《本編 完結 続編開始》29歳、異世界人になっていました。日本に帰りたいのに、年下の英雄公爵に溺愛されています。

かざみはら まなか

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第9章 オレはケレメイン大公国の大公妃殿下です。

335.愛こんにゃく家とこんにゃくの結婚式は、誰のための結婚式ですか?愛こんにゃく家とこんにゃくの希望を優先したいですよね。

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オレは、大公妃の執務室を片付けた。

愛こんにゃく家には、女神様を任せている。

見せたらダメなものは先に隠さないとな。

愛こんにゃく家と女神様を呼んでから、サーバル王国の王女様とサーバル王国の人を入室させた。

「愛こんにゃく家とこんにゃくの結婚式について。

愛こんにゃく家とこんにゃくの希望は、最優先とする。」

サーバル王国の人は、この世間知らずめ、という空気になった。

「何を言っている、ずべし?
国家事業では、ずべし?」
と王女様。

「結婚式で、花嫁と花婿の希望を蔑ろにすると禍根を残す。」

オレには、揉めた経験はないけどな。

お呼ばれした中では、そういう話もあった。

「夫婦になる日だぞ?

夢と希望しかない。

愛こんにゃく家とこんにゃくは、元々、自分達のペースで、愛情オンリーの結婚式をあげる予定だったからな。

国家事業にするから、といって、愛こんにゃく家とこんにゃくの希望を優先しないのは違う。

花嫁の愛こんにゃく家と、花婿のこんにゃくが一生の思い出になりました、と言えるような結婚式が理想。

オレとクロードがすることは、愛こんにゃく家とこんにゃくの純こんにゃく愛の祝福。」

「結婚式を理解していない、ずべし。」
とサーバル王国の人が、呆れ顔になった。

「国家事業とするなら、式典として、魅せるものでなくてはならない。

参加する価値があるものでなくてはならない。

それも、国家事業として結婚式を行うための最低条件だけどな。

その条件は、愛こんにゃく家とこんにゃくの幸せを型にはめるんじゃなく、自由に飛ぶための土台であってほしい。

新しい国が、新しいことを始めるのに、前例を踏襲するだけじゃ、芸が無い。

新しい試みだけだと不安になる人のために、歴史を疎かにはしていません、と安心させる。

そのぐらいの配分にしたい。

既にあるものを再現するのは、ケレメイン大公国じゃなくてもいい。

オレの意向を汲んだ上で、忖度せずに意見を出してくれ。」

「実現しそうにない、ずべし。」
とサーバル王国の人。

「考えを放棄するな。
無理だからやらない、と、自分の限界を決めたときに、人の成長は止まる。

さあ、粘れ。
頭を働かせろ。

オレの案を成功に導くまでは、決して諦めるな。」

サーバル王国の人に発破をかけておいて。

オレは、愛こんにゃく家の希望を確認することにした。

「愛こんにゃく家の理想とこんにゃくの気持ちを聞きたい。」

「愛こんにゃく家の理想を聞くのは、わかる、ずべし。」
と王女様。

「分かってもらえたなら、良かった。」

「こんにゃくの気持ちを聞く、ずべし?」
と王女様。

「花嫁の理想は最優先だけど、花婿にだって願いはあるはずだからな。」

「こんにゃく、花婿、願い、ずべし。」
と王女様。

「はい、注目。

愛こんにゃく家の理想の結婚式をきくからなー。

愛こんにゃく家。

後から追加することも出てくるだろうけれど、今考えている理想は、全部伝えてくれ。」
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