《本編 完結 続編開始》29歳、異世界人になっていました。日本に帰りたいのに、年下の英雄公爵に溺愛されています。

かざみはら まなか

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第9章 オレはケレメイン大公国の大公妃殿下です。

302.王女様のお輿入れは確約された未来じゃなかった、と知ったケレメイン大公家の使用人が、荒れています。大公妃予算の横領が発覚しました。

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サーバル王国とケレメイン大公国の国交樹立宣言は、サーバル国王陛下とケレメイン大公クロードの二人ですることになった。

青姦ルームで、ではなく。

ケレメイン大公家の城内に新しく作った調印ルームで調印。

国交樹立宣言は、新設の国交樹立宣言場で。

女神様の裁定が下った人は、一人として、調印ルームにも国交樹立宣言場にも、出たがらなかった。

サーバル王国の随行員のうち、伴侶がいて、単身赴任の人は、司祭と医者に案内されて、別の場所にいたため、女神様の裁定は下っていなかった。

伴侶がいる単身赴任の人の年齢層は、青姦ルームにいて女神様の裁定が下った人より、総じて高め。

単身赴任者の仕事ぶりを見ていると、サーバル王国が全く予定していなかった国交樹立宣言の仕事にも関わらず、話を聞いて、仕事を進められるので、経験値が違うんだろうな。

俺と俺の部下、ケレメイン大公国の文官、ケレメイン大公家の使用人は、サーバル王国の単身赴任者と一瞬に外交の裏方の経験を積めた。

よし、次に活かせるな。

国交樹立宣言にあわせて、ケレメイン大公国とサーバル王国との取り決めを発表したところ、ケレメイン大公家の使用人の一部がざわざわした。

「王女様のお輿入れが白紙撤回?」

お輿入れが、確定した未来だったかのように驚いているのは、お仲間だからかなー?

「お母さんが、王女様と一緒にサーバル王国に行って、二度と帰ってこれない?
どうして?
王女様は、ケレメイン大公国で、ケレメイン大公妃になるんじゃなかったの?」

母娘で勤めているんだなー。

母娘ともに、王女様を大公妃にすえたい派だったのか。

「話が違う!取り立ててもらえる約束で協力したのに!」

王女様が大公妃になったら、大公妃付きのポストを増やす話があったんだな? 

大公妃付きのポストが増えれば、下につく人間の数も増えるよな。

雇用拡大にはなるけど、税収が増えないのに、ポストを増やしたら、人件費の高まりで、ケレメイン大公家の財政が火の車になるんだけどなー?

ケレメイン大公家の使用人の一部の、自分さえ良ければ、が過ぎる姿を確認して、今後の配置転換に活かすぞ。

「こんなことになるなんて聞いていない!
納得できる説明をしてほしい。」

こんなことにならないなら、どんなことになる予定だったのか、説明させよう。

最後には、本人達からの説明かなー。

「この場所に必要な人達だから、人員交代か、代理を立てさせたい。」

柴犬人になった使用人は、ベテランと、ベテランが指導していた人だからな。

惜しい人を放出することになりました、とオレが言いたい。

「今までの準備はどうなるんだ!
補填はあるのか!」

準備って、何のかな?
詳しく聞かせてもらうぞ。


オレとオレの直属の部下とミーレ長官の奥様が、力を合わせて、問題発言をしていた人をピックアップして聞き取りした結果。

王女様の婚礼にまつわる色々を大公妃予算で発注していたことが判明。

横領だな。

横領関係者も芋づる式で、確保。

王女様の輿入れ計画に関与した者には、責任持って、柴犬人の使用人から説明させる場をもうけることにした。

女神様は、まだいる。

飽きないから、帰りたくないようだ。

オレも女神様をチラつかせながら仕事しているので、現在、オレと女神様は、友好関係にある。

過去に同じ男を取り合った者同士の因縁だけどな。

女神様には、ミーレ長官のお母さんのことを確認できたらな。

国王陛下と王妃陛下に、ミーレ長官のお母さんの死について、話せることはあるか、確認してみたところ。

国王陛下ご夫妻の帰国前に、ミーレ長官を交えて、話を聞けることになった。
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