《本編 完結 続編開始》29歳、異世界人になっていました。日本に帰りたいのに、年下の英雄公爵に溺愛されています。

かざみはら まなか

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第7章 オレは、英雄公爵と並んで歩いています。始まりは、一人と一人でしたね。道なき道を切り拓きます。

197.国王陛下の姉、宰相の娘、近衛騎士団長の甥、司祭の従兄弟VS宰相補佐と近衛騎士団の副団長。

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門を挟んで、ミーレ長官が宰相補佐と近衛騎士団の副団長とバチバチやっていたら。

別の四人組が、王城から門に近づいてきた。

見たことがあるぞ?

女性二人は、国王陛下の姉と、宰相の娘。

男性二人は、近衛騎士団の甥と司祭の従兄弟。

四人とも、元気そうだなー。

騒ぎが大きくなったから、駆り出されたかな?

メインの女性二人だけでは危ないから、男性二人をつけたんだろうなー。

宰相補佐と近衛騎士団の副団長を見ていたら。

この二人には、国王陛下の側近の自分達は、国王陛下の姉より偉いと、言いかねない雰囲気がある。

公衆の面前で、階級社会の大前提を国王の側近が否定したら、まずいだろうからな。

四人は、ミーレ長官と赤絨毯の上に並んで立っているオレとクロードと、公爵家の紋章が描かれた旗を見た。

司祭の従兄弟は、何か察したのか、微妙な表情になっていた。

近衛騎士団長の甥は、堂々と、宰相補佐と近衛騎士団の副団長を問いただす姿勢をとった。

「これは、何の騒ぎだ?」
と近衛騎士団長の甥。

「副団長の私に、無礼を働くのか。」
と近衛騎士団の副団長。

「私は、王姉殿下の代わりに誰何している。副団長。」
と近衛騎士団長の甥。

近衛騎士団の副団長は、ぐっと答えにつまり、押し黙った。

甥、見ないうちに、立派になったなー。

甥は、国王陛下の姉についているんだなー。

近衛騎士団長の采配かな?

近衛騎士団長も、国王陛下やクロードの親世代だったなー。

近衛騎士団長は、国王陛下の下に、可愛がっている甥をつけなかったのか。

単純に、当人同士の相性が良かった?

近衛騎士団の副団長の口は、開かなくなった。

都合が悪いのか?

口をききたくないのか?

だんまりを決め込む近衛騎士団の副団長。

宰相の娘は、宰相補佐を問いただす姿勢を見せた。

「宰相補佐。状況を説明しなさい。」
と宰相の娘。

「私は宰相補佐。たとえ宰相の娘でも、何の役職にもついていないような、一般人に話すことはない。」
と宰相補佐。

「私の質問は、王姉殿下のご質問を代弁しています。答えなさい。」
と宰相の娘。

「王姉殿下、王姉殿下、とかまびすしい。国王陛下のご意向だぞ!」
と宰相補佐。

国王陛下の姉は、弟の息がかかっていない人間で、自身の周りを固めたのか。

国王陛下と国王陛下の姉との間には、距離があるんだな。

司祭の従兄弟が、国王陛下の姉にお伺いをたてた。

「殿下、発言をお許しください。門の外にミーレ長官のお姿が。ミーレ長官にご説明いただいては?」
と司祭の従兄弟。

司祭の従兄弟は、国王陛下の姉の側近か何かにジョブチェンジできたんだな。

良かった。

司祭の従兄弟とオレで、司祭の従兄弟が公爵の伴侶の友人に立候補する話をした後から、話が、出来ていなかったから、どうなったか気になっていた。

オレ、クロードに軟禁されていたからなー。

『ヒサツグは、私の家族なんだから、私以外を優先するな』
的な感情からくる軟禁だったから、誰それは、どうしている?とクロードに聞くわけにもいかず。

聞いたら、火に油を注ぐことになっただろうから。

国王陛下の姉は、鷹揚に頷いた。

「良かろう。ミーレ長官から見た事実をありのままに説明せよ。」
と国王陛下の姉。

しばらく会わない間に、国王陛下の姉に、威厳が出ている!

成長期なのか?
四人とも。

仲間で切磋琢磨して、成長するって、青春だなー。
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