412 / 667
第9章 オレはケレメイン大公国の大公妃殿下です。
412.王女様のザマァを請け負います。サーバル王国の若手の皆さんは、王女様一人にドリアン王国の侯爵子息の接待を押し付けた自覚を持ちましょう。
しおりを挟む
サーバル王国の若手の皆さんの、王女様の『仕方ない』発言に対する反応は、狼狽えたり、ドン引きしたり、不快そうにしたり、同調したり、と様々。
サーバル王国の王女様は、黙って神輿に乗ってくれるお人形扱いだったのかな。
王女様に突然の自己主張されて戸惑っている人。
お飾りの王女様が何を生意気なことを言ってるんだ、と苛立っている人。
サーバル王国の若手の皆さんの感情は、この二つが大半を占めている。
若干名の王女様の気持ちが分かる派が、王女様に同情している。
サーバル王国の王女様の恋心が、サーバル王国内で、とやかく言われなかったのは、黙認しても問題がなかったからなんだろうな。
サーバル王国での大勢に影響がなかったか。
もしくは。
サーバル王国の王女様が恋心を抱いていると判明している状況が、政治的に有利だったか。
サーバル王国の若手の皆さんは、意識改革が必要だなー。
王女様に、自分の見直しをしてもらう機会に、サーバル王国の若手の皆さんにも変わってもらおう。
サーバル王国におく、ケレメイン大公国の出先機関となる、大使館と王女様の足並みが揃っていないのは論外。
ケレメイン大公国の在サーバル王国大使館を任せることになるサーバル王国の若手の皆さんが、王女様をお飾りだから、と軽んじていたら、王女様の仕事も大使館の仕事もうまくいかなくなる。
内部分裂していると、外部からスパイを送り込まれても、なかなか気づかないということがありそうだからな。
ケレメイン大公国としても、オレとしても、王女様とサーバル王国の若手の皆さんが足の引っ張り合いになる事態は避けたい。
ケレメイン大公国の大使館職員になるサーバル王国の優秀な若手の皆さん。
ケレメイン大公国の親善大使となり、サーバル王国においてケレメイン大公国の広報活動をする王女様。
自己主張しなかった王女様だから、楽だったなんて、言わせてはならない。
王女様は、お飾りでいることから脱皮しようとしていて、オレは、王女様を応援している。
サーバル王国の若手の皆さんが、旧態依然だと、王女様との不協和音は確実。
若手の意識改革かー。
若手と言っても、クロードより下はいない。
見た目で判断すると、下限は、オレのちょい下。
上は、三十代後半。
国王陛下が使っている人達は、四十代から五十代。
クロードとサーバル王国の王女様が結婚したときに、サーバル王国の意向を汲んで、長い間舵取りできるだろう年齢層を連れてきたんだと思う。
サーバル王国の優秀な若手の皆さんの中に、全くの新人はいない。
属国予定地の統治の仕事を任されるくらいに、仕事で成果を出してきた人達。
成功する仕事の取り組み方を確立していて、仕事へのスタンスが自分の中で、固まっている人達。
意識改革に成功するかどうかは、オレ次第だな。
オレが、意識改革に手をつけて成功させないと、ケレメイン大公国の外交戦略第一弾が、始まる前から終わる。
王女の変化を見せながら、意識を変えさせよう。
「公務では、仕方ない、というけれど、王女様のさす公務の範囲は、どこから、どこまでかな?」
「王女として、ドリアン王国の侯爵子息と会う機会、全て、ずべし。」
と王女様。
「ドリアン王国の侯爵子息が、王女様に会おうとすると、サーバル王国の王女様とお会いする場面しかない、ということなんだなー。」
「その通り、ずべし。」
と王女様は、同意が得られて嬉しそう。
「王女様と侯爵子息が顔を合わせる機会は、全て、外交上の社交だったから、無碍にしてこなかっただけなんだな?」
「サーバル王国の王女として、接してきた、ずべし。」
と王女様。
了解、王女様の気持ちは、伝わった。
王女様のザマァは、オレがしとくぞ?
オレは、王女様から視線を外して、サーバル王国の若手の皆さんをぐるっと見渡す。
「サーバル王国の若手の皆さんは、優秀だと太鼓判を押されているなら、分かるよな?
サーバル王国の王女様が、外交の場で王女としての立場で社交に徹してくれていたお陰で、ドリアン王国の侯爵子息は上機嫌だったんだろう。
あんたらは、自分達より、年下の女の子一人に、外交上、無視できない面倒なドリアン王国の侯爵子息の接待を押し付けてきた、というわけだ。」
サーバル王国の若手の皆さんから、反論が飛んでくるかと思ったが、飛んでこなかった。
「ふふふ、ふふふ。」
女神様が、上機嫌で笑い始めた。
サーバル王国の若手の皆さんは、女神様に臆して、反論を口にするのを止めた。
「あんたらは、王女様が、あんたらに文句をつけないことをいいことに、王女様の手柄を横取りしてきた自覚を持て。
王女様の社交で、あんたらの仕事がどれだけ助けられてきたか、振り返れ。
その上で聞いてやる。
年下の女の子が、王女としての責任でやってきたことに感謝して、王女の労力を減らしたことはあるかな?
ドリアン王国の侯爵子息が来たら、王女様を出しておけばいいだろう、と安易に考えて、何にもしてこなかったんじゃないよな?
