253 / 667
第9章 オレはケレメイン大公国の大公妃殿下です。
253.ミーレ長官は、マウンテン王国の王家の未来は、明るくない、と予想しています。王家の力が弱まることを快く思わない国からの接触ですか?
しおりを挟む
「本題の前に、マウンテン王国の今後の見通しは、どんなものだと、ヒサツグ様は、予測しますか?」
とミーレ長官。
「マウンテン王国は、無関係になるとタカをくくっていたから、考えてこなかったな。国王陛下を国王陛下の姉が中心になってフォローしていく感じかなー?王妃陛下も、国王陛下が、女神様の尻を追いかけなくなったら、国王陛下と話をしようとするよな?」
「残念ながら。」
とミーレ長官。
「ハズレ?」
「マウンテン王国の王家における今後の見通しは、明るくありません。」
とミーレ長官。
うん?
明るいとか、明るくない、とか、深刻な話が始まる?
「今、マウンテン王国にいる、マウンテン王国の王族は、国王陛下と王姉殿下のお二人。わたし達家族と司祭がいなくなりましたから。」
とミーレ長官。
「司祭の両親は、亡くなられているんだ?」
「司祭が、司祭の道に進んだのは、両親が既に亡くなっているぎりぎり王族という立場で、一人でも安全に生きていくためです。」
とミーレ長官。
しくじったら、失脚するだけじゃなく、命を脅かされるんだな。
蟄居では、済まないのか。
マウンテン王国の王侯貴族でいるのは、命がけなんだな。
「国王陛下と王妃陛下との間には、信頼関係が出来ていません。
国王陛下が女神様に依存した一因は、信頼できる人が周りにいなかったためです。」
とミーレ長官。
国王陛下と奥方は、仲が良くなかったのか。
今の国王陛下に、信頼できる人はいるのか?
二人いた側近は、外されたよな。
父親が、王位簒奪者と知った日から、国王陛下は、自分自身が王位簒奪される可能性を考えずにはいられなくなったのかなー。
そうなると、周りに敵しかいないように思えてくるよな。
ミーレ長官は、いきなり結論をぶっこんできた。
「遅かれ早かれ。マウンテン王国の王家は、貴族の傀儡に成り果てます。
生かされはしますが、王としての実権は失うでしょう。
マウンテン王国の貴族は、
貴族の役に立たない王や、脆弱な王を王の座に座らせておくことはしません。
引きずり下ろします。」
とミーレ長官。
ミーレ長官の言い方だと、ミーレ長官の母親の女王陛下の客死は、国王陛下の単独犯じゃないことを示唆しているんだけど、突っ込んでいいのかな。
オレが、いかんともしがたい表情になっているのを見たミーレ長官は、ミーレ長官から、話をしてくれた。
「女王陛下は、貴族の既得権益に切り込んでいきましたから。」
とミーレ長官。
「女王陛下の目的は?」
「王家の権威の強化です。」
とミーレ長官。
民に開放の時代じゃないんだな。
「マウンテン王国の王家の傀儡化が、ミーレ長官の悩みにどう繋がってくる?」
「わたしは、調査が打ち切りになった後も、女王陛下が客死した国とは、水面下での接触を続けてきました。」
とミーレ長官。
「死の真相に迫るため?」
「国内にいては見えないことも多くありますから。」
とミーレ長官。
おう、ミーレ長官が、否定も肯定もしないぞ?
「女王陛下が客死した国は、国王の権限が強く、女王陛下の理想とする国を体現していました。
かの国は、マウンテン王国の王家の傀儡化が、世界に波及することを懸念しています。」
とミーレ長官。
ミーレ長官は、面倒な話を持ちかけられているんだな?
「ケレメイン大公と、今後を見据え、親しいお付き合いをしたい、と言ってきました。
先方の希望を叶えるのは難しいと水面下で断ってきましたので、先方は、公式ルートで持ちかけてきました。」
とミーレ長官。
「国交樹立なら、受けた方がよいんだよな?」
ミーレ長官のオレを見る目は、馬鹿がいる、と言っている。
「先方は、ケレメイン大公国ではなく、ケレメイン大公クロード殿下に用事があるんです。
クロード様に王女殿下か、公爵令嬢あたりを娶らせる計画を立てているでしょう。
無策では、押し切られますよ。」
