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第6章 異世界で公爵の伴侶やってます。溺愛とは、何でしょうか。
164.両想いになれなくても、側にいたい、特別でありたいと願い続けて、行動した結果でした。挽回してみませんか?寝返ってみてはいかがですか?
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「あなたなんか、大嫌い。苦しみながら死んでしまえばせいせいするのに。死んだら困るのが、残念だよ。
あなたがいる場所は、ぼくがいるはずの場所だった。
当たり前に、クロードに愛されて、クロードに愛されることに疑問を持たないあなたなんか、存在しなければ良かった。」
と神子様。
「オレも、オレを男に襲わせるような神子様は、好きじゃない。
オレと神子様は、好き合う必要はない。
オレと神子様は、神子様が、元の世界に戻るまでの関係だ。
神子様が戻ったら、オレと神子様の関係は切れる。
神子様が、こちらに留まりたいなら、クロードの敵になるな。
神子様は、既にクロードの敵になっている。
まだ、こちらで、クロードの近くにいたいなら、寝返るんだ。
神子様は、人を思い通りに動かすのに慣れてはいても、自分が動くのに慣れていない。
オレに従え。
クロードの側にいたい気持ちが何よりも勝っているなら、神子様自身で挽回してみせろ。」
「あなたは、一人では何も出来ないくせに。」
と神子様。
「神子様の挽回に関して、オレは何もしない。
動くのは、神子様自身。
神子様が、これからも、クロードの側にいたいなら、神子様自身が、変わるしかないぞ。」
オレと神子様は、睨み合った。
「神子様。神子様が把握している、国王陛下の手勢について、話していけ。さくさくとな。」
神子様は、もう、オレに反発しなかった。
神子様の心情的に、国王陛下サイドにいる理由はない。
神子様が、国王陛下サイドに利をもたらす行動をとった理由は、国王陛下に攻撃されて、命の危険を感じたから。
神子様には、確固たる信念があるわけじゃない。
国王陛下の力に怯えて、クロードに相談するのではなく、国王陛下に従う行動を選んだ神子様。
神子様がしてきたのは、自分のしたいことを実現するための立ち回り。
神子様は、政治的な駆け引きには参加していない。
国内で、神子様を政治的な駆け引きに使う場面がなかったから。
神子様には、オレでいうところのヤグルマさんみたいなポジションの人がいない。
神子様の経験値で、国王陛下に逆らうのは難しかったということ。
神子様の境遇の分かれ目は、クロードと結ばれなかったと決まった日。
オレが誘拐されて、駆けつけたクロードが、オレに真実の愛を捧げたとき。
あの瞬間に、運命の歯車は動き出した。
運命の歯車を動かすきっかけを作ったのは、神子様だ。
その歯車を動かすきっかけが、神子様自身の明るい未来に繋がると疑わずに。
神子様は、本当は、クロードにしてほしかったんだと思う。
今、オレが、したことを。
神子様には、国王陛下に味方するんじゃなく、クロードの味方をしてほしいと、クロードに言わせたかったんだと思う。
でも、オレは、クロードにはやらせない。
クロードが、負わなくてもいい部分だから。
人のやり取りの裏側は、オレがやると決めている。
クロードの優しさを利用するだけの行為は、オレが、阻止する。
神子様が、オレに構うのは、オレに構うと、クロードによく思われるから。
神子様が、クロードだけに絡もうとすると、クロードが、オレに構うのを見るだけになる。
当然のように三人でいる方が、クロードの視界に自然に入っていられる。
好きな人に、良く思われたい。
嫌われたくない。
そのためなら、神子様は、嫌いなオレとも会話する。
神子様が、オレを助けることで、クロードがオレを助ける機会が減るなら、神子様は、オレを助けることをためらわない。
神子様の原動力は、いじらしいくらい、恋だ。
振り向いてもらえなくても、追いかけている。
神子様が、自身で、もう終わりにする、と決めるまで、神子様は、クロードを追いかけるだろう。
恋は叶わなくても、突き放されないでいるうちは、一緒にいたい、と願い、行動してきた神子様。
神子様は、自分の想いに忠実に行動してきた。
自分自身が一番の神子様は、自分の想い以外を軽く考えていたんだと思う。
神子様が、クロードに会いに公爵領に行きたいと考えたとき。
国王陛下とクロードの対立は、内戦の一歩手前だった。
神子様の『公爵領に行きたい、クロードに会いたい』という申し出は、国王陛下には、鴨が葱を背負って来るようなもの。
国王陛下は、喜んで送り出しただろう。
国王陛下は、クロードが、神子様を警戒していないことを把握していた。
国王陛下は、オレが誘拐されていた間の神子様とクロードの反応から、公爵領に神子様を送り込む有効性を理解して、神子様を送り出していると思う。
オレは、敵に塩を送ることはしない。
この場合の敵は、国王陛下と神子様の両方だ。
神子様の環境や、神子様の苦労は、オレの責任じゃない。
神子様のやっていることは、誰かにやらされたわけじゃない。
神子様が、自分で考えて選んでしてきたこと。
オレは、神子様に同情はしない。
神子様の行動は、元々の考え方や性格の影響が大きいと思う。
ただ、神子様が、そういう行動をとる状況に置かれたことに関しては、女神様と国王陛下に責任がある。
