《本編 完結 続編開始》29歳、異世界人になっていました。日本に帰りたいのに、年下の英雄公爵に溺愛されています。

第9章 オレはケレメイン大公国の大公妃殿下です。

296.外交団の随行員は、乗っ取ったケレメイン大公国で、骨を埋める予定だったそうです。住まいや執務室の目処もつけていた、とか。

オレは、裁定の下った人に、女神様の目の前で、反省会をお勧めした。

反省会の内容も、もれなく、各国のエリートスパイにだだ漏れになる。

青姦ルーム、便利だなー。

SNSで、情報を流さなくても、勝手に、欲しい情報を『ご自由にお取りください。』
が出来る。

下準備のために、オレの恥じらいとか、色々捨てるものがあったけど。

今のところ、目立つトラブルはない。

各国は、先駆者の失敗を教訓にして、ケレメイン大公クロードとケレメイン大公国に対する扱いを間違わないでほしいなー。

オレがお勧めした反省会に、なぜか、一人もノッてこない。

「国に帰って、この経験を活かし、後進の指導にあたるのに、反省会は、必要だと思うんだけどなー。」
と、オレが不思議がっていると。

王女様が、オレを睨んだ。

「国に帰れっですって、ずべし。」
とツンケンする王女様。

ホワーイ？

「うちで処刑の予定もないぞ。

反省会をしたら、速やかに国交樹立の宣言をして、お帰りいただく予定だからな。」

「この期に及んで、この人でなし、ずべし。」
と王女様。

「ケレメイン大公国がお招きしたのは、国王陛下ご夫妻であって、王女様には、最初から、帰れ、と言ってきたぞ？

なんで、王女様は、ケレメイン大公国に残れると思っているんだ？

随行員のうち、独身者と、単身者にも帰れと言っているぞ。

クロードの説明を聞いていたら、夫婦二人で来ないと意味がないと分かったよな？

トップ会談は、ソロプレイを見せびらかす会じゃないぞ。

夫婦の愛の取り組みを紹介し合って、新しい可能性への知見を得たり、愛の深さを確かめ合うことをクロードは、望んでいる。

一人参加をご遠慮いただいているのは、乱交に発展したり、同意がない行為を強制したり、されたりしないためだぞ？

王女様が、ケレメイン大公国との国交樹立のためにする仕事は、正直に言うとないからな？

王女様とそのお仲間には、国交樹立前に帰国してもらっても、困らないぞ。」

オレがきつめに言うと。

王女様だけじゃなく、随行員全員がざわざわした。

来るな、と言っている場所に来たら、帰れ、と言われるとは、考えていなかったのかな？

「この者らは、王女を含めて、こちらで骨を埋める予定で同行しました、ずべし。帰国の予定は、ありません、ずべし。」
と王妃陛下。

乗っ取る気、満々で来たんだなー。

「邪な不法移民は、いらないぞ？」

「国交樹立後は、こちらに置いてください、ずべし。この者らの帰る場所は、もうないのです、ずべし。
不退転の決意で、こちらに来ています、ずべし。」
と王妃陛下。

「うちで処刑しろ、と？」

「いえ、この者らの住まいと執務室の目処はつけてあります、ずべし。」
と王妃陛下。

オイ！
住まいと執務室って！