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第9章 オレはケレメイン大公国の大公妃殿下です。
424.ドリアン王国の侯爵子息が話していた、女神様の話題は、何でしょうか?女神様の情緒を育てましょう。
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マウンテン王国とドリアン王国の話は、棚上げして、女神様の話を聞こう。
「ドリアン王国の侯爵子息が話していた女神様の話は、どんな話かな?」
「女神様の前ですが、ずべし。」
とサーバル王国の若手の一人。
女神様の前で、女神様について、ドリアン王国の侯爵子息は、なんて言っていたか、と聞くのは、デリカシーに欠けていたな。
デリカシー。
この世界に来てから、初めてデリカシーについて、考えたかも。
デリカシーは忘れたら、ダメだな。
サーバル王国の若手の台詞は、女神様の気に障ることを言うかもしれない、と自身の身を心配した結果、出てきたのかもしれない。
女神様の情緒というか、女神様の感情の種類を増やして、人の中で生きやすくするために、女神様といるときの言動は気をつけるようにしよう。
オレが、まあいいや、とやっているのを見て、女神様が、学習したら、後々、オレと女神様と、ケレメイン大公国の国民が苦労することになる。
最初の一歩は、大事。
女神様の情緒の、寂しいから恋人を途切れさせない面も、相手が妻子持ちの国王陛下でなければなー。
女神様が嫌がることは、どんなことかを、オレは全然知らない。
女神様自身が、嫌だと感じることがあるかどうかも知らない。
女神様に関心がなかったわけじゃなく。
女神様とは、始まりからして複雑な気持ちになるから、女神様に近づかずにやっていきたかった気持ちが、オレの中では勝っていた。
女神様から、加護を使って会いに来てくれたのは、オレにとっても、女神様にとっても、結果的に良かったと思っている。
オレからは、踏み出せなかった一歩を、女神様は踏み出してくれた。
だから、説明から入ろう。
「女神様。
今から、女神様について、話をしている人が、どんな話をしていたか、を聞くわけだけど、聞いていて、嬉しくなるか、悲しくなるか、苛々するかは、聞いてみないと分からない。
話を聞き終わったら、話を聞いていた女神様の気持ちを確認する。
女神様は、話が終わるまで聞いていてくれるかな?
女神様についての誤解があれば、話を聞いた後に訂正する時間をとるぞ。」
ドリアン王国の侯爵子息が女神様について、どんな話をしたのかを女神様の前で聞くことは、女神様にとって楽しくない気持ちになるかもしれないから、と、女神様には先に伝えておく。
女神様について話をしていたドリアン王国の侯爵子息は、女神様が、自分の話した内容を聞く日がくるとは考えていなかっただろうなー。
「ふふふ、ふふふ。妾の気持ちを聞く時間。」
と女神様は、ご機嫌。
よし。
「話してくれ。」
「ドリアン王国の侯爵子息は、女神様がマウンテン王国の王家を世界一贔屓にしている、と話していた、ずべし。」
と王女様。
「そうか。」
「それだけ、ずべし?」
と不思議そうな王女様。
「女神様は、感情があって、好みもある。
そのときの気分もあるだろうからさ。
女神様がマウンテン王国の王家を贔屓している、と聞いても、女神様だからな、としかオレは思わないぞ?」
オレは、この世界に来て、女神様の感情に振り回されてきたからなー。
女神様が自分勝手で、女神様の住人しか大事じゃないということを、オレは痛いほど理解している。
女神様の感情の波を作るのは、女神様が出会うもの。
だから、さ。
ドリアン王国の侯爵子息が女神様の陰口を叩いていたことを、陰口の対象になっていた女神様に告げ口している、みたいな構図にはしたくない。
「ドリアン王国の侯爵子息は、女神様による王家の扱いの差をなくすには、どうしたらよいか、と話していた、ずべし。」
と王女様。
「差をなくす?」
難題だなー。
「ドリアン王国の侯爵子息が話していた女神様の話は、どんな話かな?」
「女神様の前ですが、ずべし。」
とサーバル王国の若手の一人。
女神様の前で、女神様について、ドリアン王国の侯爵子息は、なんて言っていたか、と聞くのは、デリカシーに欠けていたな。
デリカシー。
この世界に来てから、初めてデリカシーについて、考えたかも。
デリカシーは忘れたら、ダメだな。
サーバル王国の若手の台詞は、女神様の気に障ることを言うかもしれない、と自身の身を心配した結果、出てきたのかもしれない。
女神様の情緒というか、女神様の感情の種類を増やして、人の中で生きやすくするために、女神様といるときの言動は気をつけるようにしよう。
オレが、まあいいや、とやっているのを見て、女神様が、学習したら、後々、オレと女神様と、ケレメイン大公国の国民が苦労することになる。
最初の一歩は、大事。
女神様の情緒の、寂しいから恋人を途切れさせない面も、相手が妻子持ちの国王陛下でなければなー。
女神様が嫌がることは、どんなことかを、オレは全然知らない。
女神様自身が、嫌だと感じることがあるかどうかも知らない。
女神様に関心がなかったわけじゃなく。
女神様とは、始まりからして複雑な気持ちになるから、女神様に近づかずにやっていきたかった気持ちが、オレの中では勝っていた。
女神様から、加護を使って会いに来てくれたのは、オレにとっても、女神様にとっても、結果的に良かったと思っている。
オレからは、踏み出せなかった一歩を、女神様は踏み出してくれた。
だから、説明から入ろう。
「女神様。
今から、女神様について、話をしている人が、どんな話をしていたか、を聞くわけだけど、聞いていて、嬉しくなるか、悲しくなるか、苛々するかは、聞いてみないと分からない。
話を聞き終わったら、話を聞いていた女神様の気持ちを確認する。
女神様は、話が終わるまで聞いていてくれるかな?
女神様についての誤解があれば、話を聞いた後に訂正する時間をとるぞ。」
ドリアン王国の侯爵子息が女神様について、どんな話をしたのかを女神様の前で聞くことは、女神様にとって楽しくない気持ちになるかもしれないから、と、女神様には先に伝えておく。
女神様について話をしていたドリアン王国の侯爵子息は、女神様が、自分の話した内容を聞く日がくるとは考えていなかっただろうなー。
「ふふふ、ふふふ。妾の気持ちを聞く時間。」
と女神様は、ご機嫌。
よし。
「話してくれ。」
「ドリアン王国の侯爵子息は、女神様がマウンテン王国の王家を世界一贔屓にしている、と話していた、ずべし。」
と王女様。
「そうか。」
「それだけ、ずべし?」
と不思議そうな王女様。
「女神様は、感情があって、好みもある。
そのときの気分もあるだろうからさ。
女神様がマウンテン王国の王家を贔屓している、と聞いても、女神様だからな、としかオレは思わないぞ?」
オレは、この世界に来て、女神様の感情に振り回されてきたからなー。
女神様が自分勝手で、女神様の住人しか大事じゃないということを、オレは痛いほど理解している。
女神様の感情の波を作るのは、女神様が出会うもの。
だから、さ。
ドリアン王国の侯爵子息が女神様の陰口を叩いていたことを、陰口の対象になっていた女神様に告げ口している、みたいな構図にはしたくない。
「ドリアン王国の侯爵子息は、女神様による王家の扱いの差をなくすには、どうしたらよいか、と話していた、ずべし。」
と王女様。
「差をなくす?」
難題だなー。
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