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第9章 オレはケレメイン大公国の大公妃殿下です。
400.オレは、マウンテン王国の友達四人が切磋琢磨して身につけた技術を身につけたいと思います。組織の歯車じゃなく、組織の顔として。
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王姉殿下スナメリ様が、マウンテン王国の女王になってくれたら。
正直、オレは、とても助かる。
マウンテン王国の国王陛下は、オレの命を狙ったり、クロードを酷使したりしてきた。
マウンテン王国の国王陛下のことを考えると、オレの胸中は、穏やかじゃなくなる。
オレ個人としては、命を狙ってごめんなさい、を言わせてスッキリしたい気持ちはある。
でも。
オレがスッキリするためだけに、謝罪を要求する行為は、ケレメイン大公国の足を引っ張ることになると理解しているから、オレはやらない。
ケレメイン大公国の大公妃になったオレは、国の顔。
ケレメイン大公国の大公妃が、隣国のマウンテン王国の国王陛下に、謝罪を要求すると。
国同士でのやりとりになるから、政治的な手腕が必要になってくる。
『ごめんなさい、もうしません。』
『ならば、よし。』
とは、きっと、ならない。
今のケレメイン大公国の外交能力は、マウンテン王国には及ばない。
何を飲み込んで、何を飲み込まないか。
個人として許容できる範囲。
国の顔として許容してはいけない領域。
オレは、そういうことを考えて、振る舞っていかないと。
組織の歯車じゃなく、組織の顔になったオレは、自分自身の言動の影響を考えて動く必要がある。
マウンテン王国からケレメイン大公国として独立するまでのオレは、がむしゃらに突っ走ってきた。
ケレメイン大公国を維持するためには、突っ走っていくだけじゃたりない。
周りを見て、歩調を合わせるかどうかも考えて動かないと。
サーバル王国の王女様がオレよりも信頼を得ていたのは。
国の顔として在るには、オレに足りていないものが多すぎたせいもあるんだと思う。
マウンテン王国の友達は、オレと話していても、何を話して、何を話さないかを自然と判断できている。
四人とも、そういう技術を切磋琢磨して身につけてきたんだなと分かる。
オレが、これから磨いていかないといけない技術を身につけている友達が目の前にいる。
オレは、マウンテン王国の友達に追いつきたい。
ケレメイン大公国は、今後もトップ外交が主体になってくるからな。
気になることをもう少し、掘り下げてみよう。
「揉めるのは、下準備から頑張って解決していってくれ。」
「そうなったら、そうするよ。」
と司祭の従兄弟ムール・ドロー。
「スナメリ様は、スナメリ様のお父さんのお姉さんが、女王として即位した当初から、客死までの資料を読んだことはあるか?」
「目を通したけれど、これといった功績は残されていない。」
と王姉殿下スナメリ様。
「女王陛下が即位することは、世界的に珍しいよな?
女王陛下が即位された理由は何かあったのかな?」
「女王陛下の希望。」
と王姉殿下スナメリ様。
「そうか。王姉殿下スナメリ様のお父さんが、次の王様になった理由は分かるかな?」
「元に戻した、と。
元々、マウンテン王国に女王はたたない。
女王陛下が特例だった。」
と王姉殿下スナメリ様。
「女王陛下が即位したがった理由は、何かな?」
「記録がなかった。」
と王姉殿下スナメリ様。
女王陛下がしたかったことが成功しなかったから、全てなかったことにされたのかな?
「ヒサツグは、何が気になっている?」
と騎士団長の甥イスペル・シャム。
「女王をたたせないようにする仕組みが、この世界に理としてあるなら。
スナメリ様が女王になる案をお勧めするのは、撤回する。
女王をたたせないような仕組みはなく、人が女王を認めなかっただけなら。
スナメリ様が女王になる道は、簡単ではないだろうけど、閉ざされていないよな?」
正直、オレは、とても助かる。
マウンテン王国の国王陛下は、オレの命を狙ったり、クロードを酷使したりしてきた。
マウンテン王国の国王陛下のことを考えると、オレの胸中は、穏やかじゃなくなる。
オレ個人としては、命を狙ってごめんなさい、を言わせてスッキリしたい気持ちはある。
でも。
オレがスッキリするためだけに、謝罪を要求する行為は、ケレメイン大公国の足を引っ張ることになると理解しているから、オレはやらない。
ケレメイン大公国の大公妃になったオレは、国の顔。
ケレメイン大公国の大公妃が、隣国のマウンテン王国の国王陛下に、謝罪を要求すると。
国同士でのやりとりになるから、政治的な手腕が必要になってくる。
『ごめんなさい、もうしません。』
『ならば、よし。』
とは、きっと、ならない。
今のケレメイン大公国の外交能力は、マウンテン王国には及ばない。
何を飲み込んで、何を飲み込まないか。
個人として許容できる範囲。
国の顔として許容してはいけない領域。
オレは、そういうことを考えて、振る舞っていかないと。
組織の歯車じゃなく、組織の顔になったオレは、自分自身の言動の影響を考えて動く必要がある。
マウンテン王国からケレメイン大公国として独立するまでのオレは、がむしゃらに突っ走ってきた。
ケレメイン大公国を維持するためには、突っ走っていくだけじゃたりない。
周りを見て、歩調を合わせるかどうかも考えて動かないと。
サーバル王国の王女様がオレよりも信頼を得ていたのは。
国の顔として在るには、オレに足りていないものが多すぎたせいもあるんだと思う。
マウンテン王国の友達は、オレと話していても、何を話して、何を話さないかを自然と判断できている。
四人とも、そういう技術を切磋琢磨して身につけてきたんだなと分かる。
オレが、これから磨いていかないといけない技術を身につけている友達が目の前にいる。
オレは、マウンテン王国の友達に追いつきたい。
ケレメイン大公国は、今後もトップ外交が主体になってくるからな。
気になることをもう少し、掘り下げてみよう。
「揉めるのは、下準備から頑張って解決していってくれ。」
「そうなったら、そうするよ。」
と司祭の従兄弟ムール・ドロー。
「スナメリ様は、スナメリ様のお父さんのお姉さんが、女王として即位した当初から、客死までの資料を読んだことはあるか?」
「目を通したけれど、これといった功績は残されていない。」
と王姉殿下スナメリ様。
「女王陛下が即位することは、世界的に珍しいよな?
女王陛下が即位された理由は何かあったのかな?」
「女王陛下の希望。」
と王姉殿下スナメリ様。
「そうか。王姉殿下スナメリ様のお父さんが、次の王様になった理由は分かるかな?」
「元に戻した、と。
元々、マウンテン王国に女王はたたない。
女王陛下が特例だった。」
と王姉殿下スナメリ様。
「女王陛下が即位したがった理由は、何かな?」
「記録がなかった。」
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「ヒサツグは、何が気になっている?」
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「女王をたたせないようにする仕組みが、この世界に理としてあるなら。
スナメリ様が女王になる案をお勧めするのは、撤回する。
女王をたたせないような仕組みはなく、人が女王を認めなかっただけなら。
スナメリ様が女王になる道は、簡単ではないだろうけど、閉ざされていないよな?」
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