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第9章 オレはケレメイン大公国の大公妃殿下です。
410.好きな人に好かれたいと願っているときに、好きじゃない人が、自分に好き好きアピールをしてきたら、どう感じますか?苦手になりませんか?
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王女様が、ドリアン王国の侯爵子息に対して、歓迎する気持ちになれないのは、ドリアン王国の侯爵子息が、王女様のことを好き好き言うからかな?
好きな人がいるのに、好きじゃない人に好き好きアピールされたら、迷惑に思うもんな。
サーバル王国の王女様は、クロードが好きで、クロードと結婚したいとずっと願っていた。
ドリアン王国の侯爵子息がしてきたことは、自分自身の恋心を優先して、サーバル王国の王女様の恋に横槍を入れ続けてきたことになる。
サーバル王国の王女様が、ドリアン王国の侯爵子息に興味がなかった場合。
最も近寄らないでほしい相手が、ドリアン王国の侯爵子息だっただろうなー。
ドリアン王国の侯爵子息は、サーバル王国の王女様の恋を見守る姿勢を見せる方が、王女様の心象が良かったんじゃないかな。
外国の侯爵子息じゃ、恋心をアピールしないと、気づいてもらえない、とアピールしていたのかもしれないけど。
好きな人に苦手意識を持たれていたら、人間関係を築く時点でつまずいていないかな?
苦手意識を克服してから始まる恋って、遠回りすぎないかな?
始まる前に、苦手意識を持っている側が逃げるとオレは思う。
オレは、苦手意識がある相手と恋人になろうとは考えない。
オレは、クロードと出会った当初から、クロードの説明をしない点に怒っていたけどさ。
クロードを、苦手だと思ったことは一度もない。
オレの恋は、理屈じゃなく、感情が決め手になったなー。
クロードを愛しているオレは、クロード以外の人に愛していると囁かれた場合、既婚者だから、他の人と幸せになってほしい、と伝えられる。
でも。
サーバル王国の王女様は、クロードと結婚する気ではいたものの、正式に婚約していたわけじゃなかった。
正式に申し込んできたら、拒否もできただろうけれど。
本人のいないところで、好き好き言っているだけだったら?
好き好きアピールは、鬱陶しいから止めろ、とも言いづらいよな。
自意識過剰みたいに、言われるかもしれないもんな。
「王女様の正直な気持ちを話してくれ。」
王女様は、オレに分かりやすく説明するには、何から話そうか、と考えてから、話してくれた。
「ドリアン王国の侯爵子息のお母様は、降嫁された王女殿下、ずべし。
サーバル王国の王妃陛下は、侯爵家の出身なので、結婚相手としては、家格に問題がない、と言われてきた、ずべし。」
と王女様。
王侯貴族の血筋という事情をオレは、まだ把握できていない。
丁寧な説明があると、理解を助けてくれるので、ありがたい。
「王女様と侯爵子息だったら、格が違うと思うぞ?
こじつけてでも、王女様とドリアン王国の侯爵子息に結婚してほしい人が、ドリアン王国とサーバル王国の両方にいたんだな?」
「お似合いと言われたけれど、お似合いになりたかったことはなかった、ずべし。
これは、誰にも話さなかったこと、ずべし。」
と王女様。
王女様が、ドリアン王国の侯爵子息について意思表示をしたのは、世界初なんだな。
「知らなかった、そんなことをお考えに?」
「まさか?」
「お似合いと言われたくなかったなんて、初耳。」
王女様の周りにいたサーバル王国の若手さんは、ざわざわしながら、驚きで目が点になっている。
若手の皆さんには、オレから解説しておこうかな。
王女様の恋の仕方は、オレと似ている。
王女様は、好きな人には、どこまでも一途になれる。
どんな男にでも、尽くすんじゃなくて、自分が好きな男だからこそ、尽くすんだ。
そこの理解を間違えると、王女様に幻想を抱くだろうな。
「王女様が、年頃の男に好かれたいタイプなら、好きじゃない人に好かれても、苦痛じゃなかっただろうけどさ。
王女様が、好きな人だけに好かれたいタイプだったら、ドリアン王国の侯爵子息の行動は、王女様の恋路を邪魔しただけだと思うぞ。」
ざわざわしていたサーバル王国の若手の皆さんは、居心地悪そうに口を閉じた。
静かだなー。
王女様は、これまで、有形無形の重圧に黙って耐えてきたんだから、芯が強い。
「王女様。
一度、国益と、王女様自身の気持ちを分けて考えてくれ。
国益を考えなかった場合、ドリアン王国の侯爵子息と仲良くしたい気持ちは王女様にあるかな?」
「国益と分けて、ずべし?」
と王女様は、不思議そうにしながらも考え始めた。
「サーバル王国として、ドリアン王国と喧嘩したくないから、ドリアン王国の侯爵子息に言わせっぱなしにしていたのか。
王女様がドリアン王国の侯爵子息に嫌われたくない理由があったから、言わせっぱなしにしていたのか。
王女様の行動をがんじがらめにしていた理由が何だったのかが分かると、これからどうしたらいいか、見えてくるものもあると思うぞ。」
「王女として、そのように考えてきたことはなかった、ずべし。
考えてみる、ずべし。」
と王女様は、慎重に言葉を選んで話している。
ドリアン王国の侯爵子息が、クロードと、やいのやいの論争をしていたのは、サーバル王国の王女様との関係性も原因の一つなんだろうな。
サーバル王国の王女様との話し合いが終わったら、ドリアン王国の侯爵子息とも話をしないとなー。
好きな人がいるのに、好きじゃない人に好き好きアピールされたら、迷惑に思うもんな。
サーバル王国の王女様は、クロードが好きで、クロードと結婚したいとずっと願っていた。
ドリアン王国の侯爵子息がしてきたことは、自分自身の恋心を優先して、サーバル王国の王女様の恋に横槍を入れ続けてきたことになる。
サーバル王国の王女様が、ドリアン王国の侯爵子息に興味がなかった場合。
最も近寄らないでほしい相手が、ドリアン王国の侯爵子息だっただろうなー。
ドリアン王国の侯爵子息は、サーバル王国の王女様の恋を見守る姿勢を見せる方が、王女様の心象が良かったんじゃないかな。
外国の侯爵子息じゃ、恋心をアピールしないと、気づいてもらえない、とアピールしていたのかもしれないけど。
好きな人に苦手意識を持たれていたら、人間関係を築く時点でつまずいていないかな?