オレは、女神様のやり方と、国王陛下のやり方が、一番と二番に、気に食わない。
だから、こちらにいる神子様をオレが処分したりはしない。
あなたがいる場所は、ぼくがいるはずの場所だった。
当たり前に、クロードに愛されて、クロードに愛されることに疑問を持たないあなたなんか、存在しなければ良かった。」
と神子様。
「オレも、オレを男に襲わせるような神子様は、好きじゃない。
オレと神子様は、好き合う必要はない。
オレと神子様は、神子様が、元の世界に戻るまでの関係だ。
神子様が戻ったら、オレと神子様の関係は切れる。
神子様が、こちらに留まりたいなら、クロードの敵になるな。
神子様は、既にクロードの敵になっている。
まだ、こちらで、クロードの近くにいたいなら、寝返るんだ。
神子様は、人を思い通りに動かすのに慣れてはいても、自分が動くのに慣れていない。
オレに従え。
クロードの側にいたい気持ちが何よりも勝っているなら、神子様自身で挽回してみせろ。」
「あなたは、一人では何も出来ないくせに。」
と神子様。
「神子様の挽回に関して、オレは何もしない。
動くのは、神子様自身。
神子様が、これからも、クロードの側にいたいなら、神子様自身が、変わるしかないぞ。」
オレと神子様は、睨み合った。
「神子様。神子様が把握している、国王陛下の手勢について、話していけ。さくさくとな。」
神子様は、もう、オレに反発しなかった。
神子様の心情的に、国王陛下サイドにいる理由はない。
神子様が、国王陛下サイドに利をもたらす行動をとった理由は、国王陛下に攻撃されて、命の危険を感じたから。
神子様には、確固たる信念があるわけじゃない。
国王陛下の力に怯えて、クロードに相談するのではなく、国王陛下に従う行動を選んだ神子様。
神子様がしてきたのは、自分のしたいことを実現するための立ち回り。
神子様は、政治的な駆け引きには参加していない。
国内で、神子様を政治的な駆け引きに使う場面がなかったから。
神子様には、オレでいうところのヤグルマさんみたいなポジションの人がいない。
神子様の経験値で、国王陛下に逆らうのは難しかったということ。
神子様の境遇の分かれ目は、クロードと結ばれなかったと決まった日。
オレが誘拐されて、駆けつけたクロードが、オレに真実の愛を捧げたとき。
あの瞬間に、運命の歯車は動き出した。
運命の歯車を動かすきっかけを作ったのは、神子様だ。
その歯車を動かすきっかけが、神子様自身の明るい未来に繋がると疑わずに。
神子様は、本当は、クロードにしてほしかったんだと思う。
今、オレが、したことを。
神子様には、国王陛下に味方するんじゃなく、クロードの味方をしてほしいと、クロードに言わせたかったんだと思う。
でも、オレは、クロードにはやらせない。
クロードが、負わなくてもいい部分だから。
人のやり取りの裏側は、オレがやると決めている。
クロードの優しさを利用するだけの行為は、オレが、阻止する。
神子様が、オレに構うのは、オレに構うと、クロードによく思われるから。
神子様が、クロードだけに絡もうとすると、クロードが、オレに構うのを見るだけになる。
当然のように三人でいる方が、クロードの視界に自然に入っていられる。
好きな人に、良く思われたい。
嫌われたくない。
そのためなら、神子様は、嫌いなオレとも会話する。
神子様が、オレを助けることで、クロードがオレを助ける機会が減るなら、神子様は、オレを助けることをためらわない。
神子様の原動力は、いじらしいくらい、恋だ。
振り向いてもらえなくても、追いかけている。
神子様が、自身で、もう終わりにする、と決めるまで、神子様は、クロードを追いかけるだろう。
恋は叶わなくても、突き放されないでいるうちは、一緒にいたい、と願い、行動してきた神子様。
神子様は、自分の想いに忠実に行動してきた。
自分自身が一番の神子様は、自分の想い以外を軽く考えていたんだと思う。
神子様が、クロードに会いに公爵領に行きたいと考えたとき。
国王陛下とクロードの対立は、内戦の一歩手前だった。
神子様の『公爵領に行きたい、クロードに会いたい』という申し出は、国王陛下には、鴨が葱を背負って来るようなもの。
国王陛下は、喜んで送り出しただろう。
国王陛下は、クロードが、神子様を警戒していないことを把握していた。
国王陛下は、オレが誘拐されていた間の神子様とクロードの反応から、公爵領に神子様を送り込む有効性を理解して、神子様を送り出していると思う。
オレは、敵に塩を送ることはしない。
この場合の敵は、国王陛下と神子様の両方だ。
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神子様のやっていることは、誰かにやらされたわけじゃない。
神子様が、自分で考えて選んでしてきたこと。
オレは、神子様に同情はしない。
神子様の行動は、元々の考え方や性格の影響が大きいと思う。
ただ、神子様が、そういう行動をとる状況に置かれたことに関しては、女神様と国王陛下に責任がある。
オレは、女神様のやり方と、国王陛下のやり方が、一番と二番に、気に食わない。
だから、こちらにいる神子様をオレが処分したりはしない。
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