《本編 完結 続編開始》29歳、異世界人になっていました。日本に帰りたいのに、年下の英雄公爵に溺愛されています。

かざみはら まなか

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第9章 オレはケレメイン大公国の大公妃殿下です。

381.弟嫁その一アリーは、弟嫁その二が、ケレメイン大公国でついて回ってきたことに違和感を覚えていました。愛こんにゃく家のお父さんの決断。

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弟その二と愛こんにゃく家のお母さんは、ショックを受けている。

「納得した。マウンテン王国にいたときは、話はするけれど、一緒に行動するのを断られていたのに、ケレメイン大公国で会ってからは、ずっと一緒にいたがったから。

仕事で来ていると言っていたから、取引先があるのかと思っていたけれど、自分の取引先には一度も行っていなかった。

私についてまわるだけ。」
と弟嫁その一。

「弟嫁その一。
弟嫁その二は、スパイ以外にどんな仕事をしていたのかな?」

「その一とか、その二という呼び方はどうなの。」
と弟嫁その一。

「オレは、弟嫁その一の名前を知らないからなー。」

「名乗っていないのは、私だけど、分からないなら、聞けばいいのよ。

私の名前くらい教えるわよ。
義兄の上司で既婚者だったら、教えても問題ないし。

私は、アリー。

呼ぶときは、アリーでいいわ。」
と弟嫁その一。

ざっくばらんな弟嫁その一、アリー。

弟その一は、弟嫁その一の芯の強さと明るさを微笑ましく見ている。

平和な夫婦だ。

愛こんにゃく家のお父さんは、息子の嫁が二人もスパイだったことに衝撃を受けながらも、持ち直した。

「私共は、二度とマウンテン王国に入らない方がよいでしょう。

外国のスパイを嫁にしていたとなると、末っ子は、マウンテン王国では生きていけません。

次男の嫁がマウンテン王国のスパイを辞めるなら、次男もマウンテン王国では生きていけません。

私と妻は、言わずもがなです。

私共をケレメイン大公国に受け入れてくださいますよう、どうぞお取り計らいください。」
と愛こんにゃく家のお父さん。

「そうだなー。

オレも、移住がいいと思うぞ。

ただ、弟嫁その二は、弟嫁その二の雇い主に返す話をしないとなー。

おたくのスパイ見つけたから、買い取ってと言えば、買い取ってくれるかな?」

オレは、弟嫁その二に向き直る。

「弟嫁その二は、マウンテン王国にいるとき。ミーレ長官の情報を集めたかったんじゃないのかな。

本国に、ミーレ長官の情報を送るために、ミーレ長官に信頼されている愛こんにゃく家、の弟その二に接近したんじゃないのかな?

弟嫁その二の予想外なことに、就職した愛こんにゃく家は、家族とあまり交流を持たなかった。

マウンテン王国にいた弟嫁その二は、弟の嫁という立場を活かして、情報収集ができなかった。

潜入して、仕事できませんが、スパイに通るかな?

マウンテン王国のスパイに任ぜられた弟嫁その一の監視と、その一が得た情報を聞き取り、マウンテン王国が、どんな情報を収集しているか、を本国に伝えるために、弟嫁その二は、ケレメイン大公国にきたんじゃないかな?

国に帰りたいなら、雇い主に引き取りにきてもらわないと、マウンテン王国の人に見つかったら、どうなるか分からないぞ。

マウンテン王国から、二重スパイを勧められるかもしれないけどさ。」
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