侵略するのを止めさせること、それぞれの国から撤退させるために三国同盟を結成すると決めたから。
ミーレ長官は、ドリアン王国の侯爵子息に対応していて、今は不在。
ドリアン王国は、ミーレ長官の奥様と息子さんを狙ってきた。
逃げ出した男の台詞からは、ミーレ長官を取り込もうと画策しているように受け取れる。
オレは、今すぐ、この部屋て、ケレメイン大公国としての方針や、することを決める話し合いを始めたい。」
「ぼくに、働かせるなら、ぼくは報酬を要求するよ。」
とカズラくん。
ブレないな、カズラくんは。
カズラくんのブレなさは、安心して、付き合える。
「カズラくんは、ケレメイン大公国の国民ではなく、ケレメイン大公夫妻の友達。
友達にタダ働きはさせない。
カズラくんの働きには、働きに見合う報酬を用意したい。
どんな報酬を望むか、カズラくんは考えながら、話し合いに参加してほしい。」
「いいよ。前向きに検討する。」
とカズラくん。
カズラくんは、二十歳のときのオレよりしっかりしている。
「カズラくんが味方にいたら、千人力。助かるなー。」
「あー、はいはい。値引き交渉には応じないよ?」
とカズラくん。
和やかな掛け合いの後、ミーレ長官の奥様に、不審者の来訪を報告してもらった。
オレが昨日見た男は、ミーレ長官の奥様も息子さんも初めて見た顔だったけれど、入れ代わり立ち代わり、あることないことを口にしながら誘ってくる人は老若男女を問わずに途切れなかった、とミーレ長官の奥様は報告した。
ミーレ長官が、オレにぶちまけていた件だな。
実際に見ると聞くでは、全然違っていた。
「対応が遅くなって申し訳ないことをした。
ミーレ長官から報告を聞いたときに、勝手ながら、もっと穏やかな勧誘を想像していた。
今日のは、身の危険を感じるほどだった。」
オレは、ミーレ長官の奥様と息子さんに謝った。
頭は下げないけど、言葉で。
「もったいないお言葉でございます。」
とミーレ長官の奥様は頭を下げた。
ミーレ長官の息子さんも、奥様にならって、頭を下げている。
2人の頭頂部を見ながら、オレは反省した。
居留守ができないから、いらない勧誘の人が訪問してきても、ミーレ長官一家が全部対応しないといけない状況になっていた。
息子さんが、しっかりしているのは、ミーレ長官と奥様が、いらない勧誘を追い返すのを見てきて学んだんだよな。
ミーレ長官から、相談を受けていたのに、深刻さを理解していなかったオレは、ミーレ長官一家を、オレ達の近くに避難させておくべきだった。
「ミーレ長官の奥様も息子さんも、頭を上げて、楽にしてほしい。
今回のことは、オレの気が回らなかったので、対処がギリギリになった。
対処の遅れを取り戻し、ミーレ長官をドリアン王国の侯爵子息から引き離す前に。
ドリアン王国の侯爵子息とドリアン王国対策をしておきたい。」
「ヒサツグの言う通りに。」
とクロード。
クロードの了承もとれた。
今回の席の配置は、クロードが上座だけど、オレと女神様の席は、クロードの隣にしていない。
女神様に、オレとクロード以外の人の対面に座る体験をしてもらうため、話す人が変わるたびに、クロードとカズラくん以外は、席を移動している。
女神様の加護を持つオレは、女神様と、報告者の両方の反応を見るために、席を固定していない。
愛こんにゃく家の家族からは、愛こんにゃく家の元弟嫁のこと、マウンテン王国から愛こんにゃく家が出ていった後のこと、マウンテン王国から命じられていたことの報告があった。
愛こんにゃく家のお父さんが代表して話すのを聞いていたオレは、人の前に、国家だな、と思った。
マウンテン王国とケレメイン大公国の国家間の関係を、ケレメイン大公国が下にならないようにして、安定させるのが、人の交流を推し進めるよりも先。
人が人に親切であっても、人は、国を超えない。
マウンテン王国が、ケレメイン大公国の国民に圧力をかけるのを容認したり推奨したときに。
ケレメイン大公国が、マウンテン王国に抗議して、マウンテン王国に責任をとらせることができないという実例は作ってはいけない。
ケレメイン大公国もケレメイン大公国民も、マウンテン王国の一段下として広く認識されてしまう。
愛こんにゃく家の家族には、ケレメイン大公国に来てもらって、本当に良かった。
王姉殿下スナメリ様と、侯爵令嬢ポーリーン・タチバナは、マウンテン王国の代表として、どのくらいの代表権を持っているのかな?
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