苦手意識を克服してから始まる恋って、遠回りすぎないかな?
始まる前に、苦手意識を持っている側が逃げるとオレは思う。
オレは、苦手意識がある相手と恋人になろうとは考えない。
オレは、クロードと出会った当初から、クロードの説明をしない点に怒っていたけどさ。
クロードを、苦手だと思ったことは一度もない。
オレの恋は、理屈じゃなく、感情が決め手になったなー。
クロードを愛しているオレは、クロード以外の人に愛していると囁かれた場合、既婚者だから、他の人と幸せになってほしい、と伝えられる。
でも。
サーバル王国の王女様は、クロードと結婚する気ではいたものの、正式に婚約していたわけじゃなかった。
正式に申し込んできたら、拒否もできただろうけれど。
本人のいないところで、好き好き言っているだけだったら?
好き好きアピールは、鬱陶しいから止めろ、とも言いづらいよな。
自意識過剰みたいに、言われるかもしれないもんな。
「王女様の正直な気持ちを話してくれ。」
王女様は、オレに分かりやすく説明するには、何から話そうか、と考えてから、話してくれた。
「ドリアン王国の侯爵子息のお母様は、降嫁された王女殿下、ずべし。
サーバル王国の王妃陛下は、侯爵家の出身なので、結婚相手としては、家格に問題がない、と言われてきた、ずべし。」
と王女様。
王侯貴族の血筋という事情をオレは、まだ把握できていない。
丁寧な説明があると、理解を助けてくれるので、ありがたい。
「王女様と侯爵子息だったら、格が違うと思うぞ?
こじつけてでも、王女様とドリアン王国の侯爵子息に結婚してほしい人が、ドリアン王国とサーバル王国の両方にいたんだな?」
「お似合いと言われたけれど、お似合いになりたかったことはなかった、ずべし。
これは、誰にも話さなかったこと、ずべし。」
と王女様。
王女様が、ドリアン王国の侯爵子息について意思表示をしたのは、世界初なんだな。
「知らなかった、そんなことをお考えに?」
「まさか?」
「お似合いと言われたくなかったなんて、初耳。」
王女様の周りにいたサーバル王国の若手さんは、ざわざわしながら、驚きで目が点になっている。
若手の皆さんには、オレから解説しておこうかな。
王女様の恋の仕方は、オレと似ている。
王女様は、好きな人には、どこまでも一途になれる。
どんな男にでも、尽くすんじゃなくて、自分が好きな男だからこそ、尽くすんだ。
そこの理解を間違えると、王女様に幻想を抱くだろうな。
「王女様が、年頃の男に好かれたいタイプなら、好きじゃない人に好かれても、苦痛じゃなかっただろうけどさ。
王女様が、好きな人だけに好かれたいタイプだったら、ドリアン王国の侯爵子息の行動は、王女様の恋路を邪魔しただけだと思うぞ。」
ざわざわしていたサーバル王国の若手の皆さんは、居心地悪そうに口を閉じた。
静かだなー。
王女様は、これまで、有形無形の重圧に黙って耐えてきたんだから、芯が強い。
「王女様。
一度、国益と、王女様自身の気持ちを分けて考えてくれ。
国益を考えなかった場合、ドリアン王国の侯爵子息と仲良くしたい気持ちは王女様にあるかな?」
「国益と分けて、ずべし?」
と王女様は、不思議そうにしながらも考え始めた。
「サーバル王国として、ドリアン王国と喧嘩したくないから、ドリアン王国の侯爵子息に言わせっぱなしにしていたのか。
王女様がドリアン王国の侯爵子息に嫌われたくない理由があったから、言わせっぱなしにしていたのか。
王女様の行動をがんじがらめにしていた理由が何だったのかが分かると、これからどうしたらいいか、見えてくるものもあると思うぞ。」
「王女として、そのように考えてきたことはなかった、ずべし。
考えてみる、ずべし。」
と王女様は、慎重に言葉を選んで話している。
ドリアン王国の侯爵子息が、クロードと、やいのやいの論争をしていたのは、サーバル王国の王女様との関係性も原因の一つなんだろうな。
サーバル王国の王女様との話し合いが終わったら、ドリアン王国の侯爵子息とも話をしないとなー。
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