254 / 667
第9章 オレはケレメイン大公国の大公妃殿下です。
254.ヒサツグ様とクロード様は、ヒサツグ様とクロード様の亡き後のケレメイン大公国の将来を考えていかないと、嫁が押しかけてきます。
しおりを挟む
「ヒサツグ様とクロード様が、まずすることは、ケレメイン大公国の将来の指針を決めることです。」
とミーレ長官。
「将来?ああ、後継者問題かな?」
「そこをはっきりさせないことには、各国から嫁が送り込まれてくるのを防げません。」
とミーレ長官。
「オレとクロードが、同性だから、か。
オレが、大公妃殿下なのは、後から押しかけてきた女性が、オレより上の地位におさまらないため、だよな?」
「そうです。各国の王女殿下や公爵令嬢が嫁入りしても、ヒサツグ様より上にはならないと、対外的に示すために、大公妃としました。」
とミーレ長官。
「クロードと相談の上だよな?」
「クロード様は、ヒサツグ様以外との結婚は考えていません。今のところは。」
とミーレ長官。
「今のところ?心変わり前提?」
「クロード様が次代を望むなら、より良い政略結婚相手の女性を探すことになります。
ヒサツグ様は、次代の母となる方と次代を受け入れ、支えとなり、共に暮らすか、クロード様と離れて別邸で生活されることを視野にいれなくては、なりません。」
とミーレ長官。
それって、まるで源氏物語じゃん。
光源氏と紫の上の関係が出来上がっているところに、後から降嫁してきた女三の宮。
女三の宮は、紫の上より地位が高いから、光源氏の正妻になった、そういうことだよな。
オレは、紫の上にはなりたくない。
女三の宮もノーサンキュー。
「どっちも嫌だ。オレはクロードと離れない。クロードとオレは、離れたら、生きていけない、二人共、ダメになる。」
「でしたら、ヒサツグ様が、誰にも邪魔されずに、クロード様と暮らすための策を練らないといけません。」
とミーレ長官。
「それが、ケレメイン大公国の将来展望か。」
「ケレメイン大公家の使用人の一部の態度が悪いのは、ケレメイン大公国の将来について、クロード様とヒサツグ様が、明確な答えを持ち合わせていないからです。
ケレメイン大公家クロード様への期待が高まれば高まるほど、ヒサツグ様は、いずれ去られる方という認識が大きくなっているのが、現状です。
クロード様のお耳には、決して入らないでしょう。
ヒサツグ様ご自身が、率先して対策をしていかなければ、ケレメイン大公家の使用人は、送り込まれてきた嫁の味方となり、ヒサツグ様の排除へ動き出しかねません。」
とミーレ長官。
「ケレメイン大公国の国としての将来を示して、安心させるんだな?」
「誰も安心はしないでしょう。」
とミーレ長官。
「え?」
「国主が同性婚をした例はありません。」
とミーレ長官。
未知だと、不安しかないか。
「納得させることは出来ますから、ヒサツグ様が一時的だと考えている者達の一部は切り崩せます。
ヒサツグ様に対する考えを変えない者は、処罰対象になります。
ヒサツグ様付きになった使用人のように。」
とミーレ長官。
「処罰?」
知らなかった。
配置換えで、済まなかったんだ。
「大公妃殿下付きでありながら、三人は、大公妃殿下を蔑ろにして、大公への報告を意図的に怠りました。処罰以外あり得ません。」
とミーレ長官。
ただ、愛を貫いて、結婚して、良かったね、じゃ終わらないんだ。
現実は、ハッピーエンドの後も続いていく。