年下の女の子が、一人で頑張ってきた成果に見合う賞賛と、功労に対する対価を用意したことは、あるかな?」
「ふふふ、ふふふ」
と笑い上戸な女神様。
王女様は、びっくり眼でオレを見ていた。
サーバル王国の王女様は、黙って神輿に乗ってくれるお人形扱いだったのかな。
王女様に突然の自己主張されて戸惑っている人。
お飾りの王女様が何を生意気なことを言ってるんだ、と苛立っている人。
サーバル王国の若手の皆さんの感情は、この二つが大半を占めている。
若干名の王女様の気持ちが分かる派が、王女様に同情している。
サーバル王国の王女様の恋心が、サーバル王国内で、とやかく言われなかったのは、黙認しても問題がなかったからなんだろうな。
サーバル王国での大勢に影響がなかったか。
もしくは。
サーバル王国の王女様が恋心を抱いていると判明している状況が、政治的に有利だったか。
サーバル王国の若手の皆さんは、意識改革が必要だなー。
王女様に、自分の見直しをしてもらう機会に、サーバル王国の若手の皆さんにも変わってもらおう。
サーバル王国におく、ケレメイン大公国の出先機関となる、大使館と王女様の足並みが揃っていないのは論外。
ケレメイン大公国の在サーバル王国大使館を任せることになるサーバル王国の若手の皆さんが、王女様をお飾りだから、と軽んじていたら、王女様の仕事も大使館の仕事もうまくいかなくなる。
内部分裂していると、外部からスパイを送り込まれても、なかなか気づかないということがありそうだからな。
ケレメイン大公国としても、オレとしても、王女様とサーバル王国の若手の皆さんが足の引っ張り合いになる事態は避けたい。
ケレメイン大公国の大使館職員になるサーバル王国の優秀な若手の皆さん。
ケレメイン大公国の親善大使となり、サーバル王国においてケレメイン大公国の広報活動をする王女様。
自己主張しなかった王女様だから、楽だったなんて、言わせてはならない。
王女様は、お飾りでいることから脱皮しようとしていて、オレは、王女様を応援している。
サーバル王国の若手の皆さんが、旧態依然だと、王女様との不協和音は確実。
若手の意識改革かー。
若手と言っても、クロードより下はいない。
見た目で判断すると、下限は、オレのちょい下。
上は、三十代後半。
国王陛下が使っている人達は、四十代から五十代。
クロードとサーバル王国の王女様が結婚したときに、サーバル王国の意向を汲んで、長い間舵取りできるだろう年齢層を連れてきたんだと思う。
サーバル王国の優秀な若手の皆さんの中に、全くの新人はいない。
属国予定地の統治の仕事を任されるくらいに、仕事で成果を出してきた人達。
成功する仕事の取り組み方を確立していて、仕事へのスタンスが自分の中で、固まっている人達。
意識改革に成功するかどうかは、オレ次第だな。
オレが、意識改革に手をつけて成功させないと、ケレメイン大公国の外交戦略第一弾が、始まる前から終わる。
王女の変化を見せながら、意識を変えさせよう。
「公務では、仕方ない、というけれど、王女様のさす公務の範囲は、どこから、どこまでかな?」
「王女として、ドリアン王国の侯爵子息と会う機会、全て、ずべし。」
と王女様。
「ドリアン王国の侯爵子息が、王女様に会おうとすると、サーバル王国の王女様とお会いする場面しかない、ということなんだなー。」
「その通り、ずべし。」
と王女様は、同意が得られて嬉しそう。
「王女様と侯爵子息が顔を合わせる機会は、全て、外交上の社交だったから、無碍にしてこなかっただけなんだな?」
「サーバル王国の王女として、接してきた、ずべし。」
と王女様。
了解、王女様の気持ちは、伝わった。
王女様のザマァは、オレがしとくぞ?
オレは、王女様から視線を外して、サーバル王国の若手の皆さんをぐるっと見渡す。
「サーバル王国の若手の皆さんは、優秀だと太鼓判を押されているなら、分かるよな?
サーバル王国の王女様が、外交の場で王女としての立場で社交に徹してくれていたお陰で、ドリアン王国の侯爵子息は上機嫌だったんだろう。
あんたらは、自分達より、年下の女の子一人に、外交上、無視できない面倒なドリアン王国の侯爵子息の接待を押し付けてきた、というわけだ。」
サーバル王国の若手の皆さんから、反論が飛んでくるかと思ったが、飛んでこなかった。
「ふふふ、ふふふ。」
女神様が、上機嫌で笑い始めた。
サーバル王国の若手の皆さんは、女神様に臆して、反論を口にするのを止めた。
「あんたらは、王女様が、あんたらに文句をつけないことをいいことに、王女様の手柄を横取りしてきた自覚を持て。
王女様の社交で、あんたらの仕事がどれだけ助けられてきたか、振り返れ。
その上で聞いてやる。
年下の女の子が、王女としての責任でやってきたことに感謝して、王女の労力を減らしたことはあるかな?
ドリアン王国の侯爵子息が来たら、王女様を出しておけばいいだろう、と安易に考えて、何にもしてこなかったんじゃないよな?
年下の女の子が、一人で頑張ってきた成果に見合う賞賛と、功労に対する対価を用意したことは、あるかな?」
「ふふふ、ふふふ」
と笑い上戸な女神様。
王女様は、びっくり眼でオレを見ていた。
76
お気に入りに追加
1,680
あなたにおすすめの小説

