《本編 完結 続編開始》29歳、異世界人になっていました。日本に帰りたいのに、年下の英雄公爵に溺愛されています。

かざみはら まなか

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第9章 オレはケレメイン大公国の大公妃殿下です。

412.王女様のザマァを請け負います。サーバル王国の若手の皆さんは、王女様一人にドリアン王国の侯爵子息の接待を押し付けた自覚を持ちましょう。

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サーバル王国の若手の皆さんの、王女様の『仕方ない』発言に対する反応は、狼狽えたり、ドン引きしたり、不快そうにしたり、同調したり、と様々。

サーバル王国の王女様は、黙って神輿に乗ってくれるお人形扱いだったのかな。

王女様に突然の自己主張されて戸惑っている人。

お飾りの王女様が何を生意気なことを言ってるんだ、と苛立っている人。

サーバル王国の若手の皆さんの感情は、この二つが大半を占めている。

若干名の王女様の気持ちが分かる派が、王女様に同情している。

サーバル王国の王女様の恋心が、サーバル王国内で、とやかく言われなかったのは、黙認しても問題がなかったからなんだろうな。

サーバル王国での大勢に影響がなかったか。

もしくは。

サーバル王国の王女様が恋心を抱いていると判明している状況が、政治的に有利だったか。

サーバル王国の若手の皆さんは、意識改革が必要だなー。

王女様に、自分の見直しをしてもらう機会に、サーバル王国の若手の皆さんにも変わってもらおう。

サーバル王国におく、ケレメイン大公国の出先機関となる、大使館と王女様の足並みが揃っていないのは論外。

ケレメイン大公国の在サーバル王国大使館を任せることになるサーバル王国の若手の皆さんが、王女様をお飾りだから、と軽んじていたら、王女様の仕事も大使館の仕事もうまくいかなくなる。

内部分裂していると、外部からスパイを送り込まれても、なかなか気づかないということがありそうだからな。

ケレメイン大公国としても、オレとしても、王女様とサーバル王国の若手の皆さんが足の引っ張り合いになる事態は避けたい。

ケレメイン大公国の大使館職員になるサーバル王国の優秀な若手の皆さん。

ケレメイン大公国の親善大使となり、サーバル王国においてケレメイン大公国の広報活動をする王女様。

自己主張しなかった王女様だから、楽だったなんて、言わせてはならない。

王女様は、お飾りでいることから脱皮しようとしていて、オレは、王女様を応援している。

サーバル王国の若手の皆さんが、旧態依然だと、王女様との不協和音は確実。

若手の意識改革かー。

若手と言っても、クロードより下はいない。

見た目で判断すると、下限は、オレのちょい下。

上は、三十代後半。

国王陛下が使っている人達は、四十代から五十代。

クロードとサーバル王国の王女様が結婚したときに、サーバル王国の意向を汲んで、長い間舵取りできるだろう年齢層を連れてきたんだと思う。

サーバル王国の優秀な若手の皆さんの中に、全くの新人はいない。

属国予定地の統治の仕事を任されるくらいに、仕事で成果を出してきた人達。

成功する仕事の取り組み方を確立していて、仕事へのスタンスが自分の中で、固まっている人達。

意識改革に成功するかどうかは、オレ次第だな。

オレが、意識改革に手をつけて成功させないと、ケレメイン大公国の外交戦略第一弾が、始まる前から終わる。

王女の変化を見せながら、意識を変えさせよう。

「公務では、仕方ない、というけれど、王女様のさす公務の範囲は、どこから、どこまでかな?」

「王女として、ドリアン王国の侯爵子息と会う機会、全て、ずべし。」
と王女様。

「ドリアン王国の侯爵子息が、王女様に会おうとすると、サーバル王国の王女様とお会いする場面しかない、ということなんだなー。」

「その通り、ずべし。」
と王女様は、同意が得られて嬉しそう。

「王女様と侯爵子息が顔を合わせる機会は、全て、外交上の社交だったから、無碍にしてこなかっただけなんだな?」

「サーバル王国の王女として、接してきた、ずべし。」
と王女様。

了解、王女様の気持ちは、伝わった。

王女様のザマァは、オレがしとくぞ?

オレは、王女様から視線を外して、サーバル王国の若手の皆さんをぐるっと見渡す。

「サーバル王国の若手の皆さんは、優秀だと太鼓判を押されているなら、分かるよな?

サーバル王国の王女様が、外交の場で王女としての立場で社交に徹してくれていたお陰で、ドリアン王国の侯爵子息は上機嫌だったんだろう。

あんたらは、自分達より、年下の女の子一人に、外交上、無視できない面倒なドリアン王国の侯爵子息の接待を押し付けてきた、というわけだ。」

サーバル王国の若手の皆さんから、反論が飛んでくるかと思ったが、飛んでこなかった。

「ふふふ、ふふふ。」
女神様が、上機嫌で笑い始めた。

サーバル王国の若手の皆さんは、女神様に臆して、反論を口にするのを止めた。

「あんたらは、王女様が、あんたらに文句をつけないことをいいことに、王女様の手柄を横取りしてきた自覚を持て。

王女様の社交で、あんたらの仕事がどれだけ助けられてきたか、振り返れ。

その上で聞いてやる。

年下の女の子が、王女としての責任でやってきたことに感謝して、王女の労力を減らしたことはあるかな?

ドリアン王国の侯爵子息が来たら、王女様を出しておけばいいだろう、と安易に考えて、何にもしてこなかったんじゃないよな?

年下の女の子が、一人で頑張ってきた成果に見合う賞賛と、功労に対する対価を用意したことは、あるかな?」

「ふふふ、ふふふ」
と笑い上戸な女神様。

王女様は、びっくり眼でオレを見ていた。
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