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第7章 オレは、英雄公爵と並んで歩いています。始まりは、一人と一人でしたね。道なき道を切り拓きます。
209.アウェイとホームの温度差を感じます。
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「横暴な!私は国王陛下の。」
と言い出した宰相補佐に。
「宰相補佐の仕事も、出来が悪いから、一からやり直し。配属は変える。肩書きだけで、実力もないまま、生きていけるほど、甘い世界ではない。」
と宰相。
「近衛騎士団の副団長は、副団長を解任する。
国王陛下の側近が、国王陛下をおいさめせず、一緒に暴走するな。
側近も副団長もどっちつかず。
どちらも中途半端に上澄みだけをすするから、身についていない。
組織の一員として、やり直せ。」
と近衛騎士団長。
「そんな。私は、国王陛下のために。」
と近衛騎士団の元副団長。
宰相も近衛騎士団長も、面倒見が良いというか、温厚だ。
野垂れ死ね!と言わないんだからな。
クロードを裏切ったクロードの友人三人は、更生を期待されている。
オレにとって胸糞悪いやつらだが、マウンテン王国の上層部には、更生させたい若者なんだなー。
オレの中で、こいつらをもっと断罪したかった、という思いがこみ上げてくる。
でも。
ここが、手の打ちどころ。
復讐に心を奪われて、引き際を見誤ると、苦しくなるのは、オレとクロードだ。
オレやクロードと親交があっても、クロードの経験した迫害に対する思いは、彼方此方で違う。
オレは、許すまじ。
クロードは、二度と会いたくない。
オレとクロードは、三人と絶交を決めた。
オレは、絶交くらい、可愛いもんだと思っている。
本当は、ボコボコにしてやりたい。
でも、オレとクロード以外は、こいつらに怒りの感情なんて、持っていない。
おいたをした不出来な若者くらいにしか、考えていない。
温度差を肌で感じる。
オレとクロードの感情は、少数派だ。
国王陛下の姉と、宰相の娘、近衛騎士団長の甥、司祭の従兄弟は、オレと話す仲。
国王陛下と、宰相補佐と、近衛騎士団の元副団長が、クロードに対して、良くないことをしてきた、という認識があることは伝わってくる。
宰相と近衛騎士団長が、率先して、仕切っているせいでもあるけれど、厳罰が必要だとは考えている人は、この空間に、オレしかいない。
マウンテン王国の王侯貴族として、更生が妥当なんだろう。
当人達に、反省して謝る気もなければ。
反省させて謝らせる気もない。
オレは、クロードを連れて早くこの国を出よう。
この国は、オレとクロードが暮らすには向かない。
マウンテン王国は、アウェイなんだ。
オレとクロードのホームは、ケレメイン大公国だ。
二人で手を繋いで、帰る。
帰る前に、愛こんにゃく家を家族に会わせないとなー。
と言い出した宰相補佐に。
「宰相補佐の仕事も、出来が悪いから、一からやり直し。配属は変える。肩書きだけで、実力もないまま、生きていけるほど、甘い世界ではない。」
と宰相。
「近衛騎士団の副団長は、副団長を解任する。
国王陛下の側近が、国王陛下をおいさめせず、一緒に暴走するな。
側近も副団長もどっちつかず。
どちらも中途半端に上澄みだけをすするから、身についていない。
組織の一員として、やり直せ。」
と近衛騎士団長。
「そんな。私は、国王陛下のために。」
と近衛騎士団の元副団長。
宰相も近衛騎士団長も、面倒見が良いというか、温厚だ。
野垂れ死ね!と言わないんだからな。
クロードを裏切ったクロードの友人三人は、更生を期待されている。
オレにとって胸糞悪いやつらだが、マウンテン王国の上層部には、更生させたい若者なんだなー。
オレの中で、こいつらをもっと断罪したかった、という思いがこみ上げてくる。
でも。
ここが、手の打ちどころ。
復讐に心を奪われて、引き際を見誤ると、苦しくなるのは、オレとクロードだ。
オレやクロードと親交があっても、クロードの経験した迫害に対する思いは、彼方此方で違う。
オレは、許すまじ。
クロードは、二度と会いたくない。
オレとクロードは、三人と絶交を決めた。
オレは、絶交くらい、可愛いもんだと思っている。
本当は、ボコボコにしてやりたい。
でも、オレとクロード以外は、こいつらに怒りの感情なんて、持っていない。
おいたをした不出来な若者くらいにしか、考えていない。
温度差を肌で感じる。
オレとクロードの感情は、少数派だ。
国王陛下の姉と、宰相の娘、近衛騎士団長の甥、司祭の従兄弟は、オレと話す仲。
国王陛下と、宰相補佐と、近衛騎士団の元副団長が、クロードに対して、良くないことをしてきた、という認識があることは伝わってくる。
宰相と近衛騎士団長が、率先して、仕切っているせいでもあるけれど、厳罰が必要だとは考えている人は、この空間に、オレしかいない。
マウンテン王国の王侯貴族として、更生が妥当なんだろう。
当人達に、反省して謝る気もなければ。
反省させて謝らせる気もない。
オレは、クロードを連れて早くこの国を出よう。
この国は、オレとクロードが暮らすには向かない。
マウンテン王国は、アウェイなんだ。
オレとクロードのホームは、ケレメイン大公国だ。
二人で手を繋いで、帰る。
帰る前に、愛こんにゃく家を家族に会わせないとなー。
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