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第9章 オレはケレメイン大公国の大公妃殿下です。
308.ミーレ長官は、お母さんの最期について、女神様に聞きたい、聞いてほしい、と口にして、クロードをあてにしていますが。その思考は危険です。
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サーバル王国の国王陛下ご夫妻との会話が終了して、解散後。
ミーレ長官夫妻と話をした。
ミーレ長官の奥様は、サーバル王国の国王陛下ご夫妻が、話してくださった内容が、慎重なお考えの上だと感謝していた。
オレも、そう思う。
サーバル王国の国王ご夫妻は、ミーレ長官のお母さんについて、知らぬ存ぜぬができたのに。
誠実に、裏事情まで話してくれた。
この点については、感謝しかない。
最期の瞬間を誰も見ていないことは、女王陛下という身分ではあり得ないことだとは思う。
高貴な女性が、一目では見分けがつかないように身分を隠して、同調者に恵まれなかったから、という理由で、少ない共しか用いずに、外国の、誰でも出入りできる場所にいたら?
女王陛下は女神様の力を使うことができず、身の危険を遠ざけることができなかった。
国王陛下は、女神様の力を使うことができた。
国王陛下と女神様が隠したのは、女王陛下が、隠さざるを得ない状態だったからじゃないのかな。
女性としても、女王陛下としても。
ミーレ長官の奥様は、見ていないと表現してもらった、ことに、尊厳を守っていただいて、と感謝している。
ミーレ長官は、気づいていない。
クロードは?
ミーレ長官のお母さんの件は、ケレメイン大公国に関係ないから、事実として、受け止めているのかな、クロードは。
女王陛下が、どうして、その場所にいたか、という問題を追求するには、マウンテン王国で、女王陛下に関わる過去のあれこれを調べる必要がある。
裏切りや、手引きがあったのかな?
死人に鞭打つことになるのは避けたいけれど、過去を調べていくと、ミーレ長官には明かされていなかった話を掘り起こすことになるんじゃないかな。
ミーレ長官は、お母さんが立派な女王陛下だったと疑っていない。
ミーレ長官以外は?
人格者が、人格者のままで統治者として君臨するには、人格者が人格者のままでいられるように支えてくれる人がいないと難しい。
オレ自身が、大公妃殿下と呼ばれる地位を実感している今。
人を使うことの難しさに、辟易する。
動かない、働かない、反発する、足を引っ張る部下。
自分で動いた方が早いという結論になっても、おかしくない。
でも。
女王陛下が、本当に単身で動くことは不可能。
女王陛下の単身には、必ず人がついてくる。
女王陛下についていた人達と女王陛下との関係性は、最初から最後まで、壊れなかったのかな?
オレが、過去に思いを馳せていると。
ミーレ長官が、クロードにお願いし始めた。
「クロード様、女王陛下の最期を女神様に聞いてください。」
とミーレ長官。
女神様に聞く?
女神様は、女神様だからなー。
「ケレメイン大公国の国民は、女神様の影響を受けない。」
とクロード。
「英雄クロード様とヒサツグ様は別格です。」
とミーレ長官。
「女神様の影響から外れるために、ケレメイン大公国を大公国として独立させた。女神様の力には頼らない。」
とクロード。
「英雄クロードのために顕現された女神様なら。」
とミーレ長官。
ミーレ長官、その先はダメだぞ。
「ミーレ長官。それ以上は、一言も喋るな。
女神様は、英雄の名を自らのために利用するものに裁定を下している。
クロードに頼めば、という思考は捨てろ。」
「ヒサツグ様なら。」
とミーレ長官。
ミーレ長官に、分かっていないな、とは言いたくなかったなー。
もうちょい、お話しないとな。
ミーレ長官夫妻と話をした。
ミーレ長官の奥様は、サーバル王国の国王陛下ご夫妻が、話してくださった内容が、慎重なお考えの上だと感謝していた。
オレも、そう思う。
サーバル王国の国王ご夫妻は、ミーレ長官のお母さんについて、知らぬ存ぜぬができたのに。
誠実に、裏事情まで話してくれた。
この点については、感謝しかない。
最期の瞬間を誰も見ていないことは、女王陛下という身分ではあり得ないことだとは思う。
高貴な女性が、一目では見分けがつかないように身分を隠して、同調者に恵まれなかったから、という理由で、少ない共しか用いずに、外国の、誰でも出入りできる場所にいたら?
女王陛下は女神様の力を使うことができず、身の危険を遠ざけることができなかった。
国王陛下は、女神様の力を使うことができた。
国王陛下と女神様が隠したのは、女王陛下が、隠さざるを得ない状態だったからじゃないのかな。
女性としても、女王陛下としても。
ミーレ長官の奥様は、見ていないと表現してもらった、ことに、尊厳を守っていただいて、と感謝している。
ミーレ長官は、気づいていない。
クロードは?
ミーレ長官のお母さんの件は、ケレメイン大公国に関係ないから、事実として、受け止めているのかな、クロードは。
女王陛下が、どうして、その場所にいたか、という問題を追求するには、マウンテン王国で、女王陛下に関わる過去のあれこれを調べる必要がある。
裏切りや、手引きがあったのかな?
死人に鞭打つことになるのは避けたいけれど、過去を調べていくと、ミーレ長官には明かされていなかった話を掘り起こすことになるんじゃないかな。
ミーレ長官は、お母さんが立派な女王陛下だったと疑っていない。
ミーレ長官以外は?
人格者が、人格者のままで統治者として君臨するには、人格者が人格者のままでいられるように支えてくれる人がいないと難しい。
オレ自身が、大公妃殿下と呼ばれる地位を実感している今。
人を使うことの難しさに、辟易する。
動かない、働かない、反発する、足を引っ張る部下。
自分で動いた方が早いという結論になっても、おかしくない。
でも。
女王陛下が、本当に単身で動くことは不可能。
女王陛下の単身には、必ず人がついてくる。
女王陛下についていた人達と女王陛下との関係性は、最初から最後まで、壊れなかったのかな?
オレが、過去に思いを馳せていると。
ミーレ長官が、クロードにお願いし始めた。
「クロード様、女王陛下の最期を女神様に聞いてください。」
とミーレ長官。
女神様に聞く?
女神様は、女神様だからなー。
「ケレメイン大公国の国民は、女神様の影響を受けない。」
とクロード。
「英雄クロード様とヒサツグ様は別格です。」
とミーレ長官。
「女神様の影響から外れるために、ケレメイン大公国を大公国として独立させた。女神様の力には頼らない。」
とクロード。
「英雄クロードのために顕現された女神様なら。」
とミーレ長官。
ミーレ長官、その先はダメだぞ。
「ミーレ長官。それ以上は、一言も喋るな。
女神様は、英雄の名を自らのために利用するものに裁定を下している。
クロードに頼めば、という思考は捨てろ。」
「ヒサツグ様なら。」
とミーレ長官。
ミーレ長官に、分かっていないな、とは言いたくなかったなー。
もうちょい、お話しないとな。
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