とミーレ長官。
なんだとー!
オレのクロードだぞ!
のんびりしては、いられない!
大至急、対策会議だ!
の前に、下調べ?
とミーレ長官。
「マウンテン王国は、無関係になるとタカをくくっていたから、考えてこなかったな。国王陛下を国王陛下の姉が中心になってフォローしていく感じかなー?王妃陛下も、国王陛下が、女神様の尻を追いかけなくなったら、国王陛下と話をしようとするよな?」
「残念ながら。」
とミーレ長官。
「ハズレ?」
「マウンテン王国の王家における今後の見通しは、明るくありません。」
とミーレ長官。
うん?
明るいとか、明るくない、とか、深刻な話が始まる?
「今、マウンテン王国にいる、マウンテン王国の王族は、国王陛下と王姉殿下のお二人。わたし達家族と司祭がいなくなりましたから。」
とミーレ長官。
「司祭の両親は、亡くなられているんだ?」
「司祭が、司祭の道に進んだのは、両親が既に亡くなっているぎりぎり王族という立場で、一人でも安全に生きていくためです。」
とミーレ長官。
しくじったら、失脚するだけじゃなく、命を脅かされるんだな。
蟄居では、済まないのか。
マウンテン王国の王侯貴族でいるのは、命がけなんだな。
「国王陛下と王妃陛下との間には、信頼関係が出来ていません。
国王陛下が女神様に依存した一因は、信頼できる人が周りにいなかったためです。」
とミーレ長官。
国王陛下と奥方は、仲が良くなかったのか。
今の国王陛下に、信頼できる人はいるのか?
二人いた側近は、外されたよな。
父親が、王位簒奪者と知った日から、国王陛下は、自分自身が王位簒奪される可能性を考えずにはいられなくなったのかなー。
そうなると、周りに敵しかいないように思えてくるよな。
ミーレ長官は、いきなり結論をぶっこんできた。
「遅かれ早かれ。マウンテン王国の王家は、貴族の傀儡に成り果てます。
生かされはしますが、王としての実権は失うでしょう。
マウンテン王国の貴族は、
貴族の役に立たない王や、脆弱な王を王の座に座らせておくことはしません。
引きずり下ろします。」
とミーレ長官。
ミーレ長官の言い方だと、ミーレ長官の母親の女王陛下の客死は、国王陛下の単独犯じゃないことを示唆しているんだけど、突っ込んでいいのかな。
オレが、いかんともしがたい表情になっているのを見たミーレ長官は、ミーレ長官から、話をしてくれた。
「女王陛下は、貴族の既得権益に切り込んでいきましたから。」
とミーレ長官。
「女王陛下の目的は?」
「王家の権威の強化です。」
とミーレ長官。
民に開放の時代じゃないんだな。
「マウンテン王国の王家の傀儡化が、ミーレ長官の悩みにどう繋がってくる?」
「わたしは、調査が打ち切りになった後も、女王陛下が客死した国とは、水面下での接触を続けてきました。」
とミーレ長官。
「死の真相に迫るため?」
「国内にいては見えないことも多くありますから。」
とミーレ長官。
おう、ミーレ長官が、否定も肯定もしないぞ?
「女王陛下が客死した国は、国王の権限が強く、女王陛下の理想とする国を体現していました。
かの国は、マウンテン王国の王家の傀儡化が、世界に波及することを懸念しています。」
とミーレ長官。
ミーレ長官は、面倒な話を持ちかけられているんだな?
「ケレメイン大公と、今後を見据え、親しいお付き合いをしたい、と言ってきました。
先方の希望を叶えるのは難しいと水面下で断ってきましたので、先方は、公式ルートで持ちかけてきました。」
とミーレ長官。
「国交樹立なら、受けた方がよいんだよな?」
ミーレ長官のオレを見る目は、馬鹿がいる、と言っている。
「先方は、ケレメイン大公国ではなく、ケレメイン大公クロード殿下に用事があるんです。
クロード様に王女殿下か、公爵令嬢あたりを娶らせる計画を立てているでしょう。
無策では、押し切られますよ。」
とミーレ長官。
なんだとー!
オレのクロードだぞ!
のんびりしては、いられない!
大至急、対策会議だ!
の前に、下調べ?
20
お気に入りに追加
1,680
あなたにおすすめの小説

