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第7章 オレは、英雄公爵と並んで歩いています。始まりは、一人と一人でしたね。道なき道を切り拓きます。
215.人の良い、愛こんにゃく家一家を見守るオレとクロード。クロードのオレを見る目に、探るような気配がします。
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人の良いであろう愛こんにゃく家の家族は、衝撃的な事実の連続に混乱して、許容範囲が広くなった感が、否めないけれど、このまま進めよう。
愛こんにゃく家は、職業を家族に秘匿していた。
オレは、マウンテン王国から、敵対勢力として送り込まれた愛こんにゃく家は、ケレメイン大公国で生きると決めたため、ケレメイン大公国の大公妃の下につくことになったという説明をした。
「こんにゃく愛に生きるために、寝返った?」
と愛こんにゃく家の弟その一。
両親と弟その二も、表情が優れない。
「マウンテン王国の上層部が、こんにゃく愛についてどう受け止めるかは不明だけど、寝返った、とは思われるんじゃないかな。
家族には、マウンテン王国の監視がつく可能性が高い。
オレの部下が、隣の家族を警戒していた理由は、仕事に支障をきたすからだとオレは思っている。」
オレは、愛こんにゃく家を促した。
「オレの部下は、使える部下だな?
今すぐ、家族と対策を話し合え。」
愛こんにゃく家と家族は、すぐに、テーブルに頭を集めて、ひそひそし始めた。
愛こんにゃく家は、こんにゃく愛に生きているだけで、仕事は出来る。
愛こんにゃく家のお隣が、クロードに長女を押し付けようとするとは、予想外。
クロードに、侍女はいらない。
クロードが、特定の誰かを欲しいと言わない限り、オレは認めない。
欲しいと言われたら?
血を吐く思いを飲み下せるかな?
見たくないから、逃げようかなー。
オレ達が、愛こんにゃく家の見守りをしている間に、ぎりぎり王族の司祭と医者が、ケレメイン公爵家の王都の屋敷を大使館にする手続きをしている。
司祭と医者の移住手続きも司祭と医者本人で済ませることになっている。
オレと並んで、愛こんにゃく家一家を見守っていたクロードが、オレを見ているんだけど、いつかのような探るような感じがする。
オレ、クロードに探られるような、何かしたかなー?
心当たりは、ないぞ?
クロードから、話してくれる様子もない。
かといって、敵地の真っ只中にいるのに、聞くのもなー。
オレ、今日はよく働いた!
自分自身の頑張りにご褒美があってもいいよなー。
そういえば。
今まで、自分にご褒美とか考えたこともなかった。
気持ちの余裕がなかった。
毎日が必死だった。
あー。
気持ちに余裕があるって、素晴らしい。
ケレメイン大公国に帰るのが、楽しみだなー。
実験に精を出すぞー。
今日の自分へのご褒美は、クロードにオレから抱きつくことにする。
オレは、横に並ぶクロードに手を回した。
二人三脚みたいに足を揃えて、横向きにもたれかかる。
クロードは、危なげなく、オレを支えた。
クロード、体幹、鍛えているんだな?
オレ、クロードがもたれかかってきたら、きっと、こける。
クロードにもたれかかりながら、見上げると。
クロード、どうした?
おふざけには、ノってこないのか?
クロードが、凝視してくる。
オレは、落ち着かなくて、顔の向きを変えようとした。
クロードの手が頭に回ってきて、動かせない。
そのまま、なにも話さないクロード。
オレが、何か話しかけるのを待っている。
軽い調子で、何か、いつものように話せばいい。
でも、オレは、クロードの気迫にのまれて、言葉を失ってしまった。
なんでだろう?
オレは、クロードのことを、怖い、と思ってしまった。
その後、まもなく。
オレ達は、ケレメイン大公国への帰路についた。
暗殺者を送り込まれる緊張感溢れる生活から解放される!
ケレメイン大公国で始まる、開拓者スピリッツさながら、自由に動き回れる日の幕開けに、オレは、胸を踊らせていた。
でも、そうはならなかった。
クロードが、オレの行動を制限し始めたのだ。
愛こんにゃく家は、職業を家族に秘匿していた。
オレは、マウンテン王国から、敵対勢力として送り込まれた愛こんにゃく家は、ケレメイン大公国で生きると決めたため、ケレメイン大公国の大公妃の下につくことになったという説明をした。
「こんにゃく愛に生きるために、寝返った?」
と愛こんにゃく家の弟その一。
両親と弟その二も、表情が優れない。
「マウンテン王国の上層部が、こんにゃく愛についてどう受け止めるかは不明だけど、寝返った、とは思われるんじゃないかな。
家族には、マウンテン王国の監視がつく可能性が高い。
オレの部下が、隣の家族を警戒していた理由は、仕事に支障をきたすからだとオレは思っている。」
オレは、愛こんにゃく家を促した。
「オレの部下は、使える部下だな?
今すぐ、家族と対策を話し合え。」
愛こんにゃく家と家族は、すぐに、テーブルに頭を集めて、ひそひそし始めた。
愛こんにゃく家は、こんにゃく愛に生きているだけで、仕事は出来る。
愛こんにゃく家のお隣が、クロードに長女を押し付けようとするとは、予想外。
クロードに、侍女はいらない。
クロードが、特定の誰かを欲しいと言わない限り、オレは認めない。
欲しいと言われたら?
血を吐く思いを飲み下せるかな?
見たくないから、逃げようかなー。
オレ達が、愛こんにゃく家の見守りをしている間に、ぎりぎり王族の司祭と医者が、ケレメイン公爵家の王都の屋敷を大使館にする手続きをしている。
司祭と医者の移住手続きも司祭と医者本人で済ませることになっている。
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オレ、クロードに探られるような、何かしたかなー?
心当たりは、ないぞ?
クロードから、話してくれる様子もない。
かといって、敵地の真っ只中にいるのに、聞くのもなー。
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自分自身の頑張りにご褒美があってもいいよなー。
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あー。
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オレは、横に並ぶクロードに手を回した。
二人三脚みたいに足を揃えて、横向きにもたれかかる。
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クロード、体幹、鍛えているんだな?
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クロードにもたれかかりながら、見上げると。
クロード、どうした?
おふざけには、ノってこないのか?
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オレは、落ち着かなくて、顔の向きを変えようとした。
クロードの手が頭に回ってきて、動かせない。
そのまま、なにも話さないクロード。
オレが、何か話しかけるのを待っている。
軽い調子で、何か、いつものように話せばいい。
でも、オレは、クロードの気迫にのまれて、言葉を失ってしまった。
なんでだろう?
オレは、クロードのことを、怖い、と思ってしまった。
その後、まもなく。
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