どうしてこうなった?(ショートから短編枠にしたもの)
エウラ
BL
3歳で魔物に襲われて両親を亡くし、孤児院育ちの黒髪黒目で童顔のノヴァは前世の記憶持ちの異世界転生者だ。現在27歳のCランク冒険者。
魔物に襲われたときに前世の記憶が甦ったが、本人は特にチートもなく平々凡々に過ごしていた。そんなある日、年下22歳の若きSランク冒険者のアビスと一線を越える出来事があり、そこで自分でも知らなかった今世の過去を知ることになり、事態は色々動き出す。
若干ストーカー気味なわんこ系年下冒険者に溺愛される自己評価の低い無自覚美人の話。
*以前ショート専用の枠で書いてましたが話数増えて収拾がつかなくなったので短編枠を作って移動しました。
お手数おかけしますがよろしくお願いいたします。
なお、プロローグ以降、途中まではショートの投稿分をまるっと載せるのでそちらと重複します。ご注意下さい。出来次第投稿する予定です。
こちらはR18には*印付けます。(でも忘れたらすみません)

どうも、卵から生まれた魔人です。
べす
BL
卵から生まれる瞬間、人間に召喚されてしまった魔人のレヴィウス。
太った小鳥にしか見えないせいで用無しと始末されそうになった所を、優しげな神官に救われるのだが…

