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第9章 オレはケレメイン大公国の大公妃殿下です。

385.愛こんにゃく家の弟その二の離婚は成立しました。元弟嫁その二は、オレの指示に従いません。ミーレ長官と奥様を呼びました。

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ケレメイン大公城に着いた。

よし、仕事をさばいていくぞ。

一番最初にするのは。

愛こんにゃく家の弟その二と弟嫁その二の離婚手続き。

平民の結婚と離婚は、国に届け出ることで完了する。

オレは、愛こんにゃく家と、愛こんにゃく家の家族と一緒に、二人の離婚手続きを見守ることにした。

一分くらいで終わった。

弟嫁その二は、手続きする前もしてからも、ふーん、と他人事みたいな顔をしている。

自分の離婚なのに?

結婚して、弟その二と家庭を作ったという認識がないから、なんだろうなー。

新幹線の指定席で、お隣さんがいなくなった、くらいの感覚かもしれない。

弟嫁その二から、離婚して愛こんにゃく家の家族とは縁が切れることへの感情は全く感じ取れないぞ。

弟その二は、弟嫁その二へのお別れを自分で伝えたことで、区切りをつけられたみたいだなー。

「愛こんにゃく家。オレは、愛こんにゃく家に愛こんにゃく家の家族の引率を任せる。

オレの承認が必要な段階までは、手続きやら、非公式な打ち合わせやらを説明終わらせておくように。」

愛こんにゃく家の家族は、ありがとうございますと頭を下げた。

「愛こんにゃく家。家族を連れて行ってこい。」

愛こんにゃく家と愛こんにゃく家の家族は、事務手続き諸々ができる個室へ移動していく。

「女神様は、オレと、元弟嫁その二と移動する。

マウンテン王国の人のところへ行くぞ。」

オレの隣には女神様。

さあ、行くか、と足を踏み出そうとしたとき。

「私は休みたいです。疲れました。ゆっくりしたいです。」
と元弟嫁その二は、移動を渋った。

寝言は寝てから言え。

「ケレメイン大公国に入国したマウンテン王国の人に会う前に休みたいのかな?

あんたは、今すぐケレメイン大公国から出ていって、ケレメイン大公国の外で休め。

今のあんたが休む場所なんて、ケレメイン大公国にはないぞ。」

「なんで私に意地悪を言うのですか?」
と元弟嫁その二。

愛こんにゃく家の家族がいないのは、オレにとって好都合。

「オレも含むケレメイン大公国民には、あんたに優しくする道理がない。」

「私を連れてきました。」
と元弟嫁その二。

「不法入国している身で、連れてこられたと主張されてもな。

不法入国者として、ケレメイン大公国で処罰するか、マウンテン王国の人に引き取ってもらうか。

つまり。

オレが今すぐ死なせるか。

マウンテン王国の人に命を預けるか。

二つに一つが、あんたの未来だぞ。」

元弟嫁その二を待ち受ける厳しい現実。

元弟嫁その二は、そんな馬鹿な話はないです、と受け入れなかった。

オレが何を話しても、元弟嫁その二は、聞く耳を持たないだろうなー。

オレは、ミーレ長官と一緒にきたミーレ長官の奥様を呼んだ。

マウンテン王国での愛こんにゃく家の家族の安全が確保できないためケレメイン大公国へ移住させたこと、と。

愛こんにゃく家の元弟嫁その二の現状と今後の予定。

この二点を伝える。

「私にお任せください。」
とミーレ長官の奥様。

「結婚式という祝い事に水をさすなんて。」

ミーレ長官の奥様は、弟嫁その二とマウンテン王国が愛こんにゃく家の家族にした対応に対して、怒っている。

「処罰はいつでもできるようにしておきます。」
とミーレ長官の奥様が請け負ってくれた。

「頼んだ。」

ミーレ長官の奥様は、頼もしい。

元弟嫁その二をミーレ長官の奥様に任せて、マウンテン王国の4人の顔を見に行くぞ。

色々と聞かないとなー。
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