264 / 667
第9章 オレはケレメイン大公国の大公妃殿下です。
264.ケレメイン大公国が独自路線を貫くのは、理由があります。
しおりを挟む
「ケレメイン大公国だけで、独自の体制に移行するということですか?
国内外に、混乱をきたします。」
とミーレ長官。
「誰もが受け入れがたくても、経過が苦労の連続でも、ケレメイン大公国は、体制を変える。
ケレメイン大公国の未来と、国民の将来のために。
体制は、今すぐ全部変えるわけじゃない。
何年か、かけて、最終的に新しい体制にもっていく。」
「ヒサツグ様。理想を語っている時間は、あまりありません。」
とミーレ長官。
「ミーレ長官。
ケレメイン大公国が、外国に侮られるのは、既存の枠組みで、推し量られているからだ。
ケレメイン大公国は、既存の枠組みから抜け出して、ケレメイン大公国を見下すことは的外れだという価値観を作り出す。
ケレメイン大公国と他の国は、何もかもが違うんだから、比較する方がおかしい、と、意識に植え付ける。
まずは、国民から意識改革だ。」
「ヒサツグ様。言わんとされていることは、伝わってきますが、既存の体制を否定するのですか?」
と慎重なミーレ長官。
「否定しない。共存する。ケレメイン大公国になりたい国は、条件次第で、入れてやらんこともない、という姿勢でいく。」
ミーレ長官は、呆気にとられている。
ミーレ長官の奥様は、吹き出した。
クロードは、オレの隣で穏やかに、オレの膝に手を伸ばしている。
いたずら好きな、クロードの手を握って、話を続けるオレ。
「クロードが、若くて元気で気力が溢れていて、動き回るのに支障がない国主である間に、ケレメイン大公国は、国の体制を確固たるものに変えておく。
ミーレ長官と奥様には、先に伝えておく。
ケレメイン大公国は、英雄クロード以外の誰が国主になっても、女神様の力を授かることはない。
クロードの血をひいた子どもであろと。
ケレメイン大公家の親戚であろうと。
ケレメイン大公家と関係ない、外国から来た赤の他人であろうと。
マウンテン王国の王家の血筋であろうと。
女神様の力を授かる国主は、ケレメイン大公国に生まれない。
ケレメイン大公国の運営は、女神様の力ではなく、人の力で推し進めることになる。
ケレメイン大公国の次世代に必要なのは。
従来のやり方を知っていて。
従来のやり方で運営する国もあれば、ケレメイン大公国のようなやり方で、運営する国もあることを理解して、それを良しとする人。
ケレメイン大公国は、柔軟性がありながら、ケレメイン大公国を一番に考えられる自国民を育てる。
ケレメイン大公国は、独立国家であり続けるため、国の統治を外国に明け渡さない。
独自路線を貫かず、外国からの統治を受け入れたケレメイン大公国には、属国か植民地以外の未来はないと思う。」
国内外に、混乱をきたします。」
とミーレ長官。
「誰もが受け入れがたくても、経過が苦労の連続でも、ケレメイン大公国は、体制を変える。
ケレメイン大公国の未来と、国民の将来のために。
体制は、今すぐ全部変えるわけじゃない。
何年か、かけて、最終的に新しい体制にもっていく。」
「ヒサツグ様。理想を語っている時間は、あまりありません。」
とミーレ長官。
「ミーレ長官。
ケレメイン大公国が、外国に侮られるのは、既存の枠組みで、推し量られているからだ。
ケレメイン大公国は、既存の枠組みから抜け出して、ケレメイン大公国を見下すことは的外れだという価値観を作り出す。
ケレメイン大公国と他の国は、何もかもが違うんだから、比較する方がおかしい、と、意識に植え付ける。
まずは、国民から意識改革だ。」
「ヒサツグ様。言わんとされていることは、伝わってきますが、既存の体制を否定するのですか?」
と慎重なミーレ長官。
「否定しない。共存する。ケレメイン大公国になりたい国は、条件次第で、入れてやらんこともない、という姿勢でいく。」
ミーレ長官は、呆気にとられている。
ミーレ長官の奥様は、吹き出した。
クロードは、オレの隣で穏やかに、オレの膝に手を伸ばしている。
いたずら好きな、クロードの手を握って、話を続けるオレ。
「クロードが、若くて元気で気力が溢れていて、動き回るのに支障がない国主である間に、ケレメイン大公国は、国の体制を確固たるものに変えておく。
ミーレ長官と奥様には、先に伝えておく。
ケレメイン大公国は、英雄クロード以外の誰が国主になっても、女神様の力を授かることはない。
クロードの血をひいた子どもであろと。
ケレメイン大公家の親戚であろうと。
ケレメイン大公家と関係ない、外国から来た赤の他人であろうと。
マウンテン王国の王家の血筋であろうと。
女神様の力を授かる国主は、ケレメイン大公国に生まれない。
ケレメイン大公国の運営は、女神様の力ではなく、人の力で推し進めることになる。
ケレメイン大公国の次世代に必要なのは。
従来のやり方を知っていて。