オレとクロードがハッピーエンドの人生を送るためには、もう一踏ん張りいるんだな。
オレは、クロードと二人で、祝福された結婚生活を最後まで送ってやるぞ!
とミーレ長官。
「将来?ああ、後継者問題かな?」
「そこをはっきりさせないことには、各国から嫁が送り込まれてくるのを防げません。」
とミーレ長官。
「オレとクロードが、同性だから、か。
オレが、大公妃殿下なのは、後から押しかけてきた女性が、オレより上の地位におさまらないため、だよな?」
「そうです。各国の王女殿下や公爵令嬢が嫁入りしても、ヒサツグ様より上にはならないと、対外的に示すために、大公妃としました。」
とミーレ長官。
「クロードと相談の上だよな?」
「クロード様は、ヒサツグ様以外との結婚は考えていません。今のところは。」
とミーレ長官。
「今のところ?心変わり前提?」
「クロード様が次代を望むなら、より良い政略結婚相手の女性を探すことになります。
ヒサツグ様は、次代の母となる方と次代を受け入れ、支えとなり、共に暮らすか、クロード様と離れて別邸で生活されることを視野にいれなくては、なりません。」
とミーレ長官。
それって、まるで源氏物語じゃん。
光源氏と紫の上の関係が出来上がっているところに、後から降嫁してきた女三の宮。
女三の宮は、紫の上より地位が高いから、光源氏の正妻になった、そういうことだよな。
オレは、紫の上にはなりたくない。
女三の宮もノーサンキュー。
「どっちも嫌だ。オレはクロードと離れない。クロードとオレは、離れたら、生きていけない、二人共、ダメになる。」
「でしたら、ヒサツグ様が、誰にも邪魔されずに、クロード様と暮らすための策を練らないといけません。」
とミーレ長官。
「それが、ケレメイン大公国の将来展望か。」
「ケレメイン大公家の使用人の一部の態度が悪いのは、ケレメイン大公国の将来について、クロード様とヒサツグ様が、明確な答えを持ち合わせていないからです。
ケレメイン大公家クロード様への期待が高まれば高まるほど、ヒサツグ様は、いずれ去られる方という認識が大きくなっているのが、現状です。
クロード様のお耳には、決して入らないでしょう。
ヒサツグ様ご自身が、率先して対策をしていかなければ、ケレメイン大公家の使用人は、送り込まれてきた嫁の味方となり、ヒサツグ様の排除へ動き出しかねません。」
とミーレ長官。
「ケレメイン大公国の国としての将来を示して、安心させるんだな?」
「誰も安心はしないでしょう。」
とミーレ長官。
「え?」
「国主が同性婚をした例はありません。」
とミーレ長官。
未知だと、不安しかないか。
「納得させることは出来ますから、ヒサツグ様が一時的だと考えている者達の一部は切り崩せます。
ヒサツグ様に対する考えを変えない者は、処罰対象になります。
ヒサツグ様付きになった使用人のように。」
とミーレ長官。
「処罰?」
知らなかった。
配置換えで、済まなかったんだ。
「大公妃殿下付きでありながら、三人は、大公妃殿下を蔑ろにして、大公への報告を意図的に怠りました。処罰以外あり得ません。」
とミーレ長官。
ただ、愛を貫いて、結婚して、良かったね、じゃ終わらないんだ。
現実は、ハッピーエンドの後も続いていく。
オレとクロードがハッピーエンドの人生を送るためには、もう一踏ん張りいるんだな。
オレは、クロードと二人で、祝福された結婚生活を最後まで送ってやるぞ!
21
お気に入りに追加
1,680
あなたにおすすめの小説

