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第9章 オレはケレメイン大公国の大公妃殿下です。
405.黙って尽くしていても、成就しなかったサーバル王国の王女様を犠牲にしません。愛こんにゃく家の元弟嫁に侯爵令嬢を会わせました。
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司祭の従兄弟ムール・ドローの言葉ば、オレに刺さった。
サーバル王国の王女様が、ケレメイン公爵領を援助するときに、好意をクロードに示して、クロードが好きだから、結婚するために援助するんだ、と前もってクロードに伝えていたら?
サーバル王国の王女様とクロードの関係は、今とは違っていたような気がする。
クロードとサーバル王国の王女様が結婚していたか、は分からないけれど、仲良くはなっていたかもしれない。
過去に、サーバル王国の王女様と接点がなかったクロードは、王女様のことを突然押しかけてきた嫁希望者としかとらえなかった。
サーバル王国の王女様とクロードの交わらなかった過去の話は、オレにはどうしようもない。
でも、好き好きとアピールしないと、どれだけ尽くしても、相手に認められることさえない実例を目のあたりしているから、胸が締め付けられる。
ケレメイン大公国が、ケレメイン公爵領の時代を乗り切れたのは、サーバル王国の王女様の献身のおかげ。
結果的に、ケレメイン大公国は、サーバル王国の王女様の恋心を踏みにじっている。
サーバル王国の王女様は、思いを伝えなくても、結ばれる日がくると確信して、思いを伝えずに、影からケレメイン公爵領を援助していた。
サーバル王国の王女様が好きという気持ちを噂にして広げてしまうドリアン王国の侯爵子息とは、正反対の行動を選んだ王女様の恋は叶わなかった。
オレが、この世界に来た時点で、クロードと王女様が結ばれる未来はなくなっていたけれど。
もしも。
オレがこの世界に来る前にサーバル王国の王女様が、英雄となったクロードと親交を深めていたら?
クロードは、孤独を味わわずに済んだのかな。
クロードの孤独を埋めることが、オレ以外にもできていたなら?
クロードを孤独から救い出してくれる家族として、オレを求めたのがオレとクロードの始まりだったら?
英雄になったクロードが、伴侶に望んだ条件があるとしたら、家族になって、クロードを孤独に陥らせないことだよな。
サーバル王国の王女様の恋心を利用して、ケレメイン公爵領は危機を乗り切ったと、オレは認識している。
これから、オレは、サーバル王国の王女様の意思を聞く。
オレが、することは、サーバル王国の王女様に、意思を示す場所を確保すること。
ドリアン王国の侯爵子息とマウンテン王国から来た、オレの友達四人、どういう形で引き合わすか、考えないとな。
順番に、段取りを整えよう。
「他の誰かが接触する前に、未来のタチバナ宰相には、愛こんにゃく家の元弟嫁と会ってもらおうかな。
今から案内するぞ。」
王姉殿下スナメリ様の護衛のために、騎士団長の甥イスペル・シャムは、スナメリ様と部屋に残る。
侯爵令嬢ポーリーン・タチバナ、司祭の従兄弟ムール・ドロー、女神様、オレの四人は、愛こんにゃく家の元弟嫁のところへ向かう。
元弟嫁は、スパイなので、隔離されていたものの、大公妃のオレはすんなりと会えた。
愛こんにゃく家の元弟嫁は、オレと女神様の顔を見て。
「また?何の用?」
と言い放った。
なんだかなー。
愛こんにゃく家の元弟嫁の態度には、腹が立つし、嫌な気分になる。
オレは、愛こんにゃく家の元弟嫁に心を尽くすことはないから、嫌な気分はお互い様だと納得して、話を進めよう。
「元弟嫁。
祖国に帰らず、マウンテン王国で身元を引き受けてもらいたいなら、こちらの女性と話をするといい。」
俺は、侯爵令嬢ポーリーン・タチバナを部屋に入れた。
「あなた、マウンテン王国の偉い人?」
元弟嫁は、侯爵令嬢ポーリーン・タチバナに、直球で探りを入れている。
「あなたの態度と、あなたの話す内容次第では、偉い人になってもいいわ。」
と侯爵令嬢ポーリーン・タチバナ。
「ふーん、話ができる人を連れてきたわけね。」
と愛こんにゃく家の元弟嫁。
愛こんにゃく家の元弟嫁は、オレと女神様を見た後、侯爵令嬢ポーリーン・タチバナを見て、ポーリーンが信用できると感じたらしい。
一目で信用を得たポーリーン。
侯爵令嬢ポーリーン・タチバナの言う通り。
愛こんにゃく家の元弟嫁がスパイを辞めるための交渉相手になるには、オレでは足りていなかった。
元弟嫁と侯爵令嬢ポーリーン・タチバナは、交渉を始めることになった。
オレは、お役御免になる。
オレと女神様は、退室した。
入れ替わりに司祭の従兄弟ムール・ドローが部屋に入っていく。
「スパイの扱いを決めたら連絡するよ。」
と司祭の従兄弟ムール・ドロー。
サーバル王国の王女様が、ケレメイン公爵領を援助するときに、好意をクロードに示して、クロードが好きだから、結婚するために援助するんだ、と前もってクロードに伝えていたら?
