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第9章 オレはケレメイン大公国の大公妃殿下です。
380.冴え渡るオレの頭脳が、弟嫁その二のスパイ疑惑を解き明かします。愛こんにゃく家のお母さんは、弟嫁その二がスパイとは信じられません。
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俺は、パチパチとやる気のない拍手をした。
「スパイ当確、おめでとう、弟嫁そのニ。
愛こんにゃく家の結婚式には、『スパイしてました、ごめんなさい。』と書いたタスキをかけようなー。」
「嘘だろう?スパイなんて。」
と愛こんにゃく家の弟その二は、嫁に食い下がる。
「愛こんにゃく家の弟その二。
スパイネタは、伊達や酔狂で話す話題じゃないからなー?
スパイバレしたスパイの行く末を心配するより、自分自身の心配をした方がいいぞ。」
弟その二は、オレの台詞を聞いて、言葉に詰まっている。
「兄さん。」
と弟その二が、愛こんにゃく家に助けを求めてきたから、オレは、問答無用で却下した。
「弟その二。
オレの部下の愛こんにゃく家に、スパイを庇わせようと考えるのは止めておけ。
弟その二自身の身の振り方を相談したいなら、まず自分自身の頭を使え。」
愛こんにゃく家の弟その二は黙った。
「今のは、どういう意味ですか?」
と愛こんにゃく家のお母さん。
「スパイを庇うと、スパイの仲間とみなされる。
スパイの仲間とみなされることは、どういう意味を持つか、だけどな。
スパイの仲間は、スパイとして扱われるぞ。」
「こんなよい嫁が、スパイのはず、ありません。」
と愛こんにゃく家のお母さん。
「末っ子が結婚した当時、長男が、今のようになるとは、誰も予測できませんでした。
末っ子の嫁は、私の親友の娘です。
親友も、親友の娘である嫁も、ケレメイン大公国に来て、スパイをする動機はありません。」
弟その二ではなく、愛こんにゃく家の母親が、弟嫁その二の擁護にまわった。
「あなたも、夫なら、負けないでなんとか言わないと。」
と弟その二に発破をかけるお母さん。
愛こんにゃく家のお母さんは、嫁がスパイとは信じられないと言うんだけどな。
オレは、別の疑惑を深めたぞ。
「愛こんにゃく家。
弟嫁その一は、マウンテン王国から、スパイを押し付けられて、スパイをやる気がないから、いやいややっていた。
真面目にスパイしていた弟嫁その二は、弟嫁その一と行動を共にしていなかったかな?
弟嫁その二が、弟嫁その一に話を聞いて、何かを確認することの方が、その逆より多くなかったかな?」
オレは、愛こんにゃく家に確認した。
「二人は、私の見ている範囲では、常に一緒にいました。
二人の会話は、おっしゃる通りです。」
なーるーほーどー。
「弟その二が結婚したとき、愛こんにゃく家は、ミーレ長官の下にもういたかな?」
愛こんにゃく家も、オレの言わんとすることがよめている。
「私が就職して、ミーレ長官の下に配属された時期より後に、下の弟は結婚しました。
大公妃殿下にご指摘いただくまで、私は、下の弟の嫁を非常識な人だとしか考えていませんでした。
顔を合わせると、私の職場に連れて行ってほしい、私の同僚を紹介してほしい、と毎回頼んできました。
毎回断りましたが、次に会うと、断られたことをなかったことにして、頼んできました。」
と愛こんにゃく家。
「弟嫁その二は、マウンテン王国から、ケレメイン大公国に送り込まれたスパイじゃないよな?
ケレメイン大公国ができるまでは、マウンテン王国のミーレ長官をターゲットにスパイ活動をしていた。
弟嫁その二は、他の国から、マウンテン王国へ送り込まれたスパイだよな。
ミーレ長官に信頼されていた愛こんにゃく家の嫁のポジションはさ。
愛こんにゃく家の家族が騙されていた近所の娘さんに占拠されていた。
愛こんにゃく家は、近所の娘さんを警戒して実家に近づかなくなっていた。
愛こんにゃく家の下の弟の嫁のポジションは、ちょうどよく空いていなかったかな?」
「スパイ当確、おめでとう、弟嫁そのニ。
愛こんにゃく家の結婚式には、『スパイしてました、ごめんなさい。』と書いたタスキをかけようなー。」
「嘘だろう?スパイなんて。」
と愛こんにゃく家の弟その二は、嫁に食い下がる。
「愛こんにゃく家の弟その二。
スパイネタは、伊達や酔狂で話す話題じゃないからなー?
スパイバレしたスパイの行く末を心配するより、自分自身の心配をした方がいいぞ。」
弟その二は、オレの台詞を聞いて、言葉に詰まっている。
「兄さん。」
と弟その二が、愛こんにゃく家に助けを求めてきたから、オレは、問答無用で却下した。
「弟その二。
オレの部下の愛こんにゃく家に、スパイを庇わせようと考えるのは止めておけ。
弟その二自身の身の振り方を相談したいなら、まず自分自身の頭を使え。」
愛こんにゃく家の弟その二は黙った。
「今のは、どういう意味ですか?」
と愛こんにゃく家のお母さん。
「スパイを庇うと、スパイの仲間とみなされる。
スパイの仲間とみなされることは、どういう意味を持つか、だけどな。
スパイの仲間は、スパイとして扱われるぞ。」
「こんなよい嫁が、スパイのはず、ありません。」
と愛こんにゃく家のお母さん。
「末っ子が結婚した当時、長男が、今のようになるとは、誰も予測できませんでした。
末っ子の嫁は、私の親友の娘です。
親友も、親友の娘である嫁も、ケレメイン大公国に来て、スパイをする動機はありません。」
弟その二ではなく、愛こんにゃく家の母親が、弟嫁その二の擁護にまわった。
「あなたも、夫なら、負けないでなんとか言わないと。」
と弟その二に発破をかけるお母さん。
愛こんにゃく家のお母さんは、嫁がスパイとは信じられないと言うんだけどな。
オレは、別の疑惑を深めたぞ。
「愛こんにゃく家。
弟嫁その一は、マウンテン王国から、スパイを押し付けられて、スパイをやる気がないから、いやいややっていた。
真面目にスパイしていた弟嫁その二は、弟嫁その一と行動を共にしていなかったかな?
弟嫁その二が、弟嫁その一に話を聞いて、何かを確認することの方が、その逆より多くなかったかな?」
オレは、愛こんにゃく家に確認した。
「二人は、私の見ている範囲では、常に一緒にいました。
二人の会話は、おっしゃる通りです。」
なーるーほーどー。
「弟その二が結婚したとき、愛こんにゃく家は、ミーレ長官の下にもういたかな?」
愛こんにゃく家も、オレの言わんとすることがよめている。
「私が就職して、ミーレ長官の下に配属された時期より後に、下の弟は結婚しました。
大公妃殿下にご指摘いただくまで、私は、下の弟の嫁を非常識な人だとしか考えていませんでした。
顔を合わせると、私の職場に連れて行ってほしい、私の同僚を紹介してほしい、と毎回頼んできました。
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