《本編 完結 続編開始》29歳、異世界人になっていました。日本に帰りたいのに、年下の英雄公爵に溺愛されています。

かざみはら まなか

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第9章 オレはケレメイン大公国の大公妃殿下です。

323.オレは、クロードと共に人生を歩むから、王女様がご自慢の王統の血統で、クロードの後ろ盾としての活躍を期待しています。友好大使頑張って。

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王女様直々に仕入れた情報だ、早速使おう。

「王女様が、国主に足りない部分がある男の後ろ盾となったら、誰からも後ろ指をさされることがなく男は国主になれる。

王女様の血統なら、後ろ盾となることで、国主としては足りない部分がある男を国主たらしめることが可能、ということは確かなのかな?」

確認大事。

「当然、ずべし。わたくしは、そのへんの国の者とは違うずべし。」
と自信満々の王女様。

「サーバル王国の王女様は、よその国の王女殿下と比較すると、どのくらい違うのかな?」

「サーバル王国の王家は、現在まで、英雄による王の入れ替わりの経験がない、ずべし。
一番歴史ある王家、ずべし。」
と王女様。

マウンテン王国と同様に、英雄を排除する方向に動いて、マウンテン王国でのオレとクロードのように抵抗されることなく、当時の英雄の排除に成功したのかな?

もしくは。

「サーバル王国は、国として、魔王による消失の経験がないのかな?」

「サーバル王家の前の話になら魔王による消失はあった、ずべし。」
と王女様。

魔王が現れなかった、ということは、女神様の気を惹くものがサーバル王国になってからは、誕生しなくなった、ということじゃないのかな。

不幸な別れがなくて良かったけれど。

女神様に見向きもされない発展って、どんなのかな?

「サーバル王家は、英雄の子孫かな?」

「サーバル王家を成り上がり者呼ばわりするとは、ずべし。」
と王女様。

「英雄のイメージは、成り上がり者か。」

「サーバル王家が始まる前の王家の国王陛下と英雄の争いで、英雄を下した功績から移譲されると決まったのが、サーバル王家のはじまり、ずべし。」

移譲はありなのかー。

由緒正しい王女様が後ろ盾に着いているから、ケレメイン大公国とケレメイン大公クロードは安泰だよなー、王女様。

「王女様。
クロードを国主とするのに、王統の血統の後ろ盾が必要なんだよな?

ご心配をおかけしたようだけど、幸いなことに、オレの采配が功を奏した。

サーバル王国の王女様は、帰国後、ケレメイン大公国の友好大使として、サーバル王国で活躍するだろう?

ケレメイン大公国は、サーバル王国の王女様の後押しが確約されているんだから、何も問題ない。」

「友好大使の話ではない、ずべし。クロード様の伴侶の話、ずべし。」
と王女様は、訂正してきた。

分かっているよ、王女様。

「サーバル王国の王女様が、自身の王統の血統を活かして、優秀な部下と共に、ケレメイン大公国とケレメイン大公クロードとオレの国興しの正統性を喧伝すれば、ケレメイン大公国とケレメイン大公クロードの正統性に文句をつけられる人はいないよな。」

王女様が言いたいことは分かっていて、ねじ込んでいるんだ、オレは。

屁理屈でもなんでもいい。

納得させたら。

「何を言わんとしている、ずべし。」
王女様は、予想外の方向にオレのレシーブが決まって、動揺している。

オレの話を聞く気になってくれて良かった。

「王女様が友好大使の役目を果たさなかったら。

オレは、王女様の友好大使の任を解任した後、王女様の処遇を決めて、サーバル王国と話をする。

王女様の後釜の相談日時は、王女様の成果次第でいつするか決まる。」

オレの言わんとしていることは伝わったようだ。

良かった、良かった。

王女様の顔が、しまった、言質をとられた、となっている。

「王女様は、オレ達の後ろ盾の役目を頑張ってくれ。

クロードの横で、クロードと人生を共に歩くのは、オレがする。

王女様は、友好大使の仕事に邁進してほしい。」
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