どうしてこうなった?(ショートから短編枠にしたもの)
エウラ
BL
3歳で魔物に襲われて両親を亡くし、孤児院育ちの黒髪黒目で童顔のノヴァは前世の記憶持ちの異世界転生者だ。現在27歳のCランク冒険者。
魔物に襲われたときに前世の記憶が甦ったが、本人は特にチートもなく平々凡々に過ごしていた。そんなある日、年下22歳の若きSランク冒険者のアビスと一線を越える出来事があり、そこで自分でも知らなかった今世の過去を知ることになり、事態は色々動き出す。
若干ストーカー気味なわんこ系年下冒険者に溺愛される自己評価の低い無自覚美人の話。
*以前ショート専用の枠で書いてましたが話数増えて収拾がつかなくなったので短編枠を作って移動しました。
お手数おかけしますがよろしくお願いいたします。
なお、プロローグ以降、途中まではショートの投稿分をまるっと載せるのでそちらと重複します。ご注意下さい。出来次第投稿する予定です。
こちらはR18には*印付けます。(でも忘れたらすみません)

どうも、卵から生まれた魔人です。
べす
BL
卵から生まれる瞬間、人間に召喚されてしまった魔人のレヴィウス。
太った小鳥にしか見えないせいで用無しと始末されそうになった所を、優しげな神官に救われるのだが…

【完結】ぎゅって抱っこして
かずえ
BL
幼児教育学科の短大に通う村瀬一太。訳あって普通の高校に通えなかったため、働いて貯めたお金で二年間だけでもと大学に入学してみたが、学費と生活費を稼ぎつつ学校に通うのは、考えていたよりも厳しい……。
でも、頼れる者は誰もいない。
自分で頑張らなきゃ。
本気なら何でもできるはず。
でも、ある日、金持ちの坊っちゃんと心の中で呼んでいた松島晃に苦手なピアノの課題で助けてもらってから、どうにも自分の心がコントロールできなくなって……。

実はαだった俺、逃げることにした。
るるらら
BL
俺はアルディウス。とある貴族の生まれだが今は冒険者として悠々自適に暮らす26歳!
実は俺には秘密があって、前世の記憶があるんだ。日本という島国で暮らす一般人(サラリーマン)だったよな。事故で死んでしまったけど、今は転生して自由気ままに生きている。
一人で生きるようになって数十年。過去の人間達とはすっかり縁も切れてこのまま独身を貫いて生きていくんだろうなと思っていた矢先、事件が起きたんだ!
前世持ち特級Sランク冒険者(α)とヤンデレストーカー化した幼馴染(α→Ω)の追いかけっ子ラブ?ストーリー。
!注意!
初のオメガバース作品。
ゆるゆる設定です。運命の番はおとぎ話のようなもので主人公が暮らす時代には存在しないとされています。
バースが突然変異した設定ですので、無理だと思われたらスッとページを閉じましょう。
!ごめんなさい!
幼馴染だった王子様の嘆き3 の前に
復活した俺に不穏な影1 を更新してしまいました!申し訳ありません。新たに更新しましたので確認してみてください!

嫌われ者の長男
りんか
BL
学校ではいじめられ、家でも誰からも愛してもらえない少年 岬。彼の家族は弟達だけ母親は幼い時に他界。一つずつ離れた五人の弟がいる。だけど弟達は岬には無関心で岬もそれはわかってるけど弟達の役に立つために頑張ってるそんな時とある事件が起きて.....

αからΩになった俺が幸せを掴むまで
なの
BL
柴田海、本名大嶋海里、21歳、今はオメガ、職業……オメガの出張風俗店勤務。
10年前、父が亡くなって新しいお義父さんと義兄貴ができた。
義兄貴は俺に優しくて、俺は大好きだった。
アルファと言われていた俺だったがある日熱を出してしまった。
義兄貴に看病されるうちにヒートのような症状が…
義兄貴と一線を超えてしまって逃げ出した。そんな海里は生きていくためにオメガの出張風俗店で働くようになった。
そんな海里が本当の幸せを掴むまで…

愛などもう求めない
白兪
BL
とある国の皇子、ヴェリテは長い長い夢を見た。夢ではヴェリテは偽物の皇子だと罪にかけられてしまう。情を交わした婚約者は真の皇子であるファクティスの側につき、兄は睨みつけてくる。そして、とうとう父親である皇帝は処刑を命じた。
「僕のことを1度でも愛してくれたことはありましたか?」
「お前のことを一度も息子だと思ったことはない。」
目が覚め、現実に戻ったヴェリテは安心するが、本当にただの夢だったのだろうか?もし予知夢だとしたら、今すぐここから逃げなくては。
本当に自分を愛してくれる人と生きたい。
ヴェリテの切実な願いが周りを変えていく。
ハッピーエンド大好きなので、絶対に主人公は幸せに終わらせたいです。
最後まで読んでいただけると嬉しいです。
学院のモブ役だったはずの青年溺愛物語
紅林
BL
『桜田門学院高等学校』
日本中の超金持ちの子息子女が通うこの学校は東京都内に位置する野球ドーム五個分の土地が学院としてなる巨大学園だ
しかし生徒数は300人程の少人数の学院だ
そんな学院でモブとして役割を果たすはずだった青年の物語である
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる