《本編 完結 続編開始》29歳、異世界人になっていました。日本に帰りたいのに、年下の英雄公爵に溺愛されています。

かざみはら まなか

文字の大きさ
上 下
275 / 667
第9章 オレはケレメイン大公国の大公妃殿下です。

275.見晴らしのよい窓が大きな寝室は、クロードが改装させた部屋です。クロードの脱がしのテクニックが冴えわたっていて、追いつけません。

しおりを挟む
クロードとオレは、見晴らしのいい部屋に来た。

屋外の展望台みたいな部屋。

最近、クロードが、部屋を改装させていた。

納得の出来だと、クロードが太鼓判を押したので、今日は、初めて、部屋の中に入る。


オレは、クロードのしたいことは、できる限りさせたい、と思う。

オレのすることで、クロードが喜ぶのなら、多少の苦労は飲み込める。

オレが、そんな風にクロードを愛しているように。
クロードも、自分のためよりも、オレを思って頑張るような愛し方をする。

「クロードは、オレがしたいようにさせようとする。

オレは、クロードの懐の広さに感謝している。

だからこそ。

オレは、クロードが、オレといるために、クロード自身をすり減らすことがないようにしたい。

オレとクロードは、お互いだけだ。

どちらかが、無理をして倒れたら、もう一人も倒れる。

オレとクロードは、共倒れにならないのが一番大事。

今、オレとクロードが倒れたら、ケレメイン大公国は終わる。

オレは、倒れている間に、負けが決まったら、嫌だぞ?

それと。

オレは、クロードがした苦労をクロードだけの苦労にしたくない。

オレは、後で、クロードが苦労していたと知るより、一番最初に、知りたい。
クロードとオレの二人で、苦労を最小限にする方法を一緒に考えるのが、オレの性に合っている。」

オレとクロードは、景色を見ながら話をしている。

「ヒサツグが倒れるのも、負けて離れ離れになるのも、私は嫌だ。」
とクロード。

「オレは、クロードが倒れるのが嫌だから、オレ達二人の願いを叶えるために、二人とも倒れないようにするのが、最適解だな。」


クロードに手を引かれて、部屋の中に入ったんだけどなー。

天井近くから腰より下の位置まで、一枚の窓。
部屋の中は明るくていい。

寝室にしては、窓が大きすぎるんだよなー。

壁の全面が窓、には、なっていないけれど。

足元以外がガラス張りの観覧車に乗っている気分。

改装して寝室にした、と聞いたんだけどな。

オープンマインドじゃなく、オープンボディー?

ベッドの上にいると、部屋の外から、何をしているのか丸見えにならないかな?

「クロード、この部屋は何のために、隠さない造りになっているのかな?」

クロードに意図を確認しないとな?

「私とヒサツグの幸せのおすそ分けのため。」
とクロード。

「幸せのおすそ分け?
結婚式で配るプチギフト的な?
オレとクロードの結婚式は、妨害が入ったから、ここで、おすそ分けをし直すのかな?」

幸せのおすそ分けは、寝室でするものなのか?

オレの疑問に、クロードはにこにこと無害な顔で返事をする。

「私は、幸せのおすそ分けについてよく知っている。ヒサツグは、安心して、私に委ねてしまうといい。」
とクロード。

「ありがとう。クロードに任せる。クロード、無理はするなよ?」

クロードが、自信満々だから、任せるかなー。

「無理はしない。私がしたかったから。」
とクロードは言っていた。


そーだな。

無理してはいないな、クロードは。

なあ、クロード。

疲れを労いながら、軽く酒を飲んでいたよな?

クロードが酒を飲ませてほしい、とオレに言ったんで、オレも機嫌よく、口移しで飲ませた。

三回目くらいで、口移しが終わっても、口を離したくなくなった。

オレは、口を開けて、クロードの唇を舌でつついて、舌を誘い出す。

クロードと舌を絡めながら、ベッドを指差すと、クロードは、オレをお姫様抱っこでベッドに乗せて、クロード自身もベッドに乗ってきた。

舌を絡めたまま。

オレは、クロードの服を脱がしにかかる。

今日のクロードの服は、特に脱がしにくい。

ボタンと装飾が多すぎる。

オレがモタモタしていると、クロードが、オレの服をスルスルと脱がしだした。

今日のクロードは、自分から服を脱ごうとしない。

オレが、舌を絡めたまま、クロードの服を脱がそうと奮闘している間に、クロードは、次の段階に進んでいく。

オレの胸の尖りをつまんでは引っ張り、を繰り返して遊んでいるクロード。

クロード、余裕があるのも今のうちだけだからな?

オレがキスをやめて、クロードの服を脱がすのに集中しようかな、と考えた。

オレの舌が離れると、クロードの舌が追いかけてくるんだ。

クロードの舌が離れたままだと、オレの舌も物足りない。

クロードの舌が追いかけてくると、離れていた分、もっと激しくしたくなる。

クロードの手が、オレのズボンにかかった。

待て。待て。

オレだけ、全裸になってたまるか。

オレは、躍起になって、クロードの服と戦っている。

クロードの服のボタンを一つ外す間に、オレのズボンは、足から抜けていた。

クロード、脱がしのテクニックが、冴えているな。

今度、オレに伝授しろ。

下着も、ズボンを見習って、速やかにオレの体から離れていく。

クロード、スピード早すぎ!
オレだけ全裸なんだけど?