サーバル王国の王女様とクロードの関係は、今とは違っていたような気がする。
クロードとサーバル王国の王女様が結婚していたか、は分からないけれど、仲良くはなっていたかもしれない。
過去に、サーバル王国の王女様と接点がなかったクロードは、王女様のことを突然押しかけてきた嫁希望者としかとらえなかった。
サーバル王国の王女様とクロードの交わらなかった過去の話は、オレにはどうしようもない。
でも、好き好きとアピールしないと、どれだけ尽くしても、相手に認められることさえない実例を目のあたりしているから、胸が締め付けられる。
ケレメイン大公国が、ケレメイン公爵領の時代を乗り切れたのは、サーバル王国の王女様の献身のおかげ。
結果的に、ケレメイン大公国は、サーバル王国の王女様の恋心を踏みにじっている。
サーバル王国の王女様は、思いを伝えなくても、結ばれる日がくると確信して、思いを伝えずに、影からケレメイン公爵領を援助していた。
サーバル王国の王女様が好きという気持ちを噂にして広げてしまうドリアン王国の侯爵子息とは、正反対の行動を選んだ王女様の恋は叶わなかった。
オレが、この世界に来た時点で、クロードと王女様が結ばれる未来はなくなっていたけれど。
もしも。
オレがこの世界に来る前にサーバル王国の王女様が、英雄となったクロードと親交を深めていたら?
クロードは、孤独を味わわずに済んだのかな。
クロードの孤独を埋めることが、オレ以外にもできていたなら?
クロードを孤独から救い出してくれる家族として、オレを求めたのがオレとクロードの始まりだったら?
英雄になったクロードが、伴侶に望んだ条件があるとしたら、家族になって、クロードを孤独に陥らせないことだよな。
サーバル王国の王女様の恋心を利用して、ケレメイン公爵領は危機を乗り切ったと、オレは認識している。
これから、オレは、サーバル王国の王女様の意思を聞く。
オレが、することは、サーバル王国の王女様に、意思を示す場所を確保すること。
ドリアン王国の侯爵子息とマウンテン王国から来た、オレの友達四人、どういう形で引き合わすか、考えないとな。
順番に、段取りを整えよう。
「他の誰かが接触する前に、未来のタチバナ宰相には、愛こんにゃく家の元弟嫁と会ってもらおうかな。
今から案内するぞ。」
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侯爵令嬢ポーリーン・タチバナ、司祭の従兄弟ムール・ドロー、女神様、オレの四人は、愛こんにゃく家の元弟嫁のところへ向かう。
元弟嫁は、スパイなので、隔離されていたものの、大公妃のオレはすんなりと会えた。
愛こんにゃく家の元弟嫁は、オレと女神様の顔を見て。
「また?何の用?」
と言い放った。
なんだかなー。
愛こんにゃく家の元弟嫁の態度には、腹が立つし、嫌な気分になる。
オレは、愛こんにゃく家の元弟嫁に心を尽くすことはないから、嫌な気分はお互い様だと納得して、話を進めよう。
「元弟嫁。
祖国に帰らず、マウンテン王国で身元を引き受けてもらいたいなら、こちらの女性と話をするといい。」
俺は、侯爵令嬢ポーリーン・タチバナを部屋に入れた。
「あなた、マウンテン王国の偉い人?」
元弟嫁は、侯爵令嬢ポーリーン・タチバナに、直球で探りを入れている。
「あなたの態度と、あなたの話す内容次第では、偉い人になってもいいわ。」
と侯爵令嬢ポーリーン・タチバナ。
「ふーん、話ができる人を連れてきたわけね。」
と愛こんにゃく家の元弟嫁。
愛こんにゃく家の元弟嫁は、オレと女神様を見た後、侯爵令嬢ポーリーン・タチバナを見て、ポーリーンが信用できると感じたらしい。
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オレと女神様は、退室した。
入れ替わりに司祭の従兄弟ムール・ドローが部屋に入っていく。
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と司祭の従兄弟ムール・ドロー。
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