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第6章 異世界で公爵の伴侶やってます。溺愛とは、何でしょうか。
159.来ました、来ました、招かれざる客が!『大義のため。』と言って、オレの引き渡しを求めてきました。
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火矢は、何本も飛来した。
離れた場所に待機している使用人が方向を特定していく。
集まった領民の何人かは、火矢が放たれたと見られる方向へ、三々五々に移動していく。
人の壁が、薄くなっていく。
数の力で、追いかけるんだなー。
狙撃手が捕まるといいなー。
狙われながら、生活するのは、オレに合わない。
そんなことを考えていたら、クロードが、素早く動いた。
「見覚えがある顔だ。王家の専属を刺客に寄越したか。国王陛下は、よほど、公爵家とことを構えたいとみえる。」
とクロード。
「大義のためです。閣下。その者をこちらへ。さすれば、閣下の安全は脅かしません。」
え?
オレに、王家の殺し屋を投入?
殺意が明確過ぎて、怖い。
オレが生きていると、国王陛下には、どんな不都合があるんだ?
オレが、国王陛下に狙われるのは、英雄公爵クロードのついでなんかじゃない。
オレ自身が、国王陛下にとって、脅威なんだ。
いつから?
公爵家の屋敷で会ったときは、違った。
婚姻届の提出のときも。
誘拐事件のときだ。
クロードが、オレに真実の愛を捧げた後からだ。
国王陛下の態度が一変したのは。
殺れ、と聞こえたんだ。
クロードの友人、その三、司祭を捕まえて、話を聞くぞ。
王家と、女神様信仰の両方を話せるのは、司祭だ。
まずは、刺客をどうにか、しないと。
クロードは、魔法を使えば簡単にやっつけられそうなのに、なぜか、魔法を使わない。
なぜ?
「閣下、お得意の魔法を使わないとは、いかがされました?
使えなくなりましたか?」
魔法が使えない?
「英雄は、一つの魔法を使っている間、他の魔法は使えないそうですね。」
今使っている、一つの魔法って、オレの尻バリアだぞ!
そんなもの解除して、魔法でやっつけてしまえ、と言いたいけれど。
クロードには、オレの尻バリアは、何ものにも代えがたい守りだから、言えない。
国王陛下に、オレが取り上げられると警戒して対策したクロードを追い詰めたくない。
オレには、何ができる?
オレ、女神様から加護を授かったよな?
加護の使い方も、効果も、オレは、未だに分からない。
クロードのためになる加護というなら、今、何か、目覚めてくれないかな。
離れた場所に待機している使用人が方向を特定していく。
集まった領民の何人かは、火矢が放たれたと見られる方向へ、三々五々に移動していく。
人の壁が、薄くなっていく。
数の力で、追いかけるんだなー。
狙撃手が捕まるといいなー。
狙われながら、生活するのは、オレに合わない。
そんなことを考えていたら、クロードが、素早く動いた。
「見覚えがある顔だ。王家の専属を刺客に寄越したか。国王陛下は、よほど、公爵家とことを構えたいとみえる。」
とクロード。
「大義のためです。閣下。その者をこちらへ。さすれば、閣下の安全は脅かしません。」
え?
オレに、王家の殺し屋を投入?
殺意が明確過ぎて、怖い。
オレが生きていると、国王陛下には、どんな不都合があるんだ?
オレが、国王陛下に狙われるのは、英雄公爵クロードのついでなんかじゃない。
オレ自身が、国王陛下にとって、脅威なんだ。
いつから?
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誘拐事件のときだ。
クロードが、オレに真実の愛を捧げた後からだ。
国王陛下の態度が一変したのは。
殺れ、と聞こえたんだ。
クロードの友人、その三、司祭を捕まえて、話を聞くぞ。
王家と、女神様信仰の両方を話せるのは、司祭だ。
まずは、刺客をどうにか、しないと。
クロードは、魔法を使えば簡単にやっつけられそうなのに、なぜか、魔法を使わない。
なぜ?
「閣下、お得意の魔法を使わないとは、いかがされました?
使えなくなりましたか?」
魔法が使えない?
「英雄は、一つの魔法を使っている間、他の魔法は使えないそうですね。」
今使っている、一つの魔法って、オレの尻バリアだぞ!
そんなもの解除して、魔法でやっつけてしまえ、と言いたいけれど。
クロードには、オレの尻バリアは、何ものにも代えがたい守りだから、言えない。
国王陛下に、オレが取り上げられると警戒して対策したクロードを追い詰めたくない。
オレには、何ができる?
オレ、女神様から加護を授かったよな?
加護の使い方も、効果も、オレは、未だに分からない。
クロードのためになる加護というなら、今、何か、目覚めてくれないかな。
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