従来のやり方で運営する国もあれば、ケレメイン大公国のようなやり方で、運営する国もあることを理解して、それを良しとする人。
ケレメイン大公国は、柔軟性がありながら、ケレメイン大公国を一番に考えられる自国民を育てる。
ケレメイン大公国は、独立国家であり続けるため、国の統治を外国に明け渡さない。
独自路線を貫かず、外国からの統治を受け入れたケレメイン大公国には、属国か植民地以外の未来はないと思う。」
19
お気に入りに追加
1,680
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
どうしてこうなった?(ショートから短編枠にしたもの)
エウラ
BL
3歳で魔物に襲われて両親を亡くし、孤児院育ちの黒髪黒目で童顔のノヴァは前世の記憶持ちの異世界転生者だ。現在27歳のCランク冒険者。
魔物に襲われたときに前世の記憶が甦ったが、本人は特にチートもなく平々凡々に過ごしていた。そんなある日、年下22歳の若きSランク冒険者のアビスと一線を越える出来事があり、そこで自分でも知らなかった今世の過去を知ることになり、事態は色々動き出す。
若干ストーカー気味なわんこ系年下冒険者に溺愛される自己評価の低い無自覚美人の話。
*以前ショート専用の枠で書いてましたが話数増えて収拾がつかなくなったので短編枠を作って移動しました。
お手数おかけしますがよろしくお願いいたします。
なお、プロローグ以降、途中まではショートの投稿分をまるっと載せるのでそちらと重複します。ご注意下さい。出来次第投稿する予定です。
こちらはR18には*印付けます。(でも忘れたらすみません)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
嫌われものの僕について…
相沢京
BL
平穏な学校生活を送っていたはずなのに、ある日突然全てが壊れていった。何が原因なのかわからなくて気がつけば存在しない扱いになっていた。
だか、ある日事態は急変する
主人公が暗いです
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
どうも、卵から生まれた魔人です。
べす
BL
卵から生まれる瞬間、人間に召喚されてしまった魔人のレヴィウス。
太った小鳥にしか見えないせいで用無しと始末されそうになった所を、優しげな神官に救われるのだが…
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
【完結】ぎゅって抱っこして
かずえ
BL
幼児教育学科の短大に通う村瀬一太。訳あって普通の高校に通えなかったため、働いて貯めたお金で二年間だけでもと大学に入学してみたが、学費と生活費を稼ぎつつ学校に通うのは、考えていたよりも厳しい……。
でも、頼れる者は誰もいない。
自分で頑張らなきゃ。
本気なら何でもできるはず。
でも、ある日、金持ちの坊っちゃんと心の中で呼んでいた松島晃に苦手なピアノの課題で助けてもらってから、どうにも自分の心がコントロールできなくなって……。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
実はαだった俺、逃げることにした。
るるらら
BL
俺はアルディウス。とある貴族の生まれだが今は冒険者として悠々自適に暮らす26歳!
実は俺には秘密があって、前世の記憶があるんだ。日本という島国で暮らす一般人(サラリーマン)だったよな。事故で死んでしまったけど、今は転生して自由気ままに生きている。
一人で生きるようになって数十年。過去の人間達とはすっかり縁も切れてこのまま独身を貫いて生きていくんだろうなと思っていた矢先、事件が起きたんだ!
前世持ち特級Sランク冒険者(α)とヤンデレストーカー化した幼馴染(α→Ω)の追いかけっ子ラブ?ストーリー。
!注意!
初のオメガバース作品。
ゆるゆる設定です。運命の番はおとぎ話のようなもので主人公が暮らす時代には存在しないとされています。
バースが突然変異した設定ですので、無理だと思われたらスッとページを閉じましょう。
!ごめんなさい!
幼馴染だった王子様の嘆き3 の前に
復活した俺に不穏な影1 を更新してしまいました!申し訳ありません。新たに更新しましたので確認してみてください!
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
嫌われ者の長男
りんか
BL
学校ではいじめられ、家でも誰からも愛してもらえない少年 岬。彼の家族は弟達だけ母親は幼い時に他界。一つずつ離れた五人の弟がいる。だけど弟達は岬には無関心で岬もそれはわかってるけど弟達の役に立つために頑張ってるそんな時とある事件が起きて.....
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる