《本編 完結 続編開始》29歳、異世界人になっていました。日本に帰りたいのに、年下の英雄公爵に溺愛されています。

かざみはら まなか

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第9章 オレはケレメイン大公国の大公妃殿下です。

255.ミーレ長官が、オレに、ケレメイン大公国の将来を考えて、将来像を明示するように、と話すのは理由があります。ミーレ長官のお子さんですね?

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「ミーレ長官から、オレに打ち明けてくれたってことは、後継者問題がミーレ長官を悩ましているんだよな?」

「その通りです。私の子どもを後継者に担ぎ上げたい勢力がいます。」
とミーレ長官。

「ミーレ長官の子どもは、マウンテン王国の先々代女王陛下の孫になるから、だよなー?
ケレメイン大公国は、マウンテン王国から独立したから、次代にマウンテン王国の女王陛下の孫をすえるのは、ナシではない、ということかな?」

「私の子どもに、マウンテン王国と、どちらが正統な王家か、という不毛な争いをさせる気はありませんが。」
とミーレ長官は、けんもほろろ。

「マウンテン王国とケレメイン大公国は、協力する関係には、ならないんだな?」

「祖父と祖母、さらに父と父の従兄弟と因縁が続いたのに、三代目で、和解する根拠はなんですか?」
とミーレ長官。

「ないなー。」

「我が子が、大公位につけば。
マウンテン王国とケレメイン大公国のどちらがどちらを併合するか、で戦争になって、ケレメイン大公国は敗北を喫するでしょう。

私は、分かっていながら、みすみす我が子を敗戦の将になどしません。

私は、妻と子に未来を見せるためにマウンテン王国を出たんです。

我が子が断頭台にのぼる未来など、認めません。」
とミーレ長官。

「ケレメイン大公国の敗北、は、確定なのかな?」
ミーレ長官は、めちゃくちゃ断定的に話しているよな?

「戦争になった場合、ケレメイン大公国が、マウンテン王国に勝つ要素はありません。」
とミーレ長官は、きっぱり。

「全然?」

「はい。ケレメイン大公国の戦力は、現在、ケレメイン公爵家の騎士団のみです。
代々、ケレメイン公爵家に忠誠を誓ってきた騎士団が、マウンテン王国の王家の血を引く君主を素直に受け入れるか、という問題が一つ。」
とミーレ長官。

マウンテン王国の国王陛下と、ケレメイン大公国の初代大公クロードの関係が
こじれた結果、クロードは、ケレメイン大公国を興したと知っているから、マウンテン王国の王家の血が濃いほど反発する人もいるよなー。

「もう一つ。ケレメイン公爵家の騎士団しか武力を持たないケレメイン大公国と、歴史がある貴族家がいくつもあるマウンテン王国では、武力の総数が違います。
ケレメイン大公国に勝ち目はありません。」
とミーレ長官。

ケレメイン大公国の現状、厳しいんだなー。

ミーレ長官が、子どもに継がせたくない、とはっきり言えるほど、魅力が乏しいのか。

ミーレ長官の子どもが継ぎやすいように魅力を増やすか?

もしくは。
新しい後継者をさがす?

それとも、新しい国の形を模索するか?

これといって、何も思いつかない。

懸案事項として、覚えておきながら、模索していくかな。

「ミーレ長官の子どもに接触してきた人は、既にいるのかな?いるなら、その人は、どこの国の人かな?」
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