【完結】ぎゅって抱っこして
かずえ
BL
幼児教育学科の短大に通う村瀬一太。訳あって普通の高校に通えなかったため、働いて貯めたお金で二年間だけでもと大学に入学してみたが、学費と生活費を稼ぎつつ学校に通うのは、考えていたよりも厳しい……。
でも、頼れる者は誰もいない。
自分で頑張らなきゃ。
本気なら何でもできるはず。
でも、ある日、金持ちの坊っちゃんと心の中で呼んでいた松島晃に苦手なピアノの課題で助けてもらってから、どうにも自分の心がコントロールできなくなって……。

実はαだった俺、逃げることにした。
るるらら
BL
俺はアルディウス。とある貴族の生まれだが今は冒険者として悠々自適に暮らす26歳!
実は俺には秘密があって、前世の記憶があるんだ。日本という島国で暮らす一般人(サラリーマン)だったよな。事故で死んでしまったけど、今は転生して自由気ままに生きている。
一人で生きるようになって数十年。過去の人間達とはすっかり縁も切れてこのまま独身を貫いて生きていくんだろうなと思っていた矢先、事件が起きたんだ!
前世持ち特級Sランク冒険者(α)とヤンデレストーカー化した幼馴染(α→Ω)の追いかけっ子ラブ?ストーリー。
!注意!
初のオメガバース作品。
ゆるゆる設定です。運命の番はおとぎ話のようなもので主人公が暮らす時代には存在しないとされています。
バースが突然変異した設定ですので、無理だと思われたらスッとページを閉じましょう。
!ごめんなさい!
幼馴染だった王子様の嘆き3 の前に
復活した俺に不穏な影1 を更新してしまいました!申し訳ありません。新たに更新しましたので確認してみてください!

αからΩになった俺が幸せを掴むまで
なの
BL
柴田海、本名大嶋海里、21歳、今はオメガ、職業……オメガの出張風俗店勤務。
10年前、父が亡くなって新しいお義父さんと義兄貴ができた。
義兄貴は俺に優しくて、俺は大好きだった。
アルファと言われていた俺だったがある日熱を出してしまった。
義兄貴に看病されるうちにヒートのような症状が…
義兄貴と一線を超えてしまって逃げ出した。そんな海里は生きていくためにオメガの出張風俗店で働くようになった。
そんな海里が本当の幸せを掴むまで…

愛などもう求めない
白兪
BL
とある国の皇子、ヴェリテは長い長い夢を見た。夢ではヴェリテは偽物の皇子だと罪にかけられてしまう。情を交わした婚約者は真の皇子であるファクティスの側につき、兄は睨みつけてくる。そして、とうとう父親である皇帝は処刑を命じた。
「僕のことを1度でも愛してくれたことはありましたか?」
「お前のことを一度も息子だと思ったことはない。」
目が覚め、現実に戻ったヴェリテは安心するが、本当にただの夢だったのだろうか?もし予知夢だとしたら、今すぐここから逃げなくては。
本当に自分を愛してくれる人と生きたい。
ヴェリテの切実な願いが周りを変えていく。
ハッピーエンド大好きなので、絶対に主人公は幸せに終わらせたいです。
最後まで読んでいただけると嬉しいです。
学院のモブ役だったはずの青年溺愛物語
紅林
BL
『桜田門学院高等学校』
日本中の超金持ちの子息子女が通うこの学校は東京都内に位置する野球ドーム五個分の土地が学院としてなる巨大学園だ
しかし生徒数は300人程の少人数の学院だ
そんな学院でモブとして役割を果たすはずだった青年の物語である

前世である母国の召喚に巻き込まれた俺
るい
BL
国の為に戦い、親友と言える者の前で死んだ前世の記憶があった俺は今世で今日も可愛い女の子を口説いていた。しかし何故か気が付けば、前世の母国にその女の子と召喚される。久しぶりの母国に驚くもどうやら俺はお呼びでない者のようで扱いに困った国の者は騎士の方へ面倒を投げた。俺は思った。そう、前世の職場に俺は舞い戻っている。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる