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第9章 オレはケレメイン大公国の大公妃殿下です。
251.ミーレ長官が、教えてくれました。国王陛下が、クロードに良い顔しながら、裏工作をしていたのは、ケレメイン公爵家が名門だったからですか?
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ミーレ長官は、渋面で、オレに話している。
オレが推測するに、ミーレ長官は、オレに話さずに済ませたかったけど、オレを巻き込まないといけない状況に陥っているようだ。
「ヒサツグ様は、マウンテン王国の内情をどれほどご存知ですか?」
とミーレ長官。
え?古巣が問題になっているの?
ミーレ長官の引き抜きが、急すぎた?
「全然知らない。クロードを邪険にしたやつら、くらいにしか思っていない。」
「クロード様が、邪険にされたのも、邪険にした側には理由があるんです。身勝手な理由ですが。」
とミーレ長官。
ホワーイ?
英雄公爵を邪険にする理由なんて、オレは思いつかないぞ。
日本にいたら、表彰されているよな?
オレが、理解できない、という顔をしていると、ミーレ長官は、説明してくれる気になった。
前提を知らないと、本題に入れない、と判断したミーレ長官は、さくさくと話し始めた。
「ケレメイン公爵家は、マウンテン王国の中で、一番王家と血が近い貴族です。臣籍降下した王弟殿下が興しました。
何代にもわたり、王女の降嫁先にもなっています。」
とミーレ長官。
「へー。名門貴族だったんだなー。クロードの育ちの良さ、人の良さって、周りに培われてきたんだな。」
「マウンテン王国の国王陛下が、英雄に選ばれたクロード様を警戒した最大の理由は、王家と近い血筋です。」
とミーレ長官。
「ええ?英雄が、味方でラッキーだとは考えなかったのか?」
「ケレメイン公爵家が、王家に近い血筋だからこそ、取って代わられることを警戒しました。
クロード様の祖母は、王女殿下です。」
とミーレ長官。
「ケレメイン公爵家の扱いが、極端過ぎる。
平時は、頼もしい味方。
非常時には、王家を脅かす存在。
警戒した結果が、クロードに対する裏工作?
漠然とした不安にかられたにしては、やり過ぎじゃないかな?」
「前例があります。」
とミーレ長官。
「前例?」
「国王陛下の父である前国王陛下が、王位簒奪者です。」
とミーレ長官。
「何か、外に出せない暴露が始まるのかなー?」
「今は、国王陛下に関する王位の正統性を疑問視する声があがったところで、対抗馬がマウンテン王国内にいません。」
とミーレ長官。
マウンテン王国の王家の闇を暴く流れかなー?
「私は、マウンテン王国の前国王陛下の姉の子どもです。」
とミーレ長官。
「国王陛下の従兄弟?」
「そうです。そして、私の母である前国王陛下の姉は、先々代の国主、女王陛下でした。」
とミーレ長官。
オレが推測するに、ミーレ長官は、オレに話さずに済ませたかったけど、オレを巻き込まないといけない状況に陥っているようだ。
「ヒサツグ様は、マウンテン王国の内情をどれほどご存知ですか?」
とミーレ長官。
え?古巣が問題になっているの?
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「全然知らない。クロードを邪険にしたやつら、くらいにしか思っていない。」
「クロード様が、邪険にされたのも、邪険にした側には理由があるんです。身勝手な理由ですが。」
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ホワーイ?
英雄公爵を邪険にする理由なんて、オレは思いつかないぞ。
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前提を知らないと、本題に入れない、と判断したミーレ長官は、さくさくと話し始めた。
「ケレメイン公爵家は、マウンテン王国の中で、一番王家と血が近い貴族です。臣籍降下した王弟殿下が興しました。
何代にもわたり、王女の降嫁先にもなっています。」
とミーレ長官。
「へー。名門貴族だったんだなー。クロードの育ちの良さ、人の良さって、周りに培われてきたんだな。」
「マウンテン王国の国王陛下が、英雄に選ばれたクロード様を警戒した最大の理由は、王家と近い血筋です。」
とミーレ長官。
「ええ?英雄が、味方でラッキーだとは考えなかったのか?」
「ケレメイン公爵家が、王家に近い血筋だからこそ、取って代わられることを警戒しました。
クロード様の祖母は、王女殿下です。」
とミーレ長官。
「ケレメイン公爵家の扱いが、極端過ぎる。
平時は、頼もしい味方。
非常時には、王家を脅かす存在。
警戒した結果が、クロードに対する裏工作?
漠然とした不安にかられたにしては、やり過ぎじゃないかな?」
「前例があります。」
とミーレ長官。
「前例?」
「国王陛下の父である前国王陛下が、王位簒奪者です。」
とミーレ長官。
「何か、外に出せない暴露が始まるのかなー?」
「今は、国王陛下に関する王位の正統性を疑問視する声があがったところで、対抗馬がマウンテン王国内にいません。」
とミーレ長官。
マウンテン王国の王家の闇を暴く流れかなー?
「私は、マウンテン王国の前国王陛下の姉の子どもです。」
とミーレ長官。
「国王陛下の従兄弟?」
「そうです。そして、私の母である前国王陛下の姉は、先々代の国主、女王陛下でした。」
とミーレ長官。
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