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第6章 異世界で公爵の伴侶やってます。溺愛とは、何でしょうか。
168.垣間見える本音が、疑いを呼ぶくらいなら、喉の小骨をとる要領で、エイヤッと抜いてしまいましょう。
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先に話をすることになった。
良かった。
オレの尻の休息時間が延びた。
「ヒサツグは、いつから、神子様に警戒していた?」
とクロード。
「いつ?王城で出会ったときから、警戒をゆるめたことはないなー。」
「最初は、そうだったが、最近もか。仲が良いのかと。」
とクロード。
「クロードも、知っておけ。オレと神子様の立場と感情は、互いに相容れないんだ。」
「見えなかった。」
「わざわざ、クロードの前で、仲違いしている様子を見せつけたりしない。
オレも神子様も。
クロードは、なぜだか分かるかな?」
クロードは、考えかけて、首を振った。
「オレの場合は、クロードが神子様を信頼しているからだな。
神子様に対するオレの感情をクロードに話したことはなかっただろう?」
「なかった。」
とクロード。
「神子様とオレは、相容れないが、オレの感情で、クロードと神子様の関係を壊すのは、クロードの望むところか?を考えたら、オレの答えは決まっていた。」
クロードは、神子様についても聞きたそうにしている。
「神子様の思いは、オレの推測でしかないから、オレは語らない。
クロードが、話しかけたくなったら、聞きにいけ。
神子様は、まだ、元の世界に戻る気はないから、クロードの気持ちが落ち着いてからでいい。」
神子様が、元の世界に戻るタイミングは、オレの一存だからなー。
時間なら、あるぞ?
「オレは、神子様とオレが相容れない存在だと知っていたから、神子様のオレに対する親切さやフレンドリーさは、喉に刺さったトゲみたいに、すっきりしなかった。
今日で、神子様もオレも、喉の骨がとれて、すっきりした。
隠しきれない本音は、疑いを招くよなー。」
オレは、クロードに聞く。
「クロードは、信頼していたよな。
オレが誘拐された後も。
公爵領で、神子様に、恋人達の広場を見せて、話をしたときも。
いつ、気づいた?」
「私は、先ほどの王家の専属との邂逅で、確信した。
今まで、結びつけて考えてこなかった。
神子様は、国王陛下ではなく、私といることを好んでいるから、国王陛下の味方をすることはない、と安心しきっていた。
神子様には、公爵領内を出歩いて話す特定の相手がいた、と聞いてはいた。
私は、私の公爵領で、神子様が楽しく過ごされているのだと、喜んでいた。」
オレは、クロードの膝枕のまま、クロードの腹を撫でた。
「クロードが、神子様を疑うのは難しい。
疑う根拠がないからな。
国王陛下は、クロードが神子様を疑わないのを見越して、神子様を公爵領に送り出している。
今のところ、国王陛下の作戦通りだ。
オレ達は、国王陛下にたてつく形になる。
反撃を開始する前に、不安要素を取り除くのは、基本だろう?
勝利を取りこぼすことがないように、準備万端にしておかないとな。
今日、神子様は、国王陛下から、クロードに寝返った。
オレとクロードは、勝利に一歩近づいた。」
クロードは、びっくりしている。
「今まで、神子様を動かしてきたのは、神子様の感情だ。
だけど、今日。
神子様は、感情のままに動いたせいで、クロードの信頼を失った、と理解した。
神子様は、クロードの信頼を取り戻すために動き出した。
神子様の件は、成果が出るまで、オレが預かる。
オレは、神子様に裏切られたら、腹は立てても、クロードよりは傷つかない。
オレと神子様は、信頼しあえる関係じゃない。利害関係で話すと、オレと神子様の間に、利はない。むしろ、害しかない。
クロード、神子様の件は、オレが、担当する。
クロードも、オレと一緒に担当するか?」
良かった。
オレの尻の休息時間が延びた。
「ヒサツグは、いつから、神子様に警戒していた?」
とクロード。
「いつ?王城で出会ったときから、警戒をゆるめたことはないなー。」
「最初は、そうだったが、最近もか。仲が良いのかと。」
とクロード。
「クロードも、知っておけ。オレと神子様の立場と感情は、互いに相容れないんだ。」
「見えなかった。」
「わざわざ、クロードの前で、仲違いしている様子を見せつけたりしない。
オレも神子様も。
クロードは、なぜだか分かるかな?」
クロードは、考えかけて、首を振った。
「オレの場合は、クロードが神子様を信頼しているからだな。
神子様に対するオレの感情をクロードに話したことはなかっただろう?」
「なかった。」
とクロード。
「神子様とオレは、相容れないが、オレの感情で、クロードと神子様の関係を壊すのは、クロードの望むところか?を考えたら、オレの答えは決まっていた。」
クロードは、神子様についても聞きたそうにしている。
「神子様の思いは、オレの推測でしかないから、オレは語らない。
クロードが、話しかけたくなったら、聞きにいけ。
神子様は、まだ、元の世界に戻る気はないから、クロードの気持ちが落ち着いてからでいい。」
神子様が、元の世界に戻るタイミングは、オレの一存だからなー。
時間なら、あるぞ?
「オレは、神子様とオレが相容れない存在だと知っていたから、神子様のオレに対する親切さやフレンドリーさは、喉に刺さったトゲみたいに、すっきりしなかった。
今日で、神子様もオレも、喉の骨がとれて、すっきりした。
隠しきれない本音は、疑いを招くよなー。」
オレは、クロードに聞く。
「クロードは、信頼していたよな。
オレが誘拐された後も。
公爵領で、神子様に、恋人達の広場を見せて、話をしたときも。
いつ、気づいた?」
「私は、先ほどの王家の専属との邂逅で、確信した。
今まで、結びつけて考えてこなかった。
神子様は、国王陛下ではなく、私といることを好んでいるから、国王陛下の味方をすることはない、と安心しきっていた。
神子様には、公爵領内を出歩いて話す特定の相手がいた、と聞いてはいた。
私は、私の公爵領で、神子様が楽しく過ごされているのだと、喜んでいた。」
オレは、クロードの膝枕のまま、クロードの腹を撫でた。
「クロードが、神子様を疑うのは難しい。
疑う根拠がないからな。
国王陛下は、クロードが神子様を疑わないのを見越して、神子様を公爵領に送り出している。
今のところ、国王陛下の作戦通りだ。
オレ達は、国王陛下にたてつく形になる。
反撃を開始する前に、不安要素を取り除くのは、基本だろう?
勝利を取りこぼすことがないように、準備万端にしておかないとな。
今日、神子様は、国王陛下から、クロードに寝返った。
オレとクロードは、勝利に一歩近づいた。」
クロードは、びっくりしている。
「今まで、神子様を動かしてきたのは、神子様の感情だ。
だけど、今日。
神子様は、感情のままに動いたせいで、クロードの信頼を失った、と理解した。
神子様は、クロードの信頼を取り戻すために動き出した。
神子様の件は、成果が出るまで、オレが預かる。
オレは、神子様に裏切られたら、腹は立てても、クロードよりは傷つかない。
オレと神子様は、信頼しあえる関係じゃない。利害関係で話すと、オレと神子様の間に、利はない。むしろ、害しかない。
クロード、神子様の件は、オレが、担当する。
クロードも、オレと一緒に担当するか?」
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