どうしてこうなった?(ショートから短編枠にしたもの)
エウラ
BL
3歳で魔物に襲われて両親を亡くし、孤児院育ちの黒髪黒目で童顔のノヴァは前世の記憶持ちの異世界転生者だ。現在27歳のCランク冒険者。
魔物に襲われたときに前世の記憶が甦ったが、本人は特にチートもなく平々凡々に過ごしていた。そんなある日、年下22歳の若きSランク冒険者のアビスと一線を越える出来事があり、そこで自分でも知らなかった今世の過去を知ることになり、事態は色々動き出す。
若干ストーカー気味なわんこ系年下冒険者に溺愛される自己評価の低い無自覚美人の話。
*以前ショート専用の枠で書いてましたが話数増えて収拾がつかなくなったので短編枠を作って移動しました。
お手数おかけしますがよろしくお願いいたします。
なお、プロローグ以降、途中まではショートの投稿分をまるっと載せるのでそちらと重複します。ご注意下さい。出来次第投稿する予定です。
こちらはR18には*印付けます。(でも忘れたらすみません)

どうも、卵から生まれた魔人です。
べす
BL
卵から生まれる瞬間、人間に召喚されてしまった魔人のレヴィウス。
太った小鳥にしか見えないせいで用無しと始末されそうになった所を、優しげな神官に救われるのだが…

【完結】ぎゅって抱っこして
かずえ
BL
幼児教育学科の短大に通う村瀬一太。訳あって普通の高校に通えなかったため、働いて貯めたお金で二年間だけでもと大学に入学してみたが、学費と生活費を稼ぎつつ学校に通うのは、考えていたよりも厳しい……。
でも、頼れる者は誰もいない。
自分で頑張らなきゃ。
本気なら何でもできるはず。
でも、ある日、金持ちの坊っちゃんと心の中で呼んでいた松島晃に苦手なピアノの課題で助けてもらってから、どうにも自分の心がコントロールできなくなって……。

実はαだった俺、逃げることにした。
るるらら
BL
俺はアルディウス。とある貴族の生まれだが今は冒険者として悠々自適に暮らす26歳!
実は俺には秘密があって、前世の記憶があるんだ。日本という島国で暮らす一般人(サラリーマン)だったよな。事故で死んでしまったけど、今は転生して自由気ままに生きている。
一人で生きるようになって数十年。過去の人間達とはすっかり縁も切れてこのまま独身を貫いて生きていくんだろうなと思っていた矢先、事件が起きたんだ!
前世持ち特級Sランク冒険者(α)とヤンデレストーカー化した幼馴染(α→Ω)の追いかけっ子ラブ?ストーリー。
!注意!
初のオメガバース作品。
ゆるゆる設定です。運命の番はおとぎ話のようなもので主人公が暮らす時代には存在しないとされています。
バースが突然変異した設定ですので、無理だと思われたらスッとページを閉じましょう。
!ごめんなさい!
幼馴染だった王子様の嘆き3 の前に
復活した俺に不穏な影1 を更新してしまいました!申し訳ありません。新たに更新しましたので確認してみてください!


嫌われ者の長男
りんか
BL
学校ではいじめられ、家でも誰からも愛してもらえない少年 岬。彼の家族は弟達だけ母親は幼い時に他界。一つずつ離れた五人の弟がいる。だけど弟達は岬には無関心で岬もそれはわかってるけど弟達の役に立つために頑張ってるそんな時とある事件が起きて.....

αからΩになった俺が幸せを掴むまで
なの
BL
柴田海、本名大嶋海里、21歳、今はオメガ、職業……オメガの出張風俗店勤務。
10年前、父が亡くなって新しいお義父さんと義兄貴ができた。
義兄貴は俺に優しくて、俺は大好きだった。
アルファと言われていた俺だったがある日熱を出してしまった。
義兄貴に看病されるうちにヒートのような症状が…
義兄貴と一線を超えてしまって逃げ出した。そんな海里は生きていくためにオメガの出張風俗店で働くようになった。
そんな海里が本当の幸せを掴むまで…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる