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第8章 29歳、異世界人になっていました。日本に帰りたいのに、英雄公爵に溺愛されています。

240.元神子様カズラ君VS女神様。女神様は、オレに言いました。『そなたは、帰りたがっていた。妾は、そなたを帰せる。』

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「カズラ君、ごめん。オレは、動けない、明日、話をしよう、と元神子様に伝えてほしい。」

オレは、タオルじゃ間に合わないくらいに出すだけじゃなく、腹の中は、クロードの出したもので満杯にされて動けなくなった。

その日は、
クロードに掻き出されて、清拭されて、クロードと一緒に並んでベッドで寝た。

夫婦の寝室で。

オレは、疲れて眠っていた。

夜中に目が覚めて、クロードがちゃんと隣にいたから、オレは安心して、寝直した。


翌朝。
ベッドですっきり眠ったクロードは、オレをぎゅうぎゅうすると、つむじの臭いを嗅いでいた。

これが、クロードだなー。

クロードがいるのが、オレの日常なんだなー。

オレは、クロードに介助されて食事をした。

オレの服は、そのうち、箪笥に戻す、らしい。

オレは、服を着て、クロードの抱っこで、カズラ君と女神様のいる部屋にむかった。

部屋に入ると。

カズラ君と女神様が、取っ組み合いをしていた。

「待っていた方がいいかな?」

カズラ君と女神様に確認してみる。

「英雄、妾を助けよ。」
と女神様。

「クロードを使うのは止めなよ。」
と元神子様カズラ君。

クロードの様子をうかがったけれど、女神様に引きずられた様子はない。

「ありがとう、クロードは、無事だ、カズラ君。」

カズラ君は、取っ組み合いから、離脱しようとしている。

「女神様と対等な人間と交わると、英雄は、女神様に抵抗出来るんだよ、多分。クロードに女神様を近づけたくないなら、毎日仲良くしていればいいよ。」
とカズラ君。

「英雄。妾の英雄を。」
と恨めしげな女神様。

「ぼくは、自力で、異世界転移に成功したから、ヒサツグより力が上だよ?
女神様は、ヒサツグと同格だよね?
ぼくは、女神様より格上だよ?」
と元神子様カズラ君。

女神様は、つまらなそうに取っ組み合いを止めた。

「ぼくは、聞くべきことは聞いた。ヒサツグも聞けば?ぼくがいれば、聞けるよ?」
と元神子様カズラ君。

「お言葉に甘えて。女神様、クロードに何を吹き込んだ?」

女神様は、クロードを見て、ふふふ、と笑う。

「女神様は、ヒサツグの質問に答えるよね?」
と元神子様カズラ君。

「妾の英雄が、嫁のことを知りたがっていたから、妾の知っていることを教えただけ。」
と女神様。

「オレの何?」

「妾がそなたを連れて来る前と、連れてきてから。」
女神様は、ころころと笑う。

「全部だなー。クロードが、英雄うんぬん、言い出したのは、女神様のせいだったんだなー。」

オレは、女神様を睨んでから、クロードにすり寄る。

「クロード、オレがいながら、女神様の誘いに乗るな。」

「私のヒサツグ。」
とクロードは、嬉しそう。

「英雄は、妾を頼らないのかしら?
ふふふ。ふふふ。
そなたは、どうする?
そなたは、帰りたがっていたわ。
妾は、そなたを連れてきたから、そなたを帰すことも、勿論できる。」
と女神様。
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