まだ、靴下は履いているけれどな?

オレをすっぽんぽんにしたクロードは、下着に隠れていた、オレのナニと、尻に手を伸ばしてきた。

タイムだ!クロード!

オレは、全然、クロードに触れていないぞ!

オレは、クロードの猛攻を止めるために、クロードの口から、口を離した。

「クロード、待て、オレ、まだ。クロード?え?」

オレの口から離れたクロードの口は、オレが話しかける間に移動して、オレのナニをくわえていた。

どんな早技!
しおりを挟む
感想 84

あなたにおすすめの小説

どうしてこうなった?(ショートから短編枠にしたもの)

エウラ
BL
3歳で魔物に襲われて両親を亡くし、孤児院育ちの黒髪黒目で童顔のノヴァは前世の記憶持ちの異世界転生者だ。現在27歳のCランク冒険者。 魔物に襲われたときに前世の記憶が甦ったが、本人は特にチートもなく平々凡々に過ごしていた。そんなある日、年下22歳の若きSランク冒険者のアビスと一線を越える出来事があり、そこで自分でも知らなかった今世の過去を知ることになり、事態は色々動き出す。 若干ストーカー気味なわんこ系年下冒険者に溺愛される自己評価の低い無自覚美人の話。 *以前ショート専用の枠で書いてましたが話数増えて収拾がつかなくなったので短編枠を作って移動しました。 お手数おかけしますがよろしくお願いいたします。 なお、プロローグ以降、途中まではショートの投稿分をまるっと載せるのでそちらと重複します。ご注意下さい。出来次第投稿する予定です。 こちらはR18には*印付けます。(でも忘れたらすみません)

堕とされた悪役令息

SEKISUI
BL
 転生したら恋い焦がれたあの人がいるゲームの世界だった  王子ルートのシナリオを成立させてあの人を確実手に入れる  それまであの人との関係を楽しむ主人公  

嫌われものの僕について…

相沢京
BL
平穏な学校生活を送っていたはずなのに、ある日突然全てが壊れていった。何が原因なのかわからなくて気がつけば存在しない扱いになっていた。 だか、ある日事態は急変する 主人公が暗いです

どうも、卵から生まれた魔人です。

べす
BL
卵から生まれる瞬間、人間に召喚されてしまった魔人のレヴィウス。 太った小鳥にしか見えないせいで用無しと始末されそうになった所を、優しげな神官に救われるのだが…

【完結】ぎゅって抱っこして

かずえ
BL
幼児教育学科の短大に通う村瀬一太。訳あって普通の高校に通えなかったため、働いて貯めたお金で二年間だけでもと大学に入学してみたが、学費と生活費を稼ぎつつ学校に通うのは、考えていたよりも厳しい……。 でも、頼れる者は誰もいない。 自分で頑張らなきゃ。 本気なら何でもできるはず。 でも、ある日、金持ちの坊っちゃんと心の中で呼んでいた松島晃に苦手なピアノの課題で助けてもらってから、どうにも自分の心がコントロールできなくなって……。

実はαだった俺、逃げることにした。

るるらら
BL
 俺はアルディウス。とある貴族の生まれだが今は冒険者として悠々自適に暮らす26歳!  実は俺には秘密があって、前世の記憶があるんだ。日本という島国で暮らす一般人(サラリーマン)だったよな。事故で死んでしまったけど、今は転生して自由気ままに生きている。  一人で生きるようになって数十年。過去の人間達とはすっかり縁も切れてこのまま独身を貫いて生きていくんだろうなと思っていた矢先、事件が起きたんだ!  前世持ち特級Sランク冒険者(α)とヤンデレストーカー化した幼馴染(α→Ω)の追いかけっ子ラブ?ストーリー。 !注意! 初のオメガバース作品。 ゆるゆる設定です。運命の番はおとぎ話のようなもので主人公が暮らす時代には存在しないとされています。 バースが突然変異した設定ですので、無理だと思われたらスッとページを閉じましょう。 !ごめんなさい! 幼馴染だった王子様の嘆き3 の前に 復活した俺に不穏な影1 を更新してしまいました!申し訳ありません。新たに更新しましたので確認してみてください!

【完結】悪役令息の役目は終わりました

谷絵 ちぐり
BL
悪役令息の役目は終わりました。 断罪された令息のその後のお話。 ※全四話+後日談

嫌われ者の長男

りんか
BL
学校ではいじめられ、家でも誰からも愛してもらえない少年 岬。彼の家族は弟達だけ母親は幼い時に他界。一つずつ離れた五人の弟がいる。だけど弟達は岬には無関心で岬もそれはわかってるけど弟達の役に立つために頑張ってるそんな時とある事件が起きて.....

処理中です...